神様自学

天ノ谷 霙

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素直dinner 海斗

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素直になれない俺は、何度も何度も嘘をついて自分の気持ちを誤魔化してきた。けれど、それじゃあ駄目だった。やっぱり俺の好きな人はあいつで、他の人にとられたくない、と思った。
俺は、ずるいのだろうか。
情報集めが好きで、脅して言うことを聞かせるけど、私欲のために使わずに友人を救う為に使ってきた。この間も、三原みはらを助けていた。三原というのは、三原八千奈やちなという女子だ。去年の9月に引っ越してきた。なので結構苦労をしていて、よくわからないがおとなしそうな人にいじめられていたらしい。それを救ったのは空原  由芽そらはら  ゆめ。情報を制して、相手の都合の悪い証拠を目の前に並べた。それを食べさせるには由芽だとこれからの情報集めに差し支えるので、与えたのは稲森  夕音いなもり  ゆうねだった。犯人はそれを咀嚼そしゃくして、飲み込んで、ぐっと心に問いかけた。化けの皮を剥がされた少女に同情の余地はなかった。
そんな出来事もあり、空原は「不器用な優しい女の子」だと気付いた。
そして気付いた時には、頬は赤く染まり心臓は想いを膨らませていた。


恋に思い悩み、振り回される竜夜に俺は「なんであんなにも振り回されるのに、目で追いかけて笑顔になることができるのだろう」と不思議で仕方なかった。優しくて思いやりがあり、勘が鋭く、ムードメーカーとしていつも俺たちを笑顔にしてくれる竜夜が、女一人で四苦八苦する様子に疑問しか浮かばなかった。
その後自覚した俺の恋に、竜夜の様子が重なっておかしくなった。あんなに疑問に思っていたあの様子は、今ではすっかり感覚として心の奥に残っている。


「あ、小野くん!えっとね、今日の委員会は図書室で…」
どくんっ
目がかすむ。ゆらりゆらりと陽炎かげろうのように目の前にいる空原が揺れる。その度に身体の真ん中から大きな波が俺を揺らす。揺さぶって揺さぶって、立っていられなくなる。
「…小野くん?」
「あっ…ご、ごめん。聞いてなかった」
じっと見つめてくる空原の瞳に、顔が火照ほてる。
やばい。もう顔を見ることもできない。
「んーとね、今日の委員会は、名簿作りとかだから図書室ね」
にこっと笑顔で返してくれた。
あぁ、どうしても抑えられない。 好きすぎる。
高鳴る胸を抑えながら、委員会の時間になってすぐ、図書室に向かった。
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