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第六章
お家を探して7
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「俺が前に出る!」
リザーセツをダリルに渡して、リュードは前に出て大キラービーを相手にする。
羽が欠けたためか分かりやすくスピードが落ちて戦いやすくなっていた。
大キラービーの繰り出した毒の噴射は一度限りの大技だったが、リュードはそんなこと知らない。
大キラービーが毒を噴射できるかもしれないという事を頭の片隅に置いて、正面に立つのは危険であると判断した。
針を避けたり受けたりしながらいつ針から毒が出ても避けられるように戦う。
他のみんなもリザーセツのことは心配だけど心配するからこそ早く戦いを終わらせねばならないと思った。
「悪いな! 手加減している暇なんかないんだ!」
大キラービーをさっさと倒すことがリザーセツにとっても、みんなにとっても最良である。
リュードは剣を振りながら雷属性の魔法を放った。
乱雑な攻撃ではあったが電撃は大キラービーに届いて体を痺れさせる。
「終わりだ!」
体が痺れて空中から落ちてきた大キラービーにリュードは剣を振り下ろす。
「チッ!」
大キラービーは何とか体を動かして針でリュードの剣を受け止めた。
なかなかしぶとい。
針先が向けられて毒が噴射されると思ったリュードは横に転がるように跳んだ。
しかし毒は噴射されずに大キラービーは再び空中に飛び上がる。
「状況はどうだ……」
大キラービーと戦うだけではいけない。
リュードは大キラービーを気にしながらも周りを見て状況を把握しようとする。
リザーセツはダリルとユリディカが必死に治療している。
あとは二人の実力とリュードの薬の効き具合、リザーセツの気合いによるだろう。
キラービーの数も目に見えて減っている。
このままいけば大キラービーの方まで手が回るのもすぐだろう。
いち早く状況を察したルフォンがキラービーではなくリュードの加勢に駆けつける。
キラービーよりも大キラービーの方を片付けた方が早いと判断したのだ。
何とかリュードの攻撃はかわしたが電撃によるダメージも残っている。
まだ速いとはいえるが、かなり速度を落とした大キラービーはまともにリュードとルフォンを相手にするのは難しくなっていた。
「あ、あー……あーあー……あなたたちは何者ですか?」
このままなら押し切れる。
そう思った時だった。
鉱山の奥から何かが歩く音が聞こえてきた。
息苦しくなるほどの強い魔力を感じ、鉱山の奥を見て全員の動きが一瞬止まった。
「なんだアレは……」
表現するならハチ人間。
ハチの獣人族がいたならばこんな感じなのかなとリュードは思った。
頭の奥底で本能が警報を鳴らす。
“キケンダ”
「ルフォン、そっちは任せた!」
リュードは竜人化する。
時として魔物には恐るべき進化を遂げる個体もいる。
原因は誰にも分からないのだけど、種の形や力の限界を超えた新たなる姿や力を持って進化することがある。
そうした進化の一つに人化というものがある。
非常に厄介で恐れられる進化の方向性で人化を遂げた魔物は高い知能と能力を持つ。
人化というのだからその特徴は分かりやすい。
人に似た姿を得る。
真人族の姿に近ければ近いほど人化の方向の進化は強いなどという不思議な話である。
今目の前にいるハチはどうか。
戦闘中でなければ見惚れるほどに美しい女性の姿をしている。
背中に羽があり、見た目に僅かにハチのような要素があるから真人族ではないなと分かるぐらいだ。
「敵……?」
人の言葉も話している。
知能の高さが窺えて、それも危険だとリュードは思った。
やらなきゃやられるかもしれないと切り掛かる。
一撃で仕留めるつもりで剣を振り下ろしたけれどリュードの攻撃は空を切った。
「全員、逃げるんだ……!」
ギリギリ意識を保っていたリザーセツが掠れる声で叫んだ。
これは緊急事態である。
全滅を避け、誰かがどこかに伝えねばならない事態が発生した。
「逃がさないよ?」
「ユリディカ!」
部屋の奥、リュードの方にいたはずのハチが一瞬でリザーセツの目の前に現れた。
羽を動かして低く地面を滑走するように移動したハチはほとんどの人が目で捉えられていなかった。
腹部にハチの拳がめり込み、ユリディカの体がくの字に曲がる。
殴り飛ばされて光の届かないところまで吹き飛んでしまい状態の確認もできない。
「くそっ……早く、みんな逃げるんだ!」
今にもユリディカのところに駆け出したいが、体が動かないリザーセツは叫ぶしかできない。
「ふっ!」
危機的状況で動いたのはダリルであった。
ハチの頭に目がけてメイスを振り下ろした。
当たる直前までそこにハチがいたはずなのにメイスは空を切った。
速すぎてダリルにはハチが消えたようにすら感じられていた。
「ぐぅっ!」
メイスを振り下ろした体勢のダリルをハチが殴った。
キラービーの攻撃には微動だにしなかったダリルが頬を殴られて大きく二歩後退させられた。
「ふんっ!」
すぐさま持ち直したダリルがメイスを振り回すがかすりもしない。
一回メイスを振る間に複数回ハチの殴打がダリルに入る。
ダリルは完全にハチの動きを追えていない。
回避も盾で防ぐことできずに一方的に殴られるダリルにダメージが蓄積される。
フォローに入りたいのに大キラービーやキラービーがリュードを含め他の人を逃すまいと猛攻を仕掛けてきている。
状況が良くない。
そうしている間にもダリルは殴られ続け、とうとう膝がガクンと揺れた。
「ガアッ!」
リュードが声に魔力を込めて咆哮する。
鉱山内にリュードの声が響き、キラービーの動きが止まる。
