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第六章
せめて見つけてあげたい4
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「でもウメハトさんはいきなり襲われたって言ってるんでしょ?」
「ああ、だからギルドの方も疑問に思ってるらしい。そもそもここら辺でキラービーなんて見られたことはないみたいだしな」
町で買ったハチミツはキラービーの巣から盗んだものであった。
昔からキラービーがいるこの森ではハチミツを盗み出して売ることが一部の冒険者の間で行われている。
そのためにキラービーについてはギルドもよく把握していて、巣の場所や生息域なども知っている。
町に住んでいたらキラービーのことは耳にする機会はあるので、ウメハトたちもキラービーのことは知っている。
なので面白半分や焦っていても離れていくようなキラービーに先に手を出すとは考えにくくもあった。
離れたところにキラービーを見ることはあり得ても、遠くから脅威にならない人間をわざわざ襲いにくることは話に聞かない。
今回の依頼もウメハトの仲間たちの捜索がメインだけど、ついでに周辺の調査も依頼されている。
キラービーら特に痕跡を残す魔物ではないので痕跡を探すのは難しいが、今のところはキラービーもいないし巣など作ろうとしている様子もない。
平和に見えるので毒に冒された死体がなかったらキラービーがいたなどとも思えない。
「聞こえる……」
「ルフォン?」
ルフォンが立ち止まって、リュードたちも同じく足を止める。
「羽音が聞こえるよ」
「羽音……あっ」
ルフォンがミミをすませた。
遠くからわずかに羽音が聞こえるとルフォンが言うのでリュードたちも耳をすませてみると確かに羽音が聞こえていた。
「いやーな音だね」
「あっ、あれ!」
リュードやラストの耳にも音が聞こえたので何かがいることは間違いない。
羽音は一つ。
体に響く細かく振動するような音が聞こえてきて、空に視線を向けた。
黄色と黒の危険を煽るような目立つカラーの魔物が飛んでいるのがチラリと見えた。
「隠れるんだ」
リュードたちは体勢を低くして木の影に身を隠した。
「どうする?」
羽音と一瞬見えた見た目から相手のことはすでに推測できている。
キラービーだとみんなが分かっていた。
「……見つかってないようだし見に行ってみよう」
キラービーは少しずつ高度を落としている。
もしかしたら近くにウメハトの仲間がいるのかもしれない。
キラービーはリュードたちに気が付いていないようなので、危険は承知で様子を窺うことにした。
隠れながらの移動ではあるけれど、派手に羽音が聞こえてくるので音の方に向かえば簡単に見つけられる。
まさしく蜂であった。
大きくても限度があった前世の蜂と違って人ほどの大きさもあるキラービーはなかなかグロテスクだとリュードは思った。
小さくても脅威だったのにあれほどの大きさになると危険な存在であることは間違いない。
普通の蜂を知っているだけにリュードは渋い顔をした。
キラービーは地面付近まで下りてゆっくりと飛んでいる。
「どうするつもりだ?」
確実にキラービーだと言えるしここは退いてギルドに報告をする必要があるなと考える。
ただここに来た目的は知りたい。
バレないように離れたところからキラービーの様子を監視する。
「リュード……あそこに人が」
「なに?」
パッと見た時にリュードは気がつかなかったけれど、キラービーの近くの木の根元に人が寄りかかっているのにラストが気づいた。
キラービーが近くにいても動かず項垂れたように寄りかかっている姿を見るにどんな状態なのか言うまでもない。
「……キラービーを倒そう」
しかし確認もしない前から希望を捨てることはできない。
生きている可能性があり、何かの事情で動けないことも考えられる。
このまま放ってはおけない。
「デルデは下がってて。二人とも、攻撃は絶対に回避するんだ」
ルフォンとラストがうなずく。
キラービーは危険な魔物である。
今は毒に対する手段もない。
攻撃を受けて毒にさらさられると命を脅かされる。
「相手は1体だけしかいないようだな」
他に羽音は聞こえないし乱入してくる危険はない。
キラービーを倒せればキラービーがいたことの確実な証明になるし、今後死体を回収しにくる人たちの安全を確保することにもつながる。
キラービーはリュードたちに気づいていないし奇襲するのに絶好のタイミングである。
「ラスト、撃ち抜いてくれ。ルフォンは万が一のフォローを頼む」
「分かった」
「りょーかい」
「ワシは大人しくしておこう」
「頼むよ」
デルデの現在の武器はハンマーである。
威力はあるけど速度は遅く、キラービー相手には相性が悪い。
リスクは避けるべきなのでデルデも大人しく木の影に隠れておく。
リュードは出来る限り気配を消してキラービーにバレないようにしながら接近していく。
キラービーの羽音が大きいために音的な側面は大きく気にしなくてもいい。
羽音で耳が揺れるような距離まで近づいてきたけれど、そこから木がまばらになって接近が厳しくなった。
