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第一章 お花畑の作り方
09.月日は流れ、爪は研いだし準備は完璧
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月日は流れ⋯⋯エロイーズが王国に輿入れして16年。病に倒れていた王が崩御し、王太子だったマクベスが国王となったのは11年前。ランドルフ王太子は14歳になった。
第二弾の戦いが勃発しなかったのは、ひとえに関わりがなかったから⋯⋯そろそろ暴虐売女が動きはじめる臭いがプンプンしはじめている、今日この頃。
エロイーズも王妃となってからはほんの少し他国の目を気にするようになった⋯⋯と言っても、公の席では派手に騒いだり、怒鳴り散らす事がなくなった程度だが。
16年の間に多くの王国貴族は閑職に追い込まれ、帝国出身の官僚が増殖している中で、宰相は『陰の国王』と呼ばれる程の力を得ていた。
議会は王妃一派が幅を利かせ、最終決定前には議長でさえ王妃と宰相の顔色を窺う。
忠臣を奪われたお飾りのマクベス国王と、王宮を支配するエロイーズ王妃。ランドルフ王太子とメアリー王女は父よりも皇帝を尊敬し、自由気儘に遊び歩いてばかりいる。
王国の経済はいまだに低迷を続けているものの、極貧国と呼ばれていた頃に比べれば一応変化が見えてきた。
国は公共事業に力を入ると宣言し王都の通りや公共施設は整備され、その他の街道や教育施設の整備計画が進行中。雇用の確保や福祉事業も議会で議論されている。
宣言と計画と議論だけ?⋯⋯という声もちらほらだけど。
血気盛んだった皇帝は、皇太子となった第一皇子の意見に耳を傾ける事が多くなり、武力支配で国を広げることよりも、友好国との条約成立にシフトしはじめている。
レイモンドとセレナの間に産まれた長女アメリアは現在13歳。両親が心配するほどの勉強家で、食を忘れて図書室に篭り、放っておくと疑問が解決するまで徹夜している。
騎乗して領地を走り回り騎士に剣を習い、坑道に潜り込もうとして引き摺り出される事もしばしば。領地の為なら、害獣駆除や野盗討伐にも平民のなりで参加し、研究の為には森に篭って野宿する。
既に6ヶ国語を覚え法律書を読み解き、今は医学書に夢中になっている。
魔法を研究するのは使えるようになりたいからではなく、領地の商いに利用できる方法を調べる為。大小様々な宝石を欲しがるのは砕いて成分を調べたいから。
『お父様、今度のお誕生日には新しい顕微鏡が欲しいです! 新しい複式顕微鏡はレンズの材質と組み合わせが変わって、以前より精度が上がったそうなんです』
『お父様、時計塔を新設しましょう! カリヨンがついた時計塔なんて古すぎます。シリンダーオルゴールを使った時計塔建設を餌に、時計とオルゴールの技術者を呼び集めます。この技術はこれからどんどん伸びます、間違いありません』
『お父様、ダイヤモンドとサファイアの硬さはこれから機械利用が促進されるようになります。エメラルドを輸出しサファイアを輸入しましょう。鉱山頼りの我が領地のさらなる躍進計画です!』
大小の鐘を手動で鳴らしていたものを、自動化したのがカリヨンと呼ばれる自動演奏装置で、今でも多くの時計塔で利用されている。
シリンダーオルゴールはピン打ちをしたシリンダーを使い、ゼンマイを動力にしている。
研究好きのアメリアは一般的な貴族令嬢とは程遠い、かなりの変わり者に育っていった。
国王は契約通りビルワーツ侯爵家に対して不干渉・不可侵を貫いており、諸々の連絡の窓口は財務大臣が担当しているが⋯⋯。
ここ最近、エロイーズからセレナ宛に届く、招待状という形式の召喚状は増える一方で、領地へ視察に来るという通知が届く事も増えた。
領地に乗り込まれると面倒だと思ったレイモンドは、エロイーズの招待状や通知書に手紙をつけて、宰相宛てに送り返した。
『不干渉との約束が守られず我が領に一歩でも立ち入った場合、王家からの契約破棄宣言とみなさざるをえません』
その連絡を無視し、先触れも出さないエロイーズが、大行列で侯爵領に押しかけて来たのが先月の初めの頃。
『関所のこちら側はビルワーツ侯爵家の領土にございます。この門を通り抜けた時点で、契約不履行とみなすとご連絡致しておりますが、その覚悟を持ってお越しになられたという事ですかな?』
『えーっと、契約不履行となればどのような⋯⋯』
『貴殿は第一騎士団団長ギルガバン殿とお見受け致しますが、まさかご存知ないとしらを切られるおつもりか?
