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英国からの依頼。
ドイツからの亡命・・・
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欧州では、ドイツ・オーストリア連合と英国・フランス連合との確執が・・・
もとより、フランスと英国は仲が悪い、その悪い仲を不問にするほどの確執があったらしい。
そのころ、英国はシナへの利権を巡って日本を味方に付ける方策を取っていた。
シナやインドは植民地だ。
しかし、日本へは・・・英国は植民地政策をやらなかったのだ。
なぜか? それは、日本を手先につかったほうがイイと踏んだからである。
日本人の真面目でウソが嫌いな、学習意欲が旺盛な国民性を利用したのである。
植民地にするには、愚民でなければ・・・統治がやりにくいからだ。
国民の、ほとんどが・・・読み書きソロバンができるのだ。
英国でさえ、無理であることなのだ。(貴族階級が読み書きができただけだ。)
幕末当時、世界でイチバン識字率が高い日本なのである。
その辺の労務者でも、字が読めるのだ。
江戸末期でさえ、ほとんどの国民が九九の掛け算が・・・暗記できていた。
現在でも・・・平均的暗算能力は世界イチだろう。
だから、英国は日本と軍事同盟を締結したのだ。
「松本、参りました。」「うむ。」
海軍の呉鎮守府の参謀に呼ばれた艇長だ。
「うむ、今日呼んだのは他でもない。」「ハァ。」
「欧州での亡命作戦だ。」「ハァ。」
「命令書は、すでに描いてある。」「海図つきだ。」
「潜水母艦で欧州まで、明日出港だ。」
「ドイツのキール軍港沖からヒトを2名、英国まで潜航して運んでもらいたい。」
「ドーバー海峡は浅いから危険だ。」「それで、敵の水中聴音器が届かない100メートルの深さで頼みたいとの英国海軍からの依頼だ。」
「えっ、深度100ですか。」「そうだ。」
「キール軍港の探知網を避けるには潜るしかないからな。」と、参謀がカンタンにいう。
「待ってください、100なんて無理ですよ。」と、松本艇長だ。
「いいや、圧壊深度は150だと聞いてるぞ。」と、参謀が脅す。
「確かに150が危険深度ですが・・・」
「まだ、ちくま号で、100も試してないんですよ。」と、答える。
「なら、150手前まで試験したまえ。」と、参謀が・・・
「わかりました。」と、答えるしかない松本艇長であった・・・
「諸君、本日は深度試験を行う。」と、艇長が予定を述べる。
「万がイチがあるやも、全員が遺書をあずけること。」と、法外な話だ。
「潜航艇ちくま号は、圧壊深度が150メートルの計算で建造されたが・・・まだ、耐圧試験をやってないそうだ。」
「それで、参謀からの指示で100までの試験を試すこととなった。」
なんだ、100か・・・まだ、50も余裕がある・・・と、安心の顔の隊員らである。
「万がイチがあっても、潜水母艦の救命球があるからな。」と、艇長が慰めの言葉だ。
「潜水球は200が圧壊深度だからな。」と、艇長がいう。
でも、試してないのだ。
だれも、200まで潜りたがらないのだ。
そして、それを強要はできない幹部連中である。
なぜなら、軍神である東郷元帥が、「自分にできないことを、部下に強要してはならん。」と、激をとばしたからである。
海軍で、誰1人逆らえない東郷元帥の言葉であるのだ。
しかし、日英同盟による英国からの依頼はダメだとは・・・日本海軍はメンツにかけても言えないのだ。
それで、耐圧試験となったのである。
「よし、ここいなら海底まで200はあるだろう。」と、大陸棚から沖へ進んだ潜水母艦だ。
「よし、潜航艇を降ろせ。」
クレーンでちくま号が海面へ・・・
そして、タラップから艇長以下、7名が乗り込んだ。
「充電は。」「満杯です。」
「空気ボンベは。」「満タンです。」
「うむ。」「では、ベント開け。」「エンジン停止。」「電気推進へ切り替え。」
「下げ舵、30度。」
「深度計?」「ただいま、深度20。」「30.」「40.」
「下げ舵、戻せ。」
「深度50で固定しました。」
「うむ、ここまで異常はないな。」「計器、オールクリア。」
「よし、まず100まで行くぞ。」
「下げ舵30度。」「電気推進、半速。」 つまり、4ノットということだ。
「深度、60。」「70.」「75.」「80.」「85.」
そのとき、「カーン。」と、艇内に響く水圧の音だ。
金属が水圧で圧迫されて音がでるのだ。
また、「カーーーン。」と、響いた。
全員が沈黙だが・・・観てもしょうがないんだが・・・艇内の天井へ顔が向くのだ。
「深度100。」「舵、戻せ。」
「深度、100で安定しました。」
「耐圧計は。」と、艇長が聞く。
「いまのところ、危険区域ではありません。」と、隊員が返答する。
潜水艇は海中と比重が同じに調整してある。
それで、空気や海水を入れたりしなくても浮き沈みができるのだ。
「艇内温度は?」「25度です。」「うむ、まだ二酸化炭素量は多くないな。」と、艇長だ。
