伊号式潜水艦。

ゆみすけ

文字の大きさ
114 / 253
潜水艦会議の開催だ。

第1回、日英の潜水艦会議だ。

しおりを挟む
 「これは、そうだ。」「潜水艦会議しかないぞ。」と、スツキ機長が案をだした。
日本式の潜水母艦方式か、英国式の飛行艇方式か、会議で話し合おうということだ。
 日本は神武建国以来、話し合いで物事を解決してきた歴史があるのだ。
日本に独裁者は存在しないのだ。
 日本の元首は統治はしない、誰かへ委託しるのだ。
そして、民衆を統治するが・・・元首を支えるのは民衆なのだ。
 つまり、古代からの民主国家が日本なのだ。
それで、なにはなくても会議はあるのだ。
 英国からは、英国人の数人の技師らとマツモト・スツキの両人だ。
ちなみに、クラリス司令官は見てるだけだ。
 なんせ、専門的なことは、わかんないからだ。
そして、日本側からは呉の潜水艦ドックや河西航空の技師らである。

 通訳を介しての会議だから・・・時間がかかるのである。
議長はクラリス司令官だ。
 そこは、英国側へ花をもたせようとの日本側の配慮なのだ。
「あたしは、議長のクラリスです。」「では、会議をはじめますです。」と、たどたどしい日本語で始まったのだ。
 「まずは、救助飛行艇を日本側がどうするのか、はっきりしたほしいです。」と、スツキ機長だ。
「では、河西の河西社長、どうぞ。」と、クラリスが指名する。
 「それでは、英国の8発飛行艇を検分しての感想ですが。」
「マーリン・エンジンの排気タービンの排気タービン技術移転を希望したいですが。」
 「では、見返りは?」と、クラリス議長だ。
「う、う、それは・・・」「それは?」「英国が何を欲しいのかですが・・・」
 「では、ピッカーズ重工の技師の方、どうぞ。」と、クラリスが指名する。
「え、え、と、ピッカーズのスミスともうします。」「2段フラップの設計図が・・・」
 「だそうですよ、河西さん。」と、クラリスが・・・
「あの、短距離離水のフラップですか。」と、苦渋の顔の河西社長だ。
 「英国としては、機体を買い上げてもいいんですが、距離がありますから。」と、英国側の代表がいう。
「米国へ渡さなければ、が条件ですが。」と、布石を打っ河西社長だ。
 「あの、フラップは外観を真似てもうまく作用しませんからな。」と、河西社長が明かす。
「なるほど、それで判明しました。」と、スミス技師がいう。
 いくら外見を真似てもいまく作用しなかったからだ。
「あの、フラップは水銀の移動を検知して作用する特殊なプラップですから。」と、秘密を一部明かす。
 「操縦者は操作しないのですよ、機械で判断して機械で作動しますからな。」と、河西社長だ。
「一番の秘密は操作装置なんですよ。」
 「フラップはヒトが操作しても無理ですからな。」と、豪語するのだ。
「英国のロールス社がマーリンエンジンのすべてを開示したくれるなら、こちらもすべて開示しますぞ。」
 「では、ロールス社の技師の方は?」と、クラリスが指名する。
「ロールス社のサイモンです。」「はじめに、我が社の、マーリンエンジンを購買するのが条件です。」
 なかなか、商売人のロールス社だ。
「いまある、二式大型飛行艇が12機あります。」「つまり、96基でどうですか。」
 「ペラとセットでなら。」と、なかなかロールス社も商売人だ。
「わかりました、それで手を打ちましょう。」
 おおきな商談がまとまったのだ。
もちろん、河西航空にそんな予算なんて、ある訳が無い。
 予算は海軍の軍事予算から出るのである。

 「我が英国としては、4号機を買い取りたいのだが・・・」と、マツモト君が、本音だ。
はるばる、英国からの外洋を成功させた機体だ。
 それに、マーガレット王女の名を冠してるからでもあるのだ。
帰りは、普通の二式大型飛行艇では速度が遅いからでもある。
 こうして、会議で双方の話が煮詰まっていくのである。
「あのう、技師の交換留学の件は?」と、誰かが聞いた。
 「そうでした、互いに技師の交換をすれば技術の育成につながるとの提案がありましたが・・・」と、クラリス議長が提案する。
 「では、いま来日している技師らが、第一陣ということで、日本側は4号機に同乗して・・・」と、話が煮詰まる。
 「では、つぎに救助潜水艇の件だが・・・」と、クラリスが議事を進める。
なかなかクラリスは会議の進め方がうまいようだ。
 ここまで、いつもなら順調に会議は進まないものなのだが・・・さすが、金髪の力か!
「では、救助潜水艇の件ですが。」と、議事を進める。
 「この件では、マツモト艦長が提案があるとのことですが。。。」と、マツモト君を指名する議長だ。
「救助潜水艇は性能は潜水母艦タイプが、すぐれていますが飛行艇では運べません。」
 「それで、潜水艦の事故では、まず第一陣が飛行艇で駆け付けて、応急措置をしてから。」
「それから、潜水母艦が駆けつけるという提案なんですが・・・」
 すると、日本側の技師から、「それは、わかりますが・・・予算が。」
「そう、予算が無いが、しかし隊員らの命が大切でしょう。」
 「軍艦1隻よりは、予算は掛かりませんよ。」と、マツモト君がいう。
「潜水艦の隊員を訓練する予算は膨大ですよ。」
 「これは、政府との兼ね合いもあるから・・・なんとも、言えないようですね。」と、クラリスが締める。
なかなか、紛糾する議題を締めるのが上手なクラリス議長のようだ。
 潜水艦会議は軍事予算を決める会議ではないからだ。
ここで、軍事予算は決められない。
 