王国は侯爵家と侯爵領に対し不干渉を約束しておられ、契約不履行となった場合ビルワーツ侯爵家は王国より即時離反する。
離反した後は関所より先が他国となる為、外交又は公用旅券のご提示を願います。身分・犯罪履歴・入国理由・滞在期間・宿泊先等を確認し、審議を行わせていただきます。
このままお帰りになられるか、旅券の準備をして再度お越しになられるか、問答無用でこの門を潜るか⋯⋯如何なさいますか?』
結局、関所の前で逃げ帰った王妃達の行列を見送った後、王宮宛に早馬で手紙を届けた。
そんな騒ぎが起きた直後に届いた、マーチャント伯爵家からの夜会の誘い。招待状と共に送られてきた手紙に書かれていたのは⋯⋯。
『そろそろ羽虫にお仕置きしてはどうかな? 一肌脱ぎたいと意気込む紳士淑女が、首を長くして待ってるんだけど?』
王都に出かけることは殆どないが、友人との交流は続けているレイモンドに届いた手紙。
「王都に来るなら是非参加して欲しいってウォルスが言ってきた。アレは招待していない、ごく身近な者達だけのパーティーだそうだが、どうする?」
手紙の主ウォルス・マーチャント伯爵はレイモンドの学生時代からの友人で夫人同士も仲が良く、王都で会う代わりだと言っては定期的に侯爵領に遊びに来る。
「そうねえ⋯⋯クリスに会えるのはちょっと嬉しいかも」
「じゃあ参加すると連絡を入れておくよ。クリス夫人が喜びそうだな」
「クリスは大のエメラルド好きだから、レイがプレゼントしてくれた、ネックレスが見たくてウォルスに駄々を捏ねたのかも」
35歳になった妻への誕生日プレゼントに、侯爵は大粒のエメラルドを使ったネックレスとイヤリングを奮発した。
「あまりにも素敵だったから、クリスへの手紙でつい自慢してしまったの⋯⋯王都で話題にならないように祈っておかなくちゃ、あの方が騒ぎ出すかもしれないわ」
「逆に、アレの耳に入って地団駄を踏ませるのも悪くないだろ?」
「それは、良い案かも。ここのところストレスが溜まってたから、スッキリできそうだわ」
夜会当日、侯爵夫人が着けたネックレスは、ゴタ・デ・アセイテと呼ばれる最高品質のエメラルド。予想通りクリス夫人は大はしゃぎで、周りの夫人や令嬢達も目をキラキラと輝かせている。
「流石ビルワーツ侯爵領のエメラルドですわ」
「侯爵閣下の愛ですわね、なんて素晴らしいのかしら」
手紙に記されていた通り、マーチャント伯爵夫妻の知り合いだけを招いた内輪の夜会で⋯⋯と言っても50人近い⋯⋯様々な年代が集まったにも関わらず、和やかに時間が過ぎていった。
マーチャント伯爵は、豊富な他国の知識で参加者を惹きつけ、芸術に造詣が深いクリス夫人は、年配の招待客と美術館の存在意義について話している。
夜が更けて、年配者がそろそろ暇を告げ始める頃、不穏な騒ぎが広間の入り口辺りから聞こえてきた。
「そこをおどきなさい! わたくしを誰だと思っているの!?」
「招待状をお持ちでない方は、どなたであってもご遠慮いただいております」
「たかが伯爵家の使用人風情のくせに!!」
玄関先から聞こえてくる騒ぎに、耳をそば立てていたマーチャント伯爵とレイモンドが目を見合わせて小さく頷き、クリス夫人がいそいそとセレナ夫人の元にやってきた。
「セレナ、予想通りアレが来たみたいね」
「相変わらず派手な登場がお好きみたいで、かえって安心してしまうわ。せっかくの夜会をぶち壊されそうなのに、笑ってて良いの?」
「あら、余興があるはずだって、招待客の方々も期待しておられるんだもの。何もなく終わったら、ガッカリされてしまうわ」
