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第五章〜南北大戦争〜
第42話 北部海戦
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武蔵と打撃艦隊が戦闘を始めた同時刻、日丸国の北部には、機動艦隊の指揮官を任せられた、イーグル級魔導航空母艦イーグル艦長、アートワ・モーデルトスが腕時計で時間を確認していた。
「そろそろ時間だろう…ウィンドを飛ばせ」
「はっ!」
アートワはイーグルの艦橋から、艦載機であるウィンドを発艦させるように指示を飛ばす。
指示を受け、イーグルからウィンドが次々と発艦していく。
「数を揃えた後、島に爆撃を開始せよ」
「はっ!」
発艦したウィンドは、日丸国目指して進んでいく。
「さて、我々はここでゆっくりと前進していくだけで済むというわけだ」
アートワが油断したその時だった。
ドドンッ!
大きな音ともに駆逐艦一隻が、突如として爆発し、下から突き上げるように折れた。
「なっ、何事だ!?」
「わ、分かりません!」
突如駆逐艦が一隻爆沈したため、イーグル艦内は騒然とする。そして更に、一隻の巡洋艦が、右舷が爆発し、そのまま右に傾き転覆してしまう。
「全艦、魔導障壁展開!第三戦速!」
「了解!」
驚きつつも、アートワは慢心で張っていなかった魔導障壁を展開させ、速度を上げて海域から逃げようとするが、
ババンッッッ!
突発音と共に、イーグルの上空で爆発が起きた。
「前方敵艦!」
「何!?」
前方を確認してみると、なとりが機動艦隊に向かってきていた。
アートワが、なとりに集中砲火を命令しようとしたその時、再び駆逐艦一隻が、下から攻撃を受け、海底へと沈んでいく。
「魚雷…もしや潜水艦か!?」
一瞬だけ魚雷が見えたため、アートワは潜水艦が魚雷を撃ったのではないかと推測した。
「ソナーは使えんのか!」
「現状、ここで使用すれば、敵の的になりかねません…!」
「ぐぬぬぬっ…!」
ソナーが使えない状況に、アートワは悔しがる。
大帝国にも魚雷や潜水艦はあるのだが、どれも第一次世界大戦と同程度の性能艦しかなく、更にソナーに関しては初期のソナーであるQCと同性能のため、4ノット以下でなければ使用することが出来ない。そのため、目の前にやばりが居る現状では、海中には何処にいるか分からないらいげいを探すために、ソナーを使うことは危険なのだ。
「ええい!目の前の敵艦は一隻だけだ!ソイツをまず最初に潰せ!!」
「はっ!」
アートワはなとりへの集中砲火を開始させる。
○
集中砲火により、なとりの付近に砲弾が何発も落ち、船体が大きく揺れる。
「おもーかーじー!」
「おもーかーじ!」
雪の指示の元、なとりは砲弾を避けるため、右に回頭を始めた。
「魚雷投下!主砲、撃ちー方ー始めーっ!」
無論、なとりもやられてばがりではなく、魚雷と主砲で反撃を行う。
魚雷は巡洋艦に全弾命中し、巡洋艦の魔導障壁の効果が無くなる。それと同時になとりは砲撃を畳み込み、魔導障壁が無くなった巡洋艦は、砲撃を受け沈んでいく。
「もどーせー!」
「もどーせー!!」
魚雷を打ち終えたなとりは、舵を左に取る。
「艦長!敵戦闘機が!!」
アートワの命令を受けたのか、本土に向かっていったウィンドが、3機ほど戻ってきて、なとりに攻撃を仕掛けた。
「RAM発射!」
迫ってくる3機に対し、なとりのSea RAMから、3発の近接防空ミサイルが発射され、ミサイルはそのまま接近してきたウィンドに直撃、消し飛ばした。
「敵戦艦の魔導障壁を突破する!目標、敵戦艦二隻!対艦誘導弾、全弾てーー!」
