光のもとで1

葉野りるは

文字の大きさ
462 / 1,060
第十章 なくした宝物

17話

しおりを挟む
「少し休憩を入れよう」
 秋斗さんは私の返事を聞かずに立ち上がる。
 その行動を目で追っていると、「ごめんね」と謝られた。
「俺が休憩を入れないとちょっときついんだ」
 言ってすぐに病室を出ていく。
 どうして――どうしてそんなにつらいことを話そうとするのかな……。
 部屋の出入り口を見ていたらツカサが入ってきた。
「減ってないし……」
「え?」
「お茶、全然飲んでないだろ」
 視線でテーブルのお茶を示す。
「あ、そういえば……」
「十分くらいは休憩だろうから飲めば?」
「うん……」
 カップに手を伸ばし、「あ」と思う。
「ありがとう……」
「何が?」
「病院の中庭で発見してくれて……」
「……雅さんの件まで聞いたの?」
「うん……。雅さんと初めて会った日のことと、病院で会った日のことを聞いたよ」
「……別に、あの人のことは思い出す必要ないと思うけど。それに、金輪際会うこともないと思う」
「そうなの?」
「たぶんね」
「あ、さっきね、秋斗さんがジュースをたくさん買ってきてくれたから、冷蔵庫に飲み物入ってるよ?」
「ナースセンターでコーヒー飲んでるからいい」
「そう……」
 ツカサはスツールにも座らず、ソファの方へ行くでもなく、入り口近くの壁に寄りかかったまま。
「座らないの……?」
 ツカサは無言で歩いてきてスツールに腰掛けた。
 壁を背に、私を見るでもなく口を開く。
「どこまで聞いた?」
「六月六日。秋斗さんと藤山でデートして、お付き合いできないって断わったところまで」
 どうしてか、あまり話したくない。でも、訊きたい……。
「ツカサは、私が秋斗さんを好きなこと、知っていたの?」
「……知ってた。その前の出来事だって聞いたんだろ?」
「誕生会の出来事……?」
「そう」
「うん、聞いた……。ツカサにはいつも迷惑をかけてばかりだね」
「……別に迷惑だと思ったことはない」
「ツカサはぶっきらぼうだけど優しいよね」
 思わず苦笑が漏れる。
「この先の話も全部聞くの?」
 ツカサは視線を床に落として訊いてきた。
「反対……?」
「そういうわけじゃないけど、心配ではある」
「……そう言われると、なんだか続きを聞くのが怖くなっちゃうな」
「翠、焦る必要はない。記憶を取り戻すことも、何もかも。焦ったってすぐに答えが出ないもののほうが多い」
 私を見たツカサの目は真っ直ぐだった。どこまでも見透かされてしまいそうなくらい、真っ直ぐな目。
「……焦らないようにする。お話を聞いて頭がぐちゃぐちゃになっちゃったら……そしたら、お話聞いてね?」
「了解」
 何を話したらいいのかわからなくて、目の前にあった手帳に手を伸ばそうとしたら、
「その前に水分補給」
 静かに叱られた。
 コクコク、とテンポよく飲み一気飲みしたら新たに注がれる。
 もう一度手帳に手を伸ばしたけど、今度は叱られなかった。
「手帳になんでも書いてあるのに、どうして今まで開こうと思わなかったんだろう……」
 携帯だってメールのやり取りを見れば、どんな関係だったのかはわかったはずなのに。
「自分の字で書かれていたとして、記憶がないなら見てもわからないだろ」
「そういうものかな……」
「だから、第三者――そのことに関わった人間から話を聞くほうがリアルなんだと思うけど?」
「そっか……」
「秋兄の話を聞き終わってから、何か補足してほしいことがあったら言って」
「え?」
「……たぶん、秋兄の話を聞いても記憶が抜け落ちている部分があるとしたら、そこは俺が関わってるんだと思うから」
「うん……」
「聞きたくなければ聞かなくていい」
 ツカサ、わからないよ……。
