公爵令息と悪女と呼ばれた婚約者との、秘密の1週間

みん

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23 最終話

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シャーリーの卒業迄は、あっと言う間だった。

カシリスト侯爵が国内に居る間に、邸内の使用人達の粛清が行われた。そして、何故かミシェルは、そのままシャーリー付きの侍女として邸に残っている。

『ナターシャ妃殿下と、私の願いが合致したからです』

2人の願いは“シャーリーの幸せ”なんだそうだ。

そして、邸内がある程度落ち着くと、侯爵はまた国外任務へと戻って行った。それからのシャーリーは、侯爵が自ら頼んで呼び戻していた前の執事のもと、次期侯爵としての勉強を始めた。学業と平行しての勉強で、シャーリーは忙しい日々を送る事となった。
俺は俺で、休みの日にはシャーリーと一緒に勉強したり、2人でティータイムを過ごすなど、可能な限りで同じ時間を過ごすようにした。公の発表はしていないが、俺達が婚約していると言う噂が一気に広まったのは──

ー俺の計算通りだー



シャーリーの無実が証明されると、『それなら、ルーク様とシャーリー様が、本当の恋人同士だったのでは?』と囁かれ出したのだ。


「ネイサン様、申し訳ありませんでした!!」
「いや、本当にな………」

ルークが血相を変えて謝罪しに来た。ルークは、俺とシャーリーが婚約している事を知っている。では、何故学校でシャーリーとの仲を疑われるような行動をとったのか?

「シャーリー嬢は、ネイサン様の婚約者だから大丈夫だと油断していました。ただ、私は……シャーリー嬢に、リンジーの話を聞いてもらったり相談したりしていただけなんです。まさか、悪評がたつとは予想もしてなかったんです」

まさかの、ルークの恋愛相談だった。

『ルーク様からは、リンジーに関する話しか聞いていません。2人がお互い気付いてないだけで、両想いだったから、後はどちらかが一歩踏み出すだけだったんです』

と、シャーリーが言っていた通り、デライラが修道院送りになった後、学校を休んでいたポルトール嬢に寄り添い励ましたルーク。今では婚約の話が進んでいる。子爵令嬢と言っても聖女だ。メディオール公爵家にとっても喜ばしい事で、国王陛下やリュシアンも反対する事はないから、このまま婚約となるだろう。

その前に──

このままだと、“ルークとシャーリーの仲を引き裂く聖女”もしくは“ルークと聖女の仲を引き裂くシャーリー”と言う噂がたつ可能性がある。それは腹立たしいし、何よりもシャーリーがまた傷付く事になる事が許せない。

ーなら、いっその事、俺との仲を見せつければ良いー


『ネイサン様の迷惑にならないなら、私は構いません。嘘じゃなくて、私は本当にネイサン様の婚約者ですから』

シャーリーに許可をもらってから、俺達はお互い時間ができれば2人で同じ時間を過ごした。そうして、俺達の仲の噂が広まった頃、ルークとポルトール嬢の婚約が調ったのだった。




********

「おかえりなさい」
「ただいま」

シャーリーが卒業してから半年が経った。俺もカシリスト侯爵邸での暮らしに少し慣れて来た。
毎日疲れて帰って来ても、シャーリーの顔を見るだけで癒やされる毎日。

『結婚するまでは、弁えなさい』

と言う王太子妃様からの釘刺しが痛いところだが、シャーリーの為でもあると思えば大したことではない。
シャーリーの子なら、可愛いに決まっている。ただ、今はシャーリーが侯爵になる為の勉強を頑張っているから、それを邪魔をするような事はしたくない。結婚前に子供ができた─となれば、醜聞にもなる。それに、結婚して落ち着いたら、何の障害も無くなるのだから焦る必要はない。今は、このままでも十分幸せなのだが──

「やっぱり、は昆虫が好きみたい」
「そうか……でも、それが普通だから」

“ユオ”とは、1週間前から飼う事になったヒョウモントカゲモドキ──黒色のレオパの名前だ。“ノクスオレ”ではない。本物のレオパだ。

俺がカシリスト邸で過ごすようになってからすぐに気付いた事は、シャーリーが庭園で何かを探していると言う事だった。

「庭園で何か落としたのか?」
「落としたんじゃなくて、ノクスが居ないかな?って、ついつい探してしまって」

『絶対に見付つからない』とは言えなかった。このまま見付からなければ、そのうち忘れるだろうと思っていた。



「シャーリー様が、庭園でノクスを探しては落胆されるのが可哀想で。ネイサン様、何とかして下さい!直ぐに!」
「ミシェルは相変わらず俺には厳しいな」

と言う事があり、まぁ……色々あったが黒色のレオパをシャーリーの元へと連れて来る事ができた。

「ノクスではないが、この子では駄目か?」
「ネイサン様……ありがとうございます」

少しだけ寂しそうな顔をしたシャーリーだったけど、それからはまたマルクと一緒に可愛がってくれている。

「あの…ネイサン様。私、明後日は予定が何も無くて…あの…街にお出掛けしませんか?」
「勿論行こう!俺も明後日は予定が無い筈だ!」

ーリュシアンの権力コネで休みをもぎ取ろうー

「良かった。ふふっ、久し振りのデートだから楽しみです!」
「ぐぅ──っ」

ー可愛いか!ー

ヤモリの姿になった時はどうなる事かと思ったが、そのお陰で色んなシャーリーを見て知る事ができた。

「シャーリー、愛してる」
「はい!?」
「ははっ……顔が真っ赤で可愛い」
「ネネネネイサン様!!」

今日もまた、シャーリーに癒された。







❋これにて完結となります。最後迄読んでいただき、ありがとうございました❋
*ᴗ ᴗ)ᴗ͈ˬᴗ͈ꕤ୭*


❋“置き場”に、裏話を投稿しました。時間がある時にでも読んでいただければ幸いです❋
(*´꒳`*)੭⁾⁾

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感想 3

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みんなの感想(3件)

mii
2025.01.13 mii
ネタバレ含む
2025.01.14 みん

mii様

ありがとうございます。

私は、飼った事も実物を見た事もないレオパなんですが、画像で見て可愛い!と思ってレオパにしました。
Σ>―(*°□°*)♡→

解除
みきざと瀬璃
ネタバレ含む
2025.01.13 みん

みきざと瀬璃様

ありがとうございます。

マッパで戻ろうものなら、ナターシャに全力で潰されていたと思います。
ᓫ(๑º꒳º๑)ꜝꜝ

解除
みきざと瀬璃
ネタバレ含む
2025.01.13 みん

みきざと瀬璃様

こちらこそ、読んでいただき、ありがとうございます。
(੭*ˊᵕˋ)੭ᵗʱᵃᵑᵏᵧₒᵤ❥

少し間の抜けた?完璧じゃないヒーローで、やり直しモノを書いてみましたw
終わりまであと少しですが、最後迄読んでいただければ幸いです。
*•(*ˊᵕˋ*)֒֒*。♬*.+゜

解除

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