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新人類とやらじゃ
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「やれやれ、出向いて見れば何だこいつらは?」
「……なんだその言い草は?偉そうじゃの」
「偉いからそう言っているんだが?そもそもキサマら失敗作共が何を意見する?」
ヴォルフが眉間に皺を寄せ、睨みつけて【それ】に向かって真意を訊いてみる。
「失敗作?何を以て失敗と言っているんだ?」
「簡単だ。キサマらケモノの形をとった人ならざる者どもを失敗作というんだ。それと違い、この様に人の体を維持できたものが【新人類】だということを知っておけ」
「……なら、その【新人類】?てのがこの世界の神であるフェンリルに何の用だ?」
【新人類】と名乗る男に驚きの表情が見られたが、直ぐに機械的な表情へと変わる。
「……ふふ。ふはははっ……!誰が神だって?失敗作が……自惚れるなよ?」
男がヴォルフを睨みつけると見えない何かがヴォルフに向かって放たれる。
ヴォルフは魔力の反応を既に感じ取っていた為、【絶対】による氷柱で防ぐと、その氷は砕け散った。
ふくはそれの意味を知り、魔力を最大限まで高め、身体の紋様を出現させる。
その紋様を見て【新人類】の男は冷酷な眼差しをふくに向ける。
「その紋様、お前たちが持っていい代物ではないぞ……!それは選ばれた人間だけが持つ事を許されているものだ!地上世界でも失敗作に紋様を持つ者がいたが、記憶を無くすどうしようもないクズだった……。【新人類】だけにあればいい……!」
再び男は【見えない攻撃】を繰り出すが、ヴォルフのガードに阻まれる。
そして、ふくは無詠唱で【蒼焔】を発動し、超高火力の炎が男を襲う。
しかし、涼しそうな顔をして【蒼焔】を打ち消した。
その瞬間、ふくは指を鳴らして衝撃波で男を吹き飛ばし、壁に叩きつけた。
「少しは、わしらのことを認める気になったかの?この位の力を持っておるのじゃ。この世界ではわしらが一番強いのじゃから、分かりやすいじゃろう?」
「……ない……。み……めない……。認めない!ケダモノ共と同じにされてたまるか!」
「『なら死ね』」
ヴォルフの【絶対】が男の呼吸を、血の流れを、心臓の鼓動を、生きるために必要なすべての動きを、体を構成する原子と分子の動きを止めた。
ここまで止められてしまうと普通の生き物や魔獣は勿論、魔物ですら息の根を止めてしまう威力であった。
そして、とどめと言わんばかりの聖なる光を込めた衝撃波で男の体を粉砕した。
「呆気なかったな。まだ、複数体の魔物の方が手強かったぞ」
「ぼるふ、油断するでない。魔障石が壊せなかったのじゃ。【梓弓】の準備をする。時間を稼ぐのじゃ」
ふくは【梓弓】の大弓を作り出し、持っている魔力を込めて詠唱する。
「『聖なる光の力よ、彼の者を……この世界より追い出す力を解き放て!』」
「え……!?」
ヴォルフはふくの詠唱に驚いていると、返答をせず、魔障石に矢を打ち込み、そのまま大穴の奥底に吹き飛ばしていった。
「ふ、ふく!?なんで倒さないの!?」
「……今のわしらじゃ、あの男は倒せぬ……。それに今やるべき事はあの男が戻ってくる前に、ここの魔法の欠陥を直し、この大穴を封印せねばならぬ」
「……二人でも倒せなかった?」
「わしの【梓弓】ですら傷を与えられぬ硬さじゃ。【新人類】とやらは魔物とは違う力でなければならぬようじゃ」
ふくの見立てに若干の不満があったが、ふくの【梓弓】を持ってしても傷が入らない事を聞き、その事実を受け入れる事にした。
そして、ヴォルフは次の手を訊く。
「ふく?この【何でも押し潰す】魔法の直し方わかるの?」
「わからぬ」
意外な答えに一瞬呆気に取られた。
しかし、諦めていない彼女の表情を見て、覚悟を決める。
「オレはヒトの魔法に興味がないから、助言はできないけど、【絶対】と魔力なら貸せるよ……!」
