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March
好きな人の卒業式 Side 翠葉 02話
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ホームルームが終わり桜林館へ移動すると、すでに到着している保護者たちは観覧席に着席していた。
入学式への出席率は低いのに、卒業式への参列者は割と多い。しかも、片親ではなく、両親揃っての参列が目立つ。
どうしてなのかを海斗くんに訊くと、藤宮は基本幼稚舎からエスカレーターで持ち上がるため、難関と言われる進級試験後の卒業式のほうに重きが置かれ、入学式はさほど重要視されないのだとか。
なるほどなぁ、と思いながら、私たち一、二年は三年生が座る席の背後に用意されたパイプ椅子に着く。と、
「これより、私立藤宮学園大学付属高等学校第六十一期生の卒業証書授与式をとり行います。在校生起立」
その声に一、二年生が立ち上がると、続けて「卒業生入場」という声が高らかに響いた。
皆身体の向きを変え、入場してくる三年生の姿を見ながら拍手で迎える。
三年生が席に着くと先生の号令で、会場の全員が起立して国歌斉唱が行われた。
十八年間生きてきて、この歌を感慨深く思うことなどなかったのに、数日前に歌詞の現代語訳を読んだからだろうか。歌っていると、ツカサを愛おしく想う気持ちが溢れてくる。
国歌の現代語訳には何通りかあり、そのうちの恋愛的解釈のものに感銘を受けてしまったからかもしれない。
なんだかな……さっきまではまったく現実味がなかったのに、国歌斉唱で涙ぐむ羽目になるとは思いもしなかった。
これではこの先が思いやられる。
粛々と卒業式は進行し、卒業証書授与式が終わると各種表彰が行われた。
ここでは三年間学校を休まなかった皆勤賞の人が表彰されたり、学業、または部活動で優秀な成績を修めた生徒が表彰される。
ツカサは皆勤賞はもちろんのこと、三年間主席を貫いたこと、インターハイで入賞したことすべてを表彰されていた。
保護者席にいるであろう真白さんや涼先生は、さぞかし誇らしい思いでツカサを見守っていることだろう。
理事長、学園長、校長から卒業生へのお祝いの言葉が終わると、PTA会長や来賓の祝辞があり、祝電もアナウンスされた。
その後、元生徒会長であるツカサが記念品授与の目録を読み、在校生代表の送辞へと引き継がれる。
桃華さんは女性らしい柔らかな印象を受ける時候の挨拶を述べると、先輩方から学んだことや思い出など、簡潔にまとめられた文章を三分ほどかけて読み上げた。
それに対する卒業生の答辞はツカサ。
「冬の寒さが和らぎ、桜の蕾が色づき始め、日に日に春の訪れが感じられます。本日は、保護者の皆様、来賓の方々の多数のご参列を賜り、私たちのためにこのような盛大な式を挙行していただきありがとうございます。理事長先生、学園長先生、校長先生、そして在校生の皆さん、先ほどは心あたたまるお言葉をいただきありがとうございました。私たち、六十一期生二一〇名は本日、藤宮学園大学付属高等学校を卒業します」
天井の高い桜林館にツカサの低い声が厳かに響き、その凛々しい立ち姿に見とれる。
あぁ、これで最後なのだ……。
制服姿を見られるのは今日が最後。
決して明日から会えなくなるわけではない。
わかっているのに、このどうしようもない寂しさはどうしたらいいのだろう。
どんなに堪えても、堪えきれずに涙が出てくる。
離れたくない。側にいてほしい――
そんな気持ちばかりが溢れてくる。
不意に抱きしめて欲しいなどと思ってしまうくらい。
あまりにも当たり前に側にいてくれすぎた。それはもう、入学したときからずっと。
私、これからどうしたらいいんだろう……。
大好きな友達は周りにいるけれど、それはツカサじゃない。ツカサの代わりなど、誰にもできない。
「離れたくない」――ただ、その想いだけに囚われていた。すると、
「おいおい、大丈夫かよ」
隣の海斗くんに声をかけられる。
「ん……なんか、急に寂しくなっちゃって――」
「ま、好きな人が先に卒業しちゃうのって格別な思いだよな」
そう言って、髪の毛をくしゃくしゃとされた。
「でもさ、司の格好いい答辞も残りわずかだ。最後までちゃんと見てやってよ」
