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やはり、水先案内は必要だな。
海底戦車の欠点とは・・・
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漁船に化けた水先案内船が、フランスのカレー市から英国のドーバーを目指して進む。
「いいか、海底戦車は速度が遅いから5ノットから10ノットの間で進むんだぞ。」と、案内船の船長がいう。
もちろん、民間人の姿だが・・・ドイツ帝国の情報部の人間だ。
「ヤゴール。」と、船員が答える。
数名の船員は、もちろんドイツ帝国の情報部の人間である。
「信号は出してるな。」「え、え、間違いありません。」
漁船の船内には音波発振器が備えられて、水中スピーカーが船底に附いてるのである。
その水中スピーカーからシグナル音波が等間隔で発振されているのだ。
その音波を海底戦車はソナーで受信して、侵攻方向を定めているのだ。
第1回目の侵攻は1両(ディートフリート軍曹)の海底戦車しかドーバーまでたどり着けなかったのだ。
そして、残りの39両は2両目が立ち往生して・・・39両は侵攻が失敗したのだったのだ。
海底を戦車で進めば・・・海底のドロが立ち昇り・・・浅い海でも、周りが判別できなくなるのだ。
それで、戦車の窓(防水ガラス)は使えなくなってしまったのだ。
英仏海峡は浅瀬で深度は46メートル前後で、うっすらと海底は日差しが入るのだが・・・
ドロが舞い上がると・・・迷子もありえるのである。
海底戦車の車内の方位計は地磁気の乱れで・・・使えないことも多々あるからだ。
先導する漁船からの音波を聞きながら・・・海底戦車は進行方向を修正しながら、ドーバーを目指すのだ。
その頃、やっと整備が終わった日本海軍の水上戦車がドーバーの浜に並んだのだ。
水上戦車は20両だ。
10両がアランの指揮で、残りの10両がマツモト中尉の指揮下である。
「まだ、陸軍のマークⅣ型は到着しないのか。」と、アランが危機感を抱く。
「うむ、鉄道から陸送するのが手を焼いてるらしい。」
初期の戦車は速度が遅く、毎時8キロ程度だった。
それで、戦場までは鉄道か陸送するのだが・・・専門の台車へ1両づつ載せて・・・牽引車で運ぶのだ。
馬は、戦車が重いから無理なのだ。
それで、陸軍は予想より搬送に手こずってるようだ。
「いつ、ドイツ軍のドーバー越があるやもなのだ。」と、アランだ。
「仕方がない、先に水上戦車だけでも、配置へつけるぞ。」と、マツモト中尉が判断したのだった。
「とりあえず、アラン隊は待機で。」
「オレが先行して、網を張るから。」「うむ、任せたぞ。」
「あ、あ。」
水上戦車は浜から・・・海へ・・・そして、数ヶ所に別れてソナーのスイッチを入れたのだ。
マツモト隊とアラン隊は、6時間交代で探索をするのだった。
交代するのに1時間は必要だからだ。
海岸では、それなりの速度なんだが・・・海へ入ると、速度は遅くなるからだ。
そこは、小型船とは違い、水上を走行できる戦車所以なのである。
水陸両用は、それなりの制約はあるのである。
「ん、なんか見えるぞ。」と、偵察員がマツモト君へ速報だ。
「あ、あ、あれか・・・漁船じゃないか。」と、双眼鏡で観る。
むこうの漁船が・・・動きがおかしいぞ・・・
「隊長、漁船が変な動きですよ。」
「なんだと、よし臨検だ。」
「漁船へ戦車を近づけろ。」「アイサー。」(日本軍の隊員は英海軍に敬意を示して英語で返事だ。)
「船長、敵の変な船が気が尽きやしたぜ。」「なんだと。」
「あれは、なんなんだ。」
「砲塔が付いたフネかな。」
「しかし、大きさがフネほど大きくないぞ。」
「英海軍の秘密兵器かっ!」
「いかん、逃げるんだ。」「反転しろ。」
