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9月24日 効果切れ
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「よぉーっす、藤上兄の方いるかー」
怠そうな青海川先生が教室に入ってきた。口調も隈もいつも通り青海川先生なのに、女性の姿であるせいで変な感じがする。
「もう帰りましたよー」
由芽が答える。藤上くんを始め、鹿宮くんや利羽、眞里阿、浅野くん、蒼くんなどはもう既に帰っていた。亜美や潮賀くん、北原くんの荷物も無いので、帰ったのだろう。
「そうか。んじゃ、いいや。…お前らまだ戻ってねぇの?誰が誰だ?」
「稲森です」
「空原ですー」
「梶栗っすよー」
「…冬間の、弟の方です」
「結構効果長いんだな。俺も戻らねぇなぁ…」
青海川先生が自分の姿を再度確認した時、霙の「わぁっ!?」と驚く声が聞こえた。振り返ると、先ほどまで女の子だったはずの雪くんが、男の子の姿に戻っていた。
「…やぁーっと戻ったぁ…!」
「えー…」
「なんで嫌そうなんだよ、霙」
雪くんが心から嬉しそうな表情を浮かべるのを、残念そうな顔で見つめる霙。恋使となって心の声を聞くまでもなく、2人の心の声が聞こえるようだった。
「じゃあ私もう帰れるけど、紗奈帰る?」
「帰るー」
「はいよ、ばいばーい」
「また明日ねー」
霙と紗奈が帰った。残っているのは私、由芽、竜夜くん、小野くん、青海川先生ぐらいだった。
「俺だけ戻ってるってなんか変な感じだなぁ…」
小野くんが遠い目をして呟いた時、教室のドアが開く音がした。
「夕音ー?」
「羅樹!」
いつもの姿に戻った羅樹が、教室に入ってきた。
「あ、まだ戻ってないの?もうちょっと待機かー」
「待たせてごめんね、先帰っても良いけど…」
「待つよ。誘ったの僕だし」
「…そ、そう…」
羅樹の笑顔が、胸にくる。決意を固めたというのに、私はまだ臆病で、逃げ出したい衝動に駆られている。
「あと戻ってないのは…」
「あ、竜夜」
「え?」
「戻ってる」
由芽が差し出した鏡を見て、竜夜くんは大喜びする。気付かないうちに戻っていたらしい。
「これで残りは私と夕音だけね」
「同じくらいの位置にいたし、薬に凄く近かったからね…そういえば、由芽は誰と帰るの?」
「私?部活の子と約束してる。どうしても薬が切れるまで会いたくないって言われてるのよ。そういうこと言われると血が騒ぐんだけど…トーンが本気だったから諦めた」
「そ、そうなんだ…」
演劇部の子でも、男装をあまりやらない子なのだろうか。演技中以外はスイッチが切れて、恥ずかしくなってしまうタイプなのだろうか。少し考えているときに、何か引っかかるような感覚がして、よろめく。瞬きすると、視界が少し低くなったように感じた。服を見るといつものスカートで、肩には長い髪がかかっていた。
「あ、戻った!」
「戻ったー!」
私と由芽はお互いにハイタッチをする。効果が長くて、心のどこかで不安だったらしい。
「あ、部員も戻ったって連絡きたから、行くね。また明日ねー」
戻った瞬間鞄を肩に掛けて去って行く由芽。それを見て「俺らも帰るわ」「じゃーな」と竜夜くんと小野くんが去って行った。
「…私達も帰ろうか。先生、さようなら」
「うん、さようならー!」
「おう、気を付けて帰れよー」
未だ女性のままの先生を教室に残して、私達は教室を出た。
怠そうな青海川先生が教室に入ってきた。口調も隈もいつも通り青海川先生なのに、女性の姿であるせいで変な感じがする。
「もう帰りましたよー」
由芽が答える。藤上くんを始め、鹿宮くんや利羽、眞里阿、浅野くん、蒼くんなどはもう既に帰っていた。亜美や潮賀くん、北原くんの荷物も無いので、帰ったのだろう。
「そうか。んじゃ、いいや。…お前らまだ戻ってねぇの?誰が誰だ?」
「稲森です」
「空原ですー」
「梶栗っすよー」
「…冬間の、弟の方です」
「結構効果長いんだな。俺も戻らねぇなぁ…」
青海川先生が自分の姿を再度確認した時、霙の「わぁっ!?」と驚く声が聞こえた。振り返ると、先ほどまで女の子だったはずの雪くんが、男の子の姿に戻っていた。
「…やぁーっと戻ったぁ…!」
「えー…」
「なんで嫌そうなんだよ、霙」
雪くんが心から嬉しそうな表情を浮かべるのを、残念そうな顔で見つめる霙。恋使となって心の声を聞くまでもなく、2人の心の声が聞こえるようだった。
「じゃあ私もう帰れるけど、紗奈帰る?」
「帰るー」
「はいよ、ばいばーい」
「また明日ねー」
霙と紗奈が帰った。残っているのは私、由芽、竜夜くん、小野くん、青海川先生ぐらいだった。
「俺だけ戻ってるってなんか変な感じだなぁ…」
小野くんが遠い目をして呟いた時、教室のドアが開く音がした。
「夕音ー?」
「羅樹!」
いつもの姿に戻った羅樹が、教室に入ってきた。
「あ、まだ戻ってないの?もうちょっと待機かー」
「待たせてごめんね、先帰っても良いけど…」
「待つよ。誘ったの僕だし」
「…そ、そう…」
羅樹の笑顔が、胸にくる。決意を固めたというのに、私はまだ臆病で、逃げ出したい衝動に駆られている。
「あと戻ってないのは…」
「あ、竜夜」
「え?」
「戻ってる」
由芽が差し出した鏡を見て、竜夜くんは大喜びする。気付かないうちに戻っていたらしい。
「これで残りは私と夕音だけね」
「同じくらいの位置にいたし、薬に凄く近かったからね…そういえば、由芽は誰と帰るの?」
「私?部活の子と約束してる。どうしても薬が切れるまで会いたくないって言われてるのよ。そういうこと言われると血が騒ぐんだけど…トーンが本気だったから諦めた」
「そ、そうなんだ…」
演劇部の子でも、男装をあまりやらない子なのだろうか。演技中以外はスイッチが切れて、恥ずかしくなってしまうタイプなのだろうか。少し考えているときに、何か引っかかるような感覚がして、よろめく。瞬きすると、視界が少し低くなったように感じた。服を見るといつものスカートで、肩には長い髪がかかっていた。
「あ、戻った!」
「戻ったー!」
私と由芽はお互いにハイタッチをする。効果が長くて、心のどこかで不安だったらしい。
「あ、部員も戻ったって連絡きたから、行くね。また明日ねー」
戻った瞬間鞄を肩に掛けて去って行く由芽。それを見て「俺らも帰るわ」「じゃーな」と竜夜くんと小野くんが去って行った。
「…私達も帰ろうか。先生、さようなら」
「うん、さようならー!」
「おう、気を付けて帰れよー」
未だ女性のままの先生を教室に残して、私達は教室を出た。
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