大和型戦艦、異世界に転移する。

焼飯学生

文字の大きさ
119 / 150
第九章〜世界大戦〜

第113話 第一艦隊出撃す

しおりを挟む
ソラリス大帝国軍港都市ナレスト。
民間人が避難し、街中が静まり返っているその港に、ソラリス大帝国帝国海軍ロイヤルマリンが誇る第一艦隊が停泊していた。
その中でも、異色の戦艦が3隻あった。
ドレッドノート級超弩級魔導戦艦、1番艦ドレッドノート、2番艦ドミニオン。大帝国再建時、大帝国の強さや威厳を保持するため、帝国海軍ロイヤルマリンが計画したD計画により、建造された超弩級魔導戦艦。全長280m、主砲は40.6cm三連装砲を前後に2基ずつ、14cm単装砲20基、12.7cm連装高角砲4基、魔連式連装機関砲8基、魔連式単装機関砲6基、四連装爆雷投射機2基の帝国海軍ロイヤルマリンの技術を集め完成した最高峰の戦艦である。
そして、もう1隻、ドレッドノート級を凌ぐほど目立っている艦艇がある。
超弩級戦闘皇艦ロイヤルカイザー。陸海空軍が開発した最強兵器魔導超爆裂砲ノヴァフレイムカノンを小型して搭載した艦艇。全長325m、800mm魔導超動力爆縮裂破小型砲(48m)、40.6cm三連装砲3基、12.7cm連装砲12基、40mm四連装機関砲8基、20mm単装機関砲20基、六連装対艦機雷投射機2基、四連装対潜機雷投射機4基のドレッドノート級とは違い、陸海空軍の技術の結晶である。そのため、所属は帝国海軍ロイヤルマリンではなく、皇帝近衛師団ロイヤルガーディアンズ直属となっている。
ドレットノート、ロイヤルカイザー、ドミニオンの順で停泊している三隻の姿は、まさに大帝国の威厳を示していると言えるだろう。
そんな中、第一艦隊の者達は緊張しながら、出撃の準備を進めていた。彼らが緊張している理由、それは

「なぁ、本当に皇帝陛下が来るのか…?」

「っぽいな…バールッフ司令長官も驚かれていたし…」

今回、ローレンスが直々にロイヤルカイザーに乗船し、第一艦隊の指揮を執るというのだ。
そのため第一艦隊、特にロイヤルカイザーの乗組員達は、緊張して居るのだ。

「おい、来たぞ!」

ふと駅の方を見た乗組員の一人は、豪華な客車を率いた蒸気機関車が、駅に入っていくところを見たため、他の者達にローレンスが来たことを伝える。

「全員整列!!」

上官の声が響き、その場にいた者達は道の両端にそれぞれ一列に並び、敬礼した。

「皆ご苦労、君達には大変な思いをさせてしまうかもしれないが、どうか大帝国のためだと思って、我慢してくれ」

「はっ!お任せください!!」

ローレンスは、道の真ん中を歩きながら、敬礼している者達にそう言葉をかけ、そのままロイヤルカイザーへと向かって行った。

「「「「「お待ちしておりました、陛下!!!」」」」」

ローレンス達が、ロイヤルカイザーの艦橋に上がると、そこにいた第一艦隊司令長官マレックス・バールッフと、元帝国海軍ロイヤルマリンで、今は皇帝近衛師団ロイヤルガーディアンズに所属しているロイヤルカイザー艦長キールス・ドゥラメール、そして参謀長と数名の乗組員が出迎えた。

