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第七章
祝福あれ!2
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神物が戻ってきたことは城の中にある教会の間ではもはや公然のことであった。
しかし神物を取り戻したことの影響やグルーウィンのことを考慮して大々的に公表することは避けられた。
こんな風にお迎えもする予定がなかったのだけど、ここまできては我慢しきれずに城の聖職者で出迎えたのである。
ケフィズサンが教会関係者として攻略不可ダンジョンを攻略したということで宴を開くことになり、町をあげてのお祭り騒ぎが開かれた。
「聞いてほしい。俺たちは結婚しようと思う」
お祝いも終わりに近づき、リュードたちやケフィズサンのみんなはダリルに呼び出された。
そこにはテレサもいて、二人は感謝を述べてリュードたちに深く頭を下げた。
一度顔を見合わせて意を決したようにダリルが報告した。
中には結婚などを制限している宗教もある。
けれどケーフィス教はケーフィスが神様の宗教であり、結婚を制限なんてするはずがない。
聖職者同士だろうと職場結婚だろうとむしろ望むところである。
性にだらしなくない限りは恋愛も結婚も自由で、同性婚も認められている。
だからダリルがテレサと結婚することも当然に可能なことだ。
「彼女が俺にとってどれほど大事なものなのかよくわかった。もう後悔するようなことはしたくない。テレサも……受け入れてくれた」
ダリルとテレサは互いを思いやりながらも、くっつきそうでくっつかない微妙な距離感であった。
互いに遠慮したように一歩が踏み出せないでいたのだが、今回の件で完全に吹っ切れた。
ダリルはテレサを大切に思い、テレサはダリルを大切に思っている。
お互いがお互いを大切に思っていることを知ったのだ。
テレサの方もダリルの方も降臨の影響はまだある。
体は無事に回復したけれど、神聖力が完全な状態で扱えなくなってしまった。
これは一時的なことで、降臨の代償として過去にあったことなのでしばらくすると戻るらしい。
ただ聖職者として神聖力を使う活動はしばらく出来ないし、ゆっくりと経過を観察する必要がある。
大きく時間ができた。
せっかくだから改めて二人の仲を見つめ直して深める良い機会だと思うことにした。
「おめでとうダリル」
この中でもダリルと付き合いが長いのはリュードになる。
ウィドウに視線を向けられて、まずはリュードが祝いの言葉を贈る。
そしてみんなもそれぞれダリルを祝福するとダリルは照れ臭そうに笑った。
「ありがとう、みんな。全てみんなのおかげだ」
そんなダリルをテレサは優しく見つめている。
「小さく式をやるつもりなんだが、みんなも来てくれるか?」
「もちろんだよ!」
「リュード……感謝する。一番はテレサだが二番はお前だ。教会も神殿も、あるいは神でさえも、お前の頼みなら俺は他に優先してお前のために力になろう。いつでも俺を頼ってくれ。名前が必要なら使ってくれても構わない。お前は俺の一番を救ってくれた大恩人だ」
「俺だっていろいろ助けてもらったろ」
「そんなことよりも俺が受けた恩の方がデカい」
ダリルが手を差し出した。
リュードはそれに応えて手を取ったのだけど、ダリルはリュードの手を引き寄せた。
背中に手を回して熱く抱擁する。
「我が友よ! 俺は君のことを決して忘れない!」
「……俺もダリルのことは忘れらんないと思うよ」
それから数日後、小さな結婚式が行われた。
過度に祝われることを嫌って親しいものだけを呼んだ結婚式。
それでもみんながダリルとテレサを祝い、小さくても大きな幸せに包まれた、心温まる結婚式となったのであった。
しかし神物を取り戻したことの影響やグルーウィンのことを考慮して大々的に公表することは避けられた。
こんな風にお迎えもする予定がなかったのだけど、ここまできては我慢しきれずに城の聖職者で出迎えたのである。
ケフィズサンが教会関係者として攻略不可ダンジョンを攻略したということで宴を開くことになり、町をあげてのお祭り騒ぎが開かれた。
「聞いてほしい。俺たちは結婚しようと思う」
お祝いも終わりに近づき、リュードたちやケフィズサンのみんなはダリルに呼び出された。
そこにはテレサもいて、二人は感謝を述べてリュードたちに深く頭を下げた。
一度顔を見合わせて意を決したようにダリルが報告した。
中には結婚などを制限している宗教もある。
けれどケーフィス教はケーフィスが神様の宗教であり、結婚を制限なんてするはずがない。
聖職者同士だろうと職場結婚だろうとむしろ望むところである。
性にだらしなくない限りは恋愛も結婚も自由で、同性婚も認められている。
だからダリルがテレサと結婚することも当然に可能なことだ。
「彼女が俺にとってどれほど大事なものなのかよくわかった。もう後悔するようなことはしたくない。テレサも……受け入れてくれた」
ダリルとテレサは互いを思いやりながらも、くっつきそうでくっつかない微妙な距離感であった。
互いに遠慮したように一歩が踏み出せないでいたのだが、今回の件で完全に吹っ切れた。
ダリルはテレサを大切に思い、テレサはダリルを大切に思っている。
お互いがお互いを大切に思っていることを知ったのだ。
テレサの方もダリルの方も降臨の影響はまだある。
体は無事に回復したけれど、神聖力が完全な状態で扱えなくなってしまった。
これは一時的なことで、降臨の代償として過去にあったことなのでしばらくすると戻るらしい。
ただ聖職者として神聖力を使う活動はしばらく出来ないし、ゆっくりと経過を観察する必要がある。
大きく時間ができた。
せっかくだから改めて二人の仲を見つめ直して深める良い機会だと思うことにした。
「おめでとうダリル」
この中でもダリルと付き合いが長いのはリュードになる。
ウィドウに視線を向けられて、まずはリュードが祝いの言葉を贈る。
そしてみんなもそれぞれダリルを祝福するとダリルは照れ臭そうに笑った。
「ありがとう、みんな。全てみんなのおかげだ」
そんなダリルをテレサは優しく見つめている。
「小さく式をやるつもりなんだが、みんなも来てくれるか?」
「もちろんだよ!」
「リュード……感謝する。一番はテレサだが二番はお前だ。教会も神殿も、あるいは神でさえも、お前の頼みなら俺は他に優先してお前のために力になろう。いつでも俺を頼ってくれ。名前が必要なら使ってくれても構わない。お前は俺の一番を救ってくれた大恩人だ」
「俺だっていろいろ助けてもらったろ」
「そんなことよりも俺が受けた恩の方がデカい」
ダリルが手を差し出した。
リュードはそれに応えて手を取ったのだけど、ダリルはリュードの手を引き寄せた。
背中に手を回して熱く抱擁する。
「我が友よ! 俺は君のことを決して忘れない!」
「……俺もダリルのことは忘れらんないと思うよ」
それから数日後、小さな結婚式が行われた。
過度に祝われることを嫌って親しいものだけを呼んだ結婚式。
それでもみんながダリルとテレサを祝い、小さくても大きな幸せに包まれた、心温まる結婚式となったのであった。
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