光のもとで1

葉野りるは

文字の大きさ
205 / 1,060
Side View Story 05

21~22 Side 湊 01話

しおりを挟む
 六時には帰ると言っていた弟の司が六時半を回ってようやく帰ってきた。
 玄関からは嬉しそうに話す翠葉の声が聞こえる。
 珍しくテンションが高い。けれども、リビングに来るなり態度が一変した。
 いつもならみんなに声をかけて回るほどの気遣い魔が、秋斗にまったく近寄らない。これはどうしたものか……。
 どうも木曜日から翠葉の様子がおかしい。
 なんとなくだけど、司と秋斗はことのあらましを知っているように思える。けれど、話さないということは話す気がないのだろう。
 いったい何があったのか……。
 わかることといえば、秋斗が様子のおかしい翠葉を冷静に見守っていることくらい。
 普段なら、翠葉に距離を置かれようものならすぐにでも何かしらの行動に出るだろう。それが、静観してるというのだから、やはり何かはあったと見るべき。
 翠葉と司がテーブルに着くと、司にはカレーとサラダが出され、翠葉にはフルーツサンド二切れとスープが出された。
 翠葉の食事内容は軽食ともおやつとも取れる。でも、翠葉にとってはそれを食べるのが精一杯の模様。
 三十分ほどかけて完食すると、翠葉は早々に客間へと引き篭ってしまった。
 気のせいだといい。でも、ザワザワと嫌な予感がしていた。
 またハープの演奏などされたらこっちがたまらない。そんなことを考えていると、秋斗が動いた。
 どうやら翠葉の部屋へ行くらしい。
 ま、そりゃそうよね……。あんた、「ただいま」も言ってもらえてなければ、「おかえり」も言わせてもらえなかったものね。さらには一言も交わさずに部屋に篭られたともなれば、黙ってはいられまい。
 なんというか……忍耐力の欠片もないわね。
 それも仕方ないか。秋斗にとっても初恋といっても過言ではない相手なのだから。
 きっと、警護が解除されたことも教えてあげたいのだろう。
 そんなことを考えつつ、食後のコーヒーを無表情で飲む弟に声をかけた。
「で? あんたは何をプレゼントしたの?」
「話す必要性を感じない」
「相変らずかわいくない」
「かわいくなくて結構」
 弟の司は実に素っ気無い。
 どうやら、自分とそっくりの顔にかまわれるのが嫌ならしい。でも、少しくらいかまわせてくれてもいいと思う。
 次はなんと声をかけようか……。
「湊、司くんのプレゼントは柘植櫛よ」
 栞が代わりに教えてくれた。
「あんた、一番いいプレゼントをチョイスしたんじゃない?」
 それまでは私と栞のプレゼントが一番だと思っていた。でも、柘植櫛には負けるかもしれない。
「そうね。翠葉ちゃん、すごく嬉しそうだったわ」
「翠葉は髪長いからねぇ。気をつけてなくちゃあそこまできれいには伸ばせないわ。そういう意味でも柘植櫛って選択は良かったんじゃない? 少なくとも、秋斗や静さんのプレゼントよりは喜ばれたでしょう」
 よいしょ、と持ち上げてみたけど、司はただのひとつも表情を崩さない。そこに、
「柘植櫛って、実は翠葉が欲しがってたものなんです。ここ数ヶ月、柘植櫛を買おうかどうしようか悩んでて、いつもお店に行っては悩んで帰ってくるの繰り返しで……」
 蒼樹が自分のことのように話す。そのとき、
「湊ちゃんっっっ」
 ただならぬ声で秋斗に呼ばれた。
「……何事?」
 急いで客間へ行くと、翠葉は過呼吸を起こしていた。
 すぐさま翠葉に近寄り声をかける。
「翠葉、落ち着こう。司、氷水っ」
「そ……にぃ……っ」
「いるよ、ここにいる」
 蒼樹はしっかりと翠葉を支え、背中をさすり始める。と、大粒の涙をボロボロと零し始めた。
 司が持ってきた水を飲ませていると、ドア口から「吐いて、吸って、吐いて、吸って……」と司が一定の速度で口にし始める。
 翠葉はそれを視界の隅に認めると、司をじっと見たまま呼吸のコントロールをし始める。
 その間に、何度となく水を飲ませ、数分もするとだいぶ呼吸は落ち着いてきた。
「診察するから蒼樹以外は部屋から出て」
 言うと、みんな部屋から出ていった。
「何があった?」
 蒼樹が翠葉の肩を抱き寄せ尋ねる。
「まさか、秋斗に変なことされてないわよね?」
 私も翠葉の隣に腰を下ろした。
 翠葉は私の問いかけに、何か逡巡しているよう。
「それとも、司と何かあった?」
 帰ってきたときの様子からすると、それはないと思うのだけど……。
 案の定、翠葉の答えは「いいえ」だった。
「誕生日プレゼントをいただきました。それと、スペア弦を買いに行くのに付き合ってもらったり……」
 翠葉は自分に起きたことを確認するように、ひとつずつ口にする。
「あとは、カフェに寄って――知らない人に、声をかけられた?」
 さ、と翠葉の顔色が変わった。そして、身体を硬直させたのが見て取れた。
 何があったのかはわからないけど、原因はそれね……。
「それ、もちろん司も知ってるのよね?」
「はい……」
「少し話を聞いてくるわ」
 ベッドから立ち上がり部屋を出ようとすると、
「でもっ、司先輩は助けてくれて叱ってくれただけだからっ」
 と、司をかばう。別に怒りに行くわけではないのに。
 私は振り返り、
「大丈夫。話を聞きに行くだけ。翠葉はもう少し蒼樹と一緒にいなさい」
「……はい」