くすくすと笑うクリス夫人を諌めるセレナ夫人も、笑いを堪えていた。
エロイーズの言動が王族に相応しいならそれなりの扱いをするが、傲慢なままなら遠慮する必要はない。
皇帝の権力を盾に好き勝手していたエロイーズだが、ここ数年は皇太子の力が増し皇帝の助力は減る一方。このままでは、買い物や外出を控えなければいけなくなりそうだと腹を立て、狙いをつけたのがビルワーツ侯爵家の資産。
(例の傷物令嬢が他国へ追い出されてから何年も経ってるし、もう侯爵達のご機嫌も治ってるはずだわ。
王宮にいらっしゃいって夫人に声をかけてあげるだけで、感謝して何でもいうことを聞くんじゃないかと思うの。それとも、わたくしに声をかけてもらえるのを待っているのかも)
つい最近、侯爵領の手前で追い返された事など、すっかり頭から抜けているエロイーズの鳥頭の中は、侯爵家から手に入れる予定の宝石で光り輝いている。
(田舎者だけどわたくしの侍女にして、毎日躾けてあげればすぐに一流の淑女になるはず。
その後は女同士ですもの、簡単に言うことを聞かせられるわ)
招待客達は純正の王国貴族ばかりで、本人や家族・親族が理由もなく閑職に追いやられたり、冤罪を蒙り辞職や違反金を払わされた者が何人もいる。
つまり⋯⋯エロイーズに一泡吹かせたいと願っている者ばかりが集結している。
第二弾の戦いが勃発しなかったのは、ひとえに関わりがなかったから⋯⋯そろそろ暴虐売女が動きはじめる臭いがプンプンしはじめている、今日この頃。
エロイーズも王妃となってからはほんの少し他国の目を気にするようになった⋯⋯と言っても、公の席では派手に騒いだり、怒鳴り散らす事がなくなった程度だが。
16年の間に多くの王国貴族は閑職に追い込まれ、帝国出身の官僚が増殖している中で、宰相は『陰の国王』と呼ばれる程の力を得ていた。
議会は王妃一派が幅を利かせ、最終決定前には議長でさえ王妃と宰相の顔色を窺う。
忠臣を奪われたお飾りのマクベス国王と、王宮を支配するエロイーズ王妃。ランドルフ王太子とメアリー王女は父よりも皇帝を尊敬し、自由気儘に遊び歩いてばかりいる。
王国の経済はいまだに低迷を続けているものの、極貧国と呼ばれていた頃に比べれば一応変化が見えてきた。
国は公共事業に力を入ると宣言し王都の通りや公共施設は整備され、その他の街道や教育施設の整備計画が進行中。雇用の確保や福祉事業も議会で議論されている。
宣言と計画と議論だけ?⋯⋯という声もちらほらだけど。
血気盛んだった皇帝は、皇太子となった第一皇子の意見に耳を傾ける事が多くなり、武力支配で国を広げることよりも、友好国との条約成立にシフトしはじめている。
レイモンドとセレナの間に産まれた長女アメリアは現在13歳。両親が心配するほどの勉強家で、食を忘れて図書室に篭り、放っておくと疑問が解決するまで徹夜している。
騎乗して領地を走り回り騎士に剣を習い、坑道に潜り込もうとして引き摺り出される事もしばしば。領地の為なら、害獣駆除や野盗討伐にも平民のなりで参加し、研究の為には森に篭って野宿する。
既に6ヶ国語を覚え法律書を読み解き、今は医学書に夢中になっている。
魔法を研究するのは使えるようになりたいからではなく、領地の商いに利用できる方法を調べる為。大小様々な宝石を欲しがるのは砕いて成分を調べたいから。
『お父様、今度のお誕生日には新しい顕微鏡が欲しいです! 新しい複式顕微鏡はレンズの材質と組み合わせが変わって、以前より精度が上がったそうなんです』