「ねぇ、どうしてかな? ツカサも秋斗さんもつらそうな顔をするのに、どうして話そうとするの? 私にはそれがわからない」
「……翠はさ、自分のことも起きた出来事も、急に全部忘れられたらつらいとは思わない?」
「……悲しいかもしれない」
「しかも、記憶をなくした理由が自分にあったとしたら、つらくないわけがないだろ」
 そうだった……。ツカサはこう言ったのだ。「翠の記憶がなくなった原因が俺と秋兄にあるかもしれないから」と。
「記憶が戻ったらツカサは嬉しい? 秋斗さんも喜ぶ? あんなつらそうな顔をしなくてもすむ?」
 ツカサはしばらく無言だった。
「……俺は、嬉しくもつらくもない。秋兄はどうかな……。翠はさ、自分のことは考えないわけ?」
「え……?」
「思い出したら自分がつらくなるかもしれないって、そういうふうには考えないわけ?」
 ……それは考えていなかった。
「そういう出来事があったのかな……?」
「……さぁね」
 ツカサはぷい、とそっぽを向いたまま、廊下からの気配を感じてスツールを立ち上がる。
 秋斗さんが戻ってきたのだ。
「ただいま。……翠葉ちゃんも少しは休憩できた?」
「はい……」
「……司、何かあったか?」
「別に……。続き、話せば?」
 そんなやり取りの末、ツカサは病室を出ていった。
 秋斗さんは新たに買ってきたミネラルウォーターを冷蔵庫に入れるとスツールに腰掛け、
「何かあった?」
「えぇと……記憶を取り戻したときに、自分がつらくなるとは考えないのか、と言われました」
 正直、そんなことはまったく考えていなかった。ただ、周りの人たちが記憶に関することを話したがらないのはそういうことなのか、と少し合点がいった気がする。
 でも、だからといって、自分の過去から逃げていいものか……。
「どうしたい?」
「私は……秋斗さんとツカサがつらい顔しないですむのがいいです」
 秋斗さんを見て答えると、秋斗さんは少し驚いたような顔をした。
「そうだった……翠葉ちゃんってこういう子だったよね」
「こういう子……?」
「うん……人のことばかり考えて、自分のことは後回し。そういう子……」
 そういうわけじゃないんだけどな……。
「ただ、大切な人が悲しい思いをするのは嫌だから……それは自分が嫌だから、です」
「……記憶がなくても、俺のことも大切な人に入れてくれるの?」
 目を見開いて訊かれる。
「正直、お話を聞いても、秋斗さんを好きだったことは思い出せません。でも、誰か好きな人がいたことは覚えていて、秋斗さんのお話をうかがう限りでは、それは間違いなく秋斗さんだと思うから」
「……俺が嘘をついているとは思わないの?」
 どうして――どうしてそんな顔でそんなことを言うのかな。
「嘘をつく人はそんな顔はしないです」
「……ありがとう、信じてくれて」
 信じる――? 私は何を保険にこの人を信じるのだろう……。
「……ごめんなさい。私、秋斗さんを信じたわけじゃないのかもしれない」
「……司、かな」
 コクリと頷く。
「ツカサもそうだし、蒼兄の慕っている人だから……。そのふたつには疑いを持つ必要がないから。あとは直感です。私は家族以外の人と出かけるなんてことはしたことがないから。森林浴にふたりで行ったのなら、それだけ私は秋斗さんに心を許していたんだと思います」
 その三つが揃わなければ、私はすべてを真に受けることはできなかっただろう。
「……それでも十分。今の俺を信じてくれる人はそういないから」
「っ――いったい何があったんですか?」
 どうして周りの人の信用をなくすようなことになってしまったのか、皆目見当もつかない。
 話している分には、秋斗さんという人の誠実さや優しさ、気遣いや思いやりが伝わってくるのに。どうして――
