冒険者の学校。

ゆみすけ

文字の大きさ
180 / 273
平らな地面だけが・・・

なんも、残らなかった。

しおりを挟む
 煙が晴れた。 そこには、なんも無い。 平らな地面が、それも黒こげの地面だ。 核爆弾が墜ちた跡である。
小鬼が消し炭だけなら・・・しかし、街の建物が・・・石造りの役所までもが・・・1匹の小鬼どころか、なんも残っていないのだ。 
 「・・・・」オレは、なんも言えなかった。 誉めていいのか、やりすぎだと叱るのか、わからなかった・・・
エルザの街は、瓦礫も残らずに消滅したのだ。
 やはり、童話とか神話とか、倫理教育を徹底しなかったオレの落ち度だ。
 
 そして、小鬼が湧いてこないか確認の意味で、しばらくエルザでキャンプをすることとしたのだ。
複雑な顔の魔法少女であった。
 景色がいいわけでもないし、自然が豊かでもない。 不毛の地のキャンプである。
簡易トイレとシャワーがあるから、まあまあである。 食い物は、ウズメ姫が調理したのだが。
 もう、完全にウズメ姫はオレとの二役を使い分けてるのだ。 外観もウズメ姫に変化である。
その間、オレは、他人を見てるような感覚なのだ。 自我とは、なんぞや?と、賢者モードのオレである。
 
 7日目だ、ルイザが馬車で様子見に来てくれた。
「あんた、なんも連絡がないから。」と、不毛の地を見て、唖然であるのだ。
 「小鬼は、いないのね。」「あ、あ、いまのところ湧いてこない。」
「じゃあ、帰っても・・・」「そうだな。」「しかし、エルザの街が消えてしまった。」「そうね、でもエルザの街の住民は首長のエルザだけなのよ。」「まあ、いいんじゃないの。」と、いい加減な言動である。
 「で、首長のエルザは?」「さあ、どうすんだろ、あたいの知ったことじゃないわ。」と、冷たいルイザだ。
「いいこと、あたい達は討伐が仕事よ、エルザを慰めることじゃないわ。」「ガキじゃないんだ。」と、ルイザだ。
 
 まあ、オレが単にスランプだっただけのようである。 アリスとクララは、文句も言わずに堪えていたのだ。
「そうだ、オレは単なる討伐人のオッサンなのだ。」「それを、忘れていたようだ。」と、そして、「アリス、クララ帰るぞ。」「うん。」「あい、あい。」
 エルザの街の復興はオレの役じゃない。 オレは、神様ではないのだ。 無敵の魔法少女が配下になったので、おごりあがっていたようである。
 「でも、これでは懸賞金は出ないわね。」と、ルイザだ。 「なにも、残っていないから・・・」
そうなのだ、討伐金の出所を消し炭にしてしまったのだ。 
 「仕方がない、今回の件は、魔法少女の最大火力を把握できたのが、成果だな。」と、幼女二人の頭をナデナデである。 アリスもクララも、やっとニッコリしたくれたのだった。

 弟子の幼女と共に、神の祠へ・・・
「アマテラス様、ご報告に・・・」と、神前で3人が平伏する。
「おお、どうであった。」 てかっ、知ってるくせに・・・まあ、ここは形が大切なのだ。
 「二人は、無限に電撃を放てまする。」「ほう、そうかへ。」「ハ、ハァ~ッ。」と、床に・・・
「では、3人目も、頼むぞへ。」と、アマテラス様だ。
 「パパ、よしなにね。」と、3人目が・・・
「アンナは、6人目を孕んでおる。」「順調に育っておるぞへ。」と、アマテラス様の光り輝く顔が・・・
 「この星の魔物を殲滅するまでじゃ。」「さすれば、我が建国の夢もかなうであろう。」
「ハ、ハァ~ッ。」と、3人目が・・・
 
 「なんて、名前にしょうかな。」と、3人目をアリスとクララへ紹介する。
「あたいは、リンダよ。」「よろしくね。」と、リンダって、ハンパ無い女子力だ。
 リンダは、「あたちは、もうすぐ4歳よ。」と、幼女の色気がムンムンなのだ。
ピンクのセーラーがグンバツに似合ってるのだ。
 破壊力がハンパねぇのだ。 これでは、鼻血ブーなオレである。 失血死してしまうかも。
同じような顔の幼女が3人である。
 アリスとクララの持ってる杖を、リンダが・・・
いかん、これ以上の借金は・・・
 「パパ、あたいも杖がほちいわ。」と、オレの腰にへばりつくリンダだ。
「ん、リンダよ修行したら渡そう。」と、オレが理由を・・・
 「えっ、パパはすぐにくれたけど。」と、クララがぶち壊す。
「あたいは、2本目よ。」と、付け加えてである。 クララは、どうやら罰ゲームだな。
 アリスは、さすがお姉さんだな・・・余計なことは言わないから、好きだ。
と、クララが、「パパ、あたいは?」と、聞くのだ。 しまった、オレの心理をナノ・マシンで中継してたな。
 油断できないギャルだ。  「クララも好きです。」と、あわてて付け加える。
「そう、ならいいでちゅわ。」と、あぶない幼女だ。 
 
 「リンダ、杖ができるまでは、もう少しかかるから。」と、納得させて、あわてて神の祠へ・・・
「3人目の杖の件ですが。」と、杖のあっせんを女官へ頼みこむオレである。
 「それで、どのような杖がいいのでしょうか。」「そうですね、アリスが赤で、クララが水色ですから。」と、考え込む。 
 「なら、色は黄色がよいでしょう。」と、まるで信号機だな。
「黄色の宝玉は、ただいまセール中ですわ。」と、女官が・・・「えっ、どんなセールですか。」と、アルゾン・プライムかよ、と突っ込みたいオレだ。 
 「いまなら、この20センチ径の宝玉が、大特価ですわ。」「えっ、20センチ。」と、絶句するオレだ。
20センチなら、アリスやクララの新型より大きいぞ。 (これが、ワナとは知らないオレだ。)
 商売がうまい女官に、見事にハマったオレであった。
「うわぁ、ありがとパパ、好きよ。」と、リンダがチュだ。 マジ、天使だわ・・・
 ジト目で、オレを見る二人である。 そうなのだ、アリス&クララである。
「パパ、リンダは杖の宝石がデカイじゃないの。」と、怒りプンプン丸のアリス&クララだ。
 仕方なく、二人の宝石を下取りに、新たな20センチの宝玉へ・・・
もう、鼻血も出ない、オレだ。 
 仕方なく、ルイザへ・・・まあ、ルイザは、「仕方がないわね、エルザからは討伐金がでなかったからね。」と、追加金を援助してくれたのである。 
 これからは、討伐は注意しよう、平地にすると金にならないからだ。
せめて、役所の金庫は残すように・・・・・(エルザの街は、なにも残らなかったのだ。役所の金庫ごと、炭なのだ。)
 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

ドマゾネスの掟 ~ドMな褐色少女は僕に責められたがっている~

ファンタジー
探検家の主人公は伝説の部族ドマゾネスを探すために密林の奥へ進むが道に迷ってしまう。 そんな彼をドマゾネスの少女カリナが発見してドマゾネスの村に連れていく。 そして、目覚めた彼はドマゾネスたちから歓迎され、子種を求められるのだった。

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! 仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。 カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。

性転のへきれき

廣瀬純七
ファンタジー
高校生の男女の入れ替わり

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

処理中です...