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第六章
冒険者にお任せあれ4
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「おい、大変だ!」
お腹チャポチャポだからちょっと休もうと思っていると若いドワーフが慌ててリュードのところに駆けてきた。
また勝負なら絶対に断ってやると思いながら若いドワーフの方に目を向ける。
「どうした?」
「ま、魔物が近くまで来ているんだ!」
「なんだって!?」
かなり急な話にリュードは酔いが覚めるような思いだった。
「こ、こんなこと今までなかったのに……どうしたらいいでしょうか?」
魔物の襲来にどうしたらいいのか分からなかった若いドワーフはとりあえずリュードのところに走ってきた。
デルデたちやリザーセツではなくリュードのところに来る。
これもまた信頼の高さというものだろう。
「君はとりあえず戦えるドワーフに声をかけて集めて」
「分かりました!」
リュードは宿に入ろうとしていた体をグッと伸ばして気合を入れる。
寝ているドワーフを踏まないように気をつけながらリザーセツのところに行く。
もちろんリザーセツがいたことには気がついていた。
なぜドワーフに混じって酒を飲んでリュードを応援していたのか知らないけど、体格的な違いがあるから見ていてリザーセツは目立っていた。
「リザーセツさん、起きてください!」
ドワーフを枕にして眠りに落ちているリザーセツはこんな道のど真ん中に寝ていても姿勢が良かった。
しかしお酒で酔っ払って寝ているリザーセツは声をかけただけでは起きない。
お酒が入っていることは確実なので荒めに起こすしかないとリュードは手を伸ばす。
軽くゆすることから始めて、強くしていく。
「んが……シューナリュード…………さん?」
激しく揺すってようやくリザーセツはうっすらと目を開ける。
そのままもうちょっと揺すって起きてもらうけど、目がトロンとしていて完全に酔いが回っている。
ドワーフの酒を飲んだのだ、一般の人ならこんなものだろう。
リュードの体が異常なのだと改めて思う。
「魔物です。緊急事態ですよ!」
「ま、まものぉ? くぅ……ダメだ…………ユリディカを……僕の仲間のユリディカを呼んでくれ」
「分かりました。これ飲んでください」
「……悪いね」
リュードはなんとか体を起こしたリザーセツに水を渡す。
リザーセツは頭を振って思考を取り戻そうとするが全く頭が働かない。
状況を把握しようにも持っている水さえ飲むことが難しい。
まだ眠りに落ちてしまってからそんなに時間も経っていない。
お酒が抜けるどころかむしろ時間が経ってアルコールが十分に身体に回りきってしまっている。
「こんな時に……魔物だなんて……うぅ」
騒ぎを聞きつけたドワーフにリザーセツの仲間を呼びにいってもらって、リュードはその間に宿に戻って剣を取ってくる。
走って駆けつけてくれた疾風の剣のみんなは割とすぐにリザーセツのところに到着した。
「何してんだ!」
リュードが剣を取って宿から出てくるとリザーセツは吐いていた。
何の言い訳もできない状態に疾風の剣のみんなが呆れている。
「うぅ……酒くさぁ」
「依頼の最中に良いご身分だな」
「いや……違うんだ」
涙目で否定するリザーセツだけど酒を飲んで酔い潰れて吐いてしまった事実は変えようもない。
「緊急事態ってことなんだから感謝しなさいよ!」
リザーセツが呼んでほしいと言っていたユリディカは聖職者であった。
疾風の剣の紅一点、女性冒険者である。
前に出てリザーセツの背中に手を当てて治療を始める。
お酒はある種の毒と同じ扱いで神聖力による治療ができるのだ。
だからといって酔っ払って教会に行っても治療なんかしてもらえないけれど、今はリザーセツの仲間だし緊急事態なので渋々治療をしている。
酒酔いも二日酔いも治療できるのだから面白いものである。
治療を受けて吐いて青白くなっていたリザーセツの顔色が落ち着いていく。
頭の中がスッキリとしてきて、リザーセツはコップの水を飲んだ。
「すまない……」
「謝るなら最初からやらない!」
「面目ない……」
気分の悪さもだいぶ落ち着いてきた。
潰れるほど飲まされたので治療にも多少の時間がかかったけれど、リザーセツはなんとか回復した。
「ほら、リーダーの装備だ」
「悪いね」
仲間たちもちゃんと分かっている人たちなのでリザーセツの装備も持ってきていた。
「リュードさん、集まりました!」
「ありがと……う」
そうこうしている間にドワーフたちが集まっていた。
それを見てリュードは絶句した。
デルデが特別ゴテゴテとした装備をしているものだと思っていた。
しかしそうではなかった。
集まったドワーフたちは各々が作った立派なフルアーマーに身を包んでいた。
防御力は高そうだけど機動力が無さそうな鎧の集団となっていた。
「……鎧の展示会みたいだね」
一人でもうるさいのにそれなりの人数集まっているためにガチャガチャとすごくうるさい。
ドワーフが長いこと国を封鎖して実戦を忘れ、見た目の美を追求し始めてしまったために起きた弊害であった。
「とりあえず何が起きたのかの状況説明を頼む」