 蒼樹は大丈夫だった。でも、秋斗はだめだった――
 男に声をかけられただけにしては拒否反応が強すぎる気がする。
 いったい何があった……?
 まずは司から話を聞かないことには元凶がわからない。元凶がわからなければ対処のしようがない。
 変なトラウマにならないといいんだけど……。
 廊下に出ると、秋斗が少し先の壁に寄りかかり立っていた。即ち、私が出てくるのを待っていた、というところだろう。
 その少し先に司が経っており、栞と海斗はリビングのソファに座っている。
「司、今日の出来事を話しなさい。翠葉に何があったの? 知らない人に声をかけられたって言った途端に真っ青になったけど」
 司はばつの悪そうな顔をした。
「駅前のカフェで、俺が豆を買いに行ってる間にナンパかキャッチ、どっちかわからないけど、その手の男に話しかけられてた。右肩を掴まれてたと思う」
「なるほどね……」
 司は床に視線を落としたまま続ける。
「俺がいけなかったかも。ひとりにしたのはもとより、結構容赦なく怒鳴った」
 え……? あんたが怒鳴ったの?
「おまえがっ!?」
 私より先に、海斗が問い返した。
 それもそのはず。基本司は声を荒げるようなことはしない。どちらかと言うならば、諭すように言い聞かせ、相手を追い込むタイプだ。
「翠……ナンパもキャッチも、言葉すら知らなかった。それでつい、世間知らずにもほどがあるって怒鳴った。……泣かせた。そのあと、意味を知らないのは危ないと思ったからどういうものかも説明した。つまり、ああいう男についていくとレイプ、もしくは強姦されてもおかしくないって」
「……司くんは間違ってないわ。翠葉ちゃんはそういうところで本当に無防備だから……。誰かがきちんと教えなくちゃいけなかったことだわ」
 翠葉の誕生日、秋斗の家へ行った翠葉を栞はひどく心配していた。それゆえの言葉だろう。
「確かに司は間違ったことはしてない。ただ、もともと異性に免疫のない翠葉にはちょっと衝撃的な言葉であったり出来事だったんでしょうね」
「これがトラウマになる可能性ってどのくらい?」
 司に訊かれ。
「未知数よ。一過性ならば無理をしなければ割と早くに落ち着くでしょう。けど、何か誤れば長引くかもしれないし、本人の中に根付く恐れもある」
 仕方ない、簡単にテストだけは済ませるか。
「司、海斗、秋斗。これから客間に入る。そしたら一メートルくらい間をとって手を差し出しなさい。それに翠葉が手を乗せることができて握ることもできたら翠葉の隣に座ってみる。くれぐれも自分から握らないこと。それから隣に座るときも極力ゆっくり近づいて」
 言うと、三人は私のあとについてきた。
 司と一緒に帰ってきたのだから司はきっとクリアだろう。問題は海斗と秋斗。
 秋斗は一度拒否されているから最後――
「司、海斗、秋斗の順でテストするから。いいわね?」
 三人は無言で頷いた。