「俺は一度振られたけれど、そこで君を諦めたわけじゃないんだ。その後、何度も君の心がどこにあるのかを確かめようとした。翠葉ちゃんの考えた答えで振られたのならまだ良かったんだけど、君は雅に言われたことがきっかけで俺を振った。挙句、自分よりももっと俺に似合う人がいるはずだと言った」
 私ならそう考えるだろう。何も疑問を抱かない。
「俺は悔しくて、自分の気持ちがこうも伝わらないものかとイラついて、怒鳴って、翠葉ちゃんを追い詰めて過呼吸を起こさせた」
 人が怒る――そういうことに慣れていない私が、家族以外の負の感情に触れたとしたら、それもわからなくはない。でも、私はこの温厚そうな秋斗さんをそれほどまでに怒らせたのだ。
「……ごめんなさい」
「いや、その件に関してはちゃんと謝ってもらってる。蒼樹が間に入ってくれて、赤い花と黄色い花のたとえ話をしたんだ」
 赤いお花と黄色いお花……?
「あ――赤いお花は一年草で、黄色いお花は宿根草……。私が欲しいのは赤いお花で……」
「そう、それ」
 どうしてか、その話は覚えていた。
 私が欲しいのは赤いお花だけど、赤いお花さんは黄色いお花さんのほうが毎年楽しめるから、と「黄色いお花をお持ちかえりください」と言うのだ。でも、私が欲しいのは赤いお花で、「たとえ一年という限られた期間でも赤いお花と過ごしたい」と、そういうお話だった。
「そのあとにもう一度話す機会を蒼樹が作ってくれて、俺は訊いたんだ」
「なんて……?」
「少しでも俺が好きなら俺の側にいてくれないかな、って」
「私はなんて答えたんですか?」
「ひとつ訂正させてほしいって言われた」
 秋斗さんはクスリと笑う。
「少しじゃなくてすごくだって」
「え……?」
「その言葉のかかる場所は『好き』だって。真っ赤になった顔を手で隠しながら教えてくれた。そのあとキスをして仲直り。その日から翠葉ちゃんは俺の恋人になったんだよ」
 そう言って笑った秋斗さんは、ものすごく幸せそうな顔をしていた。
 けれども、私はそれどころじゃない。
 顔も頭も全身が熱く感じられて、恥ずかしくて仕方がない。すでに髪の毛で顔を隠している状態だ。それでも、きっと真っ赤なのなんてばればれなのだ。
 恥ずかしい……。
「でもね、それも数日ともたなかった」
「え?」
 顔を上げると、苦笑した秋斗さんの顔がある。
 さっきからこんなことの繰り返し。
「俺がいけないんだ……。翠葉ちゃんの許容量をオーバーするようなことばかりをして身体を傷つけた」
「……身体に、傷?」
「うなじにキスマークをつけた。そしたら、翠葉ちゃんはそれを掻き毟って擦過傷になった。挙句、その夜にはひどい頭痛を起こし、楓がマンションにいなければ病院へ行って処置を受ける必要があった」
 自分はどうしてこうなんだろう……。
 そう思わずにはいられない。
「楓と湊ちゃんに、しばらくの間は翠葉ちゃんと会うなと言われて、俺はそれを受け入れざるを得なかった。それがこの日、六月十一日だよ」
 呆然としている私に、秋斗さんはまだ話を続ける。
「七月四日、この日にすべてなかったことにした。つまり、俺たちは別れたんだ。付き合うとか付き合わないとか、そういうのはなしにしようって話をした」
 すると違う声が割り込む。
「秋兄、端折りすぎじゃない? 全部を話すなら全部を話せ。じゃないと意味がない」
 気づけば戸口にツカサが立っていて、秋斗さんはツカサの言葉に絶句した。
「言わなくてもいいことだってある」
 そう答えた秋斗さんに、ツカサは間髪容れずに応戦する。
「あれは言わなくていいことのうちに入らない」
「……何が?」
 ツカサに問いかけると、
「翠が頭痛を起こした翌日、秋兄は胃潰瘍で緊急入院している」
 ツカサは静かな声で、何かを抑えるような声音でそう言った。
しおりを挟む
感想 24