これ以上の接近はバレてしまう。
リュードはキラービーから視線を外さず軽く手を上げてルフォンとラストに合図する。
「ああ、だからギルドの方も疑問に思ってるらしい。そもそもここら辺でキラービーなんて見られたことはないみたいだしな」
町で買ったハチミツはキラービーの巣から盗んだものであった。
昔からキラービーがいるこの森ではハチミツを盗み出して売ることが一部の冒険者の間で行われている。
そのためにキラービーについてはギルドもよく把握していて、巣の場所や生息域なども知っている。
町に住んでいたらキラービーのことは耳にする機会はあるので、ウメハトたちもキラービーのことは知っている。
なので面白半分や焦っていても離れていくようなキラービーに先に手を出すとは考えにくくもあった。
離れたところにキラービーを見ることはあり得ても、遠くから脅威にならない人間をわざわざ襲いにくることは話に聞かない。
今回の依頼もウメハトの仲間たちの捜索がメインだけど、ついでに周辺の調査も依頼されている。
キラービーら特に痕跡を残す魔物ではないので痕跡を探すのは難しいが、今のところはキラービーもいないし巣など作ろうとしている様子もない。
平和に見えるので毒に冒された死体がなかったらキラービーがいたなどとも思えない。
「聞こえる……」
「ルフォン?」
ルフォンが立ち止まって、リュードたちも同じく足を止める。
「羽音が聞こえるよ」
「羽音……あっ」
ルフォンがミミをすませた。
遠くからわずかに羽音が聞こえるとルフォンが言うのでリュードたちも耳をすませてみると確かに羽音が聞こえていた。
「いやーな音だね」
「あっ、あれ!」
リュードやラストの耳にも音が聞こえたので何かがいることは間違いない。
羽音は一つ。
体に響く細かく振動するような音が聞こえてきて、空に視線を向けた。
黄色と黒の危険を煽るような目立つカラーの魔物が飛んでいるのがチラリと見えた。
「隠れるんだ」
リュードたちは体勢を低くして木の影に身を隠した。
「どうする?」
羽音と一瞬見えた見た目から相手のことはすでに推測できている。
キラービーだとみんなが分かっていた。
「……見つかってないようだし見に行ってみよう」
キラービーは少しずつ高度を落としている。
もしかしたら近くにウメハトの仲間がいるのかもしれない。
キラービーはリュードたちに気が付いていないようなので、危険は承知で様子を窺うことにした。
隠れながらの移動ではあるけれど、派手に羽音が聞こえてくるので音の方に向かえば簡単に見つけられる。
まさしく蜂であった。
大きくても限度があった前世の蜂と違って人ほどの大きさもあるキラービーはなかなかグロテスクだとリュードは思った。
小さくても脅威だったのにあれほどの大きさになると危険な存在であることは間違いない。
普通の蜂を知っているだけにリュードは渋い顔をした。
キラービーは地面付近まで下りてゆっくりと飛んでいる。
「どうするつもりだ?」
確実にキラービーだと言えるしここは退いてギルドに報告をする必要があるなと考える。
ただここに来た目的は知りたい。
バレないように離れたところからキラービーの様子を監視する。
「リュード……あそこに人が」
「なに?」
パッと見た時にリュードは気がつかなかったけれど、キラービーの近くの木の根元に人が寄りかかっているのにラストが気づいた。
キラービーが近くにいても動かず項垂れたように寄りかかっている姿を見るにどんな状態なのか言うまでもない。
「……キラービーを倒そう」
しかし確認もしない前から希望を捨てることはできない。
生きている可能性があり、何かの事情で動けないことも考えられる。
このまま放ってはおけない。
「デルデは下がってて。二人とも、攻撃は絶対に回避するんだ」
ルフォンとラストがうなずく。
キラービーは危険な魔物である。
今は毒に対する手段もない。
攻撃を受けて毒にさらさられると命を脅かされる。
「相手は1体だけしかいないようだな」
他に羽音は聞こえないし乱入してくる危険はない。
キラービーを倒せればキラービーがいたことの確実な証明になるし、今後死体を回収しにくる人たちの安全を確保することにもつながる。
キラービーはリュードたちに気づいていないし奇襲するのに絶好のタイミングである。
「ラスト、撃ち抜いてくれ。ルフォンは万が一のフォローを頼む」
「分かった」
「りょーかい」
「ワシは大人しくしておこう」
「頼むよ」
デルデの現在の武器はハンマーである。
威力はあるけど速度は遅く、キラービー相手には相性が悪い。
リスクは避けるべきなのでデルデも大人しく木の影に隠れておく。
リュードは出来る限り気配を消してキラービーにバレないようにしながら接近していく。
キラービーの羽音が大きいために音的な側面は大きく気にしなくてもいい。
羽音で耳が揺れるような距離まで近づいてきたけれど、そこから木がまばらになって接近が厳しくなった。
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