『お父様、時計塔を新設しましょう! カリヨンがついた時計塔なんて古すぎます。シリンダーオルゴールを使った時計塔建設を餌に、時計とオルゴールの技術者を呼び集めます。この技術はこれからどんどん伸びます、間違いありません』
『お父様、ダイヤモンドとサファイアの硬さはこれから機械利用が促進されるようになります。エメラルドを輸出しサファイアを輸入しましょう。鉱山頼りの我が領地のさらなる躍進計画です!』
大小の鐘を手動で鳴らしていたものを、自動化したのがカリヨンと呼ばれる自動演奏装置で、今でも多くの時計塔で利用されている。
シリンダーオルゴールはピン打ちをしたシリンダーを使い、ゼンマイを動力にしている。
研究好きのアメリアは一般的な貴族令嬢とは程遠い、かなりの変わり者に育っていった。
国王は契約通りビルワーツ侯爵家に対して不干渉・不可侵を貫いており、諸々の連絡の窓口は財務大臣が担当しているが⋯⋯。
ここ最近、エロイーズからセレナ宛に届く、招待状という形式の召喚状は増える一方で、領地へ視察に来るという通知が届く事も増えた。
領地に乗り込まれると面倒だと思ったレイモンドは、エロイーズの招待状や通知書に手紙をつけて、宰相宛てに送り返した。
『不干渉との約束が守られず我が領に一歩でも立ち入った場合、王家からの契約破棄宣言とみなさざるをえません』
その連絡を無視し、先触れも出さないエロイーズが、大行列で侯爵領に押しかけて来たのが先月の初めの頃。
『関所のこちら側はビルワーツ侯爵家の領土にございます。この門を通り抜けた時点で、契約不履行とみなすとご連絡致しておりますが、その覚悟を持ってお越しになられたという事ですかな?』
『えーっと、契約不履行となればどのような⋯⋯』
『貴殿は第一騎士団団長ギルガバン殿とお見受け致しますが、まさかご存知ないとしらを切られるおつもりか?
王国は侯爵家と侯爵領に対し不干渉を約束しておられ、契約不履行となった場合ビルワーツ侯爵家は王国より即時離反する。
離反した後は関所より先が他国となる為、外交又は公用旅券のご提示を願います。身分・犯罪履歴・入国理由・滞在期間・宿泊先等を確認し、審議を行わせていただきます。
このままお帰りになられるか、旅券の準備をして再度お越しになられるか、問答無用でこの門を潜るか⋯⋯如何なさいますか?』
結局、関所の前で逃げ帰った王妃達の行列を見送った後、王宮宛に早馬で手紙を届けた。
そんな騒ぎが起きた直後に届いた、マーチャント伯爵家からの夜会の誘い。招待状と共に送られてきた手紙に書かれていたのは⋯⋯。
『そろそろ羽虫にお仕置きしてはどうかな? 一肌脱ぎたいと意気込む紳士淑女が、首を長くして待ってるんだけど?』
王都に出かけることは殆どないが、友人との交流は続けているレイモンドに届いた手紙。
「王都に来るなら是非参加して欲しいってウォルスが言ってきた。アレは招待していない、ごく身近な者達だけのパーティーだそうだが、どうする?」
手紙の主ウォルス・マーチャント伯爵はレイモンドの学生時代からの友人で夫人同士も仲が良く、王都で会う代わりだと言っては定期的に侯爵領に遊びに来る。
「そうねえ⋯⋯クリスに会えるのはちょっと嬉しいかも」
「じゃあ参加すると連絡を入れておくよ。クリス夫人が喜びそうだな」
「クリスは大のエメラルド好きだから、レイがプレゼントしてくれた、ネックレスが見たくてウォルスに駄々を捏ねたのかも」
35歳になった妻への誕生日プレゼントに、侯爵は大粒のエメラルドを使ったネックレスとイヤリングを奮発した。
