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第六章
お家を探して12
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真魔大戦以前でも魔人のルーツに対する考えは根強かった。
しかしダジュルミュリウスの主張は異なっていた。
ごく稀にいる人化した魔物、これが魔人族のルーツであると主張したのだ。
はるか昔の魔人族は今の竜人族のような真人族の姿でいることは一般的でなかった。
そのため魔人化した姿がベースであり、それは人化した魔物だったと言ったのである。
生物学的な知識もなく何かしらの研究者でもないリュードにその主張を細かく検討する能力はなかったけど、なるほどとは思ったことは覚えている。
ただその主張はひどく批判された。
それもそのはず元々魔物でしたなど言われて魔人族が納得できるはずもない。
魔人魔物説は批判に晒されて、後を継いで研究するものもおらずに研究をまとめた本も古い本屋に長らく放置されていたもので、それ見つけたのがヴェルデガーであった。
異世界人であるリュードはその主張に偏見を持たずに考えた。
そしてたった今人化した魔物を目の当たりにして、バカにできない主張だった可能性がある気にさせられた。
「お許しいただけるなら私は生きていたいです! みんなが食べ物を運んできてくれてどこか安らげる場所で寝て食べて過ごしたいです! 何もしません、何もしたくありません!」
何もしないと言うことで無害をアピールしているのかそれとも究極のニート気質なのかどっちなんだ。
どことなく大キラービーが悲しそうな顔をしているように見えた。
「人は襲わないか?」
「基本的に私たちは臆病で戦いたいわけでありません。自分の家や仲間を守るために入ってくるものとは戦うしかありませんが……」
「まあ、そうだよな」
人から見れば魔物というだけで討伐対象になる。
ハチの主張によれば何もしなければ何もしないことになるが簡単なことではない。
「やはりお命捧げなければいけませんか」
リュードは女の子にウルウルと見られると弱い。
「何もしない、というだけじゃなくて保護するに値する利益があればな」
何もしないだけではただ不安なだけである。
利益があってこそいてもいい理由になりうる。
「そ、そうだ! ハチミツはいかがですか? まだ私たちは移動ばかりでご提供できるものはありませんが安定した住居がありましたらハチミツも出せますよ! 人は私たちのハチミツを欲しがっていると聞いたことがあります!」
何かないかと考えたハチはこれならばと思った。
ハチミツは人間に人気だ。
わざわざ危険を冒しても盗んでいく人間もいるぐらいで、母女王蜂が怒っていたこともある。
「ハチミツ……うん」
「ぬっ? なんだ?」
リュードはデルデの方を見た。
なぜ視線を向けられたのか分からなくてデルデが困惑したような顔をする。
「他のキラービーはお前に絶対に従うのか?」
「女王は絶対なので私が命じればどのような命令にも従います」
「そうか、じゃあ……」
「ば、ばあや!」
リュードが何かの決断を下そうしている。
大キラービーは咄嗟にリュードとハチの間に割り込んだ。
「そ、そんなこと言わないでよ! まだ何も決まってないじゃない!」
どうやら何かの会話をしているらしいハチと大キラービー。
「そんな……そんなことってだめだよ! 違うよ! そうするなら私が……」
リュードには話の内容が分からないので黙って見守る。
「う、うぅ……お願いします、私を殺してください! それでみんなが助かるなら……!」
「はっ? なんでだ?」
「私を殺せば新しい子も生み出せない! やだよ……私のせいでみんなが死んじゃうのは嫌だよ!」
おそらく大キラービーが言った内容と違うのだろう、大キラービーが驚いたようにハチを見ている。
「みんなを殺すなら私を……」
「あーもう! 落ち着け!」
「ひぎゃあああ!」
ハチは一人でヒートアップしてリュードにすがりつく。
大キラービーも何か言いたげにリュードのそばに来ているものだからブンブンとうるさい。
リュードは落ち着けとハチにデコピンをした。
殺されたと思ったハチはひどく悲鳴をあげて倒れ込んだけど、ただのデコピンである。
「まとまる考えもうるさくてまとまらんわ!」
殺す気なんてない。
ある程度の結論は出そうとしたけれどもちろんそれはリュードの優しさが溢れているものだ。