雪の指示を受け、なとりに搭載されている17式艦対艦誘導弾が八発放たれ、二隻の戦艦に四発ずつ対艦誘導弾が向かっていき、一撃で魔導障壁を撃ち破った。
「今だ、右敵戦艦に向け、集中砲撃!らいげいには左の戦艦を狙うように打電!」
自分達から見て、右の戦艦になとりは集中砲撃を開始し、もう1つの戦艦に対しては、らいげいが魚雷を発射した。
○
爆発音と共に、アートワの目の前に居た戦艦が、徐々に沈んでいく。そして、もう片方の戦艦は、なとりからの集中砲火を受けている。
現在、機動艦隊の残存艦艇は、戦艦一隻、空母一隻、巡洋艦二隻、駆逐艦三隻の計七隻のみだ。
数ではまだ勝っているが、性能ではなとりとらいげいの方が上のため、負ける可能性は十分にある。
「ぐぬぬぬぬ」
アートワは頭を悩ましていた。
砲撃しても、なとりは軽々と避け、その間にらいげいによる魚雷で、小回りが効く駆逐艦が次々と沈んでいく。空からならと、攻撃隊から3機のウィンドを向かわせたが、呆気なく撃墜された。
「空からならば、奴を陥れられるかもしれん…おい!本土への攻撃はどうなっておる!」
考えに考えた末、アートワは航空機の数で、なとりを沈める作戦に出ることにしたが、
「……こ、航空隊との、連絡が通じません…」
「はぁ?」
通信長から、航空隊との連絡が取れないと聞き、アートワは唖然とした。
それと同時に
「か、かか艦長!前方を見てください!」
「…なっ!なんだあれは!」
アートワの視線の先には、必要なはずのプロペラがない、航空機が十機、機動艦隊に向けて向かってきていたからだ。
艦上戦闘機F-3。春菜達世界の日本が、航空母艦あかぎの建造時に、F-2を改良して作られた艦上戦闘機。それが今、本土を襲おうとしたウィンドを撃滅させ、そのまま機動艦隊に向かってきていたのだ。
アートワがF-2を観察していると、
「な、何かが来るぞ!」
F-2の両翼からミサイルが放たれ、真っ直ぐ機動艦隊に向かっていく。
「対空戦闘開始!!」
「ダメです!間に合いません!!」
対空戦闘が整う前に、F-2から発射されたミサイルは、なとりの砲撃を受けていた戦艦に、突き刺さり大爆発。ミサイルを受けた戦艦は、そのまま沈んでいく。
「こうなったら撤退だ!撤退するぞ!!」
「無理です!撃沈した戦艦や巡洋艦、駆逐艦の残骸で、回頭並びに後進が今は不可能です!!」
「ぐぅぅぅ…!!」
航海長からの報告に、アートワは何とできないことに悔しがる。
護衛の艦艇を殆ど失い、更に艦載機も失った。逃げようにも、本土は遠いため出来ない。そうなると、アートワができるのは、艦と共に死ぬか、降伏して打撃艦隊が勝利するのを待つかのどちらかだ。
「……降伏勧告をせよ、打撃艦隊に運命を託すのだ…」
「…はっ……」
悩んだ末、アートワは自分達の運命を打撃艦隊に託すことにした。
「そろそろ時間だろう…ウィンドを飛ばせ」
「はっ!」
アートワはイーグルの艦橋から、艦載機であるウィンドを発艦させるように指示を飛ばす。
指示を受け、イーグルからウィンドが次々と発艦していく。
「数を揃えた後、島に爆撃を開始せよ」
「はっ!」
発艦したウィンドは、日丸国目指して進んでいく。
「さて、我々はここでゆっくりと前進していくだけで済むというわけだ」
アートワが油断したその時だった。
ドドンッ!
大きな音ともに駆逐艦一隻が、突如として爆発し、下から突き上げるように折れた。
「なっ、何事だ!?」
「わ、分かりません!」
突如駆逐艦が一隻爆沈したため、イーグル艦内は騒然とする。そして更に、一隻の巡洋艦が、右舷が爆発し、そのまま右に傾き転覆してしまう。
「全艦、魔導障壁展開!第三戦速!」
「了解!」
驚きつつも、アートワは慢心で張っていなかった魔導障壁を展開させ、速度を上げて海域から逃げようとするが、
ババンッッッ!
