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第七章
真白な世界を駆け抜けて3
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「肩借りるよ」
ルフォンはハルヴァイの後ろから跳び上がる。
雪で足場が悪いのに、そんなことを感じさせないほどに軽やかに跳んだルフォンはレッドットベアの肩に着地する。
「クマは嫌い……」
クマ系の魔物は嫌いだとルフォンは思った。
結構強くて厄介だし、なんだか事あるごとに目の前に現れてくる。
両手のナイフに魔力を込めたルフォンはレッドットベアの頭を目がけてナイフを振り下ろした。
ルフォンには固い手応えが返ってくるけれど、魔力をまとったナイフは固い皮膚も骨も突き破りレッドットベアの脳天に刃を届かせた。
グルンとレッドットベアが白目を剥く。
「ほっと」
ナイフを抜きながら肩を蹴って、優雅にルフォンが地に降り立つ。
白目を剥いて雪の上に倒れるレッドットベアはスーッと魔力の粒子になっていく。
「いい調子にゃ!」
「ラスト!」
「おまかせー!」
まだ戦いは終わりではない。
次のレッドットベアを狙うのはリュードである。
剣の先から魔法を放つ。
もはやリュードお馴染みの雷属性の魔法だ。
耐性は高くても電撃に対する対抗手段は持たない。
電撃が直撃して、レッドットベアはビクビクと体を震わせて動きが止まる。
どんな魔物でも大概持っている弱点というものがある。
鍛えようもなく中々防御も難しく、なのに攻撃されるとまずいことになる。
それは目だ。
完全に動きの止まったレッドットベアを射ること自体は難しくないが、ラストはその中でも特に有効そうな部位である目を狙う。
「くらえ!」
目一杯に引き絞った弓から放たれた矢は、ほとんど一瞬でレッドットベアまで到達する。
弾かれたように頭が後ろに持っていかれ、そのまま倒れていく。
矢は深々と目に刺さる。
さらに矢に込められた魔力が爆発して無惨にもトドメを刺す。
頭が破裂しないあたりの丈夫さにはリュードも驚いてしまう。
「イェーイ!」
リュードとラストがハイタッチする。
弱めの雷属性の魔法でも痺れさせることはできるので、結構な効果がある。
「負けていられませんね!」
ハルヴァイが他の冒険者が戦っているレッドットベアに駆ける。
それに気づいて裏拳のように振られる前足が轟音を上げてハルヴァイに迫った。
「これでどうですか!」
剣をクロスしてかわしながら前足をスパリと切断する。
ハルヴァイの技量もかなり高い。
「ふっ!」
続いてダリルが腕を失ったレッドットベアの頭にメイスを振り下ろす。
脳天に当たったメイスはレッドットベアの脳を大きく揺らした。
大きく体をふらつかせたところに冒険者たちがトドメを刺す。
魔力の粒子と消えドロップ品が雪の上に落ちるがそんなの拾うの後でいい。
みんなで協力してレッドットベアをしっかりと片付けて群れを一掃した。
「まだ来るぞ……10……いや22体!」
しかし息をつく間も無く次の群れが接近してきていた。
さらに多い数のレッドットベアに討伐隊の冒険者の顔が青くなる。
逃げ道などないので戦うしか選択肢はない。
「ハルヴァイは支援に、ルフォンとラストで組んで無理なく倒してくれ! ダリルと俺は一人一支援で戦うぞ。いけるな?」
「任せておけ!」
危険だが相手の数が多い以上、一体ずつなんて悠長なことは言ってられない。
あえてハルヴァイを下げてリュード、ダリル、ルフォン、ラストに強化を集中させる。
討伐隊は三人一組が八つ、ベテランが二人一組が三つとなってレッドットベアを一体ずつ引きつけることになった。
それでもまだまだレッドットベアの方が多いので迅速に倒さねばどこかで被害が出てしまう。
「いくにゃー!」
リュードの支援はニャロが行う。
レッドットベアなんて敵じゃないと思えるほどに体が強化によって軽くなる。
「悪いが最初から全力を出させてもらうぞ!」
リュードが剣にまとわせた魔力を雷属性に変化させる。
