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第七章
ケーフィス教の悲願3
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「……分かりました。これも神の導きなのでしょう」
神のご意志を探ってはいけない。
リュードがどのように知ったのであれ、それが神のご意志によるものであるなら受け入れようとオルタンタスは思った。
「神物があって、その場所が分かった。それでいいのでしょう」
「ありがとうございます」
オルタンタスが察しのいい男で助かった。
明るく希望の持てる話に料理も美味しく感じる。
聞かないと決めたのならあとはリュードが話すことを待とうとダリルを除いた二人は穏やかさを取り戻した。
いつの間にかお偉いさんなことは忘れて気のいいおじさんたちとの食事会になった。
「そういえば色々と旅をなさっているんでしたね?」
「まだまだ見られた国は少ないですがこれまでも、これからも旅をしていくつもりです」
「ダリルの報告は読んでいます。それだけでも数カ国は巡っていらっしゃる。一生を同じ国だけで過ごす人も少なくない世の中ですから、もうすでに多くのものを見てきたと言ってよいでしょう」
冒険者も旅をして色々なところでやっているなんて人の方が少ない。
大体同国内か行っても隣の国ぐらいだろう。
リュードのように旅して回る人もいるにはいるが、多い人種ではない。
むしろ巡礼をしたり功徳を積んだりする聖職者の方が旅をするかもしれない。
「私どももそれほど多くの国に行くことはないのですが、各国にある支部からいろいろな情報が上がってくるのでいろんな国のことが知れるのです。面白いものも多い。王族の痴話喧嘩の話なんてことも報告書にあるのですから」
例えば国で戦争が起きそうなら動向に注目する必要がある。
国から依頼があればどちらかにつく可能性もあるので、そうしたことから教会でも情報収集が欠かせない。
「特に宗教関係の話などには注目しているものですが、ある国では愛や正義などを名乗る神だか神の使いだかが現れたなんて話まであったそうです」
またその話か、とリュードがスンッとなる。
若気の至りというにもそんなに前の話ではない。
俺の話なんで話すのやめてくださいなんてことも言えないので、大人しく知らない顔をして聞き流すしかない。
けれどもやはり自分の話が大きくなって伝わっていることは恥ずかしいことこの上ない。
派手な登場、派手な戦い、派手な退場を今更後悔するなんて思わなかった。
オルタンタスとしては旅の面白話として話してくれているつもりなのだ。
ラストも前にこの話を聞いたけど、リュードが自分の話だとは伝えていないのでリュードの話だと知らない。
「ジー……」
ただ疑っているらしくオルタンタスの話を聞きながら横目でリュードのことを見ていた。
オルタンタスの話もおおよその内容は変わらないのだけど、細かな設定とかちょっとずつ違っている。
愛の詩を朗読しながら空を飛んで去っていってなんかいやしないぞと思いながらリュードは恥ずかしさを隠すように料理を口に運んだ。
「この話で気になるところなんですが……」
ついにバレたかとリュードが身構える。
「雷の神様の存在に言及されている点です。これまで雷の神様といえばあまりメジャーではありませんでした。なのにいきなりその存在が話の中に現れました」
オルタンタスはやや学者気質なところがある。
根も葉もない噂のように見えても話の根源を探ると話のベースとなった出来事があって、理由が分かったりすることもある。
「そしてまた別の国では雷の神様の神殿が建てられたり雷の神獣が現れたりしたそうです。宗教の復活とは喜ばしいことです。是非とも雷の神様の宗派とは仲良くしたいものだと思います」
複数のところから雷の神様の話が出ている。
これまで途絶えていたと思われた雷の神の宗教もどこかで続いていて復活を遂げたのかもしれないとオルタンタスは考えた。
「どこまで噂なのかは判断が難しいですが、雷の神が再び世に広まろうとしていることは間違いないと思います」
オルタンタスは目を輝かせて話を続けている。