突発音と共に、イーグルの上空で爆発が起きた。
「前方敵艦!」
「何!?」
前方を確認してみると、なとりが機動艦隊に向かってきていた。
アートワが、なとりに集中砲火を命令しようとしたその時、再び駆逐艦一隻が、下から攻撃を受け、海底へと沈んでいく。
「魚雷…もしや潜水艦か!?」
一瞬だけ魚雷が見えたため、アートワは潜水艦が魚雷を撃ったのではないかと推測した。
「ソナーは使えんのか!」
「現状、ここで使用すれば、敵の的になりかねません…!」
「ぐぬぬぬっ…!」
ソナーが使えない状況に、アートワは悔しがる。
大帝国にも魚雷や潜水艦はあるのだが、どれも第一次世界大戦と同程度の性能艦しかなく、更にソナーに関しては初期のソナーであるQCと同性能のため、4ノット以下でなければ使用することが出来ない。そのため、目の前にやばりが居る現状では、海中には何処にいるか分からないらいげいを探すために、ソナーを使うことは危険なのだ。
「ええい!目の前の敵艦は一隻だけだ!ソイツをまず最初に潰せ!!」
「はっ!」
アートワはなとりへの集中砲火を開始させる。
○
集中砲火により、なとりの付近に砲弾が何発も落ち、船体が大きく揺れる。
「おもーかーじー!」
「おもーかーじ!」
雪の指示の元、なとりは砲弾を避けるため、右に回頭を始めた。
「魚雷投下!主砲、撃ちー方ー始めーっ!」
無論、なとりもやられてばがりではなく、魚雷と主砲で反撃を行う。
魚雷は巡洋艦に全弾命中し、巡洋艦の魔導障壁の効果が無くなる。それと同時になとりは砲撃を畳み込み、魔導障壁が無くなった巡洋艦は、砲撃を受け沈んでいく。
「もどーせー!」
「もどーせー!!」
魚雷を打ち終えたなとりは、舵を左に取る。
「艦長!敵戦闘機が!!」
アートワの命令を受けたのか、本土に向かっていったウィンドが、3機ほど戻ってきて、なとりに攻撃を仕掛けた。
「RAM発射!」
迫ってくる3機に対し、なとりのSea RAMから、3発の近接防空ミサイルが発射され、ミサイルはそのまま接近してきたウィンドに直撃、消し飛ばした。
「敵戦艦の魔導障壁を突破する!目標、敵戦艦二隻!対艦誘導弾、全弾てーー!」
雪の指示を受け、なとりに搭載されている17式艦対艦誘導弾が八発放たれ、二隻の戦艦に四発ずつ対艦誘導弾が向かっていき、一撃で魔導障壁を撃ち破った。
「今だ、右敵戦艦に向け、集中砲撃!らいげいには左の戦艦を狙うように打電!」
自分達から見て、右の戦艦になとりは集中砲撃を開始し、もう1つの戦艦に対しては、らいげいが魚雷を発射した。
○
爆発音と共に、アートワの目の前に居た戦艦が、徐々に沈んでいく。そして、もう片方の戦艦は、なとりからの集中砲火を受けている。
現在、機動艦隊の残存艦艇は、戦艦一隻、空母一隻、巡洋艦二隻、駆逐艦三隻の計七隻のみだ。
数ではまだ勝っているが、性能ではなとりとらいげいの方が上のため、負ける可能性は十分にある。
「ぐぬぬぬぬ」
アートワは頭を悩ましていた。
砲撃しても、なとりは軽々と避け、その間にらいげいによる魚雷で、小回りが効く駆逐艦が次々と沈んでいく。空からならと、攻撃隊から3機のウィンドを向かわせたが、呆気なく撃墜された。
「空からならば、奴を陥れられるかもしれん…おい!本土への攻撃はどうなっておる!」
考えに考えた末、アートワは航空機の数で、なとりを沈める作戦に出ることにしたが、
「……こ、航空隊との、連絡が通じません…」
「はぁ?」
通信長から、航空隊との連絡が取れないと聞き、アートワは唖然とした。
それと同時に
「か、かか艦長!前方を見てください!」
「…なっ!なんだあれは!」
アートワの視線の先には、必要なはずのプロペラがない、航空機が十機、機動艦隊に向けて向かってきていたからだ。
艦上戦闘機F-3。春菜達世界の日本が、航空母艦あかぎの建造時に、F-2を改良して作られた艦上戦闘機。それが今、本土を襲おうとしたウィンドを撃滅させ、そのまま機動艦隊に向かってきていたのだ。
アートワがF-2を観察していると、
「な、何かが来るぞ!」
F-2の両翼からミサイルが放たれ、真っ直ぐ機動艦隊に向かっていく。
「対空戦闘開始!!」
「ダメです!間に合いません!!」
対空戦闘が整う前に、F-2から発射されたミサイルは、なとりの砲撃を受けていた戦艦に、突き刺さり大爆発。ミサイルを受けた戦艦は、そのまま沈んでいく。
「こうなったら撤退だ!撤退するぞ!!」
「無理です!撃沈した戦艦や巡洋艦、駆逐艦の残骸で、回頭並びに後進が今は不可能です!!」
「ぐぅぅぅ…!!」
航海長からの報告に、アートワは何とできないことに悔しがる。
護衛の艦艇を殆ど失い、更に艦載機も失った。逃げようにも、本土は遠いため出来ない。そうなると、アートワができるのは、艦と共に死ぬか、降伏して打撃艦隊が勝利するのを待つかのどちらかだ。
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