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「君が謝ることではないだろう? それにその妨害のお陰で、結界内にはミリナにとって見られてはまずいものがあるのだろうと気づけた」
翡翠はうなずいて言った。
「結界に行くのを遅らせて、なんとかその前に私を……」
「そのとおりだ。だが、それが上手く行きそうにないと思ったのか、ミリナはオオハラに近づいた。最初はおそらく『ジェイド』のことで自分が知らないことを聞き出すためだったのだろう」
翡翠はオオハラに訊く。
「それを利用したということですか?」
「まぁ、そうですね。彼女は無邪気を装ってあれこれと質問してきましたが、僕は彼女が結界を張っていないことも知っていましたから、警戒して殿下にご相談申し上げたのです。そこで殿下にミリナ様に従うよう行動しろと……」
するとカーレルがニヤリと笑った。
「オオハラ、君は最初その役をとても嫌がっていたが結果的にミリナは君を最後まで信頼していた。まさに適任だったというわけだ」
「そうですね、まさかこんなにぼんやりした人間が人を騙すとは思わなかったのかもしれません」
翡翠は気になってオオハラに質問する。
「ミリナ様にはなんて言ったのですか?」
オオハラは少し恥ずかしそうに頭を掻きながら答える。
「彼女に心底陶酔したふりをしました。彼女はちやほやされるのが好きなようでしたので」
「そうですか。あんなに楽しそうにしていても、オオハラさんやエルレーヌさんに騙されたと知ったときの反応や、私に『空虚で空っぽな人間』と言われたときのミリナ様の反応を考えると、もしかして寂しかったのかもしれませんね」
翡翠がそう考えを話すと、カーレルが素早く反応した。
「まさか、翡翠。君は彼女に同情しているのか?」
「いいえ、まったく同情なんてしていません。ミリナ様のやったことは到底許せるようなことではありませんから。でも、少しだけでもミリナ様に人間らしいところがあったと考えると、ほっとするんです」
オオハラはうなずく。
「確かに、彼女の振る舞いは我々の理解を超えてましたからね。あなたに執着するきっかけは、殿下のいちばん近くにいたからでしょうし」
そこでラファエロが口を挟んだ。
「それで、あいつ俺にも絡んできたのか。学校でなんの面識もない俺に突然馴れ馴れしく声をかけてきたときは流石に面食らった。俺もこんな性格だから、放っておいたが」
「でも、学校で知り合ってからは仲良くされていたのですよね?」
翡翠のその質問に、ラファエロは肩をすくめて答える。
「まさか、俺は図々しいやつは好きじゃない。話しかけられれは受け答えぐらいはするけどな」
翡翠は驚いてラファエロの顔を見つめた。ミリナが旅の途中にお忍びでやってきたとき、旧知の仲のように見えたからだ。
それと同時に、あのときラファエロがミリナに向かって『相変わらず』と言った本当の意味を知った。
「私はてっきりみなさんとても仲がよろしいのかと」
するとそこでオオハラが口を開いた。
「思うのですが、それは翡翠さんに仲のよさを見せつけていたのでは?」
オオハラのその見解に、その場の全員が納得したような顔をした。
「カーレル殿下、夕食の準備が整ってございます」
その声に振り向くとブランドンが立っており、それを合図に全員が立ち上がった。
食堂では久しぶりに食事を本当に美味しいと感じることができた。
そう感じた瞬間、今まで裏切り者だという立場であることで周囲に気を使い、それをストレスに感じていたかを実感し、思わず涙をこぼした。
カーレルはそれに気づくと、静かにハンカチを差し出し無言で翡翠の頭をなでた。翡翠はハンカチを受け取り涙を拭うと、なんとか微笑み食事を続けた。
それからは、周囲の全員が翡翠を笑わせようとおどけたり、昔やらかしてしまった話しなど楽しい話をしてくれて、とても楽しく食事をすることができた。
そんなみんなの気持ちが嬉しかった。
オオハラは言った。
「翡翠、あなたは僕たちに気を遣い過ぎです。僕がキッカであなたを唆して連れ出したときも、僕やファニーが巻き込まれたのではと心配していましたね?」
