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第八章
呪いの容疑者を調査せよ!1
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コユキはリュードの指示に従ってズバズバと動く。
フードを深くかぶって影から影へと移動する。
なるべく隠れて素早く移動するコユキだが、完璧に気配を消せているわけじゃない。
町中に出ることの不安はあったけれど、ボッーと前を見つめて歩く人々の目を避けることは意外に容易く、なんなら視界に写っている気がするけど何もしてこない。
「見れば見るほど奇妙だな……」
「やっぱりおかしいよね」
コユキのことを見てるのかも怪しくはあるけど、見えてるとは思う。
追いかけ回されることも想定していたが、コユキが勇気を出して横に出てみても全く反応しなかったのは助かったと安堵する。
何もされないことにほっとするけど目立つ白い少女がいても誰も視線を向けないことはやはり異常である。
「さて……どうするか……」
軽く宿の周りを確認してみたけれど、連れ去られてしまったニャロの姿はない。
助けられるなら助けたかったが、どこに連れて行かれたのかも分からない。
襲われないのはいいが、正常な人もいない。
助けを求めるなんてことも当然に出来ない。
呪いの知識がないので呪いの根源をどう探せば良いのかも分からない。
見当も付けられないのでいざ町中に出ても立ち往生するしかなかった。
ニャロを探そうにもニャロの連れて行かれた場所も不明である。
場所が分かったとしても、複数の成人男性相手にしてコユキでは敵わない。
ニャロを助け出すのすら難しい問題である。
この際ニャロには悪いが、耐え忍んでもらって町を脱出してよそに助けを求めることも考える必要がある。
だがリュードたちが前にいた町から考えると、かなりここから距離がある。
次の町までも地図上では距離があったし、コユキの足ではどれだけかかるか。
その上次の町も正常な保証も微塵もないのだ。
どうするにしても情報がなく動くに動けない。
こんなピンチ初めてだとリュードは悩む。
せめてニャロがいたなら選択肢もあったのにと思ってしまう。
「とりあえず警戒しながら町中を見て回ろうか」
動かないことには事態も動かない。
リスクはあるが正常な人もいるかもしれない。
ひとまず街を散策して情報を集めようと思った。
「おーい!」
「ん?」
「おーい、こっちだ!」
コユキの足で行ける範囲、宿から離れすぎないように目を光らせて考えなきゃなとリュードが頭の中でかんがえていると、どこからか声をかけられた。
どこだろうと周りを見てみるが声の主は見当たらない。
「こっちだ、こっち。下だ!」
「下?」
キョロキョロしていたリュードたちがカバンから顔を出して一斉に下を見る。
少し先の路地の曲がり角から上半身だけを出して男性が手を振っていた。
「あの人は……」
男のサイズはリュードたちと同じく小さかった。
「どうする?」
「行ってみよう」
コユキのはるかに大きい。
何かがあっても小人よりもコユキの方が強いはずである。
小さいながらもうつろな目を人たち以外の普通そうな人を初めて見かけたのだから、警戒しながらも近づかない選択肢はなかった。
その男に近づいて角を曲がってみると同じミニサイズな男たちが数人そこにいた。
「あんたら一体何者だい? それにその子は……」
「人にそういうこと聞くならまず自分からではありませんか?」
「おお、そうだな。俺はサンジェル。この町の警備隊の隊長を任されているものだ」
角から顔を出して手を振っていた髭面の男がサンジェルと名乗る。
リュードたちも地面に下ろしてもらって自己紹介する。
警戒したけど敵ではなさそうだ。
「俺はシューナリュード。こちらはルフォンとラストです。旅のものです。一体この町で何が起きているんですか?」
町の人なら何か分かるだろうとリュードは期待したが、サンジェルは首を横に振る。
「何が起きたのか……分かっていない。こちらが聞きたいぐらいでな。こんなところで話すのも危険かもしれない。場所を移動しないか?」
「……分かりました」
「こっちだ」
移動して、とある家。
しばらく空き家となっている少し大きめな家を囲む塀の門は鍵がかかっていない。
古くなっているせいか滑りは悪いけど、コユキでも開けられた。
どうするのかと思ったら家の裏口はドアが少し開いていて、みんなここから出入りしていたらしい。
「小さくなった奴らで、俺が見つけたやつはここにいる」
家に入ってみると意外とたくさんの人がいて驚いた。
ここを中心として、小人化された町の人はこの事態について調べているらしい。
リュードたちも意見を求められたのでニャロから言われた呪いの話をしてみた。
「呪い……か。そのようなことを言う人もいたが呪いなんてことを知っている人もこちらにはいないからな……」
「いつ頃からこんなことになったんですか?」
「事の正確な始まりは分からないんだ。出来る限りはお話ししよう」
サンジェルはこの町に訪れた異変について説明し始めた。
オルダラシオというこの都市は二つの大きな都市の中間地点にある。
周りにはいくつか小さな村があってそうした村の生産品がこの町に集まって大きな都市の方に行く形となり、そのためにそれなりの規模に大きくなった。
平和で特徴もなく、なんの事件もないようなごく一般的な一都市がオルダラシオである。
