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ロンメロ将軍の演説
戒厳令の意味は?
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ここは、独逸帝国の国営ラジオ放送局だ。 午後から放送する内容をレコード盤に刻んでいる。 (まだ、日本のような紙テープの磁気録音は、独逸帝国でも研究段階だ。) その内容は、シュリーマン総帥の犯罪の糾弾であった。 新聞号外で、戒厳令と、その戒厳令の理由は歌っていた。 しかし、詳細には記述していなかった。 まあ、極秘文章を国民全員に公開など出来はしない。 部分的に、クーデター臨時政府が発表したことのみだ。 混乱を招く可能性が大きい、ソ連とシュリーマン総帥の関係などは、極秘事項であったのだ。 なんせ、まだシュリーマン総帥を確保していないのだ。 躍起になって、検問やパトロールを広範囲に実施しているが、どこに雲隠れしたか・・・・ さて、録音室には司会者と、近衛連隊のシュミットとシュリーマン総帥付の秘書のフローラが居た。 司会者が、「近衛連隊のシュミット少尉と総帥秘書のフローラさんに、今回の戒厳令の騒動を解説してもらいます。」 「今日はお忙しいところ・・・」と定番の挨拶だ。 シュミットは、「じつは、以前からゲッペルン総帥の遭難事故は仕組まれたのではないかとの疑問はありました。」 「ほう、どんな疑問ですか。」と司会者だ。 「その日の総帥リムジンが、本来のリムジンではなかったのです。」 「本来のリムジンですか。」 「詳しい性能や防御は軍事機密ですから、しかし、いつもと違うクルマだったのです。」 「そして、鉄道の陸橋をリムジンが通過すると、同時にフランス国鉄の貨物機関車が陸橋から脱線して落ちてきました。 総帥のクルマから警備の者まで、多くの兵がなくなりました。」 「とうぜん、機関士や助手もです。」 「そして、これは、私がフランス国鉄の保線区員から聞いたのですが、陸橋の保線区員は、よっぱらいのケンカに巻き込まれて事故のあと死んでるんです、それも、多額の借金を返したあとにですよ。」 「それは、なんとも、はや、あきらかに偶然とは思えないですね。」 「私はなにか、途方も無い、なにかの仕業としか。」 とシュミットが説明する。 司会者は、フローラへ、「フローラさんは、シュリーマン総帥の秘書とか。」 「ハイ、応募で雇われました、総帥とは血縁など関係はありません。」 「では、今回の戒厳令とのかかわりは、ありますか。」 「私は、応募して雇われただけですから、かかわりは無いです。」 「そうですか、では昨夜の総帥の様子は?」 「いつもと、かわりなかったかな。」 まあ、フローラは秘書という立場で放送に出ているだけである。 ロンメロのスパイであることは、極秘であるのである、シュミツトも知らないのだ。 シュミットは続ける、「それで、私は、総帥の身辺を、それとなく調べていたのです。」 「シュリーマン総帥はどこへ、逃走したのでしょう。」 「わかりません、鋭意捜査中です、国民の皆さんの協力が不可欠です。」 「今日は、戒厳令の詳細について近衛連隊の少尉殿に説明をうかがいました。」 ・・・「カット。」 ディレクターの声だ。 「本日は、お忙しいところ、放送に協力したいただき、ありがとうございました。」 とラジオ局の局長が定番の挨拶だ。 シュミツトも捜索に加わりたいのだが、ロンメロの依頼では、無下に断われないのである。 市内には、号外の新聞が飛び交い、あわたたしく、兵員輸送車が捜索員を運んでいた。 もう、アリの這い出るスキもないのだが、シュリーマンは捕まらない。 どこへ、行ったのか? ソ連へ逃げられれば、最悪 開戦だ! しかし、独逸帝国とソ連クレムリンの密約を下手に公開なぞ出来ない。 独逸帝国内で、何とかしなければ、ソ連に付け入るスキを与えかねない。 どうする、シュミット、どうするロンメロ将軍、フローラは他人事のようにロンメロとの新婚生活を考えて、薬指を眺めて、(婚約指輪だ。)ニンマリ顔が止まらない。 ・・・ ロンメロ将軍の演説は?・・・・・
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