すると、カーレルがそれにうなずく。
「確かに、そんな性格はジェイドのころから変わらない」
そう言うと、翡翠に向き直る。
「君がキッカの部屋に置いていった置き手紙を読んだ。君はすべて自分の責任にしようとしていたね。私はあれを読んでだいぶ胸をかき乱されたよ」
「すみません」
「謝らないでほしい。それで気づいたのだが、ジェイドだったころはもっと意見を言ってくれていた。そんな君を変えてしまったのは私のせいなのだとね」
「殿下、違います。私が卑屈だったのです」
「いや、そうさせたのは私だ。君の信頼を裏切った」
「違います」
「いや、違わない」
そこまで言うと、カーレルはフッと笑った。どうしたのかと思い、翡翠が不思議そうに見つめ返すとカーレルは言った。
「頑固なところは変わっていない」
「えっ? あっ……」
翡翠は恥ずかしくなりうつむく。
「翡翠、もし自分が卑屈だと思っているのなら、どうか今だけは卑屈にならず、私の意見を聞いたうえでこの愚か者をしかってくれないか?」
「そんな」
「ほら、私を救うと思って」
翡翠は、カーレルの言っていることももっともだと考えた。
「えっと殿下が、殿下が学校でもう少しジェイドに優しくしてくだされば、私も素直になれたかもしれません」
「確かにそのとおりだ、本当にすまなかった。これから償いは必ずする。約束しよう。他にもあるだろう?」
「あの、卑屈になってしまった私もいけなかったので、これからは素直になります」
するとラファエロが笑った。
「いや、翡翠。お前は健気すぎる。まぁ、そんなお前だから惹かれるんだけどな」
カーレルはうなずく。
「本当にラファエロの言うとおりだ。翡翠は謝らなくていい。ただ、私の言うことを素直に聞いてくれるというなら、私も自分の気持ちをこれからは素直に伝えよう。私にとって君は特別なのだから」
翡翠は、どう答えてよいかわからずうつむいた。
カーレルはそんな翡翠の頭を撫でると、愛おしそうに見つめた。
食事が終わると、カーレルが翡翠に言った。
「このあと、少し二人で散歩しないか?」
カーレルから誘われたことに、翡翠はドキリとしてうつむく。
「は、はい」
消え入りそうな声でそれだけ答えると、カーレルは翡翠の手を優しく包み込むように握った。
今までは、カーレルの行動に恋愛感情はないと思い込んでいたので、自分を自制することができたが今はそうでないことがわかっている。
なので、カーレルのこんな行動一つで翡翠はとても緊張していた。
そんな二人を見てラファエロがカーレルに声をかける。
「カーレル、俺は翡翠の気持ちを考えて諦めたんだ。だからちゃんとしろよ」
「わかってる」
そう答えるとカーレルは立ち上がり、翡翠に手を差しのべた。翡翠は黙ってその手を取り立ち上がった。
そのときニクラスが翡翠に声をかける。
「翡翠、私はいつまでも諦めずに君を待っています。だから、もし嫌なことがあれば私のことを思い出してください」
翡翠が返事を返そうとすると、カーレルが先に答えた。
「これからは嫌なことなどあるはずがない。諦めろ」
そうして翡翠を自分の方へ引き寄せると、腰に手を回し歩きだしそのまま屋敷を出ると、庭園に向かって歩き始めた。
「あの、殿下。この時間はもう閉園しているのではないでしょうか」
すると、カーレルは優しく微笑んだ。
「いや、大丈夫だ」
それを聞いて翡翠はおとなしくカーレルにしたがって歩いた。
庭園に着くと、門番が立っておりカーレルの顔を見て一礼すると門を開けた。
庭園には色とりどりの花が咲き乱れ、空中にたくさん浮いている水球で作られた美しい灯りでほんのり照らされており、なんとも幻想的な景色が広がっていた。
見とれながらその中を進んで行くと庭園の中に川が流れ、そこに橋がかかっていた。
橋に近づくと、川の中から先ほど花を照らしていた水球が次から次へと飛び出すように作られていた。
「わぁ、本当に綺麗ですね」
そう言って感嘆の声をあげる翡翠に向かってカーレルは嬉しそうに答える。
