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第九章 なんでやねん
06.ヤ◯ザな実里の迫力に惚れそうな予感
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「もし仮に甘やかされたことがあったとしても、兄さんや姉さんほどじゃないよ?
私、家族旅行に行った事ないよね。突然ばあちゃんちに行かされて、帰って来たら『旅行行って来た~』って毎回言われてた。
外食も毎回理由をつけて私だけ連れてかなかったし。テストの点がとか宿題がとか⋯⋯一番笑ったのは『人が尋ねてくるかもしれないから留守番しといて』だったよ。尋ねてくるんじゃなくて『かも』だったからね。
全員で出かけなきゃいけなくなった時は、私だけ先に電車で行っといてって言われた。
親戚とか近所の人が来た時、私だけ部屋に戻れって言われてたし。
そんなに私と一緒にいるのを人に見られたくなかった? 家族の中に私がいるのが嫌だった? 恥ずかしかった?
父さんと母さんは時々姉さんと旅行に行くよね。姉さんがお金を出してるって言うけど、帰る前に父さんか母さんが必ずお金を渡してる。あれじゃあ、姉さんはお金を出したんじゃなくて建て替えてたって言うんじゃない?
父さん達は兄さんの子供をちょくちょく預かるけど、その度に私に帰ってきて手伝えって言うよね? で、2人は出かけちゃう。食事もお風呂も寝る支度も全部私に丸投げで、お土産は子供達の分だけ。
姉さんの時もそう。姉さんは子供を置いて父さん達と出かけて、私に子供の面倒を見させてる。
誰にも一度も『ありがとう』も『助かった』も言われた事がない。
これ、全部忘れたって言う? 言ってもいいけど私は認めないから。だって、私は忘れてないもん」
(ミリーと実里は同じだったから引き寄せられた⋯⋯家族からいらない子だと思われてたから)
「そこまでじゃなかったと思うけど⋯⋯実里は色々、その、あれじゃったけん⋯⋯連れて出るのは人様の迷惑になりそうな⋯⋯あの頃は仕方がなかったんよね」
(でたでた、母さんの必殺技。都合が悪くなったら『仕方なかったんよね』で誤魔化す癖)
実里が幼い頃、出かけるのに邪魔だからと、腰紐で柱に縛り付けて出かけていた。
用事が進まないからと言っては押入れに閉じ込める。
いつも『あの時は仕方なかったんよね』と言って母は笑っていた。
実里達の話し合いが不穏なものだと分かっているのだろう。
恐る恐る近付いてきた女性店員が、実里の母親に睨みつけられて顔を引き攣らせたが、顔色を伺うようにしながら声をかけてきた。
「あのぉ、お食事がお済みでしたらお皿を運んでもよろしいでしょうか?」
「はい、お願いします。さっきは連れが少し大きな声を出して申し訳ありませんでした」
「とんでもありません。どうぞごゆっくり」
実里の返答にホッと胸を撫で下ろした女性店員が、ペコリと頭を下げて席を離れた。
「あの頃は? 今もじゃん。結婚して家族がいるから? 2人とも旅行に行ったり遊びに行ったりして、父さん達はお土産を貰ったって私に自慢してくるよね。なら、無理矢理私を呼び出さなくても、手伝いをする時間は作れるじゃん。
兄さんも姉さんも趣味に旅行に遊びに使うお金があるよね。洋服や鞄なんかもブランドで揃えてるし。なら、親に貸すお金くらいあるじゃん。わざわざ私に連絡して振り込めって言わなくても。
父さんと母さんだって、本当はお金に困ってなんかないよね? 家賃収入がっつりあるじゃん。だから2人で外食するし旅行に行くし。
私が気付いてないと思ってたとか言わないでね。確定申告の手伝いしてたのは私なんだから」
「でも、実里は言えばすぐ手伝いに帰ってくるし、振り込んでくれるけん。上の2人は忙しいとか手持ちがないとか⋯⋯」
「文句を言わなかったから、いいように利用してたって事だね」
「今まで言わんかったくせに。不満があるなら言やあ良かったじゃろうが」
「今まで言わなかったのは、家族になりたかったから。家族の輪に入れて欲しかったから。やり方は間違いだらけだったかもだけど、なんとか父さんや母さんに私の方を向いて欲しかったから。