ルフォンが嫌がるのであまりやりたくないが今は緊急事態なので仕方ない。
リザーセツをダリルに渡して、リュードは前に出て大キラービーを相手にする。
羽が欠けたためか分かりやすくスピードが落ちて戦いやすくなっていた。
大キラービーの繰り出した毒の噴射は一度限りの大技だったが、リュードはそんなこと知らない。
大キラービーが毒を噴射できるかもしれないという事を頭の片隅に置いて、正面に立つのは危険であると判断した。
針を避けたり受けたりしながらいつ針から毒が出ても避けられるように戦う。
他のみんなもリザーセツのことは心配だけど心配するからこそ早く戦いを終わらせねばならないと思った。
「悪いな! 手加減している暇なんかないんだ!」
大キラービーをさっさと倒すことがリザーセツにとっても、みんなにとっても最良である。
リュードは剣を振りながら雷属性の魔法を放った。
乱雑な攻撃ではあったが電撃は大キラービーに届いて体を痺れさせる。
「終わりだ!」
体が痺れて空中から落ちてきた大キラービーにリュードは剣を振り下ろす。
「チッ!」
大キラービーは何とか体を動かして針でリュードの剣を受け止めた。
なかなかしぶとい。
針先が向けられて毒が噴射されると思ったリュードは横に転がるように跳んだ。
しかし毒は噴射されずに大キラービーは再び空中に飛び上がる。
「状況はどうだ……」
大キラービーと戦うだけではいけない。
リュードは大キラービーを気にしながらも周りを見て状況を把握しようとする。
リザーセツはダリルとユリディカが必死に治療している。
あとは二人の実力とリュードの薬の効き具合、リザーセツの気合いによるだろう。
キラービーの数も目に見えて減っている。
このままいけば大キラービーの方まで手が回るのもすぐだろう。
いち早く状況を察したルフォンがキラービーではなくリュードの加勢に駆けつける。
キラービーよりも大キラービーの方を片付けた方が早いと判断したのだ。
何とかリュードの攻撃はかわしたが電撃によるダメージも残っている。
まだ速いとはいえるが、かなり速度を落とした大キラービーはまともにリュードとルフォンを相手にするのは難しくなっていた。
「あ、あー……あーあー……あなたたちは何者ですか?」
このままなら押し切れる。
そう思った時だった。
鉱山の奥から何かが歩く音が聞こえてきた。
息苦しくなるほどの強い魔力を感じ、鉱山の奥を見て全員の動きが一瞬止まった。
「なんだアレは……」
表現するならハチ人間。
ハチの獣人族がいたならばこんな感じなのかなとリュードは思った。
頭の奥底で本能が警報を鳴らす。
“キケンダ”
「ルフォン、そっちは任せた!」
リュードは竜人化する。
時として魔物には恐るべき進化を遂げる個体もいる。
原因は誰にも分からないのだけど、種の形や力の限界を超えた新たなる姿や力を持って進化することがある。
そうした進化の一つに人化というものがある。
非常に厄介で恐れられる進化の方向性で人化を遂げた魔物は高い知能と能力を持つ。
人化というのだからその特徴は分かりやすい。
人に似た姿を得る。
真人族の姿に近ければ近いほど人化の方向の進化は強いなどという不思議な話である。
今目の前にいるハチはどうか。
戦闘中でなければ見惚れるほどに美しい女性の姿をしている。
背中に羽があり、見た目に僅かにハチのような要素があるから真人族ではないなと分かるぐらいだ。
「敵……?」
人の言葉も話している。
知能の高さが窺えて、それも危険だとリュードは思った。
やらなきゃやられるかもしれないと切り掛かる。
一撃で仕留めるつもりで剣を振り下ろしたけれどリュードの攻撃は空を切った。
「全員、逃げるんだ……!」
ギリギリ意識を保っていたリザーセツが掠れる声で叫んだ。
これは緊急事態である。
全滅を避け、誰かがどこかに伝えねばならない事態が発生した。
「逃がさないよ?」
「ユリディカ!」
部屋の奥、リュードの方にいたはずのハチが一瞬でリザーセツの目の前に現れた。
羽を動かして低く地面を滑走するように移動したハチはほとんどの人が目で捉えられていなかった。
腹部にハチの拳がめり込み、ユリディカの体がくの字に曲がる。
殴り飛ばされて光の届かないところまで吹き飛んでしまい状態の確認もできない。
「くそっ……早く、みんな逃げるんだ!」
今にもユリディカのところに駆け出したいが、体が動かないリザーセツは叫ぶしかできない。
「ふっ!」
危機的状況で動いたのはダリルであった。
ハチの頭に目がけてメイスを振り下ろした。
当たる直前までそこにハチがいたはずなのにメイスは空を切った。
速すぎてダリルにはハチが消えたようにすら感じられていた。
「ぐぅっ!」
メイスを振り下ろした体勢のダリルをハチが殴った。
キラービーの攻撃には微動だにしなかったダリルが頬を殴られて大きく二歩後退させられた。
「ふんっ!」
すぐさま持ち直したダリルがメイスを振り回すがかすりもしない。
一回メイスを振る間に複数回ハチの殴打がダリルに入る。
ダリルは完全にハチの動きを追えていない。
回避も盾で防ぐことできずに一方的に殴られるダリルにダメージが蓄積される。
フォローに入りたいのに大キラービーやキラービーがリュードを含め他の人を逃すまいと猛攻を仕掛けてきている。
状況が良くない。
そうしている間にもダリルは殴られ続け、とうとう膝がガクンと揺れた。
「ガアッ!」
リュードが声に魔力を込めて咆哮する。
鉱山内にリュードの声が響き、キラービーの動きが止まる。
ルフォンが嫌がるのであまりやりたくないが今は緊急事態なので仕方ない。
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