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第六章
デルデの頼み3
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「ドワーフの年長者どもはどいつもこいつも頭が固くていかん。皆ものごとの一側面しか見ておんのだ。時間が経ち、強い恨み言ばかり聞かされて忘れてしまっているがドワーフやこのドワガルの再建は何もドワーフの力のみでなし得たことではない」
デルデのため息が止まらない。
「確かにご先祖様の努力あってのことだろうが再建を手助けしてくれたもの、捕われた同胞を助けてくれたものなんかがいる。そのことを忘れてはならんのだ。必要ならば助けを求めて何が悪い。対価も用意するつもりだしその身を差し出せと言っているわけでもないのに……」
みな心のどこかでドワーフだけで解決できないことは分かっている。
いたずらにケガ人を増やし、魔物に敵わないと分かっているなら敵う相手や知識がある人に助けを求めて然るべきなのだ。
それなのにくだらないプライドが邪魔をする。
ただ一度助けてほしいと頭を下げることすらできずにいる。
「ただこれは国の問題。ワシが個人で助けを求めては後々問題が起こることもあるだろう。謝礼も一人では出せるか分からんし、勝手に問題を他種族の力を借りて解決したとなれば余計に頑なになってしまうかもしれん。だがもはや限界だ。ワシ一人でも助けを求めたい……できるなら奴らの考えを変えたい。どうにかあやつらを説得したいのだが何か良い考えないか?」
「……話は分かりました」
難しい話である。
他種族の力を借りることを嫌がっているドワーフに他種族の力を借りることを認めさせる方法はあるかということである。
リュードもルフォンもラストも考える。
あれだけ明るく笑っていたデルデが憔悴したようにしょぼくれている。
他種族の力を借りたくないというのもドワーフを思うがためだがデルデもまたドワーフを思うがためになんとかしたいと思っている。
「1つ……」
「1つ、なんだ? 1つ方法があるのか?」
「1つ解決してみてはどうですか?」
時間だけが過ぎ、歳を取ってくように落ち込んでいくデルデ。
そんな中でじっくりと考えていたリュードが口を開いた。
「解決とは……何をだ?」
「鉱山を1つ取り戻すんです」
「なんだと?」
信頼とは常に行動である。
口先だけではなんとでも言えるので行動で示すことが信頼を得るためには必要だ。
助けを借りることを嫌がっている相手に何と言っても受け入れるつもりが相手になければ頑なになるだけ。
相手を信じられず、相手の力も信じられないなら見せるしかない。
少なくとも力はあることを証明する手立てがある。
いくつか住処にされた鉱山があるならそれを1つ取り戻してしまうのだ。
鉱山を取り戻す力が他種族にはある。
だからプライドを捨ててでも助けを求める必要があると説得するのである。
鉱山1つ分ぐらいならデルデ個人でも対価を捻出出来るだろう。
そこから無理矢理活路を開いて国の方の契約に持っていければ禍根も残らない。
ドワガルに恩を売れるなら喜んでタダ働きでもする連中もいるだろうけど報酬を出して、その対価として働くことが1つの安心に繋がる。
「……頼む」
「んっ?」
「頼む! この年寄りを助けてはくれないか!」
「デ、デルデ!?」
デルデは腰につけていたハンマーをリュードの前に置いて両膝をついて頭を下げた。
命の次に大事なハンマーを差し出した。
どんな時にも肌身離さず持ち、床になんか置くことのないハンマーを差し出すことはドワーフにとっては大きな意味を持つ。
「ワシに出来ることならなんでもする。1つ……助けてくれ」
デルデにも頼れる人はいない。
ケルタが言っていたように旅をしていたことはあるので知り合いはいるけれどすぐに駆けつけてくれるほど近くにいる友人はいない。
ならば隣の真人族の国に行って冒険者を雇うか。
悪くない考えだけど問題がある。
デルデもさほど賢い方じゃない。
依頼するとして報酬は、どれぐらいの人数、ランクの冒険者を雇えばいい、どこに泊まってもらう、どの鉱山を攻略してもらう、そして本当にその冒険者が信用できるのか。
個人で貯めているお金など高が知れている。
1つ鉱山を取り戻すことは悪くない考えであるけれどデルデが冷静な目で自分を見た時に全てを上手くやる自信がなかった。
それに対してリュードたちならどうだ。
見知らぬドワーフを何の対価も要求せずに助けて、ドワガルまで同行させてくれた。
実力の高さは見た通りで人間性も申し分なく信頼できる。
リュードは自分を推薦するつもりなど全くなかったがデルデから見るとリュードたちはリュードのした提案に最も適した人物であるように思えた。
「鉱山を取り戻してはくれんか?」
しかも冒険者を雇う交渉役ではなく、鉱山を取り戻す冒険者としてリュードたちをデルデは考えていた。
「顔を上げてください……そんないきなり」
「受けてくれるまでワシはここを動かんぞ!」
「いやいや、そんな……」
「この年寄りを助けると思って、どうか……どうか!」
