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第五章
自由を取り戻し3
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「エリクサーが手に入ればあの子を治せると思って……」
そんな石化病を治せるエリクサーが大会の優勝賞品として出る。
ガマガエルは美にこだわっていて、そのために美しさを保つエリクサーを持っていたなんてちょっとしたありそうな関係性も噂に期待を持たせたのだ。
しかし大会は悪魔に荒らされてしまった。
それどころか大会そのものが人を集めて悪魔に生贄を捧げるためのもので、優勝賞品など用意されていなかったのである。
妹を助けるために奴隷大会に優勝すると決めたが、それはただイタズラに時間を浪費し、無辜の命を散らしただけに終わってしまった。
許されざる行いに身を染めたが、妹を治す方法も結局はウソであり石化病はその間も進行する。
ウバがしたことは許されざることではあるが止むに止まれぬ事情があった。
「ごめんなさい……ごめんなさい…………」
呟くように謝りながら泣くウバを目の前にして、リュードたちにも最初の勢いはなく非難する気持ちも湧かない。
「リューちゃん……」
「リュードぉ……」
ルフォンとラストの視線がリュードに向く。
ええい、このお人好し娘どもが! と思わなくもないがリュードも同情する気持ちはある。
ラストなんかはウバの気持ちが痛いほどによく分かる。
二人が何を考えてリュードの方を見ているのか、分からないほどリュードも鈍くはなかった。
「……はぁ……あなたは許されざることをしました。でも、妹さんには罪はないでしょう」
ルフォンやラストもお人好しだけど、リュードも大概お人好しである。
「俺が石化病を治してあげましょう」
目の前に助けられる人がいるなら助けずにはいられない。
「で、ですが石化病は治せるものでないと誰もが……」
エリクサーなんてなかった。
つまり石化病を治したなんて話もウソだ。
そんな風に話を結論付けるのはちょっと短絡的すぎる。
「エリクサーの話はウソですが石化病を治した人がいるのは本当なんですよ」
正直な話あんなに進行が進んでいても治せるのかどうかリュードにも分からない。
目の前にいるのでやるだけやってみる。
ウバはともかくウバの妹そのものに全く罪はないのだから一度怨恨は置いておいて治療はしてみるべきである。
「ほ、本当に助けられるのですか……?」
もはや妹の命は風前の灯。
話すのも辛いらしくてウバはベットの横で遠くなった妹に大丈夫だと自分にも言い聞かせるようにすることしかできなかった。
「妹を……どうかお助けください」
ウバは地面に這いつくばるように頭を下げる。
貴族のプライドとか、リュードが元奴隷だったとか関係がない。
妹が救えるなら自分の命すら捧げるつもりだった。
「分かった。保証は出来ないけどやってみよう」
そしてリュードの判断にニッコニコしているルフォンとラストはリュードがやるならもう治ったも同然、ぐらいに考えている。
さっきまで怒り心頭だったのにもうウバに同情し、流石リュードだなと感心すらしている。
「まあ、あれだよな、良い子たちだな」
今の自分にそんな権利はないけれど一発ぐらいウバをぶん殴ったってバチは当たりゃしないとウロダは思っていた。
とんでもないことに巻き込まれてしまったが、自分は合法奴隷だしリュードたちに助けられた身としてはリュードたちがそれでいいなら口を挟むことはない。
こんな世の中で人の気持ちに寄り添うことのできる奴は貴重だ。
中には甘いとか批判する奴もいるだろうが甘くて何が悪い。
その甘さにウロダも救われたのだ、リュードたち三人の人柄の良さにウロダも自然と笑みを浮かべていたのであった。
ーーーーー
押し入ってきた侵入者たちが一転して賓客となる。
ウバの屋敷は軽い混乱は未だにあるけれど落ち着きを取り戻しつつあった。
なんだかんだでリュードたちは手加減していたのでひどくケガしたものはいても死者はいない。
目を覚ました女性兵士が状況を飲み込めずにまたかかっていってルフォンに返り討ちにされていたぐらいの事件しかなかった。
「うおおっ、自由だー!」
体を魔力が覆って軽くなったように感じられるとウロダは喜んだ。
ウバのところを訪れた本当の目的は復讐や謝罪なんかではなくて、魔力を抑える首輪を外す鍵が欲しかったのである。
リュードは自力で破壊したけれどウロダやトーイは未だに首輪を付けたままであった。
特殊なアクセサリーと押し切って生活することも不可能ではないが、魔力が使えなきゃ不便な世の中である。
復讐心もありつつも首輪の鍵を、自由を取り戻しに来たのであった。
だから話し合いでも終わらせるつもりだったのに頑なに追い返そうとするから騒ぎになったのである。
ウバは奴隷を必要としていないので話をするとすぐに鍵をくれた。
買われた時点で借金もウバの払った代金から引かれてなくなっているのでウロダはこれで晴れて自由の身ということである。
「リュード……いや、リュードさん、ルフォンさん、ラストさん、ありがとうございました!」