おかしいなって思っても、言ったらますます嫌われるって思ったから。
でも、もう無理。今回の騒動が起きて気が付いたんだけど何をやっても私は家族には入れない。家族に入れる方法は私には見つけられないし、これ以上探す気にもなれない。
だって、携帯で母さんと話した時も今日会ってからも、誰も一度も言わなかった。大丈夫って」
「そんとうなことは、言わんでも分かるはずじゃろ。いい年して甘えた事を⋯⋯」
これが父親の反応。
「ほうよね、心配じゃ言うたじゃろ? あれはそう言う意味じゃって、分からんのかねえ」
これが母親の意見。
「死んでないし怪我もしてない。なら、大丈夫かなんて聞く必要ないじゃないか」
これが兄の反論。
「いつまで経ってもかまってちゃんとか、気持ち悪いって思われるわよ?」
これが姉の本音。
「とにかく、もう二度と連絡して来ないで。私に家族はいないし、あなた達は昔も今もこれからも4人家族のまま。
姉さんから渡されたレシートだけど、返すから。来て欲しいって頼んだ覚えはないから、来ようと思った人が払うべき」
単品で頼んだドリンクバーの金額は見ていないので、千円札を2枚テーブルに置いて席を立った。
「ファミレスに行こうと言ったのは私だから、全員のドリンクバーの費用は置いてくけど、勝手に頼んだ料理の分は割り勘でもなんでも相談して払ってね」
席を立った実里が店を出ようとすると、一番近くの席に座っていた兄がガシッと実里の手首を掴んだ。
「痛えよ! 掴むんじゃねえ」
爆発しそうなほどの怒りで頭に血が上っている実里は、兄の目を見ながら蔑むような顔でチッと舌打ちをした。
(兄さんは文句を言われるよりこの方が効くんだよね。大嫌いな先輩の癖だって。それ以来、胸糞悪くなるようになったって)
兄の目を覗き込んでからわざとらしく掴まれている自分の手首を見て、もう一度兄の目を覗き込んだ。
「ふ~ん、へえ~」
「あっ!」
掴んでいた実里の手を離した兄が一歩下がって椅子にぶつかり、崩れるように座り込んだ。
「その、まだ話が⋯⋯冷静になって話し合おう。気持ちがすれ違ったまま終わらせるのは間違ってる。お互いの気持ちをもっとだな⋯⋯理解し合えるまで、話し合わないと」
「そうよ! こんな終わり方って絶対良くないもの。次の旅行には実里も連れてってあげるわ」
「私が腹を痛めて産んだんじゃけ、大切に決まっとるじゃろうがね」
「まあ、座りんさい。話はまだ終わっとらんけん」
(この態度⋯⋯なんかありそう。まさかと思うけど)
「さっき結論は出たと思うけど?」
「勝手な事を言いおってからに」
「お父さん! 今はほら⋯⋯ゴニョゴニョ⋯⋯ほら、座りんさい。実里もなんか食べんさい。お腹が減ったんじゃろ?」
「⋯⋯⋯⋯⋯⋯要件は何? わざわざ私のアパートを突き止めて、新幹線に乗ってまで会いに来た理由は?」
「それは⋯⋯妹が心配⋯⋯」
「私からはもう話す事は何もないし、誤魔化すなら帰るから」
「ねえ、ちょっとどうすんのよ。兄さん、なんとかしてよね」
「お前こそなんとかしろよ。言い出したのはお前なんだからな」
「ええ!? 言い出したのは母さんよ! 電話では埒が明かなかったから、なんとかしろって」
「私のせいにせんでくれる? 大体あんたらが⋯⋯」
「ええ加減にせんか!」
(お! 同意見です~)
私、家族旅行に行った事ないよね。突然ばあちゃんちに行かされて、帰って来たら『旅行行って来た~』って毎回言われてた。
外食も毎回理由をつけて私だけ連れてかなかったし。テストの点がとか宿題がとか⋯⋯一番笑ったのは『人が尋ねてくるかもしれないから留守番しといて』だったよ。尋ねてくるんじゃなくて『かも』だったからね。
全員で出かけなきゃいけなくなった時は、私だけ先に電車で行っといてって言われた。
親戚とか近所の人が来た時、私だけ部屋に戻れって言われてたし。
そんなに私と一緒にいるのを人に見られたくなかった? 家族の中に私がいるのが嫌だった? 恥ずかしかった?
父さんと母さんは時々姉さんと旅行に行くよね。姉さんがお金を出してるって言うけど、帰る前に父さんか母さんが必ずお金を渡してる。あれじゃあ、姉さんはお金を出したんじゃなくて建て替えてたって言うんじゃない?
