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November
初めてのライブハウス Side 司 02話
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車を発進させると、隣でそわそわしていた翠が口を開いた。
「迎えに来てくれてありがとう」
すごい嬉しそう……。
「でも、どうして? 昨日電話で話したときは何も言ってなかったのに。……あ、もしかして、今日から松葉杖って話したから心配して来てくれたの?」
声が弾んでいて、何を話しても「嬉しい」という感情が駄々漏れの話し方がかわいい。
けど、その「嬉しい」はどこから来るのか。
俺が迎えに来たことが嬉しいのか、ライブが楽しかったのが尾を引いているのか。
そんな些細なことまで気になる俺はどうかしている。
結果、どうかしている状態で「それもあるけど」なんて歯切れ悪い答えを返していた。
足の怪我が心配だった。だから迎えに来た。それでいいじゃないか。
今ちょっと機嫌が悪いのは、秋兄が翠を迎えに行ったからで――
もっともらしい提案を試みても、ものの見事にうまくいかない。
だから恋愛は厄介なんだ……。
結局、「どうして来たのか」という言及から逃れたくて、話題を変えることにした。
「ライブ、どうだったの?」
「すごかったっ! 一番最初はヴァイオリンのソロで、二番目がジャズシンガー。三番目が今日のチケットをくれた人たちのグループだったのだけど、そこはヴァイオリンふたりとヴィオラ、チェロのカルテットで、最後が慧くんのピアノだったの! 私、ジャズシンガーの歌を聴くのも弦楽四重奏をちゃんと聴くのは初めてで、何もかもが新鮮だった。ライブハウスってすごいのよ? 開場時間ぴったりに行くとステージの目の前の席に座れたりしてね、アーティストとの距離が二メートルくらいなの! 今まで大きなホールでしか演奏を聴いたことがなかったから、より近くで感じる音の振動に鳥肌立っちゃった!」
あぁ、こっちかな……。
俺が来たのが嬉しかったんじゃなくて、ライブで上がったテンションが後を引いているだけ。
こんな翠は一週間前にも見た。
芸大祭の帰りもこんなふうにあった出来事をあれこれ嬉しそうに話していて、俺は嫉妬に任せて物理的に翠の口を塞いだのだ。
なんか、今日も同じことしそう。
むしろ、今すぐにでも塞ぎたいのに自分は運転中なわけで……。
「ごめん、私、はしゃぎすぎ?」
翠は身体の向きを変えて俺の顔を覗き込んでいた。
「いや別に……。楽しかったならよかったんじゃない」
まるで中身の伴わない言葉。
「まだ、機嫌悪い?」
「自分以外の男に会いに行って、嬉しそうに話している彼女を見て機嫌のいい男はいないと思う」
っ……口が滑った。
焦ったのは一瞬。
口にしてしまったものは仕方ない、とどこか開き直る自分がいた。
「でも、演奏を聴きに行っただけだよ?」
「演奏を聴きに行っただけで話したりはしなかったって言いたいの?」
「あ、ごめん……ステージが終わってから少しだけ話しました……。でも、本当に少しだけよ? 今日はずっと先生と一緒だったし……」
正直すぎるだろ……。
そこは嘘でも話さなかったと言って――ほしくないか……。
やっぱり事実を知りたいと思う。
それに、翠が悪くないことくらいわかってる。
こんなのは俺の嫉妬で、自分がどうにか対処しなくちゃいけない感情だ。
それをどうすることもできず翠にぶつけている時点で、子供じみたことをしているのは俺なわけで――
「悪い……」
「え……?」
「今の、なしで……」
言ったことをなかったことにしてくれなんて、なんてずるい……。
格好悪すぎる自分をそれ以上フォローすることはできなくて、気まずいまま無言の時間が過ぎた。
こんなつもりで迎えに来たわけじゃない。とはいえ、最初から不機嫌で、翠と会ってもその感情は解消されなくて、結果こんな状況なわけで、何をどうしたらいつもの状態に戻せるのか――
翠は隣で俯いたまま。
手元を見ていると思ったら、白い指先がブレスレットの石を繰り返し撫でていた。
「それ……」
「え?」