一足先にレッドットベアと戦い始めるリュードに太い前足が振り下ろされる。
「にゃはは! スゴイにゃ!」
カウンターでかわしながらレッドットベアの前足を切り飛ばすリュードに、ニャロは思わず笑ってしまう。
あそこまで明確に強化の効果が現れるとニャロも嬉しくなる。
レッドットベアの間を走り抜けながら切りつけていき、ダメージを与えつつ痺れをさせてレッドットベアの注目を集めるを集める。
「やるじゃないか!」
リュードの方に意識が向いていてレッドットベアは周りが見えていない。
ウィドウが後ろから炎をまとった剣で一刀両断に切り捨てた。
ケフィズサンも着実に相手を減らしている。
複数のレッドットベアの注意を引きつけながら上手く立ち回り、一体ずつを狙って倒している。
派手さはないが、素早く確実にレッドットベアの息の根を止めていっている。
「ふおおっ! なんかすっごいぞ!」
後衛職ということで神聖力で強化される機会がないラスト。
一人につき一人しか強化できないわけではなく、今はハルヴァイがラストもルフォンも強化していた。
強化ってこんな感じなのかと感動を覚える。
いつもよりも軽く弓を引ける。
ラストはルフォンがかき乱しているレッドットベアに狙いを定める。
「ここ!」
乱戦なので目はちょっと難しい。
でも狙うべきはそこらへんで変わりがない。
魔力が込められて貫通力の上がった矢が額のど真ん中に当たる。
矢は頭も貫通して奥にいたレッドットベアに刺さって止まる。
神聖力の強化は矢の威力まで向上させてくれていたのだ。
「すごいな……」
「流石にプラチナランクが集めた冒険者は違うな」
「あの聖職者も聖者クラスだな」
討伐隊はのちに語る。
プラチナランクは凄かったと。
リュードたちは全くプラチナランクでもなんでもないのだけど、プラチナランクが仲間に選んだ人たちという認識はある。
不利にも思われた状況が、あっという間に逆転していく。
ウィドウも容易く剣を振るっているように見えるけれど、リュードも負けず劣らず固いはずの毛皮を切り裂いていて戦っている。
「俺たちゃ幸運だったな」
彼らなら本当に攻略も成し遂げてしまうと思えるほどの働きで、追加のレッドットベアたちも魔力の粒子とされてしまったのであった。
ルフォンはハルヴァイの後ろから跳び上がる。
雪で足場が悪いのに、そんなことを感じさせないほどに軽やかに跳んだルフォンはレッドットベアの肩に着地する。
「クマは嫌い……」
クマ系の魔物は嫌いだとルフォンは思った。
結構強くて厄介だし、なんだか事あるごとに目の前に現れてくる。
両手のナイフに魔力を込めたルフォンはレッドットベアの頭を目がけてナイフを振り下ろした。
ルフォンには固い手応えが返ってくるけれど、魔力をまとったナイフは固い皮膚も骨も突き破りレッドットベアの脳天に刃を届かせた。
グルンとレッドットベアが白目を剥く。
「ほっと」
ナイフを抜きながら肩を蹴って、優雅にルフォンが地に降り立つ。
白目を剥いて雪の上に倒れるレッドットベアはスーッと魔力の粒子になっていく。
「いい調子にゃ!」
「ラスト!」
「おまかせー!」
まだ戦いは終わりではない。
次のレッドットベアを狙うのはリュードである。
剣の先から魔法を放つ。
もはやリュードお馴染みの雷属性の魔法だ。
耐性は高くても電撃に対する対抗手段は持たない。
電撃が直撃して、レッドットベアはビクビクと体を震わせて動きが止まる。
どんな魔物でも大概持っている弱点というものがある。
鍛えようもなく中々防御も難しく、なのに攻撃されるとまずいことになる。
それは目だ。
完全に動きの止まったレッドットベアを射ること自体は難しくないが、ラストはその中でも特に有効そうな部位である目を狙う。
「くらえ!」
目一杯に引き絞った弓から放たれた矢は、ほとんど一瞬でレッドットベアまで到達する。
弾かれたように頭が後ろに持っていかれ、そのまま倒れていく。
矢は深々と目に刺さる。
さらに矢に込められた魔力が爆発して無惨にもトドメを刺す。
頭が破裂しないあたりの丈夫さにはリュードも驚いてしまう。
「イェーイ!」
