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最終章 恋のあとさき
68話
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いつもならカウンター越しに先生を呼ぶけれど、私はあえてナースセンターの中へ入っていった。
「もう消灯の時間だろが。何やってんだ?」
「先生、明日……外出したいです」
「あ゛?」
「……秋斗さんに会いに、空港まで行きたいんです」
「あぁ……明日だったか」
「え……?」
「あの御曹司、医療機器の会社立ち上げてな、付き合いのある海外の医療メーカーを紹介してやったんだ」
悔やんでも仕方ないけれど、どうしても悔やまれる。
ツカサの言うとおり、私の周りの人たちはみんな知っていたのだ。
「だが、スイハの外出許可を俺が出すわけにはいかない。今は臨時で紫先生が診てくれてるとはいえ、おまえのメインドクターは姫さんだろ? それに……この脈――」
先生がパソコンで見ていたのは私のバイタルだった。
「俺が見てもあまりいいものでないことはわかる。姫さんがこっちに向かってるくらいの状態だ。おまえ、何平然とした顔装ってやがる。胸、苦しいんじゃないのか?」
自分の状態を言い当てられ、私は口を噤んだ。
「病室に戻れ」
「先生っ」
また、締め付けられるような痛みが心臓に生じる。
「運んでやるからおとなしくしてろ」
私は軽々と抱え上げられ病室へ戻された。
ベッドに寝かされて数分すると、息を切らした湊先生が入ってきた。
すぐに心電図の装着と心エコー検査が始まる。
「先生、これは心臓じゃないと思う」
「何言ってんのよ、心臓に決まってるでしょ!?」
「そうじゃなくて……ストレス。心因性で起きているものだと思う」
先生は眉をピクリと動かし、
「あんたはっ、ストレスが心臓に悪いって何度言ったらわかるのっ」
大きな声で怒鳴られた。でも、私が怯むことはなかった。
「自分で招いたことなんです。だから、自分で解決しなくちゃいけない……。心臓にこれ以上負担をかけないためにも、胃に負担をかけないためにも……。だから――先生、外出許可をください」
先生は目を剥いた。
「あんた、自分が何言ってるのかわかってんのっ? 退院前だっていうのに不整脈を頻発させてっ」
「このままっ、会わないまま秋斗さんが海外に行っちゃったら、もっともっとひどくなるっ。だからっ
――」
一気に話すだけで息が切れ、心臓は不規則に飛び跳ねる。
先生は口にしようとした言葉を呑みこみ点滴の用意を始めた。
「今のあんたと話すのは得策じゃない。二十分待ちなさい。少しは楽になるはずだから。それまで私はあっちにいる。相馬、悪いんだけど翠葉についてて」
湊先生はカツカツカツ、と機嫌を表す靴音を発しながら、ソファセットのある部屋へと移動した。
その後姿を見て思う。
だめ、これじゃだめ……。
こんな話し方じゃ湊先生の理解なんて得られない。どうしたら、どう話したら許可をもらえる……?
やっぱり、不整脈が起きている時点で許可は下りないのだろうか。
不整脈はどうしたら落ち着くだろう……。
いくら考えても自分にできそうなものは深呼吸しかない。その唯一の手段を試みようとしたとき、相馬先生が近くにあった椅子を引き寄せベッド脇に座った。
そして、点滴の針が刺さった手首を包み込むようにあたためてくれる。
「おまえも苦労してんな」
苦笑交じりに言われる。
「どうでしょう……。私は色んなことに不器用で、先生に言われたことも満足にできない」
「たとえば?」
「がんばりどころを間違えるなって言ってくれたでしょう? でも私、ものの見事に間違えてました。色んなことを――悔やんでも前には進めないから、それなら改めて前に進まなくちゃいけないって、やっとわかったところなんです」
「……ふん、珍しく頭回ってんじゃねぇか」
「潤滑油さしてくれる友達がいたから」
クスリと笑うと、とても穏やかな笑みを返された。
「おまえさ、俺の嫁になんね?」
「――は?」
「いや、言葉のまんまなんだが……。お子様は好きじゃないが、スイハみたいなのだったらいいかと思う。見てて楽しめるし前に進もうとしている姿を見てるのは悪くねぇ。おまえ、いい女になるよ」
真顔で言われて返答に困る。
「先生、からかっているでしょう?」
「いや……さすがにからかって求婚はしねえだろ。マジな話だ。俺、あんがいスイハのこと好きだしな。俺と結婚すりゃ毎日タダで治療受けられるぜ? 年収も悪くないし、意外といい物件じゃね?」
自分を物件呼ばわりする先生がなんだかおかしかった。
「だめ――冗談でも本気でも、だめ」
「ずいぶんはっきり答えやがんな? 御曹司どもにはそんなはっきり言わなかったやつがよ」
「……これから、はっきり言いに行くの。だから、先生、予行演習させてね。私――ツカサが好き。だから、だめ」
初めて口にした言葉はとてもドキドキした。
不整脈でドキドキしているのか、自分の発した言葉にドキドキしているのか、もうどっちがどっちかわからないけれど、とてもドキドキした。
「いい顔してんな」
そう言われた直後、ガシャンッ――
けたたましい音が病室に響いた。
私も相馬先生も音のする方を見る。と、すごい剣幕の湊先生がいた。
「あんの男っ……」
相馬先生が湊先生の近くまで行くと、しゃがみこんで何かを持ち上げた。右手の人差し指と親指につままれているものは赤く四角いもの。
「すげぇ力……。こりゃ、もう使えねぇな。液晶バリバリ」
「悪かったわね。頭にきたら投げてたのよっ」
どうやら相馬先生が手にしているものは携帯らしい。
「秋斗、電話に出やしないっ」
「んじゃ、俺がかけてみるか?」
相馬先生が首にぶら下げているPHSから発信すると、
「おうおう、徹底してやがる。出ねえどころか電源切りやがった」
ケケケと楽しそうに笑うけれども、その隣の湊先生は鬼の形相だ。
湊先生は私のところまでやってくると、
「朝までは点滴。明日、四時には出るわよっ」
「え……?」
「こんな状態のあんたをひとりで行かせるわけにはいかないでしょうがっ!? 零樹さんたちの了解も取とらなくちゃいけないし――」
額に手を当て考えているふうの先生に、
「あの……実は、両親の了承は得ていて、蒼兄たちが送ってくれることにはなっていたんですけど――」
相馬先生は大笑いし、湊先生はポカンと口を開けた。
「まいったっ! スイハ、おまえ最高だわっ。全部手ぇ回してから俺んとこ来たわけか」
「だって……そうしないと絶対に許可してもらえないと思ったから……」
しどろもどろに答えると、湊先生に思いきり両頬を引っ張られた。
「気に食わないっ……用意周到すぎるところがなんっとも気にくわないっ。――でも、えらい。ちゃんと考えて行動していたのね。……いいわ、許可する。ただし、私もついていく。そこは譲らない」
「はい」
「秋斗が空港使うなら個室のラウンジを貸しきってるはずよ。どんな緘口令を敷いていても私の名前を出せば入れるわ」
湊先生はニッと笑い、
「次期会長の伴侶って、権力だけは無駄に使いたい放題なの。だから、翠葉は心配せずにもう寝なさい」
「でも蒼兄たちに連絡しなくちゃ……」
「私からする。碧さんたちにも私が引率することを伝えれば幾分か安心してもらえるでしょう」
「……ありがとうございます」
「礼には及ばないわ……。うちのバカ従弟を一発殴らないと気がおさらまない。それだけよ」
湊先生は白衣を翻して病室を出ていった。
「なんかすげぇ楽しそうだけど、俺は留守番っぽいな」
相馬先生は少し残念そう。
「でもな、スイハ。あいつらに愛想尽かしたらいつでも俺んとこ来いよ? おまえなら大歓迎だ。そうだな……おまえが成人するまであと三年弱だろ? あと四、五年もすりゃいい女になる。俺はそれまで待つ忍耐力だってあるぜ?」
相馬先生はそんなことを言いながら病室を出ていった。
「……本気なのかな?」
相馬先生の言うことは冗談なのか本気なのかわからない。でも……相馬先生が私に嘘をついたことは一度もない。
「……深く考えるのはやめておこう。冗談でも本気でも、私はきちんと返事をしたもの」
予期せぬところで予行演習ができた。
「あ、もしかして相馬先生は練習をさせてくれたのかな?」
そんなふうに思わなくもないけれど――明日……もう数時間後には秋斗さんに伝えなくてはいけない。今はそのことを考えたかった。
「もう消灯の時間だろが。何やってんだ?」
「先生、明日……外出したいです」
「あ゛?」
「……秋斗さんに会いに、空港まで行きたいんです」
「あぁ……明日だったか」
「え……?」
「あの御曹司、医療機器の会社立ち上げてな、付き合いのある海外の医療メーカーを紹介してやったんだ」
悔やんでも仕方ないけれど、どうしても悔やまれる。
ツカサの言うとおり、私の周りの人たちはみんな知っていたのだ。
「だが、スイハの外出許可を俺が出すわけにはいかない。今は臨時で紫先生が診てくれてるとはいえ、おまえのメインドクターは姫さんだろ? それに……この脈――」
先生がパソコンで見ていたのは私のバイタルだった。
「俺が見てもあまりいいものでないことはわかる。姫さんがこっちに向かってるくらいの状態だ。おまえ、何平然とした顔装ってやがる。胸、苦しいんじゃないのか?」
自分の状態を言い当てられ、私は口を噤んだ。
「病室に戻れ」
「先生っ」
また、締め付けられるような痛みが心臓に生じる。
「運んでやるからおとなしくしてろ」
私は軽々と抱え上げられ病室へ戻された。
ベッドに寝かされて数分すると、息を切らした湊先生が入ってきた。
すぐに心電図の装着と心エコー検査が始まる。
「先生、これは心臓じゃないと思う」
「何言ってんのよ、心臓に決まってるでしょ!?」
「そうじゃなくて……ストレス。心因性で起きているものだと思う」
先生は眉をピクリと動かし、
「あんたはっ、ストレスが心臓に悪いって何度言ったらわかるのっ」
大きな声で怒鳴られた。でも、私が怯むことはなかった。
「自分で招いたことなんです。だから、自分で解決しなくちゃいけない……。心臓にこれ以上負担をかけないためにも、胃に負担をかけないためにも……。だから――先生、外出許可をください」
先生は目を剥いた。
「あんた、自分が何言ってるのかわかってんのっ? 退院前だっていうのに不整脈を頻発させてっ」
「このままっ、会わないまま秋斗さんが海外に行っちゃったら、もっともっとひどくなるっ。だからっ
――」
一気に話すだけで息が切れ、心臓は不規則に飛び跳ねる。
先生は口にしようとした言葉を呑みこみ点滴の用意を始めた。
「今のあんたと話すのは得策じゃない。二十分待ちなさい。少しは楽になるはずだから。それまで私はあっちにいる。相馬、悪いんだけど翠葉についてて」
湊先生はカツカツカツ、と機嫌を表す靴音を発しながら、ソファセットのある部屋へと移動した。
その後姿を見て思う。
だめ、これじゃだめ……。
こんな話し方じゃ湊先生の理解なんて得られない。どうしたら、どう話したら許可をもらえる……?
やっぱり、不整脈が起きている時点で許可は下りないのだろうか。
不整脈はどうしたら落ち着くだろう……。
いくら考えても自分にできそうなものは深呼吸しかない。その唯一の手段を試みようとしたとき、相馬先生が近くにあった椅子を引き寄せベッド脇に座った。
そして、点滴の針が刺さった手首を包み込むようにあたためてくれる。
「おまえも苦労してんな」
苦笑交じりに言われる。
「どうでしょう……。私は色んなことに不器用で、先生に言われたことも満足にできない」
「たとえば?」
「がんばりどころを間違えるなって言ってくれたでしょう? でも私、ものの見事に間違えてました。色んなことを――悔やんでも前には進めないから、それなら改めて前に進まなくちゃいけないって、やっとわかったところなんです」
「……ふん、珍しく頭回ってんじゃねぇか」
「潤滑油さしてくれる友達がいたから」
クスリと笑うと、とても穏やかな笑みを返された。
「おまえさ、俺の嫁になんね?」
「――は?」
「いや、言葉のまんまなんだが……。お子様は好きじゃないが、スイハみたいなのだったらいいかと思う。見てて楽しめるし前に進もうとしている姿を見てるのは悪くねぇ。おまえ、いい女になるよ」
真顔で言われて返答に困る。
「先生、からかっているでしょう?」