「うん」
けれど、拭いても拭いても溢れてくる涙のせいで、ツカサの姿ははっきりとは見ることができなかった。
最後なのに……。
答辞が終わると卒業生による歌がある。それは、去年の三年生が歌った歌と同じ、「Goose house」というグループの「Sky」という曲。(→歌詞)
卒業式にぴったりな歌詞に、また涙が零れる。
そのあと、校歌を歌うと卒業式は幕を下ろした。
三年生が桜林館を退場すると、一、二年は一度クラスへ戻り、花束や手紙、色紙など、三年生に贈るものを手に昇降口へ集まる。そうして、部活ごとに分かれて三年生を見送るのだ。
写真部は人数が少ないこともあり、どんなに話し込んだところで、人数の多い部に比べたら、短時間で済んでしまう。
私は部の先輩を見送り終わると、個人的に親しくしていただいた静音先輩と沙耶先輩にお手紙を渡し、昇降口の隅から弓道部の様子を眺めていた。
制服姿のツカサを目に焼き付けたいのに、ツカサを見るとどうしても涙が出てきてしまう。
「どうしよう……こんなんじゃ写真も撮れない」
しゃっくりの止め方みたいに涙の止め方なるものはないものか――
携帯で調べようとポシェットからスマホを取り出すとき、数人の女子が目の前を駆けて行った。
なんとなしに目で追うと、弓道部の周りには数人の女子のグループがいくつも集まりだしていた。
その手には花束や手紙、ハサミなどが握られている。
もしかして――
そう思ったのは一瞬。誰目当てなのかなんて考えるまでもない。ツカサ目当てだ。
最後なら手紙を受け取ってもらえるかもしれない、花束を受け取ってもらえるかもしれない。そう考える人が多いのだろう。
何を心配することも、不安に思うこともない――わかっていても、胸がざわめく。
そこへ、
「見て見て! 俺、ボタン全部むしりとられちゃったよ」
「自慢すんなバカヤロー! 俺なんてひとつも欠けることなく揃ってるぜ!」
そんな話をしながら去っていく卒業生がいた。
その会話とハサミがリンクする。
「……第二ボタン」
それは卒業式におけるジンクス。
「事前に予約しておけばよかった……」
ジンクスなどに疎いツカサは、誰かにボタンをあげてしまうだろうか。
そわそわしながら人だかりを見ていると、後輩に見送られ終わった嵐子先輩と優太先輩、朝陽先輩がやってきた。
「翠葉、目ぇ真っ赤!」
嵐子先輩に指摘され、思わず手ぬぐいで目を隠す。と、
「司が卒業しちゃうの、そんなに悲しい?」
優太先輩に聞かれ、
「悲しいというか……寂しいです」
「ま、そうだよね。入学してからずっと側にいた人間だもんね」
コクリと頷くと、
「あーあ……また大勢の女の子に囲まれて」
呆れたように朝陽先輩が口にする。
私はハラハラしながらツカサに視線を戻した。すると、
「翠葉ちゃん、大丈夫だよ。あれはどんなときでも藤宮司って人間だからね。高校最後の日だろうがなんだろうが、女の子から手紙なんて受け取らない。花束だって同様。それに、制服の一部をあげるなんて絶対にしない。俺が保証してあげる」
にっこりと笑った朝陽先輩はとても自信ありげで、ほんの少しだけ落ち着きを取り戻す。
「それに、桃華に言われてるからね! 最後は生徒会メンバーで記念撮影するからって。そろそろ司も引き上げてくるころだと思うわ」
嵐子先輩の言葉にコクリと頷くも、重力にしたがってまた涙が零れた。
「今日の翠葉ちゃんはとっても泣き虫だね」
優太先輩に頭をポンポンとされたら、また涙が零れた。
「これはもう、司にどうにかしてもらうしかないねぇ」
朝陽先輩がそう言ったかと思うと、自分の正面に影が差した。
人の気配にゆっくり顔を上げると、
「ひどい顔……」
眉間にしわを寄せたツカサに一言見舞われる。
涙で歪む視界の中、ゆっくりと視線を制服に落とす。と、ボタンはひとつもなくなっていなかった。袖のボタンも健在。そして、ツカサの手には弓道部の人たちから渡されたであろう色紙とひとつの大きな花束しかなかった。
私の視線を追っていたのか、朝陽先輩が「ね?」ときれいにウィンクをして見せる。
その投げかけに、私はほんの少し笑みを零して頷いた。
ツカサは意味がわからないといった様子で朝陽先輩を見る。