酸素が不足してくると艇内温度が上がるのだ。
「よし、150まで試すか。」と、決断する松本艇長だ。
もとより、フランスと英国は仲が悪い、その悪い仲を不問にするほどの確執があったらしい。
そのころ、英国はシナへの利権を巡って日本を味方に付ける方策を取っていた。
シナやインドは植民地だ。
しかし、日本へは・・・英国は植民地政策をやらなかったのだ。
なぜか? それは、日本を手先につかったほうがイイと踏んだからである。
日本人の真面目でウソが嫌いな、学習意欲が旺盛な国民性を利用したのである。
植民地にするには、愚民でなければ・・・統治がやりにくいからだ。
国民の、ほとんどが・・・読み書きソロバンができるのだ。
英国でさえ、無理であることなのだ。(貴族階級が読み書きができただけだ。)
幕末当時、世界でイチバン識字率が高い日本なのである。
その辺の労務者でも、字が読めるのだ。
江戸末期でさえ、ほとんどの国民が九九の掛け算が・・・暗記できていた。
現在でも・・・平均的暗算能力は世界イチだろう。
だから、英国は日本と軍事同盟を締結したのだ。
「松本、参りました。」「うむ。」
海軍の呉鎮守府の参謀に呼ばれた艇長だ。
「うむ、今日呼んだのは他でもない。」「ハァ。」
「欧州での亡命作戦だ。」「ハァ。」
「命令書は、すでに描いてある。」「海図つきだ。」
「潜水母艦で欧州まで、明日出港だ。」
「ドイツのキール軍港沖からヒトを2名、英国まで潜航して運んでもらいたい。」
「ドーバー海峡は浅いから危険だ。」「それで、敵の水中聴音器が届かない100メートルの深さで頼みたいとの英国海軍からの依頼だ。」
「えっ、深度100ですか。」「そうだ。」
「キール軍港の探知網を避けるには潜るしかないからな。」と、参謀がカンタンにいう。
「待ってください、100なんて無理ですよ。」と、松本艇長だ。
「いいや、圧壊深度は150だと聞いてるぞ。」と、参謀が脅す。
「確かに150が危険深度ですが・・・」
「まだ、ちくま号で、100も試してないんですよ。」と、答える。
「なら、150手前まで試験したまえ。」と、参謀が・・・
「わかりました。」と、答えるしかない松本艇長であった・・・
「諸君、本日は深度試験を行う。」と、艇長が予定を述べる。
「万がイチがあるやも、全員が遺書をあずけること。」と、法外な話だ。
「潜航艇ちくま号は、圧壊深度が150メートルの計算で建造されたが・・・まだ、耐圧試験をやってないそうだ。」
「それで、参謀からの指示で100までの試験を試すこととなった。」
なんだ、100か・・・まだ、50も余裕がある・・・と、安心の顔の隊員らである。
「万がイチがあっても、潜水母艦の救命球があるからな。」と、艇長が慰めの言葉だ。
「潜水球は200が圧壊深度だからな。」と、艇長がいう。
でも、試してないのだ。
だれも、200まで潜りたがらないのだ。
そして、それを強要はできない幹部連中である。
なぜなら、軍神である東郷元帥が、「自分にできないことを、部下に強要してはならん。」と、激をとばしたからである。
海軍で、誰1人逆らえない東郷元帥の言葉であるのだ。
しかし、日英同盟による英国からの依頼はダメだとは・・・日本海軍はメンツにかけても言えないのだ。
それで、耐圧試験となったのである。
「よし、ここいなら海底まで200はあるだろう。」と、大陸棚から沖へ進んだ潜水母艦だ。
「よし、潜航艇を降ろせ。」
クレーンでちくま号が海面へ・・・
そして、タラップから艇長以下、7名が乗り込んだ。
「充電は。」「満杯です。」
「空気ボンベは。」「満タンです。」
「うむ。」「では、ベント開け。」「エンジン停止。」「電気推進へ切り替え。」
「下げ舵、30度。」
「深度計?」「ただいま、深度20。」「30.」「40.」
「下げ舵、戻せ。」
「深度50で固定しました。」
「うむ、ここまで異常はないな。」「計器、オールクリア。」
「よし、まず100まで行くぞ。」
「下げ舵30度。」「電気推進、半速。」 つまり、4ノットということだ。
「深度、60。」「70.」「75.」「80.」「85.」
そのとき、「カーン。」と、艇内に響く水圧の音だ。
金属が水圧で圧迫されて音がでるのだ。
また、「カーーーン。」と、響いた。
全員が沈黙だが・・・観てもしょうがないんだが・・・艇内の天井へ顔が向くのだ。
「深度100。」「舵、戻せ。」
「深度、100で安定しました。」
「耐圧計は。」と、艇長が聞く。
「いまのところ、危険区域ではありません。」と、隊員が返答する。
潜水艇は海中と比重が同じに調整してある。
それで、空気や海水を入れたりしなくても浮き沈みができるのだ。
「艇内温度は?」「25度です。」「うむ、まだ二酸化炭素量は多くないな。」と、艇長だ。
酸素が不足してくると艇内温度が上がるのだ。
「よし、150まで試すか。」と、決断する松本艇長だ。
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