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犠牲鳥が出た。
密封という困難。
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緊急浮上装置のボタンを押す。
あぶくが盛んに出て、やがて模型潜水艦は姿を現した。
あわてて、模型のハッチを開く。
カゴを出す・・・
しかし、カナリアはカゴの底に・・・ピクリとも動かない・・・
「・・・・」沈黙の技師たちである。
「うう、いかん、ガスだ。」と、あわてて口をふさぐ。
湖の水上だから、ガスは飛散して危険はなかったが・・・
密封された潜水艇の内部は・・・そうはいかない。
充電していた蓄電池をモーターに切り替えても、しばらくはガスが発生していたらしいのだ。
模型の試験船なので蓄電池はカバーなど掛けていなかったのだ。
まあ、カナリヤには酷だったかも・・・
しかし、カナリヤの犠牲で蓄電池は電池室という密封空間が必要となったのだ。
ならば、この模型の蓄電池を金属で密封すれば解決だ。
当時は、まだビニールなどの樹脂製品は無いからね。
プラスチックも無い時代である。
模型は木製だ。 プラモデルなんて無い。
天下のタミヤも、はじめは木製の模型メーカーだったんだ。
とりあえず、模型の潜水艦は潜航試験は再挑戦となったのだ。
工廠の庭木の側にカナリヤを埋める。(死亡原因は大学病院での検査結果待ちだ。)
手を合わせる技師らである。
これが、実物での試験なら佐久間艇長の犠牲が無駄になってしまうところだった。
「蓄電池は希硫酸を使うから、蓄電池ケースに金属が使えないんだ。」と、ガラスの蓄電池ケースを・・・
「なんか、他にイイ素材がないものかな。」
「うむ、陶器は?」「割れないかな。」「ガラスも割れるぞ。」
「高温で焼いたヤツは割れにくいと聞いたが・・・」と、技師の一人が言う。
「それとも金属にガラスを流し込んだケースなら。」
「つまり、ホーロウ素材ということか。」「うむ。」
希硫酸は金属を溶かすから、入れ物に苦労するのだ。
なんせ、ガスが発生するからケースを密閉することができない。
「なんか、ガスの発生をなんとかしないと・・・」
蓄電池で苦労する工廠の実験部である。
「大変です、カナリヤの死亡原因なんですが・・・」と、急報だ。
「水素が原因ではなかったんですよ。」
「なんだと?」
「それが、硫化水素が原因でカナリヤは死亡したとの検査結果が・・・」
「硫化水素は猛毒じゃないかっ。」
硫化水素は人体にも猛毒だ。
すこしの量でも、下手すると・・・中毒死だ。
「これは、蓄電池の再検査が必要だな。」
これは、潜水艦は密閉空間だ・・・そこで硫化水素が蓄電池から発生すれば乗員は全滅だ。
「どうして、水素ではなく硫化水素が発生したか実験だ。」
と、主任技師がガスマスクを手配しての実験を提案する。
ガスマスクは陸軍の兵器研究所からのモノだ。
ソ連軍が毒ガス研究とのウワサがあったからだ。
カナリヤの犠牲は毒ガスの蓄電池からの発生という事実を知らしめることとなったのだ。
そして、あらゆる実験で過充電の可能性が発見されたのである。
過充電は蓄電池の能力以上に過度に充電すると、鉛の極から硫化水素が発生することが判明したのである。
これにより、潜水艦の充電には過充電をしないことが必須となるのだ。
そう、充電時間と充電電流の管理が必要になったのである。
現在のような過充電防止装置なるモノは・・・まだ、開発されてない。
そもそも、半導体(トランジスタが開発されてないのだ。)
それで、電流計と時計を24時間監視して計算することが・・・
蓄電池係の乗組員が増えたのである。
そして、蓄電池はモーターを廻して使いきると・・・白いモノが蓄電池の電極に発生して、蓄電池が使い物にならなくなる現象も発見されたのである。
「これは、乗員に蓄電池の知識の教育が必要だな。」と、技師が・・・教育を、どうするか悩むことになったのだ。
「はやり、潜水艦専門の学校が必要だな。」と、補佐は海軍の兵学校へ提案することとなったのだ。
しかし、学校は即開校できるモノではない。
まずは、教官がいないのだ。
教科書も無い。
無い無い尽くしの話である。
「鉛蓄電池はコマメな充電でも問題が無い、過充電と空になるまで使わないことが肝心なのだ。」と、主任技師が報告する。
つまり、こまめな充電と使いすぎないこと、そして余分な充電に注意すれば使い勝手は悪くないのだ。
そして、ガスは充電では水素ガスが・・・水素は爆発の危険があるからだ。
しかし、水素ガスは海水に溶けるから・・・まとめて船外へ放出すればいいのである。
放出は水圧に逆らうのだから、ポンプで強制的に放出するのだ。
潜水艦のトイレの汚物の放出と同じである。
もちろん、最大深度ならトイレは使えないのだ。
まあ、敵の駆逐艦の爆雷攻撃から逃れるためである、トイレくらいはガマンしてもらうのである。