「司のかわいい彼女さんは、司が女の子たちから手紙や花束を受け取らないか、ボタンをむしり取られちゃうんじゃないかって不安に思ってたんだよ」
「そんなわけないだろ?」
そんなこともわからないのか、といった目で見下ろされ、やっぱり私は苦笑するしかなかった。
入学式への出席率は低いのに、卒業式への参列者は割と多い。しかも、片親ではなく、両親揃っての参列が目立つ。
どうしてなのかを海斗くんに訊くと、藤宮は基本幼稚舎からエスカレーターで持ち上がるため、難関と言われる進級試験後の卒業式のほうに重きが置かれ、入学式はさほど重要視されないのだとか。
なるほどなぁ、と思いながら、私たち一、二年は三年生が座る席の背後に用意されたパイプ椅子に着く。と、
「これより、私立藤宮学園大学付属高等学校第六十一期生の卒業証書授与式をとり行います。在校生起立」
その声に一、二年生が立ち上がると、続けて「卒業生入場」という声が高らかに響いた。
皆身体の向きを変え、入場してくる三年生の姿を見ながら拍手で迎える。
三年生が席に着くと先生の号令で、会場の全員が起立して国歌斉唱が行われた。
十八年間生きてきて、この歌を感慨深く思うことなどなかったのに、数日前に歌詞の現代語訳を読んだからだろうか。歌っていると、ツカサを愛おしく想う気持ちが溢れてくる。
国歌の現代語訳には何通りかあり、そのうちの恋愛的解釈のものに感銘を受けてしまったからかもしれない。
なんだかな……さっきまではまったく現実味がなかったのに、国歌斉唱で涙ぐむ羽目になるとは思いもしなかった。
これではこの先が思いやられる。
粛々と卒業式は進行し、卒業証書授与式が終わると各種表彰が行われた。
ここでは三年間学校を休まなかった皆勤賞の人が表彰されたり、学業、または部活動で優秀な成績を修めた生徒が表彰される。
ツカサは皆勤賞はもちろんのこと、三年間主席を貫いたこと、インターハイで入賞したことすべてを表彰されていた。
保護者席にいるであろう真白さんや涼先生は、さぞかし誇らしい思いでツカサを見守っていることだろう。
理事長、学園長、校長から卒業生へのお祝いの言葉が終わると、PTA会長や来賓の祝辞があり、祝電もアナウンスされた。
その後、元生徒会長であるツカサが記念品授与の目録を読み、在校生代表の送辞へと引き継がれる。
桃華さんは女性らしい柔らかな印象を受ける時候の挨拶を述べると、先輩方から学んだことや思い出など、簡潔にまとめられた文章を三分ほどかけて読み上げた。
それに対する卒業生の答辞はツカサ。
「冬の寒さが和らぎ、桜の蕾が色づき始め、日に日に春の訪れが感じられます。本日は、保護者の皆様、来賓の方々の多数のご参列を賜り、私たちのためにこのような盛大な式を挙行していただきありがとうございます。理事長先生、学園長先生、校長先生、そして在校生の皆さん、先ほどは心あたたまるお言葉をいただきありがとうございました。私たち、六十一期生二一〇名は本日、藤宮学園大学付属高等学校を卒業します」
天井の高い桜林館にツカサの低い声が厳かに響き、その凛々しい立ち姿に見とれる。
あぁ、これで最後なのだ……。
制服姿を見られるのは今日が最後。
決して明日から会えなくなるわけではない。
わかっているのに、このどうしようもない寂しさはどうしたらいいのだろう。
どんなに堪えても、堪えきれずに涙が出てくる。
離れたくない。側にいてほしい――
そんな気持ちばかりが溢れてくる。
不意に抱きしめて欲しいなどと思ってしまうくらい。
あまりにも当たり前に側にいてくれすぎた。それはもう、入学したときからずっと。
私、これからどうしたらいいんだろう……。
大好きな友達は周りにいるけれど、それはツカサじゃない。ツカサの代わりなど、誰にもできない。
「離れたくない」――ただ、その想いだけに囚われていた。すると、
「おいおい、大丈夫かよ」
隣の海斗くんに声をかけられる。
「ん……なんか、急に寂しくなっちゃって――」
「ま、好きな人が先に卒業しちゃうのって格別な思いだよな」
そう言って、髪の毛をくしゃくしゃとされた。
「でもさ、司の格好いい答辞も残りわずかだ。最後までちゃんと見てやってよ」
「うん」
けれど、拭いても拭いても溢れてくる涙のせいで、ツカサの姿ははっきりとは見ることができなかった。
最後なのに……。
