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敵に拿捕されるくらいなら・・・
追いつかれた、ドイツ潜水艇だっ!
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「ふむ、艦橋に間違いないな。」と、アランは確信する。
なんせ、潜望鏡が突き出てるのが見えるからである。
「ふむ、潜望鏡が出てるから、潜水艦かも・・・」
「いえ、艦長、この距離ですから・・・潜水艇と・・」と、先任士官だ。
海軍用に造られた双眼鏡は陸軍の6倍ではない。
完全防水の7倍で口径が5センチもあるのだ。
日露戦争当時は双眼鏡といえば、ドイツ製が幅を利かせていて・・・かの、連合艦隊総司令の東郷元帥はドイツ製の変倍双眼鏡だった。
しかし、こと、光学兵器に関しては日本人技師は相性が良かったのだ。
民族に得意不得意があるように、日本民族は望遠鏡とか双眼鏡などに、抜群に相性がよかったのである。
それが、現在の日本製デシカメにつながっているのである。
そして、その日本から光学兵器としての潜水艦用に双眼鏡が譲渡されているのである。
完全防水で、少し重いが、湿気にも強く、耐ショックガラスで落としても割れないレンズだ。
そして、視界には目盛りが浮き出て・・・その対象物の大きさや距離まで把握できるのだ。
英国製のショボイ双眼鏡では無理な話なのである。
「ふむ、なんとか追いつけそうだな。」と、アランがいう。
なぜなら、艦橋から船体までが見えるようになってきたからだ。
アランは・・・内心で天の神様へ感謝なのだ。
なぜなら、ポーツマス軍港でのロケット魚雷試射の責任を回避できそうだからだ。
あの、敵潜水艇へ・・・全責任を押し付ければ・・・いいんだ。
まさか、マジで敵の潜水艇が・・・そして、フランス大使との密約を・・・侮れないドイツ軍なのだ。
あそこで、アラン達がロケット魚雷の試射をしてなければ・・・フランス大使との密約はテロ攻撃で・・・
ご破算になっているだろう・・・
偶然とは、恐ろしいものであるようだ。
「おい、なんとかならないか。」と、艇長のハイネマンは焦る。
「このままでは、最悪は撃沈か拿捕されるぞ。」と、空気を読めない発言だ。
「・・・・」と、なんも言えない機関員だ。
蓄電池のモーター航行では、8ノツトがギリなのだ。
それも、30分あまりで蓄電池が・・・カラになるのだ。
「あがいてみたところで、なんもなりませんよ。」と、言いたいが、黙ってる機関員だ。
「そうだ、電気魚雷が1発、まだあったはずだ。」と、ハイネマンの顔が輝いた。
「ありますが、方角が反対ですが。」と、航海士だ。
魚雷は舳先から発射できるのだ。
潜水艦ではない、潜水艇なのだ。
発射菅は前部にあるだけなのだ。
「まだ、蓄電池は残ってるな。」「ハイ。」
「今のうちに転回しろ。」「わかりました。」
潜水艇5号はゆっくりと船体を転回させる。
その行動は、アラン達の英国潜水艦も当然に気が付くのだ。
「おい、なんか敵が転回してるようだぞ。」と、アランがいう。
「艦長、これはまさか・・・」
「うむ、魚雷攻撃かっ。」「いかんぞ。」
「敵の射線に入らないようにしなければならない。」
「潜水艦の舳先に見張り員を。」「アイサー。」
隊員の一人が双眼鏡を持って舳先へ・・・
そこで、敵の魚雷の進行方向を示すようだ。
「船首スラスターの用意だ。」「アイサー。」
船首スラスターとは、船の舳先に水流を噴射するノズルが左右に仕込まれていて・・・
その舳先の水流で船首の方向を変える装置だ。
桟橋へ接岸するときや、すばやく船首を方向変換するときの装置である。
もちろん、日本から最近になり入ってきた装置である。
「よし、方向はイイな。」「ヤボール。」(了解)
「電気推進魚雷、発射だ。」
「シュ、シュ、シュ・・・・」と、スクリューを廻して魚雷が走り出した。
ここで、電気推進魚雷の長所である。
いままでの魚雷は推進剤を混合してガスを発生させて、タービンエンジンを廻していたのだ。
それで、推進剤のガスが出るのである。
それが、魚雷の航跡となるのだ。
その航跡で魚雷が進む方向がわかるので、回避することもできるのだ。
ところが、電気推進魚雷は内臓の電池でモーターを廻して進むのだ。
そうなのだ、ガスが出ないのだ。
つまり、魚雷に航跡ができないのだ。
回避が不能のドイツ帝国自慢の新兵器なのである。
これは、大変だ。
あぶない、アラン!!!
