大和型戦艦、異世界に転移する。

焼飯学生

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第八章〜統一戦争〜

第78話 日丸国陸海軍出撃

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鋼鉄島の港にて、M551をLST-1に搭載がする作業が行われていた。

「74式戦車の出番はないのかー…」

M551が搭載されているのを見ながら、仁司は74式戦車の出番がないことに嘆く。

「74式戦車はようやく解析が始まったばかりだから仕方ないでしょ…」

珈琲が入ったカップを渡しながら美奈は、嘆いている仁司に声をかける。

「早くナナヨンで暴れたいっすよ~…」

カップを受け取った仁司は、息をかけて冷まし、珈琲を飲み始めた。

「生産ができるまでないな。使うとなったら、いざという時のみだ」

自分の分の珈琲を飲みながら美奈は、74式戦車の活躍は遠いと仁司に伝え、諦めさせようとする。

「ブーブー!」

「文句を言うな!」

「ってぇ~~~!!!」


ブーイングをした仁司だったが、美奈から頭にゲンコツを食らって、あまりの痛さに蹲る。

「少し頭冷やしてこい」

「はい…」

美奈に二つの意味で頭を冷やすよう言われ、仁司は殴られた場所を抑えながら、一度建物の方へ向かって行った。

「全く…アイツは……」

仁司に呆れつつ、美奈は海を見つめながら、珈琲を飲み進める。

「……防衛戦だから、味方の被害は酷くないだろうが……………」

美奈はカップを持っていない手を見つめる。

(陸の戦いは敵味方関係なく、人が死に多くの血が流れる……この手も、何れ血で染まるのだろう……)

自身の手が血で染まることに、恐怖心を少し抱き、美奈は空になったカップ片手に、建物へと戻って行った。





鋼鉄島海軍基地の会議室、そこに桜花艦隊の者達が集まっていた。

「皆集まったな?…それでは、今回の堅牢作戦の詳細を説明する」

会議室に全員が居るかどうか確認した後、光太郎はアーガス大陸の地図を広げた。

「会議で聞いた通り、堅牢作戦は戦車と攻撃機の生産体制が整うまでの時間稼ぎだ。陸は要塞化した都市に立て篭った日シュ連合陸軍が守ってくれる。そこで我々の任務は、海上封鎖による敵強襲上陸の妨害並びに、艦砲射撃による陸上支援だ。以上が、堅牢作戦で我々がやるべき事だ…質問がある奴はいるか?」

堅牢作戦での桜花艦隊の動き方を説明した光太郎は、質問などがないか皆に聞く。
すると、五郎が手を挙げた。

「意見具申。確かに海上封鎖や陸上支援は大切ですが、まずはアーガス共和国の近くにある敵の港を破壊してからの方がよろしいのでは?」

五郎からの意見に光太郎は頭を悩ます。
桜花艦隊がアーガス共和国の海域留まるのは、味方達にも秘密にしている夜桜艦隊を動きやすくするためである。

「…ダメだ。日丸国の近くでやるのならば補給が直ぐにできるが、今回は物資輸送にそれなりの時間を使う…もし港破壊によって、いざという時に砲弾が足りなくなったらどうする?それに、我々が居るだけで敵への牽制へとなる……」

光太郎は五郎の提案を拒否しながら、それがダメな理由などを述べていく、

「二手に別れれば…!」

「奥地となると、大和と信濃の砲弾しか届かん、そして巡洋艦と駆逐艦が居るからこそ、戦艦が安心して砲撃ができる…それに今度の敵は、旧シュヴァルツとは違い、我々大日本帝国に並ぶ技術を持っている可能性が高い。それ故に、艦隊を二手に分けることはできない…!」

提案を却下された五郎は、少しムッとしながら反論しようとするが、光太郎から更に分断してはいけない理由を聞かされ黙り込んでしまった。

「それに、今回は我々だけではなくセレーネ連邦国の海軍も参加する…彼らは北方方面を抑える予定だ。もし、我々が港を破壊している最中に、敵が大回りして我々を避け、彼らを後ろから攻撃したらどうする?」

更に光太郎は、ラスベール王国に牽制するため、北方に展開する予定のセレーネ連邦国海軍のことも含めて話す。

「………申し訳ございません。私の考えが浅はかでした……」

「分かってくれて有難いよ」

反論が出来なくなった五郎は、素直に謝り頭を軽く下に下げた。

「他に質問がある者は………………居ないようだな…では、一八〇〇いちはちまるまるに、アーガス共和国に向けて出航する。各員最終準備にかかれ…解散!!」
ハッ!!!!!

他に質問がないことを確認した光太郎は、出航時間を全員に伝え、それを聞いた者達は出航の準備に取り掛かるため、会議室を後にした。





時刻は午後六時前、日が沈みかかっている中、桜花艦隊全艦は出航準備を進めていた。

「…各艦、準備完了致しました」

大和の第一艦橋にある椅子に座っている光太郎は、各艦の準備完了の報告を受け取る。

「分かった…」

報告を受けた光太郎は一言返事を返し、椅子から立ち上がって帽子を深く被り直し気合を入れた。

「抜錨…桜花艦隊、全艦出航せよ!!」

ラッパと共に大和の汽笛が鳴り響き、それを合図に先導する大海、ながと、むつが動き始め、大和と後続もそれに続く。
こうして桜花艦隊は、同陣営のアーガス共和国を助けるために、東に向けて出航する。
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