答辞が終わると卒業生による歌がある。それは、去年の三年生が歌った歌と同じ、「Goose house」というグループの「Sky」という曲。(→歌詞)
卒業式にぴったりな歌詞に、また涙が零れる。
そのあと、校歌を歌うと卒業式は幕を下ろした。
三年生が桜林館を退場すると、一、二年は一度クラスへ戻り、花束や手紙、色紙など、三年生に贈るものを手に昇降口へ集まる。そうして、部活ごとに分かれて三年生を見送るのだ。
写真部は人数が少ないこともあり、どんなに話し込んだところで、人数の多い部に比べたら、短時間で済んでしまう。
私は部の先輩を見送り終わると、個人的に親しくしていただいた静音先輩と沙耶先輩にお手紙を渡し、昇降口の隅から弓道部の様子を眺めていた。
制服姿のツカサを目に焼き付けたいのに、ツカサを見るとどうしても涙が出てきてしまう。
「どうしよう……こんなんじゃ写真も撮れない」
しゃっくりの止め方みたいに涙の止め方なるものはないものか――
携帯で調べようとポシェットからスマホを取り出すとき、数人の女子が目の前を駆けて行った。
なんとなしに目で追うと、弓道部の周りには数人の女子のグループがいくつも集まりだしていた。
その手には花束や手紙、ハサミなどが握られている。
もしかして――
そう思ったのは一瞬。誰目当てなのかなんて考えるまでもない。ツカサ目当てだ。
最後なら手紙を受け取ってもらえるかもしれない、花束を受け取ってもらえるかもしれない。そう考える人が多いのだろう。
何を心配することも、不安に思うこともない――わかっていても、胸がざわめく。
そこへ、
「見て見て! 俺、ボタン全部むしりとられちゃったよ」
「自慢すんなバカヤロー! 俺なんてひとつも欠けることなく揃ってるぜ!」
そんな話をしながら去っていく卒業生がいた。
その会話とハサミがリンクする。
「……第二ボタン」
それは卒業式におけるジンクス。
「事前に予約しておけばよかった……」
ジンクスなどに疎いツカサは、誰かにボタンをあげてしまうだろうか。
そわそわしながら人だかりを見ていると、後輩に見送られ終わった嵐子先輩と優太先輩、朝陽先輩がやってきた。
「翠葉、目ぇ真っ赤!」
嵐子先輩に指摘され、思わず手ぬぐいで目を隠す。と、
「司が卒業しちゃうの、そんなに悲しい?」
優太先輩に聞かれ、
「悲しいというか……寂しいです」
「ま、そうだよね。入学してからずっと側にいた人間だもんね」
コクリと頷くと、
「あーあ……また大勢の女の子に囲まれて」
呆れたように朝陽先輩が口にする。
私はハラハラしながらツカサに視線を戻した。すると、
「翠葉ちゃん、大丈夫だよ。あれはどんなときでも藤宮司って人間だからね。高校最後の日だろうがなんだろうが、女の子から手紙なんて受け取らない。花束だって同様。それに、制服の一部をあげるなんて絶対にしない。俺が保証してあげる」
にっこりと笑った朝陽先輩はとても自信ありげで、ほんの少しだけ落ち着きを取り戻す。
「それに、桃華に言われてるからね! 最後は生徒会メンバーで記念撮影するからって。そろそろ司も引き上げてくるころだと思うわ」
嵐子先輩の言葉にコクリと頷くも、重力にしたがってまた涙が零れた。
「今日の翠葉ちゃんはとっても泣き虫だね」
優太先輩に頭をポンポンとされたら、また涙が零れた。
「これはもう、司にどうにかしてもらうしかないねぇ」
朝陽先輩がそう言ったかと思うと、自分の正面に影が差した。
人の気配にゆっくり顔を上げると、
「ひどい顔……」
眉間にしわを寄せたツカサに一言見舞われる。
涙で歪む視界の中、ゆっくりと視線を制服に落とす。と、ボタンはひとつもなくなっていなかった。袖のボタンも健在。そして、ツカサの手には弓道部の人たちから渡されたであろう色紙とひとつの大きな花束しかなかった。
私の視線を追っていたのか、朝陽先輩が「ね?」ときれいにウィンクをして見せる。
その投げかけに、私はほんの少し笑みを零して頷いた。
ツカサは意味がわからないといった様子で朝陽先輩を見る。
「司のかわいい彼女さんは、司が女の子たちから手紙や花束を受け取らないか、ボタンをむしり取られちゃうんじゃないかって不安に思ってたんだよ」
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