167 / 310
第七章『愛宕百韻』と光秀謀反の句の謎
54 『愛宕山ラブストーリー《三折表》スタート!』
しおりを挟む
○二折裏物語から、『三折表』の物語へ
〈二折裏〉を完全解読・解釈した結果、浮き彫りになった――
明智光秀の、織田信長への《師弟愛》。
その“ラブストーリー”は、次の〈三折表〉にも続いて行きます。
まずは、〈二折裏〉の最終句からの流れを見ていきます。
50 山は水無瀬の霞たつくれ 昌叱
「山」は、もう『愛宕山』のことでしょう。
「水無瀬」は、『忍ぶ恋』、そして――
「霞かすみ」は、山にでる霞のことなので、
愛宕山の日がくれて霞がたってきたら、忍ぶ恋が始まります。
となり、49の光秀の上の句と合わせて一首とすると――
秋の色を 花の春迄 移しきて 光秀
山は水無瀬の 霞たつくれ 昌叱
光秀「儂は西行法師のように、自らの望む最期を迎えたい。
――そのために『福音書』計画成し遂げたい!」
昌叱「いよいよ、日がくれて霞が出てきたら、
――『計画』の始まりますですね」
となる。
しかも、『連歌』は、古典からの引用とともに、前に詠まれた句からの引用もテクニックとして使ったりしますのも、“楽しみ”の一つです。
ここでは、昌叱が、直前の光秀の句を引用していますが、
……わかりますでしょうか?
つまり、
この光秀の句と、続く昌叱の句には、何か“共通”する事柄あるということです。
そう、それは……
――《春》です。
そう光秀は、「花の春」と春という言葉をつかいました。
それに合わせて、昌叱は、『春』の歌を詠んだのです。
何故なら――
昌叱の句の「霞」とは、春の季語だからです。
そして、何故、ここまで“春のこと”について詳しく述べたかといいますと――
次の句から始まる〈三折表〉への理解がしやすくなるからです。
〈三折表〉
51下解くる 雪の雫の 音すなり 心前
これは、
「雪が溶け出して、その雫が落ちる音が心地好いですね」
みたいな感じでしょう。
そう、読者様もお気付きの通り、この歌も――
――《春》の歌です。
ということで、50下の句と51上の句を一首にすると、
下解くる 雪の雫の 音すなり 心前
山は水無瀬の 霞たつくれ 昌叱
心前「ようやく信長様の活躍で、
――戦乱という吹雪も収まりはじめ、春の兆しが見えてきました」
昌叱「――さあ、愛宕山の日がくれて霞がたってきたら、
信長様と光秀様の“忍ぶ恋”、
――そう秘密の《計画》が始まります!」
――ということで、『三折表物語』堂々のスタートです!
〈二折裏〉を完全解読・解釈した結果、浮き彫りになった――
明智光秀の、織田信長への《師弟愛》。
その“ラブストーリー”は、次の〈三折表〉にも続いて行きます。
まずは、〈二折裏〉の最終句からの流れを見ていきます。
50 山は水無瀬の霞たつくれ 昌叱
「山」は、もう『愛宕山』のことでしょう。
「水無瀬」は、『忍ぶ恋』、そして――
「霞かすみ」は、山にでる霞のことなので、
愛宕山の日がくれて霞がたってきたら、忍ぶ恋が始まります。
となり、49の光秀の上の句と合わせて一首とすると――
秋の色を 花の春迄 移しきて 光秀
山は水無瀬の 霞たつくれ 昌叱
光秀「儂は西行法師のように、自らの望む最期を迎えたい。
――そのために『福音書』計画成し遂げたい!」
昌叱「いよいよ、日がくれて霞が出てきたら、
――『計画』の始まりますですね」
となる。
しかも、『連歌』は、古典からの引用とともに、前に詠まれた句からの引用もテクニックとして使ったりしますのも、“楽しみ”の一つです。
ここでは、昌叱が、直前の光秀の句を引用していますが、
……わかりますでしょうか?
つまり、
この光秀の句と、続く昌叱の句には、何か“共通”する事柄あるということです。
そう、それは……
――《春》です。
そう光秀は、「花の春」と春という言葉をつかいました。
それに合わせて、昌叱は、『春』の歌を詠んだのです。
何故なら――
昌叱の句の「霞」とは、春の季語だからです。
そして、何故、ここまで“春のこと”について詳しく述べたかといいますと――
次の句から始まる〈三折表〉への理解がしやすくなるからです。
〈三折表〉
51下解くる 雪の雫の 音すなり 心前
これは、
「雪が溶け出して、その雫が落ちる音が心地好いですね」
みたいな感じでしょう。
そう、読者様もお気付きの通り、この歌も――
――《春》の歌です。
ということで、50下の句と51上の句を一首にすると、
下解くる 雪の雫の 音すなり 心前
山は水無瀬の 霞たつくれ 昌叱
心前「ようやく信長様の活躍で、
――戦乱という吹雪も収まりはじめ、春の兆しが見えてきました」
昌叱「――さあ、愛宕山の日がくれて霞がたってきたら、
信長様と光秀様の“忍ぶ恋”、
――そう秘密の《計画》が始まります!」
――ということで、『三折表物語』堂々のスタートです!
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【架空戦記】狂気の空母「浅間丸」逆境戦記
糸冬
歴史・時代
開戦劈頭の真珠湾攻撃にて、日本海軍は第三次攻撃によって港湾施設と燃料タンクを破壊し、さらには米空母「エンタープライズ」を撃沈する上々の滑り出しを見せた。
それから半年が経った昭和十七年(一九四二年)六月。三菱長崎造船所第三ドックに、一隻のフネが傷ついた船体を横たえていた。
かつて、「太平洋の女王」と称された、海軍輸送船「浅間丸」である。
ドーリットル空襲によってディーゼル機関を損傷した「浅間丸」は、史実においては船体が旧式化したため凍結された計画を復活させ、特設航空母艦として蘇ろうとしていたのだった。
※過去作「炎立つ真珠湾」と世界観を共有した内容となります。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
剣客居酒屋草間 江戸本所料理人始末
松風勇水(松 勇)
歴史・時代
旧題:剣客居酒屋 草間の陰
第9回歴史・時代小説大賞「読めばお腹がすく江戸グルメ賞」受賞作。
本作は『剣客居酒屋 草間の陰』から『剣客居酒屋草間 江戸本所料理人始末』と改題いたしました。
2025年11月28書籍刊行。
なお、レンタル部分は修正した書籍と同様のものとなっておりますが、一部の描写が割愛されたため、後続の話とは繋がりが悪くなっております。ご了承ください。
酒と肴と剣と闇
江戸情緒を添えて
江戸は本所にある居酒屋『草間』。
美味い肴が食えるということで有名なこの店の主人は、絶世の色男にして、無双の剣客でもある。
自分のことをほとんど話さないこの男、冬吉には実は隠された壮絶な過去があった。
多くの江戸の人々と関わり、その舌を満足させながら、剣の腕でも人々を救う。
その慌し日々の中で、己の過去と江戸の闇に巣食う者たちとの浅からぬ因縁に気付いていく。
店の奉公人や常連客と共に江戸を救う、包丁人にして剣客、冬吉の物語。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗@オートスキル第1巻発売中
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
大東亜戦争を有利に
ゆみすけ
歴史・時代
日本は大東亜戦争に負けた、完敗であった。 そこから架空戦記なるものが増殖する。 しかしおもしろくない、つまらない。 であるから自分なりに無双日本軍を架空戦記に参戦させました。 主観満載のラノベ戦記ですから、ご感弁を
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる