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実際にこのドレスをジョゼフィーヌは気に入っていた。悪役令嬢なだけあってジョゼフィーヌはどちらかと言うと可愛らしい雰囲気ではなく、大人びた顔立ちで気が強そうな雰囲気がある。
なので、自分でも意識せず大人びたドレスを選んできた。だが、プレゼントされたドレスは年相応に可愛らしいものばかりで、それでいてジョゼフィーヌが着ても似合うドレスばかりだった。
ジョゼフィーヌはこのドレスを選んだサミュエルの侍女の働きに内心感心していたほどだ。
馬車に乗り、殿下と連れだって近くの庭園に来た。サミュエルのエスコートでしばらく歩いたところで、サミュエルが口を開く。
「私はしばらく君のことを誤解していたみたいだ。君がこんなにも魅力的な人間だと気づいてなかった。ここ最近、色んな君の一面を知ることができて楽しいよ」
誤解も何も、興味すらなくなんとも思っていなかったでしょう? 一体どうされたのですか?
そう聞きたいのをこらえた。
「ありがとうございます」
そう答えて、本当にサミュエルは令嬢の扱いに慣れていると感心しながら作り笑顔を返した。
「その顔、私の言うことを信じていないようだな……」
そう呟くとサミュエルはジョゼフィーヌに微笑み返した。しばらくすると無言のまま歩き始めたので、ジョゼフィーヌもそれに続いて歩きだす。
そこで、前方から来るマリーに遭遇した。
マリーはこちらに気づくと、わかりやすいぐらいショックを受けた顔をしたあと、近づいてくると殿下に向かってカーテシーをした。
「君も来ていたのか」
そう答えるサミュエルの横で、ジョゼフィーヌは慌ててこの状況を取り繕う方法を考えていた。
サミュエルは義務で自分と散歩しているだけなのに、マリーがなにか誤解するかもしれないと思ったからだ。
そこでジョゼフィーヌはサミュエルの腕からそっと手を離すと一歩下がり、少し距離を取って言った。
「こんにちは、オドラン男爵令嬢。私も散歩に来てそこで殿下とお会いしましたの。あら、なんだか私ってばお邪魔みたいですわね。では殿下ごきげんよう」
サミュエルは驚いた顔でジョゼフィーヌに振り返った。
「は? ジョゼフィーヌ?」
ジョゼフィーヌは微笑むとサミュエルに頷いて返した。
そうしてそのまま数歩後ろへ後退り、サミュエルとマリーをその場に置いて慌てて立ち去った。
屋敷に戻る途中、ゲームをうまく攻略すると庭園でのイベントが発生したはずだとぼんやり前世の記憶を思い出していた。
ということは、あの二人はその段階まで進んでいるのだろう。そんなことを考えつつ、自分の今日の行動に問題がなかったかを思い返した。
あれだけ素早く退散したのだから、邪魔をしただの嫌がらせをしたなどと言われることは流石にないだろうと思った。
屋敷に戻ると、予想より早く一人で帰ってきたことに驚いた様子のメイドが一瞬固まっていたが、すぐに平静を取り戻しジョゼフィーヌを迎えた。
自室に戻ると、さっさと室内用のドレスに着替えお茶を飲んで一息ついた。
やはり王太子殿下の相手は疲れる。
そう思いながら頬杖を突いてぼんやりした。
その時、メイドが慌ててジョゼフィーヌの部屋へやって来た。
「お嬢様! 大変です」
「なんですの?」
ジョゼフィーヌは持っていたティーカップをソーサーに戻すと、メイドの方を向く。と、その後ろにサミュエルが立っているのが見えた。
サミュエルはだいぶ急いできたのか、肩が上下していた。
ジョゼフィーヌは慌てて立ち上がり、頭を下げる。
「君は逃げ足が早いな、まぁいい」
そう言ってそこにある椅子に腰かけると、息を整えた。
「私にもお茶を。淹れ直さなくていい、そのポットに入ってる分を飲む」
そう言うと、メイドから差し出されたティーカップをソーサーごと受けとり、紅茶を一気に飲み干し一息つくとジョゼフィーヌに微笑んだ。
「さぁ、さっきの続きだ。君も座って」
サミュエルはそう言うと、もう一つの椅子を自分の方へ引き寄せ、ジョゼフィーヌに座るようクッションの部分を軽く叩いた。
ジョゼフィーヌは一瞬躊躇ったが、そこに座るとテーブルの上のティーカップの中をじっと見つめた。
一体なぜこんなことになっているのだろう?