翠は俺の視線の先を捉え、
「ブレスレットがどうかした……?」
「休みの日、いつもつけてるけど、そんなに気に入った?」
「すごくっ」
大きすぎる返事に少しびっくりした。
「ピアノを弾くときははずさなくちゃいけないけど、それ以外はずっとつけてるよ」
嬉しいのに、そうとは言えない自分の性格が恨めしい。
そこでふと思い立つ。
クリスマスにプレゼントする指輪も同じ石にしたら喜ぶだろうか、と。
「どの石が一番好き?」
「えっ? 難しい……」
翠は手を目の高さまで上げ、じっとブレスレットを見つめた。
「透明な水晶も好きだし、レモンイエローのシトリンも好き。でも……緑のペリドットが一番好き、かな」
それは緑だから、という理由ではない気がした。
「どうして?」
「……ツカサは石言葉って知ってる?」
「いや……」
花言葉みたいなものだろうか……。
「私も知らなくて、栞さんが教えてくれたの。水晶は純粋。シトリンは初恋の味、ペリドットは――」
翠は顔の筋肉を弛緩させ、「運命の絆」と呟くように口にした。
「これを持っていたら、ずっとツカサと一緒にいられそうでしょう? だから、好き」
にこりと笑った顔がかわいくて、信号で停まったのをいいことに、サイドブレーキを引いてすぐ、色味の薄い唇にキスをした。
唇を離し視線が絡むと、
「ツカサ、好きよ」
その「好き」には「信じて?」という想いが含まれている気がした。
信じていないわけじゃない。信じていないわけじゃないけど、どうしてこんなにも不安になるのか……。
その不安を拭いたくて、俺はもう一度キスをした。
マンションに着くとロータリーに車を停めて翠を九階まで送る。
松葉杖をついている都合上手はつなげなくて、そんなことすらもどかしい。
別れるまでには何か話さなくては――
ゲストルームの前まできてようやく口を開くことができた。
「さっきは悪かった……」
一方的に攻め立てるような物言いをしてしまったことを謝る。
「でも、この先何度でも嫉妬すると思う」
翠は思い立ったように松葉杖を置くと、ぎゅっと抱きしめてくれた。その直後、セーターを掴んだ手に引き寄せられ呆気にとられていると、頬に柔らかなものが触れる。
――き、す……?
さらに抱きしめられ、
「ツカサ、好きよ。大好きだからね」
耳のすぐ近くで囁かれ、声とあたたかな息が鼓膜に届く。
身を離した翠を新たに抱き寄せキスをする。
舌を絡めると、今までにないくらい応えようとしてくれているのがわかった。
それが嬉しくて、キスを終えても翠を放せないでいた。
すると、
「ツカサ、もう一度かがんでもらえるっ?」
どこか緊張した面持ちの翠に近づくと、俺の両肩に手を乗せた翠が目を閉じゆっくりと近づいてきた。
まさか、と思いながら目を閉じることもできずにいると、唇に翠のそれが重ねられる。
ほんの一瞬の出来事。
信じられない思いで口元を覆う。
熱を持った顔を見られたくないとか何も考えられなかった。
目の前の翠はワンテンポ遅れて顔を赤く染め上げ、
「あっ、あの、今日は迎えに来てくれてありがとうっ。じゃ、また明日学校でねっ」
逃げるようにゲストルームへ入ってしまった。
俺はその場に座り込む。
「ちょっと――」
待て……。
そろそろ翠からキスをしてくれてもいいんじゃないか、とか考えてはいた。でも、まさかこのタイミングでキスされるとか思いもしなかったわけで――
遅れてやってきた「喜び」を文字通り噛みしめる。
「やばい、嬉しい……」
しかし、いつまでもゲストルームの前にとどまっているわけにもいかず、立ち上がりエレベーターに乗り込む。
マンションから藤山の家までは警護班に送ってもらうつもりでいたけど、この顔を見られるのは抵抗がある。
少し落ち着くまで十階にいようか……。
逡巡しているうちにエレベーターが動き出し、一階へと下りてしまった。
一階でエレベーターを待っていたのは秋兄だった。
「どうした? 顔真っ赤だけど」
俺はまだ口元を覆った手をはずせずにいた。
「なんでもない……」
「ふ~ん……翠葉ちゃんとなんかあった?」
ニヤニヤした顔が最悪……。
「別に……」
「ま、いいけどさ。あ、翠葉ちゃんの指、たぶん七号」
「助かった……」