「喜んでくれて嬉しいよ。どうしたら君に喜んでもらえるか、これでもかなりかなり考えたんだ」
翡翠はうなずいて言った。
「結界に行くのを遅らせて、なんとかその前に私を……」
「そのとおりだ。だが、それが上手く行きそうにないと思ったのか、ミリナはオオハラに近づいた。最初はおそらく『ジェイド』のことで自分が知らないことを聞き出すためだったのだろう」
翡翠はオオハラに訊く。
「それを利用したということですか?」
「まぁ、そうですね。彼女は無邪気を装ってあれこれと質問してきましたが、僕は彼女が結界を張っていないことも知っていましたから、警戒して殿下にご相談申し上げたのです。そこで殿下にミリナ様に従うよう行動しろと……」
するとカーレルがニヤリと笑った。
「オオハラ、君は最初その役をとても嫌がっていたが結果的にミリナは君を最後まで信頼していた。まさに適任だったというわけだ」
「そうですね、まさかこんなにぼんやりした人間が人を騙すとは思わなかったのかもしれません」
翡翠は気になってオオハラに質問する。
「ミリナ様にはなんて言ったのですか?」
オオハラは少し恥ずかしそうに頭を掻きながら答える。
「彼女に心底陶酔したふりをしました。彼女はちやほやされるのが好きなようでしたので」
「そうですか。あんなに楽しそうにしていても、オオハラさんやエルレーヌさんに騙されたと知ったときの反応や、私に『空虚で空っぽな人間』と言われたときのミリナ様の反応を考えると、もしかして寂しかったのかもしれませんね」
翡翠がそう考えを話すと、カーレルが素早く反応した。
「まさか、翡翠。君は彼女に同情しているのか?」
「いいえ、まったく同情なんてしていません。ミリナ様のやったことは到底許せるようなことではありませんから。でも、少しだけでもミリナ様に人間らしいところがあったと考えると、ほっとするんです」
オオハラはうなずく。
「確かに、彼女の振る舞いは我々の理解を超えてましたからね。あなたに執着するきっかけは、殿下のいちばん近くにいたからでしょうし」
そこでラファエロが口を挟んだ。
「それで、あいつ俺にも絡んできたのか。学校でなんの面識もない俺に突然馴れ馴れしく声をかけてきたときは流石に面食らった。俺もこんな性格だから、放っておいたが」
「でも、学校で知り合ってからは仲良くされていたのですよね?」
翡翠のその質問に、ラファエロは肩をすくめて答える。
「まさか、俺は図々しいやつは好きじゃない。話しかけられれは受け答えぐらいはするけどな」
翡翠は驚いてラファエロの顔を見つめた。ミリナが旅の途中にお忍びでやってきたとき、旧知の仲のように見えたからだ。
それと同時に、あのときラファエロがミリナに向かって『相変わらず』と言った本当の意味を知った。
「私はてっきりみなさんとても仲がよろしいのかと」
するとそこでオオハラが口を開いた。
「思うのですが、それは翡翠さんに仲のよさを見せつけていたのでは?」
オオハラのその見解に、その場の全員が納得したような顔をした。
「カーレル殿下、夕食の準備が整ってございます」
その声に振り向くとブランドンが立っており、それを合図に全員が立ち上がった。
食堂では久しぶりに食事を本当に美味しいと感じることができた。
そう感じた瞬間、今まで裏切り者だという立場であることで周囲に気を使い、それをストレスに感じていたかを実感し、思わず涙をこぼした。
カーレルはそれに気づくと、静かにハンカチを差し出し無言で翡翠の頭をなでた。翡翠はハンカチを受け取り涙を拭うと、なんとか微笑み食事を続けた。
それからは、周囲の全員が翡翠を笑わせようとおどけたり、昔やらかしてしまった話しなど楽しい話をしてくれて、とても楽しく食事をすることができた。
そんなみんなの気持ちが嬉しかった。
オオハラは言った。
「翡翠、あなたは僕たちに気を遣い過ぎです。僕がキッカであなたを唆して連れ出したときも、僕やファニーが巻き込まれたのではと心配していましたね?」
すると、カーレルがそれにうなずく。
「確かに、そんな性格はジェイドのころから変わらない」
そう言うと、翡翠に向き直る。