「……この前の様に、わしとぼるふの魔力を混ぜ合わせることができたら、できるのかもしれぬ……」
それを聴いたヴォルフは獣人へと姿を変え、宙に投げ出されたふくを抱き抱える。
そして、口付けをした。
突然の出来事でふくは抵抗し、離れようとするが、下をねじ込まれ、次第に抵抗する気が失くなった。
そして、魔法の条件が満たされたのか、二人の別々の魔力はやがて一つのものになり、体毛の色素が抜けていき、代わりに白金の輝きを帯びた。
本当の意味でふくは神と成り、ヴォルフと同じ土台に立つことができた。
ふくは虚な目で【何でも押し潰す】魔法を見る。
そして口付けを止め、手をかざす。
「……ぼるふのおかげであの魔法が分かったのじゃ……。わしらの魔力をあの魔法に明け渡し、【絶対】でそれを留めてやる。それで、【この部分】は何とかなるじゃろう」
「!!ふく!アイツが戻ってきた!逃げるぞ!」
「大丈夫じゃ……。もう、ここには奴らが通ることはできぬ」
ふくの言うことが理解できず、ふくを抱えてその場から離れる。
【新人類】の男は【何でも押し潰す】魔法に触れる瞬間、何かを察知し、急停止する。
手を伸ばした瞬間、男の腕が引きちぎられて潰れた。
「……忌々しいケダモノ共!いつか、貴様らの首を取ってやるからな……!」
男の咆哮のような叫びを耳に入れ、立ち止まるヴォルフ。
「……ははっ……!本当に直せたのか!」
「……うむ。わしらの魔法じゃ。当然じゃろう?」
ふくは身体の力が入らなくなり、ヴォルフから落ちそうになると、彼はしっかりと抱き抱える。
それはお姫様抱っこであり、ふくは少し恥ずかしそうな顔をする。
二人の魔力の共有がなくなり、ふくの白金の毛並みはいつもの色に戻る。
「……わしは赤子ではない……」
「オレから見たら赤子のようなもんだよ。でも、これは大好きなヒトにするものだって、ポチおから聞いたぞ?」
「……そんな……。わしは……お前とは一緒にいたいと思っておる……。わ、わしも……ぼるふのこと大好き……じゃ。……じゃが、嫁入りは出来ぬ」
「どうして?」
「わしが、国の王となる。それだけは譲らぬ」
ふくの王になるという発言を聞き、思い出したかの様に笑った。
そして、馬鹿にされたように感じたふくは拗ねてそっぽ向いたのだった。
「……なんだその言い草は?偉そうじゃの」
「偉いからそう言っているんだが?そもそもキサマら失敗作共が何を意見する?」
ヴォルフが眉間に皺を寄せ、睨みつけて【それ】に向かって真意を訊いてみる。
「失敗作?何を以て失敗と言っているんだ?」
「簡単だ。キサマらケモノの形をとった人ならざる者どもを失敗作というんだ。それと違い、この様に人の体を維持できたものが【新人類】だということを知っておけ」
「……なら、その【新人類】?てのがこの世界の神であるフェンリルに何の用だ?」
【新人類】と名乗る男に驚きの表情が見られたが、直ぐに機械的な表情へと変わる。
「……ふふ。ふはははっ……!誰が神だって?失敗作が……自惚れるなよ?」
男がヴォルフを睨みつけると見えない何かがヴォルフに向かって放たれる。
ヴォルフは魔力の反応を既に感じ取っていた為、【絶対】による氷柱で防ぐと、その氷は砕け散った。
ふくはそれの意味を知り、魔力を最大限まで高め、身体の紋様を出現させる。
その紋様を見て【新人類】の男は冷酷な眼差しをふくに向ける。
「その紋様、お前たちが持っていい代物ではないぞ……!それは選ばれた人間だけが持つ事を許されているものだ!地上世界でも失敗作に紋様を持つ者がいたが、記憶を無くすどうしようもないクズだった……。【新人類】だけにあればいい……!」
再び男は【見えない攻撃】を繰り出すが、ヴォルフのガードに阻まれる。
そして、ふくは無詠唱で【蒼焔】を発動し、超高火力の炎が男を襲う。
しかし、涼しそうな顔をして【蒼焔】を打ち消した。
その瞬間、ふくは指を鳴らして衝撃波で男を吹き飛ばし、壁に叩きつけた。
「少しは、わしらのことを認める気になったかの?この位の力を持っておるのじゃ。この世界ではわしらが一番強いのじゃから、分かりやすいじゃろう?」
