415 / 550
第六章
活躍の軌跡2
しおりを挟む
「その国では愛と正義の黒き神の使いなんて呼ばれてて、その悪い貴族は神の使いが罰が下るだろうと最後に言った通りに悪事がバレて処刑までされたんだと。えー……すまん、又聞きだから名前も朧げでシャー……違うな、シュー? なんかシューナリュード、お前と似たような名前だった気がするな」
「そうなんですかぁ」
気のせいではない。
これはリュードの話だ。
遠い目をして答えるリュードはどんな顔をしていいのか分からなくなっていた。
「んで、雷も落ちたってんだから雷の神様の使いとか竜人族の始祖だったんじゃないかなんて言う奴もいるそうだ」
冒険者ってのはだいたい噂話が好きだ。
情報収集も兼ねているし移動の時間も長いのでその手の話に飢えている。
娯楽が少ないから面白ければどんな話でもいい。
酒場で聞けば酒の肴になるし、旅の途中で思い出して色々考えてみれば時間潰しになる。
人にあった時には話したり聞いたりすれば会話になるしとにかくそんな噂話には常にアンテナを立てている。
なので早い速度で噂話は人々の間を駆け巡る。
消えていく噂話も多いのだけど逆に話の内容が変化しながら伝わっていくものもたくさんある。
リュードの話も大まかな内容は維持しつつも細かなところは変化して伝わっていた。
リュードの容姿や名前などは物語を語る上では特に必要でないために徐々に薄れていく形になっていた。
黒いツノは特徴的なのでそこをピックアップして話を続けることもできるために話の中にも残っていた。
容姿や名前についてボヤけててよかったとため息をつく。
愛と正義の神の使いなんて呼ばれているのは今初めて知った。
エミナを助けるためにやったことがこんな噂になっているとは思いもしなかった。
「なんだか最近黒いツノの男の話聞くんだよな。それっぽいのから明らかにウソだろってもんまで様々。さっきの話がどうにも最初の話っぽいんだけど本当のところはどうだかな」
その後もドコムはいくつか黒いツノの男に関わる話をしてくれた。
黒いオオカミを連れているとかクラーケンと海で殴り合ったとか身に覚えのあるような、ないような話が色々とあった。
港町で多くの女性に貢がせるクソ野郎も黒いツノの男らしくてリュードは乾いた笑いしか出てこなかった。
噂の発生原因が予想できるものはいいのだけど、空を飛んだり浮気者を成敗したりするのはどこから出てきた話なのか気になった。
噂の誇張とか他の噂が混ざってきているのかもしれない。
右手一本でグリフィンを倒すとんでも化け物にされている時には流石に笑ってしまった。
ドコムは黒いツノの男だけでなく色々な面白話をしてくれた。
他の人からもリアクションや他の話が出てきていつの間にかモテるモテないの話は消え失せた。
そんな感じで夜を過ごしながらドワガルを目指した。
戦えるメンバーも揃っているので魔物の脅威もほとんどなくドワガルまで到着することができた。
デルデが門番に頼んで連れてきたことを告げると冒険者を迎え入れるために大きな門の方が開いた。
「ようこそ、ドワガルへ。他のドワーフは分からんがワシは歓迎するよ」
他の人たちは止められ、羨ましそうに見られる中冒険者たちはドワガルに足を踏み入れたのであった。
「そうなんですかぁ」
気のせいではない。
これはリュードの話だ。
遠い目をして答えるリュードはどんな顔をしていいのか分からなくなっていた。
「んで、雷も落ちたってんだから雷の神様の使いとか竜人族の始祖だったんじゃないかなんて言う奴もいるそうだ」
冒険者ってのはだいたい噂話が好きだ。
情報収集も兼ねているし移動の時間も長いのでその手の話に飢えている。
娯楽が少ないから面白ければどんな話でもいい。
酒場で聞けば酒の肴になるし、旅の途中で思い出して色々考えてみれば時間潰しになる。
人にあった時には話したり聞いたりすれば会話になるしとにかくそんな噂話には常にアンテナを立てている。
なので早い速度で噂話は人々の間を駆け巡る。
消えていく噂話も多いのだけど逆に話の内容が変化しながら伝わっていくものもたくさんある。
リュードの話も大まかな内容は維持しつつも細かなところは変化して伝わっていた。
リュードの容姿や名前などは物語を語る上では特に必要でないために徐々に薄れていく形になっていた。
黒いツノは特徴的なのでそこをピックアップして話を続けることもできるために話の中にも残っていた。
容姿や名前についてボヤけててよかったとため息をつく。
愛と正義の神の使いなんて呼ばれているのは今初めて知った。
エミナを助けるためにやったことがこんな噂になっているとは思いもしなかった。
「なんだか最近黒いツノの男の話聞くんだよな。それっぽいのから明らかにウソだろってもんまで様々。さっきの話がどうにも最初の話っぽいんだけど本当のところはどうだかな」
その後もドコムはいくつか黒いツノの男に関わる話をしてくれた。
黒いオオカミを連れているとかクラーケンと海で殴り合ったとか身に覚えのあるような、ないような話が色々とあった。