こうして、長さが30メートルほどのヒトが乗り込む潜水艇が造られることとなったのだ。
沈没した6号潜水艇から・・・やっと、事故らないフネが・・・
あぶくが盛んに出て、やがて模型潜水艦は姿を現した。
あわてて、模型のハッチを開く。
カゴを出す・・・
しかし、カナリアはカゴの底に・・・ピクリとも動かない・・・
「・・・・」沈黙の技師たちである。
「うう、いかん、ガスだ。」と、あわてて口をふさぐ。
湖の水上だから、ガスは飛散して危険はなかったが・・・
密封された潜水艇の内部は・・・そうはいかない。
充電していた蓄電池をモーターに切り替えても、しばらくはガスが発生していたらしいのだ。
模型の試験船なので蓄電池はカバーなど掛けていなかったのだ。
まあ、カナリヤには酷だったかも・・・
しかし、カナリヤの犠牲で蓄電池は電池室という密封空間が必要となったのだ。
ならば、この模型の蓄電池を金属で密封すれば解決だ。
当時は、まだビニールなどの樹脂製品は無いからね。
プラスチックも無い時代である。
模型は木製だ。 プラモデルなんて無い。
天下のタミヤも、はじめは木製の模型メーカーだったんだ。
とりあえず、模型の潜水艦は潜航試験は再挑戦となったのだ。
工廠の庭木の側にカナリヤを埋める。(死亡原因は大学病院での検査結果待ちだ。)
手を合わせる技師らである。
これが、実物での試験なら佐久間艇長の犠牲が無駄になってしまうところだった。
「蓄電池は希硫酸を使うから、蓄電池ケースに金属が使えないんだ。」と、ガラスの蓄電池ケースを・・・
「なんか、他にイイ素材がないものかな。」
「うむ、陶器は?」「割れないかな。」「ガラスも割れるぞ。」
「高温で焼いたヤツは割れにくいと聞いたが・・・」と、技師の一人が言う。
「それとも金属にガラスを流し込んだケースなら。」
「つまり、ホーロウ素材ということか。」「うむ。」
希硫酸は金属を溶かすから、入れ物に苦労するのだ。
なんせ、ガスが発生するからケースを密閉することができない。
「なんか、ガスの発生をなんとかしないと・・・」
蓄電池で苦労する工廠の実験部である。
「大変です、カナリヤの死亡原因なんですが・・・」と、急報だ。
「水素が原因ではなかったんですよ。」
「なんだと?」
「それが、硫化水素が原因でカナリヤは死亡したとの検査結果が・・・」
「硫化水素は猛毒じゃないかっ。」
硫化水素は人体にも猛毒だ。
すこしの量でも、下手すると・・・中毒死だ。
「これは、蓄電池の再検査が必要だな。」
これは、潜水艦は密閉空間だ・・・そこで硫化水素が蓄電池から発生すれば乗員は全滅だ。
「どうして、水素ではなく硫化水素が発生したか実験だ。」
と、主任技師がガスマスクを手配しての実験を提案する。
ガスマスクは陸軍の兵器研究所からのモノだ。
ソ連軍が毒ガス研究とのウワサがあったからだ。
カナリヤの犠牲は毒ガスの蓄電池からの発生という事実を知らしめることとなったのだ。
そして、あらゆる実験で過充電の可能性が発見されたのである。
過充電は蓄電池の能力以上に過度に充電すると、鉛の極から硫化水素が発生することが判明したのである。
これにより、潜水艦の充電には過充電をしないことが必須となるのだ。
そう、充電時間と充電電流の管理が必要になったのである。
現在のような過充電防止装置なるモノは・・・まだ、開発されてない。
そもそも、半導体(トランジスタが開発されてないのだ。)
それで、電流計と時計を24時間監視して計算することが・・・
蓄電池係の乗組員が増えたのである。
そして、蓄電池はモーターを廻して使いきると・・・白いモノが蓄電池の電極に発生して、蓄電池が使い物にならなくなる現象も発見されたのである。
「これは、乗員に蓄電池の知識の教育が必要だな。」と、技師が・・・教育を、どうするか悩むことになったのだ。
「はやり、潜水艦専門の学校が必要だな。」と、補佐は海軍の兵学校へ提案することとなったのだ。
しかし、学校は即開校できるモノではない。
まずは、教官がいないのだ。
教科書も無い。
無い無い尽くしの話である。
「鉛蓄電池はコマメな充電でも問題が無い、過充電と空になるまで使わないことが肝心なのだ。」と、主任技師が報告する。
つまり、こまめな充電と使いすぎないこと、そして余分な充電に注意すれば使い勝手は悪くないのだ。
そして、ガスは充電では水素ガスが・・・水素は爆発の危険があるからだ。
しかし、水素ガスは海水に溶けるから・・・まとめて船外へ放出すればいいのである。
放出は水圧に逆らうのだから、ポンプで強制的に放出するのだ。
潜水艦のトイレの汚物の放出と同じである。
もちろん、最大深度ならトイレは使えないのだ。
まあ、敵の駆逐艦の爆雷攻撃から逃れるためである、トイレくらいはガマンしてもらうのである。
こうして、長さが30メートルほどのヒトが乗り込む潜水艇が造られることとなったのだ。
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