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使える秘書の活躍
シュリーマン総帥の信任
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「総帥、午後からの親善大使への式典は・・・・」 本日の行事の詳細を、使える秘書が助言する。 シュリーマンは、もう60歳で、自宅では古女房の尻に敷かれて・・・・だ。 であるから、打てば響く秘書の采配に喜んだ。 「これが、式典での挨拶文です。」 秘書は自身が考えた草案を渡す。 シュリーマンは読んだ。 独逸帝国の属国の大使に、本来のシュリーマンなら上から目線の恫喝外交となってしまう。 しかし、文章は独逸帝国が、属国とは言えど、まともな国として相手の大使をもてなす文書であった。 シュリーマンは自身が考えた草案を破り捨てた。 秘書の草案が、何倍もすぐれているのだ。 その日の式典での総帥の演説は、翌日の新聞で絶賛された。 大使は涙をながして、独逸帝国への国の忠誠を誓ったのである。 幹部連中も、まさか草案を秘書が書いたとは予想もしなかった。 それから、総帥は演説などは、全面的に秘書の原案どうりであった。 シュリーマンはゲッペルン総帥への影が最初はチラついていたが、最近なくなったことを実感してきた。 つまり、新総帥と旧総帥との比べた噂がなくなったことだ。 秘書を交換するまで、なにかとゲッペルン総帥のときは・・・・との声が聞えた。 それが、最近は全く無いのだ。 行事などで、リムジンで出かけると以前より、沿道の人々の手の振りが多いのだ。 独逸帝国は北朝鮮のような市民の子芝居は強制していない。 北の独裁政権とは違うのである。 独逸国民はバカではないのだ。 秘書は、細かい助言はするが、大筋の意見は言わなかった。 挨拶文を受けが良くなるように、すこし改変するだけであった。 シュリーマンは自然と助言を求めるようになった。 「君、今度のフランス共和国への税制改革をどう思うかね。」 とシュリーマンは試しに話しを振ってみた。 秘書は、「そうですね、大筋はいいですが、独逸帝国本国の税制との比較も取りいれて述べたほうが。」 との意見であった。 そうだ、相手への制度改革は独逸本国との比較を入れれば・・・・ 正論を聞いたシュリーマン総帥は、「それはいい考えだ、取り入れよう。」 と自然と言っていたのだ。 数ヶ月で、シュリーマンは秘書なしでは、総帥の対面を保てなくなっていたのだ。 さすが、独逸帝国初代の血筋だ。 「あ、これは奥様へのお土産に。」 と秘書がリボンの包みを渡す。 「うむ、助かる。」 この包みは妻を黙らせる特効薬であった。 最近、シュリーマンは妻への小言を、つい秘書に駄弁ってしまった。 その次の日、リボンに包んだお土産を秘書から、シュリーマンは渡された。 「これを、奥様に自身のお土産として。」 シュリーマンは帰宅してお土産を妻に渡した。 その日は妻が機嫌がよくて、シュリーマンは家庭での疲れが飛んだのだ。 妻いわく、「わかってるじゃないの。」 とご機嫌である。 まあ、中身は単なるスイーツであるが、細かい気づかいを妻は喜んだのである。
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