大和型戦艦、異世界に転移する。

焼飯学生

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第九章〜世界大戦〜

第130話 大和型戦艦対第一艦隊

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中央東洋南部。
そこでは篭城している大和を囲うように、ローレンス率いる第一艦隊が停泊していた。
大和は、前方と右舷と後方を、第一艦隊の艦隊で囲まれており、左舷にはロイヤルカイザーの魔導超爆裂砲ノヴァフレイムカノンの砲口が向けられているといった形で囲まれていた。

「…」

辺りが少しづつ明るくなっている中、大和乗組員説得のため残っていたローレンスがロイヤルカイザーの甲板に立っており、前方にある大和を見つめていた。

「陛下、お身体にさわりますよ…」

大和を見つめるローレンスの元にミカエルが毛布片手にやってきて、ローレンスにかけた。

「これしきで風邪を引くような私ではない…しかし、大和は動かんかな…」

「そうですね…もうかれこれ8日は経過しますよ…」

そう話しながら2人は未だ動きがない大和を見つめる。

「……本日最後の説得を行おう…それで応じなかった場合、魔導超爆裂砲ノヴァフレイムカノンと、全艦の一斉砲撃を行う…いくら頑丈とはいえ、これならば突き破ることが出来るだろう……」

「では、そのように各艦に伝達致します」

「ああ頼む」

大和への対処を決めた後、ローレンスは大和に背を向け、艦内へと戻ろうとした。

「…朝日が綺麗だな…」

「そうですね」

甲板の上を移動中、ローレンスはロイヤルカイザーの後ろから登ってくる朝日を見て、綺麗だと呟きミカエルはそれに同意した。

「……っ!ミカエル!全艦に戦闘態勢への移行を命じろ!!」

「…は、はい!」

目を細めて朝日を見つめていたローレンスから、突如命令が降りミカエルは戸惑いながら、命令をこなすために、ロイヤルカイザーの艦内へと走った。

「…は、ははっ…正直これは……私でも予想外だ…」

そう言いながら、ローレンスは苦笑いする。
ローレンスの目線の先の空間が歪み、そこから眩いが放たれ――

ザッッッバーーーンッッッ!!!!ボーーーーーーーッ!!!!!!!

汽笛を鳴らしながら、日丸国から転移してきた武蔵が姿を現した。


 ○


「来た…!全艦第一種戦闘配置!!」

大和艦橋にて、武蔵が現れたのを確認した光太郎は、第一種戦闘配置を命じる。
仮眠中だった者達も起こされ、大和艦内では慌ただしく乗組員達が動き、それぞれの配置に付き始める。

「全砲門待機せよ!敵が武蔵に対して動き出したタイミングを狙う!!」

敵の注意が武蔵に向いた隙を突くため、光太郎は攻撃開始を命じず、各砲門に砲弾を装填させた状態で待機させる。

「敵旗艦、左へ回頭を開始!武蔵と同行し、殴り合いを行う模様です!」

乗組員の1人からロイヤルカイザーの報告が入る。

「なら、我々も参加しよう…!機関始動、錨上げ!!」

ロイヤルカイザーが武蔵と同行戦を行おうとしていると報告を受け、光太郎は急いで錨を上げさせ、機関を動き出させた。

「狙うは敵旗艦1隻だ!雑魚は無視して、突き進め!」

「はい!!」

動き出した大和に、第一艦隊は一斉砲撃を開始するが、魔導防壁で虚しく防がれてしまう。
そして、ロイヤルカイザーは、完全に大和と武蔵の2隻に挟まれてしまった。

「………敵旗艦の足を止める!敵旗艦に船体をぶつけろ!!」

「えっ…?は、はい!」

何かを考えた光太郎の命令に、乗組員は戸惑いながらも、大和の船体をロイヤルカイザーにぶつけて、足を止めるために接近し始める。
それに気づいたのか、武蔵も同じようにロイヤルカイザーへと接近し始める。

「全砲門、撃ち方始めっ!!」

ドォーーンッ!!

ロイヤルカイザーから攻撃を受け始めたタイミングで、大和、武蔵それぞれから砲撃が開始される。だが、3艦とも魔導障壁と魔導防壁を展開しているため、砲撃が命中しても完全に防ぎ切られる。
しかしなぎら、出来るだけのエネルギーを魔導障壁に送っていたため、速度が遅くなっていたロイヤルカイザーは、大和型戦艦から逃げ切ることが出来ず、3艦の距離はギリギリまで迫る。

「「取舵面舵いっぱーーーい!!!」」

船体接触するスレスレになったところで、光太郎は左へ信介は右へと、同じタイミングでそれぞれ回頭を命じた。

ドゴォーン!!

大和と武蔵はロイヤルカイザーの船体に接触しながら挟み込み、砲門をロイヤルカイザーに向けた、

「「撃ちまくれぇ!!」」

ドンドンドンドン!!!!!

ロイヤルカイザーに主砲や副砲を旋回させた両艦は、それぞれの艦長の命令通りに、弾がある限り撃ち続けた。
ロイヤルカイザーには最新型の魔導障壁の装置を搭載させていたが、計18門にも及ぶ46cm砲の攻撃には耐えきれず、耐圧限界を迎えて撃ち破られてしまう。
魔導障壁を撃ち破ってなお、両艦からの砲撃は凄まじく、ロイヤルカイザーが反撃に出ようとしても、その前に潰されてしまうし、仮にできたとしても両艦の魔導防壁に防がれてしまう。
まだ第一艦隊は攻撃ができるが、ロイヤルカイザーに流れ弾が当たる可能性を恐れ、まともに攻撃が出来ないと言う状況に陥っている。
だが、彼らはまだ、ここから更に状況が不利になる一手が迫っているとは、知らなかった。
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