リュードとラストがハイタッチする。
弱めの雷属性の魔法でも痺れさせることはできるので、結構な効果がある。
「負けていられませんね!」
ハルヴァイが他の冒険者が戦っているレッドットベアに駆ける。
それに気づいて裏拳のように振られる前足が轟音を上げてハルヴァイに迫った。
「これでどうですか!」
剣をクロスしてかわしながら前足をスパリと切断する。
ハルヴァイの技量もかなり高い。
「ふっ!」
続いてダリルが腕を失ったレッドットベアの頭にメイスを振り下ろす。
脳天に当たったメイスはレッドットベアの脳を大きく揺らした。
大きく体をふらつかせたところに冒険者たちがトドメを刺す。
魔力の粒子と消えドロップ品が雪の上に落ちるがそんなの拾うの後でいい。
みんなで協力してレッドットベアをしっかりと片付けて群れを一掃した。
「まだ来るぞ……10……いや22体!」
しかし息をつく間も無く次の群れが接近してきていた。
さらに多い数のレッドットベアに討伐隊の冒険者の顔が青くなる。
逃げ道などないので戦うしか選択肢はない。
「ハルヴァイは支援に、ルフォンとラストで組んで無理なく倒してくれ! ダリルと俺は一人一支援で戦うぞ。いけるな?」
「任せておけ!」
危険だが相手の数が多い以上、一体ずつなんて悠長なことは言ってられない。
あえてハルヴァイを下げてリュード、ダリル、ルフォン、ラストに強化を集中させる。
討伐隊は三人一組が八つ、ベテランが二人一組が三つとなってレッドットベアを一体ずつ引きつけることになった。
それでもまだまだレッドットベアの方が多いので迅速に倒さねばどこかで被害が出てしまう。
「いくにゃー!」
リュードの支援はニャロが行う。
レッドットベアなんて敵じゃないと思えるほどに体が強化によって軽くなる。
「悪いが最初から全力を出させてもらうぞ!」
リュードが剣にまとわせた魔力を雷属性に変化させる。
一足先にレッドットベアと戦い始めるリュードに太い前足が振り下ろされる。
「にゃはは! スゴイにゃ!」
カウンターでかわしながらレッドットベアの前足を切り飛ばすリュードに、ニャロは思わず笑ってしまう。
あそこまで明確に強化の効果が現れるとニャロも嬉しくなる。
レッドットベアの間を走り抜けながら切りつけていき、ダメージを与えつつ痺れをさせてレッドットベアの注目を集めるを集める。
「やるじゃないか!」
リュードの方に意識が向いていてレッドットベアは周りが見えていない。
ウィドウが後ろから炎をまとった剣で一刀両断に切り捨てた。
ケフィズサンも着実に相手を減らしている。
複数のレッドットベアの注意を引きつけながら上手く立ち回り、一体ずつを狙って倒している。
派手さはないが、素早く確実にレッドットベアの息の根を止めていっている。
「ふおおっ! なんかすっごいぞ!」
後衛職ということで神聖力で強化される機会がないラスト。
一人につき一人しか強化できないわけではなく、今はハルヴァイがラストもルフォンも強化していた。
強化ってこんな感じなのかと感動を覚える。
いつもよりも軽く弓を引ける。
ラストはルフォンがかき乱しているレッドットベアに狙いを定める。
「ここ!」
乱戦なので目はちょっと難しい。
でも狙うべきはそこらへんで変わりがない。
魔力が込められて貫通力の上がった矢が額のど真ん中に当たる。
矢は頭も貫通して奥にいたレッドットベアに刺さって止まる。
神聖力の強化は矢の威力まで向上させてくれていたのだ。
「すごいな……」
「流石にプラチナランクが集めた冒険者は違うな」
「あの聖職者も聖者クラスだな」
討伐隊はのちに語る。
プラチナランクは凄かったと。
リュードたちは全くプラチナランクでもなんでもないのだけど、プラチナランクが仲間に選んだ人たちという認識はある。
不利にも思われた状況が、あっという間に逆転していく。
ウィドウも容易く剣を振るっているように見えるけれど、リュードも負けず劣らず固いはずの毛皮を切り裂いていて戦っている。
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