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3.噂話
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リリアーナは持っていたカップを置き窓の外を眺めていた。
食堂の外は広い庭に涼やかな風が吹き、新緑の木々を揺らしている。既に食事を済ませた生徒達がベンチに腰掛け楽しそうにお喋りをしている長閑な風景が広がっていた。
先程の二人が腕を組み、仲良く歩いている。庭のテーブルで食事をとるのだろうか?
情報通のミリアが、
「ねぇリリアーナ、二人があそこまで酷くなったのってやっぱりあの噂が関係してるの?」
溜息を一つついたリリアーナはミリアの方に顔を向けて、
「まだ本決まりってわけじゃないんだけど、ルーカスはすっかり舞い上がってて・・」
マチルダはピキピキ悲鳴をあげる扇子をテーブルに置き、
「それであの子はルーカスに狙いを定めたってわけね。高位貴族ばかり狙って媚びを売ってたあの子にしたら棚ぼたって? それで噂が嘘だったら『おーほっほっほ』って大笑いしてやるわ」
マチルダのストッパー役で、場を和ませるのが得意なミリアが珍しく小声で、
「正直言うとね、ルーカスがこのままあの子を引き取ってくれるなら助かるかも。リリアーナには申し訳ないんだけど・・」
三人は同時にミリアの顔を見つめた。
「「「マシュー反省したの?」」」
「まだ分かんないんだけどね、流石に今度は目が覚めたんじゃないかなって思う。
前はあの子、周りに何人も侍らせてたけど今はルーカス様と二人っきりでイチャイチャしてるでしょ。
暫く様子を見ないとわかんないけど、何度お願いしてもお父様は絶対婚約破棄なんかしないって言うし・・。
ジェシカみたいな子のどこが良いのかぜんっぜん理解出来ない」
ミリアの婚約者のマシュー・バーリー伯爵令息は、少し前までジェシカ親衛隊の一人だった。
腕にしなだれかかるジェシカに鼻の下を伸ばしながら罵倒してくるマシューに嫌気がさしたミリアは、父親に何度も婚約破棄を願ったが業務提携しているのに婚約破棄なんか出来ないと言われ続けていた。
「学園の生徒もかなりの人が大喜びするよね。あっでも、既に婚約破棄になった人達はもっと怒るかな。
だって噂が本当になったら、ルーカスが侯爵であの子は侯爵夫人になるって事でしょ? しかも銀鉱山持ちの侯爵様。
私はマシューと婚約破棄したかったから、マシューから婚約破棄を言い出してくれたらって思ってたけど、良いのか悪いのか・・」
マチルダが持っていた紅茶のカップを両手で握りしめた。
「駄目! あの子が侯爵夫人になんてなったら私暴走しちゃいそう。あの子に上から目線であれこれ言われたら、扇子どころか夜会とかで大暴れする自信がある。
さっきだって教室の中が女子だけだからあんな態度してたんでしょ。男子生徒が一人でも居たら絶対違うリアクションしてた筈!」
リリアーナはマチルダの手の中で今にもピキピキと音を立てそうなカップを見つめてハラハラしながら、
「あの子のせいでマチルダの評判が悪くなるのは嫌だから落ち着こう?」
シエナも心配そうにマチルダのカップを見つめながら、
「そうよ、それにあの子が侯爵夫人になってもマチルダは大丈夫でしょ? マチルダに対して上から目線で偉そうになんて出来ないから」
ミリアは椅子の背にもたれ腕を組んだ。
「分かんないわよ、だってあの子の頭お花畑過ぎるもの」
「ミリア、お願いだからマチルダを煽らないで。
多分だけどね、あの子の思うようにはならないと思うの。だからマチルダ・・カップ壊さないで」
リリアーナの発言にマチルダの持っていたカップがガチャンと悲鳴を上げ、三人が声を揃えた。
「「「なっ何? どう言う事?」」」
「えーっと、この話すると長くなると思うから、今度のお休みにうちへいらっしゃらない? 隣国の美味しいお菓子が届いてるし、お天気が良ければ庭でお茶をするのも良いんじゃないかしら」
全く同じ落胆の表情を浮かべた三人は、
「「「えー、二日もお預け?」」」
仲良く声を揃えた。
食堂の外は広い庭に涼やかな風が吹き、新緑の木々を揺らしている。既に食事を済ませた生徒達がベンチに腰掛け楽しそうにお喋りをしている長閑な風景が広がっていた。
先程の二人が腕を組み、仲良く歩いている。庭のテーブルで食事をとるのだろうか?