体の調子を少し確かめたウロダは体が直角になるほどに頭を下げた。
そんな石化病を治せるエリクサーが大会の優勝賞品として出る。
ガマガエルは美にこだわっていて、そのために美しさを保つエリクサーを持っていたなんてちょっとしたありそうな関係性も噂に期待を持たせたのだ。
しかし大会は悪魔に荒らされてしまった。
それどころか大会そのものが人を集めて悪魔に生贄を捧げるためのもので、優勝賞品など用意されていなかったのである。
妹を助けるために奴隷大会に優勝すると決めたが、それはただイタズラに時間を浪費し、無辜の命を散らしただけに終わってしまった。
許されざる行いに身を染めたが、妹を治す方法も結局はウソであり石化病はその間も進行する。
ウバがしたことは許されざることではあるが止むに止まれぬ事情があった。
「ごめんなさい……ごめんなさい…………」
呟くように謝りながら泣くウバを目の前にして、リュードたちにも最初の勢いはなく非難する気持ちも湧かない。
「リューちゃん……」
「リュードぉ……」
ルフォンとラストの視線がリュードに向く。
ええい、このお人好し娘どもが! と思わなくもないがリュードも同情する気持ちはある。
ラストなんかはウバの気持ちが痛いほどによく分かる。
二人が何を考えてリュードの方を見ているのか、分からないほどリュードも鈍くはなかった。
「……はぁ……あなたは許されざることをしました。でも、妹さんには罪はないでしょう」
ルフォンやラストもお人好しだけど、リュードも大概お人好しである。
「俺が石化病を治してあげましょう」
目の前に助けられる人がいるなら助けずにはいられない。
「で、ですが石化病は治せるものでないと誰もが……」
エリクサーなんてなかった。
つまり石化病を治したなんて話もウソだ。
そんな風に話を結論付けるのはちょっと短絡的すぎる。
「エリクサーの話はウソですが石化病を治した人がいるのは本当なんですよ」
正直な話あんなに進行が進んでいても治せるのかどうかリュードにも分からない。
目の前にいるのでやるだけやってみる。
ウバはともかくウバの妹そのものに全く罪はないのだから一度怨恨は置いておいて治療はしてみるべきである。
「ほ、本当に助けられるのですか……?」
もはや妹の命は風前の灯。
話すのも辛いらしくてウバはベットの横で遠くなった妹に大丈夫だと自分にも言い聞かせるようにすることしかできなかった。
「妹を……どうかお助けください」
ウバは地面に這いつくばるように頭を下げる。
貴族のプライドとか、リュードが元奴隷だったとか関係がない。
妹が救えるなら自分の命すら捧げるつもりだった。
「分かった。保証は出来ないけどやってみよう」
そしてリュードの判断にニッコニコしているルフォンとラストはリュードがやるならもう治ったも同然、ぐらいに考えている。
さっきまで怒り心頭だったのにもうウバに同情し、流石リュードだなと感心すらしている。
「まあ、あれだよな、良い子たちだな」
今の自分にそんな権利はないけれど一発ぐらいウバをぶん殴ったってバチは当たりゃしないとウロダは思っていた。
とんでもないことに巻き込まれてしまったが、自分は合法奴隷だしリュードたちに助けられた身としてはリュードたちがそれでいいなら口を挟むことはない。
こんな世の中で人の気持ちに寄り添うことのできる奴は貴重だ。
中には甘いとか批判する奴もいるだろうが甘くて何が悪い。
その甘さにウロダも救われたのだ、リュードたち三人の人柄の良さにウロダも自然と笑みを浮かべていたのであった。
ーーーーー
押し入ってきた侵入者たちが一転して賓客となる。
ウバの屋敷は軽い混乱は未だにあるけれど落ち着きを取り戻しつつあった。
なんだかんだでリュードたちは手加減していたのでひどくケガしたものはいても死者はいない。
目を覚ました女性兵士が状況を飲み込めずにまたかかっていってルフォンに返り討ちにされていたぐらいの事件しかなかった。
「うおおっ、自由だー!」
体を魔力が覆って軽くなったように感じられるとウロダは喜んだ。
ウバのところを訪れた本当の目的は復讐や謝罪なんかではなくて、魔力を抑える首輪を外す鍵が欲しかったのである。
リュードは自力で破壊したけれどウロダやトーイは未だに首輪を付けたままであった。
特殊なアクセサリーと押し切って生活することも不可能ではないが、魔力が使えなきゃ不便な世の中である。
復讐心もありつつも首輪の鍵を、自由を取り戻しに来たのであった。
だから話し合いでも終わらせるつもりだったのに頑なに追い返そうとするから騒ぎになったのである。
ウバは奴隷を必要としていないので話をするとすぐに鍵をくれた。
買われた時点で借金もウバの払った代金から引かれてなくなっているのでウロダはこれで晴れて自由の身ということである。
「リュード……いや、リュードさん、ルフォンさん、ラストさん、ありがとうございました!」
体の調子を少し確かめたウロダは体が直角になるほどに頭を下げた。
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