あなたにおすすめの小説

光のもとで2

葉野りるは
青春
一年の療養を経て高校へ入学した翠葉は「高校一年」という濃厚な時間を過ごし、 新たな気持ちで新学期を迎える。 好きな人と両思いにはなれたけれど、だからといって順風満帆にいくわけではないみたい。 少し環境が変わっただけで会う機会は減ってしまったし、気持ちがすれ違うことも多々。 それでも、同じ時間を過ごし共に歩めることに感謝を……。 この世界には当たり前のことなどひとつもなく、あるのは光のような奇跡だけだから。 何か問題が起きたとしても、一つひとつ乗り越えて行きたい―― (10万文字を一冊として、文庫本10冊ほどの長さです)

キャバ嬢(ハイスペック)との同棲が、僕の高校生活を色々と変えていく。

たかなしポン太
青春
   僕のアパートの前で、巨乳美人のお姉さんが倒れていた。  助けたそのお姉さんは一流大卒だが内定取り消しとなり、就職浪人中のキャバ嬢だった。  でもまさかそのお姉さんと、同棲することになるとは…。 「今日のパンツってどんなんだっけ? ああ、これか。」 「ちょっと、確認しなくていいですから!」 「これ、可愛いでしょ? 色違いでピンクもあるんだけどね。綿なんだけど生地がサラサラで、この上の部分のリボンが」 「もういいです! いいですから、パンツの説明は!」    天然高学歴キャバ嬢と、心優しいDT高校生。  異色の2人が繰り広げる、水色パンツから始まる日常系ラブコメディー! ※小説家になろうとカクヨムにも同時掲載中です。 ※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。

みんなの女神サマは最強ヤンキーに甘く壊される

けるたん
青春
「ほんと胸がニセモノで良かったな。貧乳バンザイ!」 「離して洋子! じゃなきゃあのバカの頭をかち割れないっ!」 「お、落ちついてメイちゃんっ!? そんなバットで殴ったら死んじゃう!? オオカミくんが死んじゃうよ!?」 県立森実高校には2人の美の「女神」がいる。 頭脳明晰、容姿端麗、誰に対しても優しい聖女のような性格に、誰もが憧れる生徒会長と、天は二物を与えずという言葉に真正面から喧嘩を売って完膚なきまでに完勝している完全無敵の双子姉妹。 その名も『古羊姉妹』 本来であれば彼女の視界にすら入らないはずの少年Bである大神士狼のようなロマンティックゲス野郎とは、縁もゆかりもない女の子のはずだった。 ――士狼が彼女たちを不審者から助ける、その日までは。 そして『その日』は突然やってきた。 ある日、夜遊びで帰りが遅くなった士狼が急いで家へ帰ろうとすると、古羊姉妹がナイフを持った不審者に襲われている場面に遭遇したのだ。 助け出そうと駆け出すも、古羊姉妹の妹君である『古羊洋子』は助けることに成功したが、姉君であり『古羊芽衣』は不審者に胸元をザックリ斬りつけられてしまう。 何とか不審者を撃退し、急いで応急処置をしようと士狼は芽衣の身体を抱き上げた……その時だった! ――彼女の胸元から冗談みたいにバカデカい胸パッドが転げ落ちたのは。 そう、彼女は嘘で塗り固められた虚乳(きょにゅう)の持ち主だったのだ! 意識を取り戻した芽衣(Aカップ)は【乙女の秘密】を知られたことに発狂し、士狼を亡き者にするべく、その場で士狼に襲い掛かる。 士狼は洋子の協力もあり、何とか逃げることには成功するが翌日、芽衣の策略にハマり生徒会に強制入部させられる事に。 こうして古羊芽衣の無理難題を解決する大神士狼の受難の日々が始まった。 が、この時の古羊姉妹はまだ知らなかったのだ。 彼の蜂蜜のように甘い優しさが自分たち姉妹をどんどん狂わせていくことに。 ※【カクヨム】にて編掲載中。【ネオページ】にて序盤のみお試し掲載中。【Nolaノベル】【Tales】にて完全版を公開中。 イラスト担当:さんさん

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

静かに過ごしたい冬馬君が学園のマドンナに好かれてしまった件について

おとら@ 書籍発売中
青春
この物語は、とある理由から目立ちたくないぼっちの少年の成長物語である そんなある日、少年は不良に絡まれている女子を助けてしまったが……。 なんと、彼女は学園のマドンナだった……! こうして平穏に過ごしたい少年の生活は一変することになる。 彼女を避けていたが、度々遭遇してしまう。 そんな中、少年は次第に彼女に惹かれていく……。 そして助けられた少女もまた……。 二人の青春、そして成長物語をご覧ください。 ※中盤から甘々にご注意を。 ※性描写ありは保険です。 他サイトにも掲載しております。

学校一の美人から恋人にならないと迷惑系Vtuberになると脅された。俺を切り捨てた幼馴染を確実に見返せるけど……迷惑系Vtuberて何それ?

宇多田真紀
青春
学校一の美人、姫川菜乃。 栗色でゆるふわな髪に整った目鼻立ち、声質は少し強いのに優し気な雰囲気の女子だ。 その彼女に脅された。 「恋人にならないと、迷惑系Vtuberになるわよ?」 今日は、大好きな幼馴染みから彼氏ができたと知らされて、心底落ち込んでいた。 でもこれで、確実に幼馴染みを見返すことができる! しかしだ。迷惑系Vtuberってなんだ?? 訳が分からない……。それ、俺困るの?

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

処理中です...