「考えまとめるから大人しくしてろ!」
「ふぁい……」
しかしダジュルミュリウスの主張は異なっていた。
ごく稀にいる人化した魔物、これが魔人族のルーツであると主張したのだ。
はるか昔の魔人族は今の竜人族のような真人族の姿でいることは一般的でなかった。
そのため魔人化した姿がベースであり、それは人化した魔物だったと言ったのである。
生物学的な知識もなく何かしらの研究者でもないリュードにその主張を細かく検討する能力はなかったけど、なるほどとは思ったことは覚えている。
ただその主張はひどく批判された。
それもそのはず元々魔物でしたなど言われて魔人族が納得できるはずもない。
魔人魔物説は批判に晒されて、後を継いで研究するものもおらずに研究をまとめた本も古い本屋に長らく放置されていたもので、それ見つけたのがヴェルデガーであった。
異世界人であるリュードはその主張に偏見を持たずに考えた。
そしてたった今人化した魔物を目の当たりにして、バカにできない主張だった可能性がある気にさせられた。
「お許しいただけるなら私は生きていたいです! みんなが食べ物を運んできてくれてどこか安らげる場所で寝て食べて過ごしたいです! 何もしません、何もしたくありません!」
何もしないと言うことで無害をアピールしているのかそれとも究極のニート気質なのかどっちなんだ。
どことなく大キラービーが悲しそうな顔をしているように見えた。
「人は襲わないか?」
「基本的に私たちは臆病で戦いたいわけでありません。自分の家や仲間を守るために入ってくるものとは戦うしかありませんが……」
「まあ、そうだよな」
人から見れば魔物というだけで討伐対象になる。
ハチの主張によれば何もしなければ何もしないことになるが簡単なことではない。
「やはりお命捧げなければいけませんか」
リュードは女の子にウルウルと見られると弱い。
「何もしない、というだけじゃなくて保護するに値する利益があればな」
何もしないだけではただ不安なだけである。
利益があってこそいてもいい理由になりうる。
「そ、そうだ! ハチミツはいかがですか? まだ私たちは移動ばかりでご提供できるものはありませんが安定した住居がありましたらハチミツも出せますよ! 人は私たちのハチミツを欲しがっていると聞いたことがあります!」
何かないかと考えたハチはこれならばと思った。
ハチミツは人間に人気だ。
わざわざ危険を冒しても盗んでいく人間もいるぐらいで、母女王蜂が怒っていたこともある。
「ハチミツ……うん」
「ぬっ? なんだ?」
リュードはデルデの方を見た。
なぜ視線を向けられたのか分からなくてデルデが困惑したような顔をする。
「他のキラービーはお前に絶対に従うのか?」
「女王は絶対なので私が命じればどのような命令にも従います」
「そうか、じゃあ……」
「ば、ばあや!」
リュードが何かの決断を下そうしている。
大キラービーは咄嗟にリュードとハチの間に割り込んだ。
「そ、そんなこと言わないでよ! まだ何も決まってないじゃない!」
どうやら何かの会話をしているらしいハチと大キラービー。
「そんな……そんなことってだめだよ! 違うよ! そうするなら私が……」
リュードには話の内容が分からないので黙って見守る。
「う、うぅ……お願いします、私を殺してください! それでみんなが助かるなら……!」
「はっ? なんでだ?」
「私を殺せば新しい子も生み出せない! やだよ……私のせいでみんなが死んじゃうのは嫌だよ!」
おそらく大キラービーが言った内容と違うのだろう、大キラービーが驚いたようにハチを見ている。
「みんなを殺すなら私を……」
「あーもう! 落ち着け!」
「ひぎゃあああ!」
ハチは一人でヒートアップしてリュードにすがりつく。
大キラービーも何か言いたげにリュードのそばに来ているものだからブンブンとうるさい。
リュードは落ち着けとハチにデコピンをした。
殺されたと思ったハチはひどく悲鳴をあげて倒れ込んだけど、ただのデコピンである。
「まとまる考えもうるさくてまとまらんわ!」
殺す気なんてない。
ある程度の結論は出そうとしたけれどもちろんそれはリュードの優しさが溢れているものだ。
「考えまとめるから大人しくしてろ!」
「ふぁい……」
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