「藤山まで送ろうか?」
「遠慮しとく……」
「じゃ、警護班に送ってもらえよ」
「……そうする」
俺は相変わらず口元から手を離せなかった。
緩みに緩んだ口元を秋兄に見られることだけは免れたくて――
「迎えに来てくれてありがとう」
すごい嬉しそう……。
「でも、どうして? 昨日電話で話したときは何も言ってなかったのに。……あ、もしかして、今日から松葉杖って話したから心配して来てくれたの?」
声が弾んでいて、何を話しても「嬉しい」という感情が駄々漏れの話し方がかわいい。
けど、その「嬉しい」はどこから来るのか。
俺が迎えに来たことが嬉しいのか、ライブが楽しかったのが尾を引いているのか。
そんな些細なことまで気になる俺はどうかしている。
結果、どうかしている状態で「それもあるけど」なんて歯切れ悪い答えを返していた。
足の怪我が心配だった。だから迎えに来た。それでいいじゃないか。
今ちょっと機嫌が悪いのは、秋兄が翠を迎えに行ったからで――
もっともらしい提案を試みても、ものの見事にうまくいかない。
だから恋愛は厄介なんだ……。
結局、「どうして来たのか」という言及から逃れたくて、話題を変えることにした。
「ライブ、どうだったの?」
「すごかったっ! 一番最初はヴァイオリンのソロで、二番目がジャズシンガー。三番目が今日のチケットをくれた人たちのグループだったのだけど、そこはヴァイオリンふたりとヴィオラ、チェロのカルテットで、最後が慧くんのピアノだったの! 私、ジャズシンガーの歌を聴くのも弦楽四重奏をちゃんと聴くのは初めてで、何もかもが新鮮だった。ライブハウスってすごいのよ? 開場時間ぴったりに行くとステージの目の前の席に座れたりしてね、アーティストとの距離が二メートルくらいなの! 今まで大きなホールでしか演奏を聴いたことがなかったから、より近くで感じる音の振動に鳥肌立っちゃった!」
あぁ、こっちかな……。
俺が来たのが嬉しかったんじゃなくて、ライブで上がったテンションが後を引いているだけ。
こんな翠は一週間前にも見た。
芸大祭の帰りもこんなふうにあった出来事をあれこれ嬉しそうに話していて、俺は嫉妬に任せて物理的に翠の口を塞いだのだ。
なんか、今日も同じことしそう。
むしろ、今すぐにでも塞ぎたいのに自分は運転中なわけで……。
「ごめん、私、はしゃぎすぎ?」
翠は身体の向きを変えて俺の顔を覗き込んでいた。
「いや別に……。楽しかったならよかったんじゃない」
まるで中身の伴わない言葉。
「まだ、機嫌悪い?」
「自分以外の男に会いに行って、嬉しそうに話している彼女を見て機嫌のいい男はいないと思う」
っ……口が滑った。
焦ったのは一瞬。
口にしてしまったものは仕方ない、とどこか開き直る自分がいた。
「でも、演奏を聴きに行っただけだよ?」
「演奏を聴きに行っただけで話したりはしなかったって言いたいの?」
「あ、ごめん……ステージが終わってから少しだけ話しました……。でも、本当に少しだけよ? 今日はずっと先生と一緒だったし……」
正直すぎるだろ……。
そこは嘘でも話さなかったと言って――ほしくないか……。
やっぱり事実を知りたいと思う。
それに、翠が悪くないことくらいわかってる。
こんなのは俺の嫉妬で、自分がどうにか対処しなくちゃいけない感情だ。
それをどうすることもできず翠にぶつけている時点で、子供じみたことをしているのは俺なわけで――
「悪い……」
「え……?」
「今の、なしで……」
言ったことをなかったことにしてくれなんて、なんてずるい……。
格好悪すぎる自分をそれ以上フォローすることはできなくて、気まずいまま無言の時間が過ぎた。
こんなつもりで迎えに来たわけじゃない。とはいえ、最初から不機嫌で、翠と会ってもその感情は解消されなくて、結果こんな状況なわけで、何をどうしたらいつもの状態に戻せるのか――
翠は隣で俯いたまま。
手元を見ていると思ったら、白い指先がブレスレットの石を繰り返し撫でていた。
「それ……」
「え?」
翠は俺の視線の先を捉え、
「ブレスレットがどうかした……?」
「休みの日、いつもつけてるけど、そんなに気に入った?」
「すごくっ」
大きすぎる返事に少しびっくりした。