「……ない……。み……めない……。認めない!ケダモノ共と同じにされてたまるか!」
「『なら死ね』」
ヴォルフの【絶対】が男の呼吸を、血の流れを、心臓の鼓動を、生きるために必要なすべての動きを、体を構成する原子と分子の動きを止めた。
ここまで止められてしまうと普通の生き物や魔獣は勿論、魔物ですら息の根を止めてしまう威力であった。
そして、とどめと言わんばかりの聖なる光を込めた衝撃波で男の体を粉砕した。
「呆気なかったな。まだ、複数体の魔物の方が手強かったぞ」
「ぼるふ、油断するでない。魔障石が壊せなかったのじゃ。【梓弓】の準備をする。時間を稼ぐのじゃ」
ふくは【梓弓】の大弓を作り出し、持っている魔力を込めて詠唱する。
「『聖なる光の力よ、彼の者を……この世界より追い出す力を解き放て!』」
「え……!?」
ヴォルフはふくの詠唱に驚いていると、返答をせず、魔障石に矢を打ち込み、そのまま大穴の奥底に吹き飛ばしていった。
「ふ、ふく!?なんで倒さないの!?」
「……今のわしらじゃ、あの男は倒せぬ……。それに今やるべき事はあの男が戻ってくる前に、ここの魔法の欠陥を直し、この大穴を封印せねばならぬ」
「……二人でも倒せなかった?」
「わしの【梓弓】ですら傷を与えられぬ硬さじゃ。【新人類】とやらは魔物とは違う力でなければならぬようじゃ」
ふくの見立てに若干の不満があったが、ふくの【梓弓】を持ってしても傷が入らない事を聞き、その事実を受け入れる事にした。
そして、ヴォルフは次の手を訊く。
「ふく?この【何でも押し潰す】魔法の直し方わかるの?」
「わからぬ」
意外な答えに一瞬呆気に取られた。
しかし、諦めていない彼女の表情を見て、覚悟を決める。
「オレはヒトの魔法に興味がないから、助言はできないけど、【絶対】と魔力なら貸せるよ……!」
「……この前の様に、わしとぼるふの魔力を混ぜ合わせることができたら、できるのかもしれぬ……」
それを聴いたヴォルフは獣人へと姿を変え、宙に投げ出されたふくを抱き抱える。
そして、口付けをした。
突然の出来事でふくは抵抗し、離れようとするが、下をねじ込まれ、次第に抵抗する気が失くなった。
そして、魔法の条件が満たされたのか、二人の別々の魔力はやがて一つのものになり、体毛の色素が抜けていき、代わりに白金の輝きを帯びた。
本当の意味でふくは神と成り、ヴォルフと同じ土台に立つことができた。
ふくは虚な目で【何でも押し潰す】魔法を見る。
そして口付けを止め、手をかざす。
「……ぼるふのおかげであの魔法が分かったのじゃ……。わしらの魔力をあの魔法に明け渡し、【絶対】でそれを留めてやる。それで、【この部分】は何とかなるじゃろう」
「!!ふく!アイツが戻ってきた!逃げるぞ!」
「大丈夫じゃ……。もう、ここには奴らが通ることはできぬ」
ふくの言うことが理解できず、ふくを抱えてその場から離れる。
【新人類】の男は【何でも押し潰す】魔法に触れる瞬間、何かを察知し、急停止する。
手を伸ばした瞬間、男の腕が引きちぎられて潰れた。
「……忌々しいケダモノ共!いつか、貴様らの首を取ってやるからな……!」
男の咆哮のような叫びを耳に入れ、立ち止まるヴォルフ。
「……ははっ……!本当に直せたのか!」
「……うむ。わしらの魔法じゃ。当然じゃろう?」
ふくは身体の力が入らなくなり、ヴォルフから落ちそうになると、彼はしっかりと抱き抱える。
それはお姫様抱っこであり、ふくは少し恥ずかしそうな顔をする。
二人の魔力の共有がなくなり、ふくの白金の毛並みはいつもの色に戻る。
「……わしは赤子ではない……」
「オレから見たら赤子のようなもんだよ。でも、これは大好きなヒトにするものだって、ポチおから聞いたぞ?」
「……そんな……。わしは……お前とは一緒にいたいと思っておる……。わ、わしも……ぼるふのこと大好き……じゃ。……じゃが、嫁入りは出来ぬ」
「どうして?」
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