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みん

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第三章ー学園生活ー

聖女の成長

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結局、ルシエント様と会えたのは、新学期始業式の日の朝の学園の部屋だった。

「ナディア、久し振りだね。こっちの事、任せっきりで申し訳無かった。」

「いえ。城付きの魔道士として忙しい事は分かっていますし、これが助手としての仕事だと理解しているので大丈夫です。」

そもそも、城付きエリート魔道士ってだけでも忙しいのに、ルシエント様の場合はプラス王太子殿下の側近でもあるから、更に大変な筈。聖女が居なければ、学園の講師なんて絶対にしてなかった─できなかっただろう。

「そう言ってもらえると、助かるよ。これ、任せっきりにしたお詫びとお礼の賄賂ね。」

「賄賂って……ふふっ。ありがたく頂きます。」

腹黒であろうルシエント様も、単純に笑う事もできるんだなぁ─なんて、失礼な事を思いながら、その賄賂を受け取る。

ーあ、コレ、私が好きなクッキーだー

そのクッキーは、創業150年のお店のモノで──
アドリーヌわたしが、最後に両親からお土産にもらって食べたクッキーでもある。100年前と変わらないクッキー。でも、このお店は王都の中心から少し離れた所にある。そんな所までわざわざ買いに行かなくても、城の近くにも色んなお店があるのに……。あぁ、そっか!

「なるほど……リゼットとする時間はあったんですね?」
「────え?」
「リゼットなら、私の好きなモノを知ってますからね。」
「え?」

声には焦り?が現れているけど、見た目の表情は変わらないルシエント様。

「リゼットは、私の大切な親友ですから、泣かせたりしたら…ルシエント様でも赦しませんからね?」

「───分かった…………って、何故知ってるんだ!?」

「王城の図書館からの帰りに、2人を見掛けたんですよ。その時のリゼットに向けるルシエント様の顔が、それはそれは綺麗な笑顔だったので……まぁ…リゼットなら大丈夫だと思いますけど、ルシエント様はモテますからね。ご令嬢達には気を付けて下さいね。」

「あー…うん。その辺は…大丈夫だと思う。」

と、少し遠い目をするルシエント様。もう既に何かあって、リゼットが相手を返り討ちにした─と言う事なんだろう。流石はリゼットである。







*****


そして、誰1人休む生徒も居らず、全員揃っての2学期が始まった。




「あれ?魔法がうまく扱えるようになってる?」

2学期が始まり1週間。今日から本格的に1日授業が始まり、今は3時間目で1年生の魔法の授業中である。今日は久し振りの授業の為、復習を兼ねて1学期で教えた魔法を発動させていたところ、聖女─シェイラ=ペイトリンが1学期の時よりも、スムーズに魔法が扱えるようになっている事に気が付いた。それも、コントロールも完璧に。こんな短期間に?と思わなくもないけど…。

「ペイトリン嬢、魔法の扱いが良くなったね。」

オスニエル様も同じ様に思ったようで、いつもの笑顔で聖女を褒めている。

「ありがとうございます」

褒められた聖女が素直に礼を言う。
その聖女の姿に、何故かふと違和感を覚えた。

ーあの子は、あんな風に微笑む子だったろうか?ー

光属性であり聖女と言われながらも控えめで、自信が無いと言う感じで、その浮かべる笑顔も儚げなものだった。でも、今の彼女は……自信に溢れている─と言う様な笑顔だ。

ー魔法をうまく扱える様になって、自信がついたのかな?ー

それならそれで良かった。聖女と言うだけで色んなプレッシャーもあっただろうから、これで少しでも自信をつけて聖女として頑張ってもらいたい。

2学期は、そんな彼女の成長ぶりを感じたものから始まった。





そして、2学期が始まってから1ヶ月。今週末の学園が休みの日に、王城の図書館に行く事になっている。
ちなみに、モンテルアーノ様と会うことについては、私からはオスニエル様には言っていない。


2学期が始まってからの聖女と、その周りの様子は─と言うと、授業ではペアを組む事はなかった為、聖女は友達の令嬢達と一緒に居る事が多かった。
ただ、食堂で昼食をとる時は、何故か第三王子達と一緒だった。そこには、第三王子の婚約者のオレリア=エタシエル公爵令嬢の姿もあるにはあった。問題があるとすれは───聖女とオレリアが、第三王子を挟むように座っていた事だ。そして、その3人の向かい側に、側近の2人が座っていた。



その5人の様子が──なんとも記憶を呼び戻してくれたのだ。

もそうだったー

もともと、第二王子の、ジョアンヌ様への溺愛は有名だった。ジョアンヌ様が普通に令息と話していても、その令息を牽制するかの様にジョアンヌ様の腰に手を回して引き寄せたり、週末はいつも王城にジョアンヌ様を連れて帰ったりもしていたのに、ある日から、昼食時に聖女が加わるようになり───


気が付いた時には、そこに、ジョアンヌ様の姿がなくなっていたのだ。





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