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クリステーナ号の完成式。
とう、とう、オレのフネが・・・
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「マツモトキャップ。」と、伝令が・・・
「ごくろうさん。」と、通信文を受け取る。
軍事通信は伝令が直接、手渡しが原則だ。
「おお、やっとか・・・」と、通信文をながめる中尉だ。
それは、クリステーナ号の艤装が終わってとの知らせであった。
試作したアクテブ・ソナーが搭載されたのだ。
ピッカース造船所からの引き渡し式が・・・マーガレット幼女いや、王女様との再会である。
そこは、アランと2人で馬車の警備なのである。
そう、スタッフカーの出番だ。
オーステン社のスグレモノなのだ。
日本では、戦後にイスズ自動車がヒルマンとして販売してるクルマだ。
ブルーバード310に、少し似ている。
柿の種の尾灯のヤツだ。
マーガレット王女様の離宮へ、スタッフカーで向かった二人だ。
すでに、四頭たての馬車が・・・馬車の後ろへ配置についた。
そこて、メイド士官と幼女の王女様が・・・
「マツモト、今日は頼みますよ。」と、メイド士官だ。
肩からバックを・・・まさか・・・オマルか・・・
そうだ、きっとまた潜水艦へ・・・幼女様が・・・
だから、わざわざ挨拶へ・・・イヤな予感しかしないが・・・
まあ、空気を読んで余計なことはきかない中尉だ。
すこしは、大人になった中尉なのだ。
そして、馬車列は完成式典のある潜水艦桟橋を目指した・・・
「あれが、あたいのフネなのね。」と、マーガレット王女様が馬車の窓から顔を出した。
軍楽隊が英国国歌(女王よ、永遠なれ)を奏でる。
式典は式次第にそって、幼女様のお言葉でお開きだったが・・・
やはり、試乗するらしいのだ。
オマルの準備をメイド士官が始めたからだ。
仮にも、大英帝国の姫である。
オマルもマイセン陶器のデラックスなヤツなのだ。
マツモト君の年俸でも買えないほどだ。
ボ~ンチャイナ製のスグレものである。
持つところは・・・黒檀製なのだ。
オマルといってもバカにはできないのである。
「やはりか・・・」と、マツモト君は覚悟を決めた。
マーガレット王女様がメイド士官にダッコされて、ハッチから乗り込んだからである。
「マツモトッ。」と、王女様がコイコイだ。
「殿下、なんでしょうか?」と、かがみこんだ。
「よしなにじゃ。」と、王女様の言葉である。
「ハ、ハァ~ッ。」と、平伏するマツモト中尉だ。
その平伏で、王女様のご機嫌が・・・あがるのだ。
騎士を演じるのも大変であるのだ。
万が一には、幼女を守って死なねばならないからだ。
それが、騎士の務めなのである。
そう、弾除けになるのである。
「では、よろしいでしょうか。」と、王女様へ許可を・・・
「そうね、いいわよ。」「ハ、ハァ~ッ。」
「友綱は。」「解きました。」「抜錨っ。」「錨収容しました。」
「ジーゼル始動しろ。」「離岸する。」「アイアイ・サー。」
潜水艦桟橋からはタグ・ボート要らずで離岸できるのだ。
「前進、半速。」「5ノット維持。」
もちろん、マツモト君と王女様は艦橋の上だ。
王女様はお立ち台の上である。
6歳の幼女では背が低いからだ。
もちろん、メイド士官も同席である。
軍港内を5ノットで・・・やがて、軍港を出る。
「王女様。」「なんじゃ。」「そろそろ。」「そうか。」
これで、わかるとは・・・王女も隅に置けないのだ。
マツモトキャプテン(艦長)が潜航合図のサイレンだ。
メイド士官が王女様を抱っこして・・・司令室へ降りる。
コアラの抱っこだな・・・
マツモト君がハッチを閉める。
再度、確認だ。
「よし。」「ベント開け。」「潜舵、下げ30度。」
「ジーゼル停止。」「モーター切り替え。」
「深度30まで。」
次々と指示が出て、クリステーナ号は海中へ進んでいく。
もちろん、王女様の乗船だ。
海上には警護の駆逐艦が追従しているのである。
ちなみに、アクデブ・ソナーの試験も兼ねる試運転なのである。
「深度、30です。」「潜舵、もどせ。」(水平にする。)
「深度、30で安定しました。」「よし、5ノットを維持しろ。」「アイアイサー。」
機関員が蓄電池の電力を点検する。
操舵員は操舵輪を艦が海流に流されないように維持している。
「リバプールはついてきてるか。」「え、え、背後に。」と、ソナー員が答える。
パッシブ・ソナーで追従の駆逐艦の機関音が聞こえるからである。
しかし、後方というだけで、詳しい方角は判明しないのだ。
「よし、アクデブを試してみるか・・・」と、ソナー員へ。
操作盤のレバーを切り替える。
ソナー員は2名だ。 それぞれ、アクテブとパッシブと別れている。
「よしっ、アクデブ・ソナー低周波で発振だ。」と、指示をだした。
4000サイクルの振動音波がアクデブ・ソナーの水中スピーカーから発振される。
海中は音波が伝わる速度が空気中の4倍だ。
秒速、1500メートルだ。
駆逐艦リバプールの艦底で跳ね返って・・・
「探知できました。」と、ソナー員だ。
「方向や距離は。」「イマイチです。」
「では、14000サイクルの振動波だ。」「アイアイサー。」
「ピキーーーーーン。」と、高周波が・・・
よく、ピキーーーン、ブブブ。」のピキーーーンだ。 ブブブは低周波だ。