そう思いながら、押し黙っているとサミュエルがジョゼフィーヌに言った。
「気に入っていると言っていたのに、もう着替えてしまったのだな」
サミュエルは頬杖を突くとジョゼフィーヌをじっと見つめた。
「だが、今の隙のある格好もいい。私はそんな君も好きだよ」
ジョゼフィーヌは自身が室内用のドレスを着用していたことを思い出し、恥ずかしくて両手で隠すように体を覆うと顔を赤くしながら答える。
「端ない格好をお見せして申し訳ありません」
そんなジョゼフィーヌを、サミュエルは熱のこもった眼差しで見つめた。
「いずれは何一つ隠し事のない関係になるのだから、恥ずかしいことはないだろう?」
「いいえ、恥ずかしいです」
そう答えたあと、今サミュエルに言われたことの意味を考える。
いずれは?
そして、はっとして答える。
「殿下、まだ私とそうなると決まった訳ではありませんでしょう?」
「そうだね、でもそれを決めるのは私だ」
「そうですわ」
そう答えながら、ジョゼフィーヌはサミュエルの言わんとしていることの真意を探るように瞳を見つめ返した。
サミュエルはその瞳を見つめ返すとそっと手をのばしジョゼフィーヌの頬に触れ、口付けようとした。
ジョゼフィーヌは我に返ると、慌ててサミュエルの口を両手で塞いだ。
「殿下、なにを?!」
サミュエルは笑顔でジョゼフィーヌの手首をつかみ口元から剥がすと、そのままジョゼフィーヌを自身の方へ引き寄せて軽く口づけた。
突然のことに驚いて固まっているジョゼフィーヌにサミュエルはもう一度口づける。
あまりのことに、言葉もなくジョゼフィーヌは恥ずかしくて顔を両手で覆った。そんな様子を見てサミュエルは満足そうに微笑む。
「やっと君に意識させることができた。さて、今日はこれぐらいにしておこう」
そう言うと、立ち上がった。
サミュエルが帰ったあと、ジョゼフィーヌは頭を抱える。
もしかして、これって私が王太子殿下を誘惑したことになるのでは?
そして、今日のことは屋敷内にいるものしかわからないのだから、なかったことにしようと決意した。
数日後、今度はデュケール家からお茶会に招待される。ゲーム内でもこうして攻略対象からお茶会に誘われ、それに参加することによってイベントを発生させたものだった。
ジョゼフィーヌは参加したくなかったが、父親の顔を立てるために参加の返事を返した。
問題は着ていくドレスだった。
サミュエルから先日の罪滅ぼしのつもりか、連日のようにプレゼントが届きその中には大量のドレスも含まれていた。当然、それを着るつもりでいたがアレルからもドレスをプレゼントされたのだ。
これは暗に、このドレスを着てお茶会に参加してほしいと言っているのだろう。
『王太子殿下の婚約者候補』に対して、こんなにも不敬な態度を取れるのはデュケール公爵が現王の弟だからだろうなどと思いながら、ジョゼフィーヌは溜め息をついた。
二人は昔からライバル視している節があるのだが、こんなところで巻き込まれるとは思ってもいなかったと、ジョゼフィーヌは苦笑した。
そうして考えあぐねた結果、やはりどうしても立場上アレルからプレゼントされたドレスを着るわけにはいかないジョゼフィーヌは、結局どちらからのプレゼントも着ないことにした。
そうして、自身のうっかりミスでどちらのプレゼントでもないドレスを着てしまったと言い張ることにしたのだ。
なので、自分でも意識せず大人びたドレスを選んできた。だが、プレゼントされたドレスは年相応に可愛らしいものばかりで、それでいてジョゼフィーヌが着ても似合うドレスばかりだった。
ジョゼフィーヌはこのドレスを選んだサミュエルの侍女の働きに内心感心していたほどだ。
馬車に乗り、殿下と連れだって近くの庭園に来た。サミュエルのエスコートでしばらく歩いたところで、サミュエルが口を開く。
「私はしばらく君のことを誤解していたみたいだ。君がこんなにも魅力的な人間だと気づいてなかった。ここ最近、色んな君の一面を知ることができて楽しいよ」
誤解も何も、興味すらなくなんとも思っていなかったでしょう? 一体どうされたのですか?