「あまりにも素敵だったから、クリスへの手紙でつい自慢してしまったの⋯⋯王都で話題にならないように祈っておかなくちゃ、あの方が騒ぎ出すかもしれないわ」
「逆に、アレの耳に入って地団駄を踏ませるのも悪くないだろ?」
「それは、良い案かも。ここのところストレスが溜まってたから、スッキリできそうだわ」
夜会当日、侯爵夫人が着けたネックレスは、ゴタ・デ・アセイテと呼ばれる最高品質のエメラルド。予想通りクリス夫人は大はしゃぎで、周りの夫人や令嬢達も目をキラキラと輝かせている。
「流石ビルワーツ侯爵領のエメラルドですわ」
「侯爵閣下の愛ですわね、なんて素晴らしいのかしら」
手紙に記されていた通り、マーチャント伯爵夫妻の知り合いだけを招いた内輪の夜会で⋯⋯と言っても50人近い⋯⋯様々な年代が集まったにも関わらず、和やかに時間が過ぎていった。
マーチャント伯爵は、豊富な他国の知識で参加者を惹きつけ、芸術に造詣が深いクリス夫人は、年配の招待客と美術館の存在意義について話している。
夜が更けて、年配者がそろそろ暇を告げ始める頃、不穏な騒ぎが広間の入り口辺りから聞こえてきた。
「そこをおどきなさい! わたくしを誰だと思っているの!?」
「招待状をお持ちでない方は、どなたであってもご遠慮いただいております」
「たかが伯爵家の使用人風情のくせに!!」
玄関先から聞こえてくる騒ぎに、耳をそば立てていたマーチャント伯爵とレイモンドが目を見合わせて小さく頷き、クリス夫人がいそいそとセレナ夫人の元にやってきた。
「セレナ、予想通りアレが来たみたいね」
「相変わらず派手な登場がお好きみたいで、かえって安心してしまうわ。せっかくの夜会をぶち壊されそうなのに、笑ってて良いの?」
「あら、余興があるはずだって、招待客の方々も期待しておられるんだもの。何もなく終わったら、ガッカリされてしまうわ」
くすくすと笑うクリス夫人を諌めるセレナ夫人も、笑いを堪えていた。
エロイーズの言動が王族に相応しいならそれなりの扱いをするが、傲慢なままなら遠慮する必要はない。
皇帝の権力を盾に好き勝手していたエロイーズだが、ここ数年は皇太子の力が増し皇帝の助力は減る一方。このままでは、買い物や外出を控えなければいけなくなりそうだと腹を立て、狙いをつけたのがビルワーツ侯爵家の資産。
(例の傷物令嬢が他国へ追い出されてから何年も経ってるし、もう侯爵達のご機嫌も治ってるはずだわ。
王宮にいらっしゃいって夫人に声をかけてあげるだけで、感謝して何でもいうことを聞くんじゃないかと思うの。それとも、わたくしに声をかけてもらえるのを待っているのかも)
つい最近、侯爵領の手前で追い返された事など、すっかり頭から抜けているエロイーズの鳥頭の中は、侯爵家から手に入れる予定の宝石で光り輝いている。
(田舎者だけどわたくしの侍女にして、毎日躾けてあげればすぐに一流の淑女になるはず。
その後は女同士ですもの、簡単に言うことを聞かせられるわ)
招待客達は純正の王国貴族ばかりで、本人や家族・親族が理由もなく閑職に追いやられたり、冤罪を蒙り辞職や違反金を払わされた者が何人もいる。
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毎日4話更新:朝7:00/昼12:00/夕17:00/夜20:00→3回更新に変えました。
どうぞ、最後までお付き合いくださいませ。
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