「方向が詳細に判明しました。」「魚雷発射の精度で探知できました。」
「そうか。」と、満足げなマツモト君である。
「ごくろうさん。」と、通信文を受け取る。
軍事通信は伝令が直接、手渡しが原則だ。
「おお、やっとか・・・」と、通信文をながめる中尉だ。
それは、クリステーナ号の艤装が終わってとの知らせであった。
試作したアクテブ・ソナーが搭載されたのだ。
ピッカース造船所からの引き渡し式が・・・マーガレット幼女いや、王女様との再会である。
そこは、アランと2人で馬車の警備なのである。
そう、スタッフカーの出番だ。
オーステン社のスグレモノなのだ。
日本では、戦後にイスズ自動車がヒルマンとして販売してるクルマだ。
ブルーバード310に、少し似ている。
柿の種の尾灯のヤツだ。
マーガレット王女様の離宮へ、スタッフカーで向かった二人だ。
すでに、四頭たての馬車が・・・馬車の後ろへ配置についた。
そこて、メイド士官と幼女の王女様が・・・
「マツモト、今日は頼みますよ。」と、メイド士官だ。
肩からバックを・・・まさか・・・オマルか・・・
そうだ、きっとまた潜水艦へ・・・幼女様が・・・
だから、わざわざ挨拶へ・・・イヤな予感しかしないが・・・
まあ、空気を読んで余計なことはきかない中尉だ。
すこしは、大人になった中尉なのだ。
そして、馬車列は完成式典のある潜水艦桟橋を目指した・・・
「あれが、あたいのフネなのね。」と、マーガレット王女様が馬車の窓から顔を出した。
軍楽隊が英国国歌(女王よ、永遠なれ)を奏でる。
式典は式次第にそって、幼女様のお言葉でお開きだったが・・・
やはり、試乗するらしいのだ。
オマルの準備をメイド士官が始めたからだ。
仮にも、大英帝国の姫である。
オマルもマイセン陶器のデラックスなヤツなのだ。
マツモト君の年俸でも買えないほどだ。
ボ~ンチャイナ製のスグレものである。
持つところは・・・黒檀製なのだ。
オマルといってもバカにはできないのである。
「やはりか・・・」と、マツモト君は覚悟を決めた。
マーガレット王女様がメイド士官にダッコされて、ハッチから乗り込んだからである。
「マツモトッ。」と、王女様がコイコイだ。
「殿下、なんでしょうか?」と、かがみこんだ。
「よしなにじゃ。」と、王女様の言葉である。
「ハ、ハァ~ッ。」と、平伏するマツモト中尉だ。
その平伏で、王女様のご機嫌が・・・あがるのだ。
騎士を演じるのも大変であるのだ。
万が一には、幼女を守って死なねばならないからだ。
それが、騎士の務めなのである。
そう、弾除けになるのである。
「では、よろしいでしょうか。」と、王女様へ許可を・・・
「そうね、いいわよ。」「ハ、ハァ~ッ。」
「友綱は。」「解きました。」「抜錨っ。」「錨収容しました。」
「ジーゼル始動しろ。」「離岸する。」「アイアイ・サー。」
潜水艦桟橋からはタグ・ボート要らずで離岸できるのだ。
「前進、半速。」「5ノット維持。」
もちろん、マツモト君と王女様は艦橋の上だ。
王女様はお立ち台の上である。
6歳の幼女では背が低いからだ。
もちろん、メイド士官も同席である。
軍港内を5ノットで・・・やがて、軍港を出る。
「王女様。」「なんじゃ。」「そろそろ。」「そうか。」
これで、わかるとは・・・王女も隅に置けないのだ。
マツモトキャプテン(艦長)が潜航合図のサイレンだ。
メイド士官が王女様を抱っこして・・・司令室へ降りる。
コアラの抱っこだな・・・
マツモト君がハッチを閉める。
再度、確認だ。
「よし。」「ベント開け。」「潜舵、下げ30度。」
「ジーゼル停止。」「モーター切り替え。」
「深度30まで。」
次々と指示が出て、クリステーナ号は海中へ進んでいく。
もちろん、王女様の乗船だ。
海上には警護の駆逐艦が追従しているのである。
ちなみに、アクデブ・ソナーの試験も兼ねる試運転なのである。
「深度、30です。」「潜舵、もどせ。」(水平にする。)
「深度、30で安定しました。」「よし、5ノットを維持しろ。」「アイアイサー。」
機関員が蓄電池の電力を点検する。
操舵員は操舵輪を艦が海流に流されないように維持している。
「リバプールはついてきてるか。」「え、え、背後に。」と、ソナー員が答える。
パッシブ・ソナーで追従の駆逐艦の機関音が聞こえるからである。
しかし、後方というだけで、詳しい方角は判明しないのだ。
「よし、アクデブを試してみるか・・・」と、ソナー員へ。
操作盤のレバーを切り替える。
ソナー員は2名だ。 それぞれ、アクテブとパッシブと別れている。
「よしっ、アクデブ・ソナー低周波で発振だ。」と、指示をだした。
4000サイクルの振動音波がアクデブ・ソナーの水中スピーカーから発振される。
海中は音波が伝わる速度が空気中の4倍だ。
秒速、1500メートルだ。
駆逐艦リバプールの艦底で跳ね返って・・・
「探知できました。」と、ソナー員だ。
「方向や距離は。」「イマイチです。」
「では、14000サイクルの振動波だ。」「アイアイサー。」
「ピキーーーーーン。」と、高周波が・・・
よく、ピキーーーン、ブブブ。」のピキーーーンだ。 ブブブは低周波だ。
「方向が詳細に判明しました。」「魚雷発射の精度で探知できました。」
「そうか。」と、満足げなマツモト君である。
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