このままでは、敵の魚雷の餌食なのだっーーーー!
潜水艦の舳先では、観測員が双眼鏡で海面を・・・
「ん、なんか黒いモノが・・・航跡がないぞ。」
「しかし、なんだろう。」
観測員は不審なモノが・・・と、合図だ。
「なんか、不審なモノだそうです。」と、先任士官が聞く。
そこは、なにかと経験がモノをいう先任士官だ。
「船首スラスター噴射だ。」と、いきなり指示だ。
潜水艦の舳先に水流が・・・そこへ、電気推進魚雷が・・・
スラスターの水流が魚雷の信管へ・・・
「バゴゴゴゴゴーーーーン。」と、爆発する電気推進魚雷だ。
「どうした、ヤラらたのかっ!」と、体を潜望鏡で支えるアランだ。
先任士官が、「被害を報告しろ。」と、マイクで叫ぶ。
混乱する潜水艦内だ。
「艦尾機関室、浸水ありません。」「蓄電池室、浸水なし。」
「ソナー室、ありません。」「通信室、浸水ありません。」
「前部魚雷室、浸水ありません。」
「艦尾魚雷無事です。」
「艦長、艦内浸水ありません。」
「うむ、どうやら間に合ったようだな。」「そうですね。」
「おそらく、スラスターで敵の魚雷を爆発させたのでしょう。」「うむ、そのようだな。」
「命中前に爆発して、なんとかできたようです。」と、先任が起き上がる。
「くそっ、やってくれるじゃないか。」と、敵の攻撃に対抗すべく・・・
先任士官が艦長へ・・・
なんせ、潜望鏡が突き出てるのが見えるからである。
「ふむ、潜望鏡が出てるから、潜水艦かも・・・」
「いえ、艦長、この距離ですから・・・潜水艇と・・」と、先任士官だ。
海軍用に造られた双眼鏡は陸軍の6倍ではない。
完全防水の7倍で口径が5センチもあるのだ。
日露戦争当時は双眼鏡といえば、ドイツ製が幅を利かせていて・・・かの、連合艦隊総司令の東郷元帥はドイツ製の変倍双眼鏡だった。
しかし、こと、光学兵器に関しては日本人技師は相性が良かったのだ。
民族に得意不得意があるように、日本民族は望遠鏡とか双眼鏡などに、抜群に相性がよかったのである。
それが、現在の日本製デシカメにつながっているのである。
そして、その日本から光学兵器としての潜水艦用に双眼鏡が譲渡されているのである。
完全防水で、少し重いが、湿気にも強く、耐ショックガラスで落としても割れないレンズだ。
そして、視界には目盛りが浮き出て・・・その対象物の大きさや距離まで把握できるのだ。
英国製のショボイ双眼鏡では無理な話なのである。
「ふむ、なんとか追いつけそうだな。」と、アランがいう。
なぜなら、艦橋から船体までが見えるようになってきたからだ。
アランは・・・内心で天の神様へ感謝なのだ。
なぜなら、ポーツマス軍港でのロケット魚雷試射の責任を回避できそうだからだ。
あの、敵潜水艇へ・・・全責任を押し付ければ・・・いいんだ。
まさか、マジで敵の潜水艇が・・・そして、フランス大使との密約を・・・侮れないドイツ軍なのだ。
あそこで、アラン達がロケット魚雷の試射をしてなければ・・・フランス大使との密約はテロ攻撃で・・・
ご破算になっているだろう・・・
偶然とは、恐ろしいものであるようだ。
「おい、なんとかならないか。」と、艇長のハイネマンは焦る。
「このままでは、最悪は撃沈か拿捕されるぞ。」と、空気を読めない発言だ。
「・・・・」と、なんも言えない機関員だ。
蓄電池のモーター航行では、8ノツトがギリなのだ。
それも、30分あまりで蓄電池が・・・カラになるのだ。
「あがいてみたところで、なんもなりませんよ。」と、言いたいが、黙ってる機関員だ。