そう聞きたいのをこらえた。
「ありがとうございます」
そう答えて、本当にサミュエルは令嬢の扱いに慣れていると感心しながら作り笑顔を返した。
「その顔、私の言うことを信じていないようだな……」
そう呟くとサミュエルはジョゼフィーヌに微笑み返した。しばらくすると無言のまま歩き始めたので、ジョゼフィーヌもそれに続いて歩きだす。
そこで、前方から来るマリーに遭遇した。
マリーはこちらに気づくと、わかりやすいぐらいショックを受けた顔をしたあと、近づいてくると殿下に向かってカーテシーをした。
「君も来ていたのか」
そう答えるサミュエルの横で、ジョゼフィーヌは慌ててこの状況を取り繕う方法を考えていた。
サミュエルは義務で自分と散歩しているだけなのに、マリーがなにか誤解するかもしれないと思ったからだ。
そこでジョゼフィーヌはサミュエルの腕からそっと手を離すと一歩下がり、少し距離を取って言った。
「こんにちは、オドラン男爵令嬢。私も散歩に来てそこで殿下とお会いしましたの。あら、なんだか私ってばお邪魔みたいですわね。では殿下ごきげんよう」
サミュエルは驚いた顔でジョゼフィーヌに振り返った。
「は? ジョゼフィーヌ?」
ジョゼフィーヌは微笑むとサミュエルに頷いて返した。
そうしてそのまま数歩後ろへ後退り、サミュエルとマリーをその場に置いて慌てて立ち去った。
屋敷に戻る途中、ゲームをうまく攻略すると庭園でのイベントが発生したはずだとぼんやり前世の記憶を思い出していた。
ということは、あの二人はその段階まで進んでいるのだろう。そんなことを考えつつ、自分の今日の行動に問題がなかったかを思い返した。
あれだけ素早く退散したのだから、邪魔をしただの嫌がらせをしたなどと言われることは流石にないだろうと思った。
屋敷に戻ると、予想より早く一人で帰ってきたことに驚いた様子のメイドが一瞬固まっていたが、すぐに平静を取り戻しジョゼフィーヌを迎えた。
自室に戻ると、さっさと室内用のドレスに着替えお茶を飲んで一息ついた。
やはり王太子殿下の相手は疲れる。
そう思いながら頬杖を突いてぼんやりした。
その時、メイドが慌ててジョゼフィーヌの部屋へやって来た。
「お嬢様! 大変です」
「なんですの?」
ジョゼフィーヌは持っていたティーカップをソーサーに戻すと、メイドの方を向く。と、その後ろにサミュエルが立っているのが見えた。
サミュエルはだいぶ急いできたのか、肩が上下していた。
ジョゼフィーヌは慌てて立ち上がり、頭を下げる。
「君は逃げ足が早いな、まぁいい」
そう言ってそこにある椅子に腰かけると、息を整えた。
「私にもお茶を。淹れ直さなくていい、そのポットに入ってる分を飲む」
そう言うと、メイドから差し出されたティーカップをソーサーごと受けとり、紅茶を一気に飲み干し一息つくとジョゼフィーヌに微笑んだ。
「さぁ、さっきの続きだ。君も座って」
サミュエルはそう言うと、もう一つの椅子を自分の方へ引き寄せ、ジョゼフィーヌに座るようクッションの部分を軽く叩いた。
ジョゼフィーヌは一瞬躊躇ったが、そこに座るとテーブルの上のティーカップの中をじっと見つめた。
一体なぜこんなことになっているのだろう?