情報通のミリアが、
「ねぇリリアーナ、二人があそこまで酷くなったのってやっぱりあの噂が関係してるの?」
溜息を一つついたリリアーナはミリアの方に顔を向けて、
「まだ本決まりってわけじゃないんだけど、ルーカスはすっかり舞い上がってて・・」
マチルダはピキピキ悲鳴をあげる扇子をテーブルに置き、
「それであの子はルーカスに狙いを定めたってわけね。高位貴族ばかり狙って媚びを売ってたあの子にしたら棚ぼたって? それで噂が嘘だったら『おーほっほっほ』って大笑いしてやるわ」
マチルダのストッパー役で、場を和ませるのが得意なミリアが珍しく小声で、
「正直言うとね、ルーカスがこのままあの子を引き取ってくれるなら助かるかも。リリアーナには申し訳ないんだけど・・」
三人は同時にミリアの顔を見つめた。
「「「マシュー反省したの?」」」
「まだ分かんないんだけどね、流石に今度は目が覚めたんじゃないかなって思う。
前はあの子、周りに何人も侍らせてたけど今はルーカス様と二人っきりでイチャイチャしてるでしょ。
暫く様子を見ないとわかんないけど、何度お願いしてもお父様は絶対婚約破棄なんかしないって言うし・・。
ジェシカみたいな子のどこが良いのかぜんっぜん理解出来ない」
ミリアの婚約者のマシュー・バーリー伯爵令息は、少し前までジェシカ親衛隊の一人だった。
腕にしなだれかかるジェシカに鼻の下を伸ばしながら罵倒してくるマシューに嫌気がさしたミリアは、父親に何度も婚約破棄を願ったが業務提携しているのに婚約破棄なんか出来ないと言われ続けていた。
「学園の生徒もかなりの人が大喜びするよね。あっでも、既に婚約破棄になった人達はもっと怒るかな。
だって噂が本当になったら、ルーカスが侯爵であの子は侯爵夫人になるって事でしょ? しかも銀鉱山持ちの侯爵様。
私はマシューと婚約破棄したかったから、マシューから婚約破棄を言い出してくれたらって思ってたけど、良いのか悪いのか・・」
マチルダが持っていた紅茶のカップを両手で握りしめた。
「駄目! あの子が侯爵夫人になんてなったら私暴走しちゃいそう。あの子に上から目線であれこれ言われたら、扇子どころか夜会とかで大暴れする自信がある。
さっきだって教室の中が女子だけだからあんな態度してたんでしょ。男子生徒が一人でも居たら絶対違うリアクションしてた筈!」
リリアーナはマチルダの手の中で今にもピキピキと音を立てそうなカップを見つめてハラハラしながら、
「あの子のせいでマチルダの評判が悪くなるのは嫌だから落ち着こう?」
シエナも心配そうにマチルダのカップを見つめながら、
「そうよ、それにあの子が侯爵夫人になってもマチルダは大丈夫でしょ? マチルダに対して上から目線で偉そうになんて出来ないから」
ミリアは椅子の背にもたれ腕を組んだ。
「分かんないわよ、だってあの子の頭お花畑過ぎるもの」
「ミリア、お願いだからマチルダを煽らないで。
多分だけどね、あの子の思うようにはならないと思うの。だからマチルダ・・カップ壊さないで」
リリアーナの発言にマチルダの持っていたカップがガチャンと悲鳴を上げ、三人が声を揃えた。
「「「なっ何? どう言う事?」」」
「えーっと、この話すると長くなると思うから、今度のお休みにうちへいらっしゃらない? 隣国の美味しいお菓子が届いてるし、お天気が良ければ庭でお茶をするのも良いんじゃないかしら」
全く同じ落胆の表情を浮かべた三人は、
「「「えー、二日もお預け?」」」
仲良く声を揃えた。
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