伊号式潜水艦。

ゆみすけ

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英国では無いと、気が付かないドイツかも!

今度は逃がさないぞ~っ!

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 20ノット近くでトンズラする潜水艇だ。
「おい、もっと速度がでないのか。」と、警備艇の舳先でわめくヨハン兵長だ。
 「これで、いっぱいですよ。」と、ハンスが叫ぶ。
警備艇のエンジンが五月蠅いからだ。
 軍港の警備のためのフネだ。
まあ、機銃を1丁舳先につけたショボイ兵器である。
 軍港内の警備だから戦場で戦うわけではない。
小回りが利く、小型のランチである。
 エンジンもジーゼルの小型のモノである。
それで、最高20ノット出ればイイほうなのだ。
 つまり、互いに逃げる速度と追う速度が同じであれば・・・なかなか追いつけないのである。
「くそっ、こんどこそ逃がさんぞ。」と、イキリまくヨハン兵長だ。
 なぜなら、以前に英国海軍の潜水艦に逃げられたからだ。
その所為で・・・降格となり、港の警備へ廻されてしまった恨みがあるからだ。
 「英海軍めっ、鉄槌を下してやるぞーっ。」と、必死の形相だ。
そのころには、他からも警備艇が集まってきて、数隻で不審潜水艇を追うことと・・・
 
 そして、こちらは逃げるフランス海軍の潜水艇だ。
「これ以上は、無理です。」と、艇長へいう機関員だ。
 見れば、わかるから何も言えないシトロエン艇長である。
「そうだ、吊り下げてある魚雷は使えないかな。」と、思いつくが・・・
 「艇長、あれは前の敵へ・・・今は、後ろからの敵ですよ。」と、隊員がいう。
「そうだが、なんかしないと・・・追いつかれるぞ。」
 「別に、戦時ではないから殺されはしないが・・・フランスの恥だぞ。」と、シトロエンがいう。
「そうだ、艇長。」「なんだ。」
 「魚雷を走らせずに、置いてくんですよ。」
「どういう意味だ?」
 「そのままに、外すんですよ。」「すると、浮かぶじゃないですか。」
「まあ、そうだな。」と、シトロエンが・・・
 「そうか、機雷として使うんだな。」「そうです。」
「よし、魚雷を外すだけにしよう。」
 「できそうか。」と、シトロエンがいう。
「おそらく、この電気のスイッチを入れなければ、いいはずです。」
 「よし、やるぞ。」「魚雷を外せ。」「ダッコー。」
潜水艇の胴体にぶら下がっている魚雷が外されて・・・潜水艇はそのまま通過する。
 そして、ポカリと海面へ浮かんできた魚雷だ。
そこへ、追跡中のドイツ軍の警備艇が・・・・
 浮かんでる魚雷へ乗り上げる警備艇だ。
少しのショックでは爆発しないが・・・さすがにフネがぶつかれば・・・どんな間抜けな魚雷でも爆発するのである。
 「ドッカーーーーーーーーン。」と、爆発する魚雷だ。
その衝撃で高々と空へ持ち上げられる警備艇である。
 そして、上から重力があるから・・・落ちてくる警備艇が・・・
その後ろから追ってきていた警備艇の上へ・・・・
 追跡中の警備艇は・・・追跡どころではないのである。
海へ投げ出されるハンスとヨハン兵長である。
 「くそっ、2度までも・・・」と、悔し涙にくれるヨハンとハンスである。
運がイイことに救命胴衣を着けているので・・・警備艇の兵卒らは溺れることはなかったのである。
 まあ、韓国と違って海軍の水兵は全員が泳げるのだが・・・

 そして、ドイツ軍の混乱の内にキール軍港の沖へ・・・無事に避難できたフランス海軍の潜水艇だ。
「ふう、魚雷も使いようだな。」と、今更なシトロエン艇長だ。
 「よし、このままボルドーへ帰還するぞ。」「ダッコー。」
フランス海軍の潜水艇は、なんとかキール軍港の偵察を敢行して・・・母港へ帰還するのであった。
 そして、こちらは踏んだり蹴ったりのドイツ海軍キール軍港である。
まんまと、逃げられて・・・警備艇は数隻が使い物にはならないのである。
 仲間の警備艇に助けられたヨハンにハンスや他の面々である。
「これで、3度目だぞ。」「くそっ、英国海軍めっ。」
 「大使館へ正式に抗議するぞ。」
「これは、開戦しかないぞ。」「もう、ガマンが限界だ。」
 キール軍港の水兵らは戦々恐々だ。
まるで、第一次大戦の前のバルト三国である。
 ドイツ帝国からの正式の抗議を受けた英国大使館からの問い合わせが・・・本国の海軍へ・・・
「いや、我が海軍からはキール軍港への偵察なぞ、知らないぞ。」「指示も出していないぞ。」
 との、本国からの返答である。
それを、英国大使館はドイツ帝国へ・・・伝えるだけなのだが・・・
 「現に、被害が出てるのだ。」「英国潜水艇の仕業に間違いないのだ。」
「現に、目撃した水兵も多いのだぞ。」
 「しかし、本国は覚えがないと・・・」と、英国大使が食い下がるが・・・
「これで、2回も被害がでたのだぞ、戦争は互いにしたくなないだろう。」と、ドイツ帝国の政府代表が苦言をいう。
 「我が、英国は神に誓って、法外な偵察なぞ・・・」と、英国大使がいうが・・・
ドイツ帝国側に聞く耳は無いようだ。
 これは、万が一ということも・・・早々に引き上げる英国大使は本国へ暗号電文を打つのであった。
その内容は・・・ドイツ側は開戦の恐れが十分あり・・・という内容だ。
 戦争は、相手が攻めてきてから用意しては負けてしまう。
事前に準備するのは当然なのである。
 そして、準備して開戦にならないならOKなのである。
ドイツ帝国と大英帝国は互いの腹の探り合いなのである。
 フランス海軍のキール軍港偵察は、思わない波乱を巻き起こしたのであった・・・
 
 
 
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