 読者諸君は西村式潜水艇なるモノを聞いたことがあるかな・・・
西村式潜水艇は昭和4年に日本で開発された潜水調査艇だ。
 深度350メートルまで潜航できる、小型の潜水艇である。
水中を見ることができるガラスの窓があり、マジック・ハンドとサーチライトが付いていて・・・
 海底調査などや海難事故調査などに使われたのだ。
謎の爆発事故で轟沈した戦艦陸奥の調査をした記録がある。
 あとは、関門トンネルの工事の海底調査などだ。
潜水艦事故(イ63)の調査も実施したのだ。
 イタリーで、19世紀後半に、すでに海底調査の潜水艇が完成していたが、木製で使えるモノではない。
世界初の潜水調査艇は西村式潜水艇が初なのだ。
 しかし、戦後の混乱で歴史から埋もれてしまったのだ。
実際に300メートルの深海へ海底調査ができたのだ。
 パヨクにより、戦前は暗黒時代という嘘がはびこるが、いい加減に目を覚ますときだと思うのである。
 
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

If太平洋戦争        日本が懸命な判断をしていたら

みにみ
歴史・時代
もし、あの戦争で日本が異なる選択をしていたら? 国力の差を直視し、無謀な拡大を避け、戦略と外交で活路を開く。 真珠湾、ミッドウェー、ガダルカナル…分水嶺で下された「if」の決断。 破滅回避し、国家存続をかけたもう一つの終戦を描く架空戦記。 現在1945年夏まで執筆

甲斐ノ副将、八幡原ニテ散……ラズ

朽縄咲良
歴史・時代
【第8回歴史時代小説大賞奨励賞受賞作品】  戦国の雄武田信玄の次弟にして、“稀代の副将”として、同時代の戦国武将たちはもちろん、後代の歴史家の間でも評価の高い武将、武田典厩信繁。  永禄四年、武田信玄と強敵上杉輝虎とが雌雄を決する“第四次川中島合戦”に於いて討ち死にするはずだった彼は、家臣の必死の奮闘により、その命を拾う。  信繁の生存によって、甲斐武田家と日本が辿るべき歴史の流れは徐々にずれてゆく――。  この作品は、武田信繁というひとりの武将の生存によって、史実とは異なっていく戦国時代を書いた、大河if戦記である。 *ノベルアッププラス・小説家になろうにも、同内容の作品を掲載しております(一部差異あり)。

もし石田三成が島津義弘の意見に耳を傾けていたら

俣彦
歴史・時代
慶長5年9月14日。 赤坂に到着した徳川家康を狙うべく夜襲を提案する宇喜多秀家と島津義弘。 史実では、これを退けた石田三成でありましたが……。 もしここで彼らの意見に耳を傾けていたら……。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【架空戦記】狂気の空母「浅間丸」逆境戦記

糸冬
歴史・時代
開戦劈頭の真珠湾攻撃にて、日本海軍は第三次攻撃によって港湾施設と燃料タンクを破壊し、さらには米空母「エンタープライズ」を撃沈する上々の滑り出しを見せた。 それから半年が経った昭和十七年(一九四二年)六月。三菱長崎造船所第三ドックに、一隻のフネが傷ついた船体を横たえていた。 かつて、「太平洋の女王」と称された、海軍輸送船「浅間丸」である。 ドーリットル空襲によってディーゼル機関を損傷した「浅間丸」は、史実においては船体が旧式化したため凍結された計画を復活させ、特設航空母艦として蘇ろうとしていたのだった。 ※過去作「炎立つ真珠湾」と世界観を共有した内容となります。

日本の運命を変えた天才少年-日本が世界一の帝国になる日-

ましゅまろ
歴史・時代
――もしも、日本の運命を変える“少年”が現れたなら。 1941年、戦争の影が世界を覆うなか、日本に突如として現れた一人の少年――蒼月レイ。 わずか13歳の彼は、天才的な頭脳で、戦争そのものを再設計し、歴史を変え、英米独ソをも巻き込みながら、日本を敗戦の未来から救い出す。 だがその歩みは、同時に多くの敵を生み、命を狙われることも――。 これは、一人の少年の手で、世界一の帝国へと昇りつめた日本の物語。 希望と混乱の20世紀を超え、未来に語り継がれる“蒼き伝説”が、いま始まる。 ※アルファポリス限定投稿

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

大東亜戦争を有利に

ゆみすけ
歴史・時代
 日本は大東亜戦争に負けた、完敗であった。 そこから架空戦記なるものが増殖する。 しかしおもしろくない、つまらない。 であるから自分なりに無双日本軍を架空戦記に参戦させました。 主観満載のラノベ戦記ですから、ご感弁を

処理中です...