そんな都市であったのだがある時に事件が起きた。
失踪事件である。
フードを深くかぶって影から影へと移動する。
なるべく隠れて素早く移動するコユキだが、完璧に気配を消せているわけじゃない。
町中に出ることの不安はあったけれど、ボッーと前を見つめて歩く人々の目を避けることは意外に容易く、なんなら視界に写っている気がするけど何もしてこない。
「見れば見るほど奇妙だな……」
「やっぱりおかしいよね」
コユキのことを見てるのかも怪しくはあるけど、見えてるとは思う。
追いかけ回されることも想定していたが、コユキが勇気を出して横に出てみても全く反応しなかったのは助かったと安堵する。
何もされないことにほっとするけど目立つ白い少女がいても誰も視線を向けないことはやはり異常である。
「さて……どうするか……」
軽く宿の周りを確認してみたけれど、連れ去られてしまったニャロの姿はない。
助けられるなら助けたかったが、どこに連れて行かれたのかも分からない。
襲われないのはいいが、正常な人もいない。
助けを求めるなんてことも当然に出来ない。
呪いの知識がないので呪いの根源をどう探せば良いのかも分からない。
見当も付けられないのでいざ町中に出ても立ち往生するしかなかった。
ニャロを探そうにもニャロの連れて行かれた場所も不明である。
場所が分かったとしても、複数の成人男性相手にしてコユキでは敵わない。
ニャロを助け出すのすら難しい問題である。
この際ニャロには悪いが、耐え忍んでもらって町を脱出してよそに助けを求めることも考える必要がある。
だがリュードたちが前にいた町から考えると、かなりここから距離がある。
次の町までも地図上では距離があったし、コユキの足ではどれだけかかるか。
その上次の町も正常な保証も微塵もないのだ。
どうするにしても情報がなく動くに動けない。
こんなピンチ初めてだとリュードは悩む。
せめてニャロがいたなら選択肢もあったのにと思ってしまう。
「とりあえず警戒しながら町中を見て回ろうか」
動かないことには事態も動かない。
リスクはあるが正常な人もいるかもしれない。
ひとまず街を散策して情報を集めようと思った。
「おーい!」
「ん?」
「おーい、こっちだ!」
コユキの足で行ける範囲、宿から離れすぎないように目を光らせて考えなきゃなとリュードが頭の中でかんがえていると、どこからか声をかけられた。
どこだろうと周りを見てみるが声の主は見当たらない。
「こっちだ、こっち。下だ!」
「下?」
キョロキョロしていたリュードたちがカバンから顔を出して一斉に下を見る。
少し先の路地の曲がり角から上半身だけを出して男性が手を振っていた。
「あの人は……」
男のサイズはリュードたちと同じく小さかった。
「どうする?」
「行ってみよう」
コユキのはるかに大きい。
何かがあっても小人よりもコユキの方が強いはずである。
小さいながらもうつろな目を人たち以外の普通そうな人を初めて見かけたのだから、警戒しながらも近づかない選択肢はなかった。
その男に近づいて角を曲がってみると同じミニサイズな男たちが数人そこにいた。
「あんたら一体何者だい? それにその子は……」
「人にそういうこと聞くならまず自分からではありませんか?」
「おお、そうだな。俺はサンジェル。この町の警備隊の隊長を任されているものだ」
角から顔を出して手を振っていた髭面の男がサンジェルと名乗る。
リュードたちも地面に下ろしてもらって自己紹介する。
警戒したけど敵ではなさそうだ。
「俺はシューナリュード。こちらはルフォンとラストです。旅のものです。一体この町で何が起きているんですか?」
町の人なら何か分かるだろうとリュードは期待したが、サンジェルは首を横に振る。
「何が起きたのか……分かっていない。こちらが聞きたいぐらいでな。こんなところで話すのも危険かもしれない。場所を移動しないか?」
「……分かりました」
「こっちだ」
移動して、とある家。
しばらく空き家となっている少し大きめな家を囲む塀の門は鍵がかかっていない。
古くなっているせいか滑りは悪いけど、コユキでも開けられた。
どうするのかと思ったら家の裏口はドアが少し開いていて、みんなここから出入りしていたらしい。
「小さくなった奴らで、俺が見つけたやつはここにいる」
家に入ってみると意外とたくさんの人がいて驚いた。
ここを中心として、小人化された町の人はこの事態について調べているらしい。
リュードたちも意見を求められたのでニャロから言われた呪いの話をしてみた。
「呪い……か。そのようなことを言う人もいたが呪いなんてことを知っている人もこちらにはいないからな……」
「いつ頃からこんなことになったんですか?」
「事の正確な始まりは分からないんだ。出来る限りはお話ししよう」
サンジェルはこの町に訪れた異変について説明し始めた。
オルダラシオというこの都市は二つの大きな都市の中間地点にある。
周りにはいくつか小さな村があってそうした村の生産品がこの町に集まって大きな都市の方に行く形となり、そのためにそれなりの規模に大きくなった。
平和で特徴もなく、なんの事件もないようなごく一般的な一都市がオルダラシオである。
そんな都市であったのだがある時に事件が起きた。
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