「翠葉、これから客間に司たちを入れる。無理なら我慢しなくていい、蒼樹にくっついてなさい」
 ドアの外から声をかけ、数秒してからドアを開けた。
 翠葉は蒼樹の腕の中で、怯えた顔をしていた。
 これは海斗も無理か……?
「我慢はしなくていいし無理なら無理でいい。ひとりずつ握手できるか試してみよう」
 司が翠葉まで一メートルの場所へ歩み寄、り右手を差し出す。すると、それに恐る恐る翠葉が手を重ねた。
「握れる?」
 訊くと、その状態から手先に力を入れて軽く握り、そのあと、もう少し力を足してしっかりと握った。
「大丈夫です……」
 緊張したままの状態で答える。
「司、そのまま隣に座ってみて」
 司はゆっくりと近づき、翠葉の左隣に間を十センチほど空けて座った。
 翠葉はというと、震えがひどくなることもなく少しほっとしたようだ。
「平気ね?」
「はい……なんともないです」
 やっぱり司はクリアか……。
「次、海斗。司と同じようにして」
 二度目だからか、海斗が手を出すと私が何を言うでもなく、その手に自分の手を重ね、握る、というところまで一気にクリアした。
 それを受けて、海斗がゆっくりと移動し翠葉の隣に座る。
 ……海斗もクリア、か。意外と大丈夫かもしれない。
「じゃ、最後に秋斗」
 前ふたりとなんら変わりはない。差し出された手を翠葉が見つめ、右手を重ねようとした瞬間に引っ込めた。そしてすぐに身体が震えだす。
「そこまで。あんたたちは一度出ててもらえる?」
 三人とも、何も口にせず部屋を出ていった。
 秋斗は感情を顔に出さないものの、若干つらそうに見える。
 無理もないか……。
「あのっ、秋斗さん、あのねっ、違うのっ――嫌いとかそういうのじゃなくて……」
 翠葉が最後に部屋を出ようとした秋斗に声をかけた秋斗は振り返り、
「翠葉ちゃん、今は湊ちゃんの診察を受けて?」
 少しの笑みを見せながらドアを閉めた。途端、翠葉の表情が歪む。
「翠葉、あんた今少し神経過敏になってる状態。トラウマっていうところまではいかない。ただ、自分が異性と認識している人に対しては過敏になるのかもしれない。感受性が豊かな子には稀にあることよ」
 翠葉にとって秋斗は「好きな人」という特別な分野での異性だ。それゆえに、拒否反応がひどく出てもおかしくはない。
「どうして……? 蒼兄も司先輩も海斗くんも異性です……」
 翠葉は涙を溜めた目で私を見る。
「秋斗は好きな人、でしょ。好きな人って必要以上に『異性』を感じるものよ。だから、今一番過敏になる相手。でも、これは一過性のものだと思うから気にしなくていい。ただ、無理をすると長引くかもしれない。だから、心のままに行動しなさい。怖いと思ったら近寄らなければいい。大丈夫そうなら近寄ってみる。そのくらいの心構えで。いいわね?」
「……はい」
 納得はできない。でも、身体が拒否をする――そんな状態だろう。
 翠葉の隣に座り、
「たぶん、クラスメイトは問題ないと思うわ。一応海斗に牽制するようには言ってあるけど、さっきみたいなことにはならないから安心なさい」
 不安に満ちた顔で、「本当に?」という視線を向けてくる。それには一度頷くことで返事をした。
 海斗が大丈夫なら佐野までは問題ないだろう。その他大勢はもともとが圏外のはず。
「……それから、翠葉の警護、今朝で解除になったからもう大丈夫。だから、無理して秋斗のところへ行かなくてもいい。蒼樹を待つ場所に困るのなら保健室かうちにいていいから」
「……はい、ありがとうございます」
「今日はゆっくり休むこと、OK?」
 あとは蒼樹に任せていいだろう。

 リビングに戻ると、暗い顔をした人間が四人。
「海斗」
 呼ぶと、こちらを見て「何?」という顔をする。
「たぶん、あんたと佐野は大丈夫だと思うわ。でも、その他大勢の男においてはその限りじゃない。だから、しばらくは気をつけてあげて」
「了解」
「司も同様。明日、かなり大掛かりなイベントやるんでしょ? あんた、できる限りのフォローしなさいよ」
「わかった」
 今日、加納が流していた校内放送。あれの主役は翠葉だろう。ならば、人の関心を引くのは必須……。
「当日は広報委員とクラス委員が総出で人員規制に入るから、翠に誰かが触れる可能性は限りなく低い。エスコート役は俺か朝陽と決まっているし、簾条を常に翠につけておく」
「そうね。そのくらいすればなんとかなるでしょ」
 で、問題は秋斗よね……。
「秋斗、つらいでしょうけど今は無理させないで」
「わかってる」
 わかってはいても、複雑な気分だろう。
「秋斗くん、翠葉ちゃんは意外と強い子なの。だからきっと一過性で済むわ。今は見守りましょう」
 この話はここまで、とでも言うような栞の口調に三人はリビングをあとにした。
しおりを挟む
感想 24