港町で多くの女性に貢がせるクソ野郎も黒いツノの男らしくてリュードは乾いた笑いしか出てこなかった。
噂の発生原因が予想できるものはいいのだけど、空を飛んだり浮気者を成敗したりするのはどこから出てきた話なのか気になった。
噂の誇張とか他の噂が混ざってきているのかもしれない。
右手一本でグリフィンを倒すとんでも化け物にされている時には流石に笑ってしまった。
ドコムは黒いツノの男だけでなく色々な面白話をしてくれた。
他の人からもリアクションや他の話が出てきていつの間にかモテるモテないの話は消え失せた。
そんな感じで夜を過ごしながらドワガルを目指した。
戦えるメンバーも揃っているので魔物の脅威もほとんどなくドワガルまで到着することができた。
デルデが門番に頼んで連れてきたことを告げると冒険者を迎え入れるために大きな門の方が開いた。
「ようこそ、ドワガルへ。他のドワーフは分からんがワシは歓迎するよ」
他の人たちは止められ、羨ましそうに見られる中冒険者たちはドワガルに足を踏み入れたのであった。
1
あなたにおすすめの小説
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
無限に進化を続けて最強に至る
お寿司食べたい
ファンタジー
突然、居眠り運転をしているトラックに轢かれて異世界に転生した春風 宝。そこで女神からもらった特典は「倒したモンスターの力を奪って無限に強くなる」だった。
※よくある転生ものです。良ければ読んでください。 不定期更新 初作 小説家になろうでも投稿してます。 文章力がないので悪しからず。優しくアドバイスしてください。
改稿したので、しばらくしたら消します
辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します
潮ノ海月@2025/11月新刊発売予定!
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる!
トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。
領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。
アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。
だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう
完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。
果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!?
これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。
《作者からのお知らせ!》
※2025/11月中旬、 辺境領主の3巻が刊行となります。
今回は3巻はほぼ全編を書き下ろしとなっています。
【貧乏貴族の領地の話や魔導車オーディションなど、】連載にはないストーリーが盛りだくさん!
※また加筆によって新しい展開になったことに伴い、今まで投稿サイトに連載していた続話は、全て取り下げさせていただきます。何卒よろしくお願いいたします。
風魔法を誤解していませんか? 〜混ぜるな危険!見向きもされない風魔法は、無限の可能性を秘めていました〜
大沢ピヨ氏
ファンタジー
地味で不遇な風魔法──でも、使い方しだいで!?
どこにでもいる男子高校生が、意識高い系お嬢様に巻き込まれ、毎日ダンジョン通いで魔法検証&お小遣い稼ぎ! 目指せ収入UP。 検証と実験で、風と火が火花を散らす!? 青春と魔法と通帳残高、ぜんぶ大事。 風魔法、実は“混ぜるな危険…
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります
内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品]
冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた!
物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。
職人ギルドから追放された美少女ソフィア。
逃亡中の魔法使いノエル。
騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。
彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。
カクヨムにて完結済み。
( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる