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弾かれ者じゃ
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国に戻った一行はまっすぐ城(仮)に向かっていた。
ヴォルフの姿を見た国民は歓喜して手を振るが、その上に乗っているふくを見て歓喜は怒号へ変わる。
「なんで神のヴォルフ様に乗っているんだ!早く降りろ!!」
「忌々しい野狐族の綱彦の妻め!お前は国から出ていけ!」
「ヴォルフ様!女王を早く追放してーっ!!」
石を投げようとするが、投げられる前にヴォルフが石の動きを停止させていく。
ふくに対して当たりが強いでは済まない怒号にポチおは疑問を抱く。
ふくはうつむいて、奥歯を嚙み締め耐えていた。
そんな中歩みを進めていくと大きな石造りの建物が見えた。
大きさからして到底城と呼べるものではなく、ちょっと大きな石の家といった感じだった。
門には二人の犬族が門番として立っており、脇には木製の小屋が建っており、そこには控えの門番が休憩しているようだった。
「帰ったぞ。開けるんだ」
「ヴォルフ様!おかえりなさいませ!……ふく様もお戻りになってなによりです……」
ヴォルフには歓迎ムードだが、やはりふくに対してはどこかよそよそしいものだった。
門が開くと鳥人族が走ってくる。
「ヴォルフ様!ふく様も!おかえりなさいませ!ライラとガルドもよく戻りました!……そのお二方は?」
ふくはヴォルフから降りてセイラのところへ歩いていく。
すれ違い際に小声でこっそりと伝える。
「あの二人は訳ありじゃ。この場で話すのは止したい」
「……ふく様」
ふくはそのまま自室があると思われる方向へと歩いて行った。
セイラにとってその後ろ姿は非常に寂しさを感じるものであり、心配そうな顔をする。
「ふくはオレに任せろ。とりあえず、便宜上このわんことにゃんこを牢に入れておいてくれ」
「は、はい!衛兵よ!この二人を牢に入れるのです!」
「「はっ!!」」
衛兵と呼ばれた二人は簡素な鎧を着ており、クマ族の獣人でポチおとにゃんの腕力では振りほどくのは難しかった。
反発する理由もないため、おとなしく連れていかれることにした。
残されたセイラとライラとガルドはほっと一息つく。
「大変だったのではないですか?大穴は……」
「うん!とても大変だった!横穴が小さいからふく様とウチの魔法は撃つことができなくて苦戦したんだよ」
「ヴォルフ様も謎の現象に襲われて戦闘できなくなたから余計に大変だった……」
「……無策で突入するのは、いくらあのヒトたちでも無謀だったということでしょうか……。あ、二人とも、個室を作ったから自由に使って?」
「わーい!ガルド君!お部屋に行こうよ!」
「その前にご飯だ。ご飯食べないと何もできないぞ?」
二人のやり取りを見てセイラはクスリと笑うのであった。
昼食を摂り終え、広間の地べたに円を描いて座る。
真ん中にはポチおとにゃんを座らせ、話を進めていく。
「このお二方は大穴から来たニンゲン……ということですか?」
セイラは信じることができなかった。
依然覗いた時におびただしい数の魔物しか確認できなかったため、獣人がいることは想定していなかったからだ。
そして、ふく以外に外から来たニンゲンは綱彦くらいしかいなかった。
おとなしすぎる二人に対して逆に恐怖する。
ふくはポチおから聞いた情報をすべて話をする。
セイラは頭を抱える。
「魔物の中に入っていた石ですが、あれは魔法を封じ込めるものです。わたくしたちの国でも使ってはいました。使いにくくて廃れてしまったのですが……」
「それじゃあ、オイラ達の世界はまだまだ進歩する可能性があるってことか……その石って呪文を唱えたら発動するんでしょ?そんなに使いにくいの?」
気軽に話しかけてくるポチおに嫌な顔をするが、それでは話が進まないと感じ、話を続けることにした。
「……わたくしたちの国では魔力を込めるだけで魔法が使えるような魔道具を作ろうと計画していました。それは詠唱をすることで魔法使いの戦闘の幅が狭くなってしまうことに危機感を覚えたのが理由になります。あとは、詠唱の文言が難しくて使いにくいという問題が上がっていました。」
「オイラからしたら魔法が使えるなら何でもうれしいけどな」
「そう単純ではないのです。今それは置いておいて、あの黒い靄の謎を調べた結果、あれは魔法の力そのものであり、負の魔力がどの魔法とも結びつかず溜まりこんだものだったのです」
「じゃから、元素魔法を吸収する特性があったのじゃな……」
セイラは頷き、ふくは「はあぁぁ」と大きく長いため息をつく。
それはドラゴンの中から現れる石と魔物から出る石、特別な魔法を持った獣人が残す石、そしてポチおの言った動力源となる結晶はすべて同じもので、ふくの中で話が繋がった。
「その石には魔法の素が眠っておるのじゃろう?わしのような紋様が」
セイラは再び頷く。
そして疑問を一つぶつける。
「なぜ、元素魔法なのじゃ?他の魔法では駄目なのかの?」
「ふく様やヴォルフ様、そしてわたくしやコリー、レオンの魔法はその石に魔法を封じ込められないのです。とても複雑で、命と繋がっており、無理やり封じても勝手に壊れるのです。それと、事象魔法や付与魔法は封じ込めらても魔力と結びつきが成立しないことが多いといわれてます。元素の魔法なら魔力に応じて威力を底上げできるので、負の魔力と結びついて被害を出さずに魔道具になり、オーバーフローして壊れるのかと思います。」
「おーばーふろう?」
「容れ物が詰まりすぎてあふれる現象です」
ふくは腕を組んで難しい顔をするが、とにかく納得するしかないと思うことにした。
ライラとガルドは自分の役目を再確認し、心の帯を締め直す。
一方、ヴォルフは退屈だと感じたのか、寝息を立てており、ふくから鼻に爪を立てられるのだった。
ヴォルフの姿を見た国民は歓喜して手を振るが、その上に乗っているふくを見て歓喜は怒号へ変わる。
「なんで神のヴォルフ様に乗っているんだ!早く降りろ!!」
「忌々しい野狐族の綱彦の妻め!お前は国から出ていけ!」
「ヴォルフ様!女王を早く追放してーっ!!」
石を投げようとするが、投げられる前にヴォルフが石の動きを停止させていく。
ふくに対して当たりが強いでは済まない怒号にポチおは疑問を抱く。
ふくはうつむいて、奥歯を嚙み締め耐えていた。
そんな中歩みを進めていくと大きな石造りの建物が見えた。
大きさからして到底城と呼べるものではなく、ちょっと大きな石の家といった感じだった。
門には二人の犬族が門番として立っており、脇には木製の小屋が建っており、そこには控えの門番が休憩しているようだった。
「帰ったぞ。開けるんだ」
「ヴォルフ様!おかえりなさいませ!……ふく様もお戻りになってなによりです……」
ヴォルフには歓迎ムードだが、やはりふくに対してはどこかよそよそしいものだった。
門が開くと鳥人族が走ってくる。
「ヴォルフ様!ふく様も!おかえりなさいませ!ライラとガルドもよく戻りました!……そのお二方は?」
ふくはヴォルフから降りてセイラのところへ歩いていく。
すれ違い際に小声でこっそりと伝える。
「あの二人は訳ありじゃ。この場で話すのは止したい」
「……ふく様」
ふくはそのまま自室があると思われる方向へと歩いて行った。
セイラにとってその後ろ姿は非常に寂しさを感じるものであり、心配そうな顔をする。
「ふくはオレに任せろ。とりあえず、便宜上このわんことにゃんこを牢に入れておいてくれ」
「は、はい!衛兵よ!この二人を牢に入れるのです!」
「「はっ!!」」
衛兵と呼ばれた二人は簡素な鎧を着ており、クマ族の獣人でポチおとにゃんの腕力では振りほどくのは難しかった。
反発する理由もないため、おとなしく連れていかれることにした。
残されたセイラとライラとガルドはほっと一息つく。
「大変だったのではないですか?大穴は……」
「うん!とても大変だった!横穴が小さいからふく様とウチの魔法は撃つことができなくて苦戦したんだよ」
「ヴォルフ様も謎の現象に襲われて戦闘できなくなたから余計に大変だった……」
「……無策で突入するのは、いくらあのヒトたちでも無謀だったということでしょうか……。あ、二人とも、個室を作ったから自由に使って?」
「わーい!ガルド君!お部屋に行こうよ!」
「その前にご飯だ。ご飯食べないと何もできないぞ?」
二人のやり取りを見てセイラはクスリと笑うのであった。
昼食を摂り終え、広間の地べたに円を描いて座る。
真ん中にはポチおとにゃんを座らせ、話を進めていく。
「このお二方は大穴から来たニンゲン……ということですか?」
セイラは信じることができなかった。
依然覗いた時におびただしい数の魔物しか確認できなかったため、獣人がいることは想定していなかったからだ。
そして、ふく以外に外から来たニンゲンは綱彦くらいしかいなかった。
おとなしすぎる二人に対して逆に恐怖する。
ふくはポチおから聞いた情報をすべて話をする。
セイラは頭を抱える。
「魔物の中に入っていた石ですが、あれは魔法を封じ込めるものです。わたくしたちの国でも使ってはいました。使いにくくて廃れてしまったのですが……」
「それじゃあ、オイラ達の世界はまだまだ進歩する可能性があるってことか……その石って呪文を唱えたら発動するんでしょ?そんなに使いにくいの?」
気軽に話しかけてくるポチおに嫌な顔をするが、それでは話が進まないと感じ、話を続けることにした。
「……わたくしたちの国では魔力を込めるだけで魔法が使えるような魔道具を作ろうと計画していました。それは詠唱をすることで魔法使いの戦闘の幅が狭くなってしまうことに危機感を覚えたのが理由になります。あとは、詠唱の文言が難しくて使いにくいという問題が上がっていました。」
「オイラからしたら魔法が使えるなら何でもうれしいけどな」
「そう単純ではないのです。今それは置いておいて、あの黒い靄の謎を調べた結果、あれは魔法の力そのものであり、負の魔力がどの魔法とも結びつかず溜まりこんだものだったのです」
「じゃから、元素魔法を吸収する特性があったのじゃな……」
セイラは頷き、ふくは「はあぁぁ」と大きく長いため息をつく。
それはドラゴンの中から現れる石と魔物から出る石、特別な魔法を持った獣人が残す石、そしてポチおの言った動力源となる結晶はすべて同じもので、ふくの中で話が繋がった。
「その石には魔法の素が眠っておるのじゃろう?わしのような紋様が」
セイラは再び頷く。
そして疑問を一つぶつける。
「なぜ、元素魔法なのじゃ?他の魔法では駄目なのかの?」
「ふく様やヴォルフ様、そしてわたくしやコリー、レオンの魔法はその石に魔法を封じ込められないのです。とても複雑で、命と繋がっており、無理やり封じても勝手に壊れるのです。それと、事象魔法や付与魔法は封じ込めらても魔力と結びつきが成立しないことが多いといわれてます。元素の魔法なら魔力に応じて威力を底上げできるので、負の魔力と結びついて被害を出さずに魔道具になり、オーバーフローして壊れるのかと思います。」
「おーばーふろう?」
「容れ物が詰まりすぎてあふれる現象です」
ふくは腕を組んで難しい顔をするが、とにかく納得するしかないと思うことにした。
ライラとガルドは自分の役目を再確認し、心の帯を締め直す。
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