あなたにおすすめの小説

光のもとで2

葉野りるは
青春
一年の療養を経て高校へ入学した翠葉は「高校一年」という濃厚な時間を過ごし、 新たな気持ちで新学期を迎える。 好きな人と両思いにはなれたけれど、だからといって順風満帆にいくわけではないみたい。 少し環境が変わっただけで会う機会は減ってしまったし、気持ちがすれ違うことも多々。 それでも、同じ時間を過ごし共に歩めることに感謝を……。 この世界には当たり前のことなどひとつもなく、あるのは光のような奇跡だけだから。 何か問題が起きたとしても、一つひとつ乗り越えて行きたい―― (10万文字を一冊として、文庫本10冊ほどの長さです)

みんなの女神サマは最強ヤンキーに甘く壊される

けるたん
青春
「ほんと胸がニセモノで良かったな。貧乳バンザイ!」 「離して洋子! じゃなきゃあのバカの頭をかち割れないっ!」 「お、落ちついてメイちゃんっ!? そんなバットで殴ったら死んじゃう!? オオカミくんが死んじゃうよ!?」 県立森実高校には2人の美の「女神」がいる。 頭脳明晰、容姿端麗、誰に対しても優しい聖女のような性格に、誰もが憧れる生徒会長と、天は二物を与えずという言葉に真正面から喧嘩を売って完膚なきまでに完勝している完全無敵の双子姉妹。 その名も『古羊姉妹』 本来であれば彼女の視界にすら入らないはずの少年Bである大神士狼のようなロマンティックゲス野郎とは、縁もゆかりもない女の子のはずだった。 ――士狼が彼女たちを不審者から助ける、その日までは。 そして『その日』は突然やってきた。 ある日、夜遊びで帰りが遅くなった士狼が急いで家へ帰ろうとすると、古羊姉妹がナイフを持った不審者に襲われている場面に遭遇したのだ。 助け出そうと駆け出すも、古羊姉妹の妹君である『古羊洋子』は助けることに成功したが、姉君であり『古羊芽衣』は不審者に胸元をザックリ斬りつけられてしまう。 何とか不審者を撃退し、急いで応急処置をしようと士狼は芽衣の身体を抱き上げた……その時だった! ――彼女の胸元から冗談みたいにバカデカい胸パッドが転げ落ちたのは。 そう、彼女は嘘で塗り固められた虚乳(きょにゅう)の持ち主だったのだ! 意識を取り戻した芽衣(Aカップ)は【乙女の秘密】を知られたことに発狂し、士狼を亡き者にするべく、その場で士狼に襲い掛かる。 士狼は洋子の協力もあり、何とか逃げることには成功するが翌日、芽衣の策略にハマり生徒会に強制入部させられる事に。 こうして古羊芽衣の無理難題を解決する大神士狼の受難の日々が始まった。 が、この時の古羊姉妹はまだ知らなかったのだ。 彼の蜂蜜のように甘い優しさが自分たち姉妹をどんどん狂わせていくことに。 ※【カクヨム】にて編掲載中。【ネオページ】にて序盤のみお試し掲載中。【Nolaノベル】【Tales】にて完全版を公開中。 イラスト担当:さんさん

静かに過ごしたい冬馬君が学園のマドンナに好かれてしまった件について

おとら@ 書籍発売中
青春
この物語は、とある理由から目立ちたくないぼっちの少年の成長物語である そんなある日、少年は不良に絡まれている女子を助けてしまったが……。 なんと、彼女は学園のマドンナだった……! こうして平穏に過ごしたい少年の生活は一変することになる。 彼女を避けていたが、度々遭遇してしまう。 そんな中、少年は次第に彼女に惹かれていく……。 そして助けられた少女もまた……。 二人の青春、そして成長物語をご覧ください。 ※中盤から甘々にご注意を。 ※性描写ありは保険です。 他サイトにも掲載しております。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

学校一の美人から恋人にならないと迷惑系Vtuberになると脅された。俺を切り捨てた幼馴染を確実に見返せるけど……迷惑系Vtuberて何それ?

宇多田真紀
青春
学校一の美人、姫川菜乃。 栗色でゆるふわな髪に整った目鼻立ち、声質は少し強いのに優し気な雰囲気の女子だ。 その彼女に脅された。 「恋人にならないと、迷惑系Vtuberになるわよ?」 今日は、大好きな幼馴染みから彼氏ができたと知らされて、心底落ち込んでいた。 でもこれで、確実に幼馴染みを見返すことができる! しかしだ。迷惑系Vtuberってなんだ?? 訳が分からない……。それ、俺困るの?

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

里帰りをしていたら離婚届が送られてきたので今から様子を見に行ってきます

結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
<離婚届?納得いかないので今から内密に帰ります> 政略結婚で2年もの間「白い結婚」を続ける最中、妹の出産祝いで里帰りしていると突然届いた離婚届。あまりに理不尽で到底受け入れられないので内緒で帰ってみた結果・・・? ※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています

処理中です...