「ご苦労。出撃用意は整っているか?」

マレックス達に労いの言葉をかけながらローレンスは、用意されていた専用の椅子に座り、出撃準備の進捗状況を尋ねた。

「現在の進捗状況は、約9割程です。魔導超爆裂砲ノヴァフレイムカノンの最終点検が終わり次第、出撃は可能となりますので、もう暫くお待ちください」

ローレンスの質問に、キールスが答えた。

「相手は桜花艦隊、油断は出来んからな…作業班には焦らず念入りに点検を行うように伝えておけ」

「はっ!通信長!」

「了解です」

進捗状況を聞いたローレンスは、通信長を通して作業班に念入りにやるよう伝えた。

「…さて、マレックス。余に何か聞きたいようだが…?」

通信長がローレンスの伝言を作業班に伝えた後、ローレンスはマレックスが何か聞きたそうにしていることに気付き、それを言うように促す。

「も、申し訳ございません…っ!」

それを指摘されたマレックスは驚き、咄嗟に謝った。

「よい。貴殿が思っていることは大体分かる…余が態々ここにいる理由だろう?」

「……はっ、我々大帝国軍人は、陛下の御意思に副って、どのような命令でも必ず遂行致します。しかし、陛下が危険を承知の上で前線に出てくる理由が気になりまして…」

マレックスは、ローレンスに聞きたいことがあったと認めた上で、その内容を話した。

「…今回の戦争は私にも責任の一端がある。それを償うためにも、大帝国のために戦いたいのだ…それに、敵は強大な桜花艦隊だ…君達を信じていない訳では無いが、戦況を優位に進めるため、共に戦わせてくれ」

「なるほど、よく分かりました!」

ローレンスはマレックスの疑問に答えるべく、詳しく前線に来た理由を話した。
これだけならば、来るなよという意見があるだろうが、ローレンスは鋭い洞察力と、完璧に近い予知能力を兼ね備えており、その能力もまた内乱勝利に大きく貢献したと言えるだろう。
それもあり、マレックスは納得した。

「艦長、魔導超爆裂砲ノヴァフレイムカノン最終点検終わりました。いつでも出港可能です」

乗組員の1人が、作業が終わったことをキールスに話した。

「皇帝陛下、ご指示を」

その報告を聞いたキールスは、笑みを浮かべながらローレンスに指示を仰ぐ。

「…第一艦隊、全艦出撃!」

ローレンスの合図と共に、ロイヤルカイザーが汽笛を鳴らし、進み始めた。
こうして、ロイヤルカイザーを旗艦とした第一艦隊は、迫り来る桜花艦隊を迎撃するため、ナレストを出撃して行った。
しおりを挟む
感想 19

あなたにおすすめの小説

スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~

深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】 異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!

おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう

お餅ミトコンドリア
ファンタジー
 パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。  だが、全くの無名。  彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。  若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。  弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。  独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。  が、ある日。 「お久しぶりです、師匠!」  絶世の美少女が家を訪れた。  彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。 「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」  精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。 「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」  これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。 (※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。 もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです! 何卒宜しくお願いいたします!)

【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~

石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。 ありがとうございます 主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。 転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。 ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。 『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。 ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする 「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。

祝・定年退職!? 10歳からの異世界生活

空の雲
ファンタジー
中田 祐一郎(なかたゆういちろう)60歳。長年勤めた会社を退職。 最後の勤めを終え、通い慣れた電車で帰宅途中、突然の衝撃をうける。 ――気付けば、幼い子供の姿で見覚えのない森の中に…… どうすればいいのか困惑する中、冒険者バルトジャンと出会う。 顔はいかついが気のいいバルトジャンは、行き場のない子供――中田祐一郎(ユーチ)の保護を申し出る。 魔法や魔物の存在する、この世界の知識がないユーチは、迷いながらもその言葉に甘えることにした。 こうして始まったユーチの異世界生活は、愛用の腕時計から、なぜか地球の道具が取り出せたり、彼の使う魔法が他人とちょっと違っていたりと、出会った人たちを驚かせつつ、ゆっくり動き出す―― ※2月25日、書籍部分がレンタルになりました。

「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~

あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。 彼は気づいたら異世界にいた。 その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。 科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。

異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?

お子様
ファンタジー
机の引き出しから過去未来ではなく異世界へ。 飛ばされた世界で日本のような快適な生活を過ごすにはどうしたらいい? 自重して目立たないようにする? 無理無理。快適な生活を送るにはお金が必要なんだよ! お金を稼ぎ目立っても、問題無く暮らす方法は? 主人公の考えた手段は、ドン引きされるような内容だった。 (実践出来るかどうかは別だけど)

ユーヤのお気楽異世界転移

暇野無学
ファンタジー
 死因は神様の当て逃げです!  地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

帰って来た勇者、現代の世界を引っ掻きまわす

黄昏人
ファンタジー
ハヤトは15歳、中学3年生の時に異世界に召喚され、7年の苦労の後、22歳にて魔族と魔王を滅ぼして日本に帰還した。帰還の際には、莫大な財宝を持たされ、さらに身につけた魔法を始めとする能力も保持できたが、マナの濃度の低い地球における能力は限定的なものであった。しかし、それでも圧倒的な体力と戦闘能力、限定的とは言え魔法能力は現代日本を、いや世界を大きく動かすのであった。 4年前に書いたものをリライトして載せてみます。

処理中です...