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第五章『天下布武』
10『武田信玄vs織田信長』
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○自称、名乗り合戦
信長が比叡山の焼き討ちをしたので、武田信玄が信長に、焼き打ちを糾弾する手紙を送った時に「天台座主沙門信玄」と署名してあった。簡単にいうと「儂は仏教界の守護者である」と。
それに対して信長は「第六天魔王信長」と署名した手紙を返した。
ーーという内容が、宣教師ルイス・フロイスが、日本布教長であったフランシス・ガブリエルに宛てた書簡に書いてある。
《第六天魔王》は、仏教界最大の敵の名前である。
だから、「仏教界の守護者」を自認・自称する武田信玄に対抗して、織田信長が名乗ったと――フロイスは記しているののだ。
……が、これだけ読むと、魔王信長とよく言われるが、
信玄と競り合うために「オレが最強だぞ!」と子供の喧嘩みたいに、つい魔王の名を出しただけの感じもしますよね?
しかし、実際に信長の敵側であった、比叡山延暦寺や石山本願寺などの宗教武装勢力にとっては、
信長は仏教を攻撃する《仏敵》であり、つまり実際に魔王であった。
ただそれにしたって、いくら武田信玄や仏教勢力に対抗するためとはいえ、悪魔の王である魔王などと縁起の悪い、いや最悪の名前を自称するのは、まともな感じはしませんよね?
だって、せっかく『天下布武』を高らかに宣言して、民衆を救済するぞ!という英雄的イメージでずっと活動してきて、
いきなり「オレは魔王だ」と言われたら、びっくりして民衆がついてこなくなりますよね。
でも実際はそんなことはなく――
第六天魔王を名乗った後であっても、信長がご神体である総見寺に参拝者がひきりなし来ているのだ。
つまり民衆たちは、織田信長を魔王として恐れていないのである。
……しかし、民衆が魔王を恐れないばかりか、
逆に魔王を自称する者がご神体の総見寺に、民衆が参拝に来ているとは……
これはいったい何故なんだ……?
これが事実ならいったい何を意味するのか?
と感じますよね。
……しかし、民衆が魔王を、第六天魔王を恐れないのは、
――実は当たり前の話なのであった。
……そう何故なら、
……それは何故なら、
――第六天魔王とは、民衆のヒーローの名前であったからだ!
……そうつまり、
悪魔の王である第六天魔王は、実は《正義の味方》なのである!?
また、
「はぁ……?」
「……悪魔が、正義の味方?」
という読者の疑問符が聞こえる……が、
当然その悪魔で正義の理由は……
次のページで!
信長が比叡山の焼き討ちをしたので、武田信玄が信長に、焼き打ちを糾弾する手紙を送った時に「天台座主沙門信玄」と署名してあった。簡単にいうと「儂は仏教界の守護者である」と。
それに対して信長は「第六天魔王信長」と署名した手紙を返した。
ーーという内容が、宣教師ルイス・フロイスが、日本布教長であったフランシス・ガブリエルに宛てた書簡に書いてある。
《第六天魔王》は、仏教界最大の敵の名前である。
だから、「仏教界の守護者」を自認・自称する武田信玄に対抗して、織田信長が名乗ったと――フロイスは記しているののだ。
……が、これだけ読むと、魔王信長とよく言われるが、
信玄と競り合うために「オレが最強だぞ!」と子供の喧嘩みたいに、つい魔王の名を出しただけの感じもしますよね?
しかし、実際に信長の敵側であった、比叡山延暦寺や石山本願寺などの宗教武装勢力にとっては、
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だって、せっかく『天下布武』を高らかに宣言して、民衆を救済するぞ!という英雄的イメージでずっと活動してきて、
いきなり「オレは魔王だ」と言われたら、びっくりして民衆がついてこなくなりますよね。
でも実際はそんなことはなく――
第六天魔王を名乗った後であっても、信長がご神体である総見寺に参拝者がひきりなし来ているのだ。
つまり民衆たちは、織田信長を魔王として恐れていないのである。
……しかし、民衆が魔王を恐れないばかりか、
逆に魔王を自称する者がご神体の総見寺に、民衆が参拝に来ているとは……
これはいったい何故なんだ……?
これが事実ならいったい何を意味するのか?
と感じますよね。
……しかし、民衆が魔王を、第六天魔王を恐れないのは、
――実は当たり前の話なのであった。
……そう何故なら、
……それは何故なら、
――第六天魔王とは、民衆のヒーローの名前であったからだ!
……そうつまり、
悪魔の王である第六天魔王は、実は《正義の味方》なのである!?
また、
「はぁ……?」
「……悪魔が、正義の味方?」
という読者の疑問符が聞こえる……が、
当然その悪魔で正義の理由は……
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