「ピアノを弾くときははずさなくちゃいけないけど、それ以外はずっとつけてるよ」
嬉しいのに、そうとは言えない自分の性格が恨めしい。
そこでふと思い立つ。
クリスマスにプレゼントする指輪も同じ石にしたら喜ぶだろうか、と。
「どの石が一番好き?」
「えっ? 難しい……」
翠は手を目の高さまで上げ、じっとブレスレットを見つめた。
「透明な水晶も好きだし、レモンイエローのシトリンも好き。でも……緑のペリドットが一番好き、かな」
それは緑だから、という理由ではない気がした。
「どうして?」
「……ツカサは石言葉って知ってる?」
「いや……」
花言葉みたいなものだろうか……。
「私も知らなくて、栞さんが教えてくれたの。水晶は純粋。シトリンは初恋の味、ペリドットは――」
翠は顔の筋肉を弛緩させ、「運命の絆」と呟くように口にした。
「これを持っていたら、ずっとツカサと一緒にいられそうでしょう? だから、好き」
にこりと笑った顔がかわいくて、信号で停まったのをいいことに、サイドブレーキを引いてすぐ、色味の薄い唇にキスをした。
唇を離し視線が絡むと、
「ツカサ、好きよ」
その「好き」には「信じて?」という想いが含まれている気がした。
信じていないわけじゃない。信じていないわけじゃないけど、どうしてこんなにも不安になるのか……。
その不安を拭いたくて、俺はもう一度キスをした。
マンションに着くとロータリーに車を停めて翠を九階まで送る。
松葉杖をついている都合上手はつなげなくて、そんなことすらもどかしい。
別れるまでには何か話さなくては――
ゲストルームの前まできてようやく口を開くことができた。
「さっきは悪かった……」
一方的に攻め立てるような物言いをしてしまったことを謝る。
「でも、この先何度でも嫉妬すると思う」
翠は思い立ったように松葉杖を置くと、ぎゅっと抱きしめてくれた。その直後、セーターを掴んだ手に引き寄せられ呆気にとられていると、頬に柔らかなものが触れる。
――き、す……?
さらに抱きしめられ、
「ツカサ、好きよ。大好きだからね」
耳のすぐ近くで囁かれ、声とあたたかな息が鼓膜に届く。
身を離した翠を新たに抱き寄せキスをする。
舌を絡めると、今までにないくらい応えようとしてくれているのがわかった。
それが嬉しくて、キスを終えても翠を放せないでいた。
すると、
「ツカサ、もう一度かがんでもらえるっ?」
どこか緊張した面持ちの翠に近づくと、俺の両肩に手を乗せた翠が目を閉じゆっくりと近づいてきた。
まさか、と思いながら目を閉じることもできずにいると、唇に翠のそれが重ねられる。
ほんの一瞬の出来事。
信じられない思いで口元を覆う。
熱を持った顔を見られたくないとか何も考えられなかった。
目の前の翠はワンテンポ遅れて顔を赤く染め上げ、
「あっ、あの、今日は迎えに来てくれてありがとうっ。じゃ、また明日学校でねっ」
逃げるようにゲストルームへ入ってしまった。
俺はその場に座り込む。
「ちょっと――」
待て……。
そろそろ翠からキスをしてくれてもいいんじゃないか、とか考えてはいた。でも、まさかこのタイミングでキスされるとか思いもしなかったわけで――
遅れてやってきた「喜び」を文字通り噛みしめる。
「やばい、嬉しい……」
しかし、いつまでもゲストルームの前にとどまっているわけにもいかず、立ち上がりエレベーターに乗り込む。
マンションから藤山の家までは警護班に送ってもらうつもりでいたけど、この顔を見られるのは抵抗がある。
少し落ち着くまで十階にいようか……。
逡巡しているうちにエレベーターが動き出し、一階へと下りてしまった。
一階でエレベーターを待っていたのは秋兄だった。
「どうした? 顔真っ赤だけど」
俺はまだ口元を覆った手をはずせずにいた。
「なんでもない……」
「ふ~ん……翠葉ちゃんとなんかあった?」
ニヤニヤした顔が最悪……。
「別に……」
「ま、いいけどさ。あ、翠葉ちゃんの指、たぶん七号」
「助かった……」
「藤山まで送ろうか?」
「遠慮しとく……」
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