そう思いながら、押し黙っているとサミュエルがジョゼフィーヌに言った。
「気に入っていると言っていたのに、もう着替えてしまったのだな」
サミュエルは頬杖を突くとジョゼフィーヌをじっと見つめた。
「だが、今の隙のある格好もいい。私はそんな君も好きだよ」
ジョゼフィーヌは自身が室内用のドレスを着用していたことを思い出し、恥ずかしくて両手で隠すように体を覆うと顔を赤くしながら答える。
「端ない格好をお見せして申し訳ありません」
そんなジョゼフィーヌを、サミュエルは熱のこもった眼差しで見つめた。
「いずれは何一つ隠し事のない関係になるのだから、恥ずかしいことはないだろう?」
「いいえ、恥ずかしいです」
そう答えたあと、今サミュエルに言われたことの意味を考える。
いずれは?
そして、はっとして答える。
「殿下、まだ私とそうなると決まった訳ではありませんでしょう?」
「そうだね、でもそれを決めるのは私だ」
「そうですわ」
そう答えながら、ジョゼフィーヌはサミュエルの言わんとしていることの真意を探るように瞳を見つめ返した。
サミュエルはその瞳を見つめ返すとそっと手をのばしジョゼフィーヌの頬に触れ、口付けようとした。
ジョゼフィーヌは我に返ると、慌ててサミュエルの口を両手で塞いだ。
「殿下、なにを?!」
サミュエルは笑顔でジョゼフィーヌの手首をつかみ口元から剥がすと、そのままジョゼフィーヌを自身の方へ引き寄せて軽く口づけた。
突然のことに驚いて固まっているジョゼフィーヌにサミュエルはもう一度口づける。
あまりのことに、言葉もなくジョゼフィーヌは恥ずかしくて顔を両手で覆った。そんな様子を見てサミュエルは満足そうに微笑む。
「やっと君に意識させることができた。さて、今日はこれぐらいにしておこう」
そう言うと、立ち上がった。
サミュエルが帰ったあと、ジョゼフィーヌは頭を抱える。
もしかして、これって私が王太子殿下を誘惑したことになるのでは?
そして、今日のことは屋敷内にいるものしかわからないのだから、なかったことにしようと決意した。
数日後、今度はデュケール家からお茶会に招待される。ゲーム内でもこうして攻略対象からお茶会に誘われ、それに参加することによってイベントを発生させたものだった。
ジョゼフィーヌは参加したくなかったが、父親の顔を立てるために参加の返事を返した。
問題は着ていくドレスだった。
サミュエルから先日の罪滅ぼしのつもりか、連日のようにプレゼントが届きその中には大量のドレスも含まれていた。当然、それを着るつもりでいたがアレルからもドレスをプレゼントされたのだ。
これは暗に、このドレスを着てお茶会に参加してほしいと言っているのだろう。
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二人は昔からライバル視している節があるのだが、こんなところで巻き込まれるとは思ってもいなかったと、ジョゼフィーヌは苦笑した。
そうして考えあぐねた結果、やはりどうしても立場上アレルからプレゼントされたドレスを着るわけにはいかないジョゼフィーヌは、結局どちらからのプレゼントも着ないことにした。
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