それもリュードの知るところであるとは口が裂けても言えないリュードであった。
神のご意志を探ってはいけない。
リュードがどのように知ったのであれ、それが神のご意志によるものであるなら受け入れようとオルタンタスは思った。
「神物があって、その場所が分かった。それでいいのでしょう」
「ありがとうございます」
オルタンタスが察しのいい男で助かった。
明るく希望の持てる話に料理も美味しく感じる。
聞かないと決めたのならあとはリュードが話すことを待とうとダリルを除いた二人は穏やかさを取り戻した。
いつの間にかお偉いさんなことは忘れて気のいいおじさんたちとの食事会になった。
「そういえば色々と旅をなさっているんでしたね?」
「まだまだ見られた国は少ないですがこれまでも、これからも旅をしていくつもりです」
「ダリルの報告は読んでいます。それだけでも数カ国は巡っていらっしゃる。一生を同じ国だけで過ごす人も少なくない世の中ですから、もうすでに多くのものを見てきたと言ってよいでしょう」
冒険者も旅をして色々なところでやっているなんて人の方が少ない。
大体同国内か行っても隣の国ぐらいだろう。
リュードのように旅して回る人もいるにはいるが、多い人種ではない。
むしろ巡礼をしたり功徳を積んだりする聖職者の方が旅をするかもしれない。
「私どももそれほど多くの国に行くことはないのですが、各国にある支部からいろいろな情報が上がってくるのでいろんな国のことが知れるのです。面白いものも多い。王族の痴話喧嘩の話なんてことも報告書にあるのですから」
例えば国で戦争が起きそうなら動向に注目する必要がある。
国から依頼があればどちらかにつく可能性もあるので、そうしたことから教会でも情報収集が欠かせない。
「特に宗教関係の話などには注目しているものですが、ある国では愛や正義などを名乗る神だか神の使いだかが現れたなんて話まであったそうです」
またその話か、とリュードがスンッとなる。
若気の至りというにもそんなに前の話ではない。
俺の話なんで話すのやめてくださいなんてことも言えないので、大人しく知らない顔をして聞き流すしかない。
けれどもやはり自分の話が大きくなって伝わっていることは恥ずかしいことこの上ない。
派手な登場、派手な戦い、派手な退場を今更後悔するなんて思わなかった。
オルタンタスとしては旅の面白話として話してくれているつもりなのだ。
ラストも前にこの話を聞いたけど、リュードが自分の話だとは伝えていないのでリュードの話だと知らない。
「ジー……」
ただ疑っているらしくオルタンタスの話を聞きながら横目でリュードのことを見ていた。
オルタンタスの話もおおよその内容は変わらないのだけど、細かな設定とかちょっとずつ違っている。
愛の詩を朗読しながら空を飛んで去っていってなんかいやしないぞと思いながらリュードは恥ずかしさを隠すように料理を口に運んだ。
「この話で気になるところなんですが……」
ついにバレたかとリュードが身構える。
「雷の神様の存在に言及されている点です。これまで雷の神様といえばあまりメジャーではありませんでした。なのにいきなりその存在が話の中に現れました」
オルタンタスはやや学者気質なところがある。
根も葉もない噂のように見えても話の根源を探ると話のベースとなった出来事があって、理由が分かったりすることもある。
「そしてまた別の国では雷の神様の神殿が建てられたり雷の神獣が現れたりしたそうです。宗教の復活とは喜ばしいことです。是非とも雷の神様の宗派とは仲良くしたいものだと思います」
複数のところから雷の神様の話が出ている。
これまで途絶えていたと思われた雷の神の宗教もどこかで続いていて復活を遂げたのかもしれないとオルタンタスは考えた。
「どこまで噂なのかは判断が難しいですが、雷の神が再び世に広まろうとしていることは間違いないと思います」
オルタンタスは目を輝かせて話を続けている。
それもリュードの知るところであるとは口が裂けても言えないリュードであった。
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