「リューちゃん!」
「リュード!」
準備を終えたルフォンとラストも宿から出てきた。
疾風の剣のみんなもいるしこれなら一度の説明で済む。
お腹チャポチャポだからちょっと休もうと思っていると若いドワーフが慌ててリュードのところに駆けてきた。
また勝負なら絶対に断ってやると思いながら若いドワーフの方に目を向ける。
「どうした?」
「ま、魔物が近くまで来ているんだ!」
「なんだって!?」
かなり急な話にリュードは酔いが覚めるような思いだった。
「こ、こんなこと今までなかったのに……どうしたらいいでしょうか?」
魔物の襲来にどうしたらいいのか分からなかった若いドワーフはとりあえずリュードのところに走ってきた。
デルデたちやリザーセツではなくリュードのところに来る。
これもまた信頼の高さというものだろう。
「君はとりあえず戦えるドワーフに声をかけて集めて」
「分かりました!」
リュードは宿に入ろうとしていた体をグッと伸ばして気合を入れる。
寝ているドワーフを踏まないように気をつけながらリザーセツのところに行く。
もちろんリザーセツがいたことには気がついていた。
なぜドワーフに混じって酒を飲んでリュードを応援していたのか知らないけど、体格的な違いがあるから見ていてリザーセツは目立っていた。
「リザーセツさん、起きてください!」
ドワーフを枕にして眠りに落ちているリザーセツはこんな道のど真ん中に寝ていても姿勢が良かった。
しかしお酒で酔っ払って寝ているリザーセツは声をかけただけでは起きない。
お酒が入っていることは確実なので荒めに起こすしかないとリュードは手を伸ばす。
軽くゆすることから始めて、強くしていく。
「んが……シューナリュード…………さん?」
激しく揺すってようやくリザーセツはうっすらと目を開ける。
そのままもうちょっと揺すって起きてもらうけど、目がトロンとしていて完全に酔いが回っている。
ドワーフの酒を飲んだのだ、一般の人ならこんなものだろう。
リュードの体が異常なのだと改めて思う。
「魔物です。緊急事態ですよ!」
「ま、まものぉ? くぅ……ダメだ…………ユリディカを……僕の仲間のユリディカを呼んでくれ」
「分かりました。これ飲んでください」
「……悪いね」
リュードはなんとか体を起こしたリザーセツに水を渡す。
リザーセツは頭を振って思考を取り戻そうとするが全く頭が働かない。
状況を把握しようにも持っている水さえ飲むことが難しい。
まだ眠りに落ちてしまってからそんなに時間も経っていない。
お酒が抜けるどころかむしろ時間が経ってアルコールが十分に身体に回りきってしまっている。
「こんな時に……魔物だなんて……うぅ」
騒ぎを聞きつけたドワーフにリザーセツの仲間を呼びにいってもらって、リュードはその間に宿に戻って剣を取ってくる。
走って駆けつけてくれた疾風の剣のみんなは割とすぐにリザーセツのところに到着した。
「何してんだ!」
リュードが剣を取って宿から出てくるとリザーセツは吐いていた。
何の言い訳もできない状態に疾風の剣のみんなが呆れている。
「うぅ……酒くさぁ」
「依頼の最中に良いご身分だな」
「いや……違うんだ」
涙目で否定するリザーセツだけど酒を飲んで酔い潰れて吐いてしまった事実は変えようもない。
「緊急事態ってことなんだから感謝しなさいよ!」
リザーセツが呼んでほしいと言っていたユリディカは聖職者であった。
疾風の剣の紅一点、女性冒険者である。
前に出てリザーセツの背中に手を当てて治療を始める。
お酒はある種の毒と同じ扱いで神聖力による治療ができるのだ。
だからといって酔っ払って教会に行っても治療なんかしてもらえないけれど、今はリザーセツの仲間だし緊急事態なので渋々治療をしている。
酒酔いも二日酔いも治療できるのだから面白いものである。
治療を受けて吐いて青白くなっていたリザーセツの顔色が落ち着いていく。
頭の中がスッキリとしてきて、リザーセツはコップの水を飲んだ。
「すまない……」
「謝るなら最初からやらない!」
「面目ない……」
気分の悪さもだいぶ落ち着いてきた。
潰れるほど飲まされたので治療にも多少の時間がかかったけれど、リザーセツはなんとか回復した。
「ほら、リーダーの装備だ」
「悪いね」
仲間たちもちゃんと分かっている人たちなのでリザーセツの装備も持ってきていた。
「リュードさん、集まりました!」
「ありがと……う」
そうこうしている間にドワーフたちが集まっていた。
それを見てリュードは絶句した。
デルデが特別ゴテゴテとした装備をしているものだと思っていた。
しかしそうではなかった。
集まったドワーフたちは各々が作った立派なフルアーマーに身を包んでいた。
防御力は高そうだけど機動力が無さそうな鎧の集団となっていた。
「……鎧の展示会みたいだね」
一人でもうるさいのにそれなりの人数集まっているためにガチャガチャとすごくうるさい。
ドワーフが長いこと国を封鎖して実戦を忘れ、見た目の美を追求し始めてしまったために起きた弊害であった。
「とりあえず何が起きたのかの状況説明を頼む」
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