「そうだ、電気魚雷が1発、まだあったはずだ。」と、ハイネマンの顔が輝いた。
「ありますが、方角が反対ですが。」と、航海士だ。
魚雷は舳先から発射できるのだ。
潜水艦ではない、潜水艇なのだ。
発射菅は前部にあるだけなのだ。
「まだ、蓄電池は残ってるな。」「ハイ。」
「今のうちに転回しろ。」「わかりました。」
潜水艇5号はゆっくりと船体を転回させる。
その行動は、アラン達の英国潜水艦も当然に気が付くのだ。
「おい、なんか敵が転回してるようだぞ。」と、アランがいう。
「艦長、これはまさか・・・」
「うむ、魚雷攻撃かっ。」「いかんぞ。」
「敵の射線に入らないようにしなければならない。」
「潜水艦の舳先に見張り員を。」「アイサー。」
隊員の一人が双眼鏡を持って舳先へ・・・
そこで、敵の魚雷の進行方向を示すようだ。
「船首スラスターの用意だ。」「アイサー。」
船首スラスターとは、船の舳先に水流を噴射するノズルが左右に仕込まれていて・・・
その舳先の水流で船首の方向を変える装置だ。
桟橋へ接岸するときや、すばやく船首を方向変換するときの装置である。
もちろん、日本から最近になり入ってきた装置である。
「よし、方向はイイな。」「ヤボール。」(了解)
「電気推進魚雷、発射だ。」
「シュ、シュ、シュ・・・・」と、スクリューを廻して魚雷が走り出した。
ここで、電気推進魚雷の長所である。
いままでの魚雷は推進剤を混合してガスを発生させて、タービンエンジンを廻していたのだ。
それで、推進剤のガスが出るのである。
それが、魚雷の航跡となるのだ。
その航跡で魚雷が進む方向がわかるので、回避することもできるのだ。
ところが、電気推進魚雷は内臓の電池でモーターを廻して進むのだ。
そうなのだ、ガスが出ないのだ。
つまり、魚雷に航跡ができないのだ。
回避が不能のドイツ帝国自慢の新兵器なのである。
これは、大変だ。
あぶない、アラン!!!
このままでは、敵の魚雷の餌食なのだっーーーー!
潜水艦の舳先では、観測員が双眼鏡で海面を・・・
「ん、なんか黒いモノが・・・航跡がないぞ。」
「しかし、なんだろう。」
観測員は不審なモノが・・・と、合図だ。
「なんか、不審なモノだそうです。」と、先任士官が聞く。
そこは、なにかと経験がモノをいう先任士官だ。
「船首スラスター噴射だ。」と、いきなり指示だ。
潜水艦の舳先に水流が・・・そこへ、電気推進魚雷が・・・
スラスターの水流が魚雷の信管へ・・・
「バゴゴゴゴゴーーーーン。」と、爆発する電気推進魚雷だ。
「どうした、ヤラらたのかっ!」と、体を潜望鏡で支えるアランだ。
先任士官が、「被害を報告しろ。」と、マイクで叫ぶ。
混乱する潜水艦内だ。
「艦尾機関室、浸水ありません。」「蓄電池室、浸水なし。」
「ソナー室、ありません。」「通信室、浸水ありません。」
「前部魚雷室、浸水ありません。」
「艦尾魚雷無事です。」
「艦長、艦内浸水ありません。」
「うむ、どうやら間に合ったようだな。」「そうですね。」
「おそらく、スラスターで敵の魚雷を爆発させたのでしょう。」「うむ、そのようだな。」
「命中前に爆発して、なんとかできたようです。」と、先任が起き上がる。
「くそっ、やってくれるじゃないか。」と、敵の攻撃に対抗すべく・・・
先任士官が艦長へ・・・
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