「君がキッカの部屋に置いていった置き手紙を読んだ。君はすべて自分の責任にしようとしていたね。私はあれを読んでだいぶ胸をかき乱されたよ」
「すみません」
「謝らないでほしい。それで気づいたのだが、ジェイドだったころはもっと意見を言ってくれていた。そんな君を変えてしまったのは私のせいなのだとね」
「殿下、違います。私が卑屈だったのです」
「いや、そうさせたのは私だ。君の信頼を裏切った」
「違います」
「いや、違わない」
そこまで言うと、カーレルはフッと笑った。どうしたのかと思い、翡翠が不思議そうに見つめ返すとカーレルは言った。
「頑固なところは変わっていない」
「えっ? あっ……」
翡翠は恥ずかしくなりうつむく。
「翡翠、もし自分が卑屈だと思っているのなら、どうか今だけは卑屈にならず、私の意見を聞いたうえでこの愚か者をしかってくれないか?」
「そんな」
「ほら、私を救うと思って」
翡翠は、カーレルの言っていることももっともだと考えた。
「えっと殿下が、殿下が学校でもう少しジェイドに優しくしてくだされば、私も素直になれたかもしれません」
「確かにそのとおりだ、本当にすまなかった。これから償いは必ずする。約束しよう。他にもあるだろう?」
「あの、卑屈になってしまった私もいけなかったので、これからは素直になります」
するとラファエロが笑った。
「いや、翡翠。お前は健気すぎる。まぁ、そんなお前だから惹かれるんだけどな」
カーレルはうなずく。
「本当にラファエロの言うとおりだ。翡翠は謝らなくていい。ただ、私の言うことを素直に聞いてくれるというなら、私も自分の気持ちをこれからは素直に伝えよう。私にとって君は特別なのだから」
翡翠は、どう答えてよいかわからずうつむいた。
カーレルはそんな翡翠の頭を撫でると、愛おしそうに見つめた。
食事が終わると、カーレルが翡翠に言った。
「このあと、少し二人で散歩しないか?」
カーレルから誘われたことに、翡翠はドキリとしてうつむく。
「は、はい」
消え入りそうな声でそれだけ答えると、カーレルは翡翠の手を優しく包み込むように握った。
今までは、カーレルの行動に恋愛感情はないと思い込んでいたので、自分を自制することができたが今はそうでないことがわかっている。
なので、カーレルのこんな行動一つで翡翠はとても緊張していた。
そんな二人を見てラファエロがカーレルに声をかける。
「カーレル、俺は翡翠の気持ちを考えて諦めたんだ。だからちゃんとしろよ」
「わかってる」
そう答えるとカーレルは立ち上がり、翡翠に手を差しのべた。翡翠は黙ってその手を取り立ち上がった。
そのときニクラスが翡翠に声をかける。
「翡翠、私はいつまでも諦めずに君を待っています。だから、もし嫌なことがあれば私のことを思い出してください」
翡翠が返事を返そうとすると、カーレルが先に答えた。
「これからは嫌なことなどあるはずがない。諦めろ」
そうして翡翠を自分の方へ引き寄せると、腰に手を回し歩きだしそのまま屋敷を出ると、庭園に向かって歩き始めた。
「あの、殿下。この時間はもう閉園しているのではないでしょうか」
すると、カーレルは優しく微笑んだ。
「いや、大丈夫だ」
それを聞いて翡翠はおとなしくカーレルにしたがって歩いた。
庭園に着くと、門番が立っておりカーレルの顔を見て一礼すると門を開けた。
庭園には色とりどりの花が咲き乱れ、空中にたくさん浮いている水球で作られた美しい灯りでほんのり照らされており、なんとも幻想的な景色が広がっていた。
見とれながらその中を進んで行くと庭園の中に川が流れ、そこに橋がかかっていた。
橋に近づくと、川の中から先ほど花を照らしていた水球が次から次へと飛び出すように作られていた。
「わぁ、本当に綺麗ですね」
そう言って感嘆の声をあげる翡翠に向かってカーレルは嬉しそうに答える。
「喜んでくれて嬉しいよ。どうしたら君に喜んでもらえるか、これでもかなりかなり考えたんだ」
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