彼女がいなくなった6年後の話

こん

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「学校さえ、行かなければこんな事にならなかったのに…」

 学校が全ての元凶だった。彼女の輝きは多くを惹きつけすぎてしまった。

「学校は多くの人が通う場所、高位貴族や王太子も例外では無かった」

 多くの子息が虜になり、彼女に迫った。まだ、そこらの低位貴族や次男なら良かったものの、彼女に執着する域に陥ってしまったのは高位貴族や王太子だった。
 彼らの執着は彼女を困らせた。断れるはずもないのだ、しがない男爵令嬢が。しかも、それに加えて高位貴族や王太子の婚約者が彼女をいじめ始めた。

「貴方を守るために必死になってたせいだわ、大事な所を見落としてた。…貴方が追い込まれている事に…」

 1年生の時の毎年行われる卒業パーティーで、高位貴族や王太子が婚約者に婚約破棄を叩きつけた。理由は、彼女をいじめたからだそうだ。しかし、その場には彼女の姿はなかった。それもそのはず。事前に婚約破棄をすると聞いていた彼女は、3日前に高位貴族や王太子が問題行動を起こすからどうしたらよいか私に相談しており、彼女は行かずに私が行って状況を見ることにしたからだ。

 もっと私に解決できる能力があったら良かったのだが、ただの伯爵令嬢に出来る力は持ち合わせていなかった。まして、伯爵に嫌われている子に。

 パーティーから急いで帰って事の顛末を伝えると彼女は卒倒した。その後も私がつきっきりで守り、支えたが、3日後、彼女は私のいない間に自殺してしまった。
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