お願いの形であるが断らせるつもりの一切ないデルデ。
ここでくだらない体面を考えるなら最初から相談などしない。
強情なジイさんに捕まったものだとルフォンたちの方を見る。
デルデのため息が止まらない。
「確かにご先祖様の努力あってのことだろうが再建を手助けしてくれたもの、捕われた同胞を助けてくれたものなんかがいる。そのことを忘れてはならんのだ。必要ならば助けを求めて何が悪い。対価も用意するつもりだしその身を差し出せと言っているわけでもないのに……」
みな心のどこかでドワーフだけで解決できないことは分かっている。
いたずらにケガ人を増やし、魔物に敵わないと分かっているなら敵う相手や知識がある人に助けを求めて然るべきなのだ。
それなのにくだらないプライドが邪魔をする。
ただ一度助けてほしいと頭を下げることすらできずにいる。
「ただこれは国の問題。ワシが個人で助けを求めては後々問題が起こることもあるだろう。謝礼も一人では出せるか分からんし、勝手に問題を他種族の力を借りて解決したとなれば余計に頑なになってしまうかもしれん。だがもはや限界だ。ワシ一人でも助けを求めたい……できるなら奴らの考えを変えたい。どうにかあやつらを説得したいのだが何か良い考えないか?」
「……話は分かりました」
難しい話である。
他種族の力を借りることを嫌がっているドワーフに他種族の力を借りることを認めさせる方法はあるかということである。
リュードもルフォンもラストも考える。
あれだけ明るく笑っていたデルデが憔悴したようにしょぼくれている。
他種族の力を借りたくないというのもドワーフを思うがためだがデルデもまたドワーフを思うがためになんとかしたいと思っている。
「1つ……」
「1つ、なんだ? 1つ方法があるのか?」
「1つ解決してみてはどうですか?」
時間だけが過ぎ、歳を取ってくように落ち込んでいくデルデ。
そんな中でじっくりと考えていたリュードが口を開いた。
「解決とは……何をだ?」
「鉱山を1つ取り戻すんです」
「なんだと?」
信頼とは常に行動である。
口先だけではなんとでも言えるので行動で示すことが信頼を得るためには必要だ。
助けを借りることを嫌がっている相手に何と言っても受け入れるつもりが相手になければ頑なになるだけ。
相手を信じられず、相手の力も信じられないなら見せるしかない。
少なくとも力はあることを証明する手立てがある。
いくつか住処にされた鉱山があるならそれを1つ取り戻してしまうのだ。
鉱山を取り戻す力が他種族にはある。
だからプライドを捨ててでも助けを求める必要があると説得するのである。
鉱山1つ分ぐらいならデルデ個人でも対価を捻出出来るだろう。
そこから無理矢理活路を開いて国の方の契約に持っていければ禍根も残らない。
ドワガルに恩を売れるなら喜んでタダ働きでもする連中もいるだろうけど報酬を出して、その対価として働くことが1つの安心に繋がる。
「……頼む」
「んっ?」
「頼む! この年寄りを助けてはくれないか!」
「デ、デルデ!?」
デルデは腰につけていたハンマーをリュードの前に置いて両膝をついて頭を下げた。
命の次に大事なハンマーを差し出した。
どんな時にも肌身離さず持ち、床になんか置くことのないハンマーを差し出すことはドワーフにとっては大きな意味を持つ。
「ワシに出来ることならなんでもする。1つ……助けてくれ」
デルデにも頼れる人はいない。
ケルタが言っていたように旅をしていたことはあるので知り合いはいるけれどすぐに駆けつけてくれるほど近くにいる友人はいない。
ならば隣の真人族の国に行って冒険者を雇うか。
悪くない考えだけど問題がある。
デルデもさほど賢い方じゃない。
依頼するとして報酬は、どれぐらいの人数、ランクの冒険者を雇えばいい、どこに泊まってもらう、どの鉱山を攻略してもらう、そして本当にその冒険者が信用できるのか。
個人で貯めているお金など高が知れている。
1つ鉱山を取り戻すことは悪くない考えであるけれどデルデが冷静な目で自分を見た時に全てを上手くやる自信がなかった。
それに対してリュードたちならどうだ。
見知らぬドワーフを何の対価も要求せずに助けて、ドワガルまで同行させてくれた。
実力の高さは見た通りで人間性も申し分なく信頼できる。
リュードは自分を推薦するつもりなど全くなかったがデルデから見るとリュードたちはリュードのした提案に最も適した人物であるように思えた。
「鉱山を取り戻してはくれんか?」
しかも冒険者を雇う交渉役ではなく、鉱山を取り戻す冒険者としてリュードたちをデルデは考えていた。
「顔を上げてください……そんないきなり」
「受けてくれるまでワシはここを動かんぞ!」
「いやいや、そんな……」
「この年寄りを助けると思って、どうか……どうか!」
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強情なジイさんに捕まったものだとルフォンたちの方を見る。
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