「いや……さすがにからかって求婚はしねえだろ。マジな話だ。俺、あんがいスイハのこと好きだしな。俺と結婚すりゃ毎日タダで治療受けられるぜ? 年収も悪くないし、意外といい物件じゃね?」
自分を物件呼ばわりする先生がなんだかおかしかった。
「だめ――冗談でも本気でも、だめ」
「ずいぶんはっきり答えやがんな? 御曹司どもにはそんなはっきり言わなかったやつがよ」
「……これから、はっきり言いに行くの。だから、先生、予行演習させてね。私――ツカサが好き。だから、だめ」
初めて口にした言葉はとてもドキドキした。
不整脈でドキドキしているのか、自分の発した言葉にドキドキしているのか、もうどっちがどっちかわからないけれど、とてもドキドキした。
「いい顔してんな」
そう言われた直後、ガシャンッ――
けたたましい音が病室に響いた。
私も相馬先生も音のする方を見る。と、すごい剣幕の湊先生がいた。
「あんの男っ……」
相馬先生が湊先生の近くまで行くと、しゃがみこんで何かを持ち上げた。右手の人差し指と親指につままれているものは赤く四角いもの。
「すげぇ力……。こりゃ、もう使えねぇな。液晶バリバリ」
「悪かったわね。頭にきたら投げてたのよっ」
どうやら相馬先生が手にしているものは携帯らしい。
「秋斗、電話に出やしないっ」
「んじゃ、俺がかけてみるか?」
相馬先生が首にぶら下げているPHSから発信すると、
「おうおう、徹底してやがる。出ねえどころか電源切りやがった」
ケケケと楽しそうに笑うけれども、その隣の湊先生は鬼の形相だ。
湊先生は私のところまでやってくると、
「朝までは点滴。明日、四時には出るわよっ」
「え……?」
「こんな状態のあんたをひとりで行かせるわけにはいかないでしょうがっ!? 零樹さんたちの了解も取とらなくちゃいけないし――」
額に手を当て考えているふうの先生に、
「あの……実は、両親の了承は得ていて、蒼兄たちが送ってくれることにはなっていたんですけど――」
相馬先生は大笑いし、湊先生はポカンと口を開けた。
「まいったっ! スイハ、おまえ最高だわっ。全部手ぇ回してから俺んとこ来たわけか」
「だって……そうしないと絶対に許可してもらえないと思ったから……」
しどろもどろに答えると、湊先生に思いきり両頬を引っ張られた。
「気に食わないっ……用意周到すぎるところがなんっとも気にくわないっ。――でも、えらい。ちゃんと考えて行動していたのね。……いいわ、許可する。ただし、私もついていく。そこは譲らない」
「はい」
「秋斗が空港使うなら個室のラウンジを貸しきってるはずよ。どんな緘口令を敷いていても私の名前を出せば入れるわ」
湊先生はニッと笑い、
「次期会長の伴侶って、権力だけは無駄に使いたい放題なの。だから、翠葉は心配せずにもう寝なさい」
「でも蒼兄たちに連絡しなくちゃ……」
「私からする。碧さんたちにも私が引率することを伝えれば幾分か安心してもらえるでしょう」
「……ありがとうございます」
「礼には及ばないわ……。うちのバカ従弟を一発殴らないと気がおさらまない。それだけよ」
湊先生は白衣を翻して病室を出ていった。
「なんかすげぇ楽しそうだけど、俺は留守番っぽいな」
相馬先生は少し残念そう。
「でもな、スイハ。あいつらに愛想尽かしたらいつでも俺んとこ来いよ? おまえなら大歓迎だ。そうだな……おまえが成人するまであと三年弱だろ? あと四、五年もすりゃいい女になる。俺はそれまで待つ忍耐力だってあるぜ?」
相馬先生はそんなことを言いながら病室を出ていった。
「……本気なのかな?」
相馬先生の言うことは冗談なのか本気なのかわからない。でも……相馬先生が私に嘘をついたことは一度もない。
「……深く考えるのはやめておこう。冗談でも本気でも、私はきちんと返事をしたもの」
予期せぬところで予行演習ができた。
「あ、もしかして相馬先生は練習をさせてくれたのかな?」
そんなふうに思わなくもないけれど――明日……もう数時間後には秋斗さんに伝えなくてはいけない。今はそのことを考えたかった。
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