父さん達は兄さんの子供をちょくちょく預かるけど、その度に私に帰ってきて手伝えって言うよね? で、2人は出かけちゃう。食事もお風呂も寝る支度も全部私に丸投げで、お土産は子供達の分だけ。
姉さんの時もそう。姉さんは子供を置いて父さん達と出かけて、私に子供の面倒を見させてる。
誰にも一度も『ありがとう』も『助かった』も言われた事がない。
これ、全部忘れたって言う? 言ってもいいけど私は認めないから。だって、私は忘れてないもん」
(ミリーと実里は同じだったから引き寄せられた⋯⋯家族からいらない子だと思われてたから)
「そこまでじゃなかったと思うけど⋯⋯実里は色々、その、あれじゃったけん⋯⋯連れて出るのは人様の迷惑になりそうな⋯⋯あの頃は仕方がなかったんよね」
(でたでた、母さんの必殺技。都合が悪くなったら『仕方なかったんよね』で誤魔化す癖)
実里が幼い頃、出かけるのに邪魔だからと、腰紐で柱に縛り付けて出かけていた。
用事が進まないからと言っては押入れに閉じ込める。
いつも『あの時は仕方なかったんよね』と言って母は笑っていた。
実里達の話し合いが不穏なものだと分かっているのだろう。
恐る恐る近付いてきた女性店員が、実里の母親に睨みつけられて顔を引き攣らせたが、顔色を伺うようにしながら声をかけてきた。
「あのぉ、お食事がお済みでしたらお皿を運んでもよろしいでしょうか?」
「はい、お願いします。さっきは連れが少し大きな声を出して申し訳ありませんでした」
「とんでもありません。どうぞごゆっくり」
実里の返答にホッと胸を撫で下ろした女性店員が、ペコリと頭を下げて席を離れた。
「あの頃は? 今もじゃん。結婚して家族がいるから? 2人とも旅行に行ったり遊びに行ったりして、父さん達はお土産を貰ったって私に自慢してくるよね。なら、無理矢理私を呼び出さなくても、手伝いをする時間は作れるじゃん。
兄さんも姉さんも趣味に旅行に遊びに使うお金があるよね。洋服や鞄なんかもブランドで揃えてるし。なら、親に貸すお金くらいあるじゃん。わざわざ私に連絡して振り込めって言わなくても。
父さんと母さんだって、本当はお金に困ってなんかないよね? 家賃収入がっつりあるじゃん。だから2人で外食するし旅行に行くし。
私が気付いてないと思ってたとか言わないでね。確定申告の手伝いしてたのは私なんだから」
「でも、実里は言えばすぐ手伝いに帰ってくるし、振り込んでくれるけん。上の2人は忙しいとか手持ちがないとか⋯⋯」
「文句を言わなかったから、いいように利用してたって事だね」
「今まで言わんかったくせに。不満があるなら言やあ良かったじゃろうが」
「今まで言わなかったのは、家族になりたかったから。家族の輪に入れて欲しかったから。やり方は間違いだらけだったかもだけど、なんとか父さんや母さんに私の方を向いて欲しかったから。
おかしいなって思っても、言ったらますます嫌われるって思ったから。
でも、もう無理。今回の騒動が起きて気が付いたんだけど何をやっても私は家族には入れない。家族に入れる方法は私には見つけられないし、これ以上探す気にもなれない。
だって、携帯で母さんと話した時も今日会ってからも、誰も一度も言わなかった。大丈夫って」
「そんとうなことは、言わんでも分かるはずじゃろ。いい年して甘えた事を⋯⋯」
これが父親の反応。
「ほうよね、心配じゃ言うたじゃろ? あれはそう言う意味じゃって、分からんのかねえ」
これが母親の意見。
「死んでないし怪我もしてない。なら、大丈夫かなんて聞く必要ないじゃないか」
これが兄の反論。
「いつまで経ってもかまってちゃんとか、気持ち悪いって思われるわよ?」
これが姉の本音。
「とにかく、もう二度と連絡して来ないで。私に家族はいないし、あなた達は昔も今もこれからも4人家族のまま。
姉さんから渡されたレシートだけど、返すから。来て欲しいって頼んだ覚えはないから、来ようと思った人が払うべき」
単品で頼んだドリンクバーの金額は見ていないので、千円札を2枚テーブルに置いて席を立った。
「ファミレスに行こうと言ったのは私だから、全員のドリンクバーの費用は置いてくけど、勝手に頼んだ料理の分は割り勘でもなんでも相談して払ってね」
席を立った実里が店を出ようとすると、一番近くの席に座っていた兄がガシッと実里の手首を掴んだ。
「痛えよ! 掴むんじゃねえ」
爆発しそうなほどの怒りで頭に血が上っている実里は、兄の目を見ながら蔑むような顔でチッと舌打ちをした。
(兄さんは文句を言われるよりこの方が効くんだよね。大嫌いな先輩の癖だって。それ以来、胸糞悪くなるようになったって)
兄の目を覗き込んでからわざとらしく掴まれている自分の手首を見て、もう一度兄の目を覗き込んだ。
「ふ~ん、へえ~」
「あっ!」
掴んでいた実里の手を離した兄が一歩下がって椅子にぶつかり、崩れるように座り込んだ。
「その、まだ話が⋯⋯冷静になって話し合おう。気持ちがすれ違ったまま終わらせるのは間違ってる。お互いの気持ちをもっとだな⋯⋯理解し合えるまで、話し合わないと」
「そうよ! こんな終わり方って絶対良くないもの。次の旅行には実里も連れてってあげるわ」
「私が腹を痛めて産んだんじゃけ、大切に決まっとるじゃろうがね」
「まあ、座りんさい。話はまだ終わっとらんけん」
(この態度⋯⋯なんかありそう。まさかと思うけど)
「さっき結論は出たと思うけど?」
「勝手な事を言いおってからに」
「お父さん! 今はほら⋯⋯ゴニョゴニョ⋯⋯ほら、座りんさい。実里もなんか食べんさい。お腹が減ったんじゃろ?」
「⋯⋯⋯⋯⋯⋯要件は何? わざわざ私のアパートを突き止めて、新幹線に乗ってまで会いに来た理由は?」
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「お前こそなんとかしろよ。言い出したのはお前なんだからな」
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