「でも、海底戦車は、どうするんです。」
「そうだったが、どうしょうもないぞ。」
まさか、英海軍が水上戦車なる秘密兵器でドイツ軍を待ち構えてるなんて、思ってなかった漁船のスパイ船員は・・・パニックだ。
予想もつかない事案に対処するのが・・・スパイなんだが・・・まさか、水上戦車なんて・・・予想外だったのだ。
水上戦車の拡声器で、「停船しろ。」「我は英国海軍だ。」
「臨検する、停船をしろ。」
「さもないと、砲撃するぞ。」と、脅すマツモト中尉だ。
パット見、英国の漁船ぽく見えるが・・・アルフアベットの船体番号も・・・あやしいのだ。
「まさか、ドイツの工作船じゃないだろうな。」と、マツモト君は想像するのだ。
しかし、追跡するが・・・水上戦車は速度が遅いのだ。
漁船の方が速いのである。(漁船は15ノットは出るのだ。)
「いかん、このままでは逃してしまうぞ。」
「民間船なら、海軍から逃げないからな・・・」
「どうみても、不審船だぞ。」
「砲撃してみろ、怯んで停船するかもしれんぞ。」と、砲手へ指示をだす。
「アイサー。」「不審船を威嚇砲撃します。」
「うむ、2・3発かましてやれ。」
砲手は波に揺れる戦車の動きを考えて・・・不審船の前方へ砲撃をかます。
「バウウウン。」と、45ミリ長砲身から爆雷効果がある砲弾が射出する。
爆雷効果砲弾は、水面に着弾すると水中で破裂して水柱を発生させるのだ。
敵、潜水艦へ使うヤツだ。(爆雷効果があるのだ。)
「うわっ、撃ってきやがったぞ。」と、案内船が慌てるのだ。
そのころ、突然に案内音波が消えたので・・・慌てる海底戦車の39両である。
そして、爆雷かもしれない音が響き渡るのだ。
「どうしたんだ。」「案内船の音波が消えたぞ。」
「爆発音だぞ。」
互いの通信手段が無い海底戦車隊は混乱するのだ。
海底戦車の互いの音通ができれば・・・混乱は無かったのだが・・・
「いかん、もう蓄電池が残り少ないんだ。」
「もう、かなり来てるから・・・ドーバーの海岸は近いはずだ。」
「案内船は、あてにならない。」
「蓄電池が切れる前に丘へ上がらなければならんぞ。」
そう、判断して海底戦車は・・・そのまま、進むのだ。
「おい、なんか不審船だぞ。」「アラン隊も応援にいくぞ。」と、アランが吠える。
「おう。」と、10両の水上戦車が海へ・・・
逃げ回る不審漁船と水上戦車がドーバー沖で追跡劇だ。
波の揺れがあるからか砲撃は、なかなか思ったところへ届かないようだ。
アラン隊の10両が加わり・・・水上で不審漁船の追っかけっこが・・・はじまったのだった。
「いいか、海底戦車は速度が遅いから5ノットから10ノットの間で進むんだぞ。」と、案内船の船長がいう。
もちろん、民間人の姿だが・・・ドイツ帝国の情報部の人間だ。
「ヤゴール。」と、船員が答える。
数名の船員は、もちろんドイツ帝国の情報部の人間である。
「信号は出してるな。」「え、え、間違いありません。」
漁船の船内には音波発振器が備えられて、水中スピーカーが船底に附いてるのである。
その水中スピーカーからシグナル音波が等間隔で発振されているのだ。
その音波を海底戦車はソナーで受信して、侵攻方向を定めているのだ。
第1回目の侵攻は1両(ディートフリート軍曹)の海底戦車しかドーバーまでたどり着けなかったのだ。
そして、残りの39両は2両目が立ち往生して・・・39両は侵攻が失敗したのだったのだ。
海底を戦車で進めば・・・海底のドロが立ち昇り・・・浅い海でも、周りが判別できなくなるのだ。
それで、戦車の窓(防水ガラス)は使えなくなってしまったのだ。
英仏海峡は浅瀬で深度は46メートル前後で、うっすらと海底は日差しが入るのだが・・・
ドロが舞い上がると・・・迷子もありえるのである。
海底戦車の車内の方位計は地磁気の乱れで・・・使えないことも多々あるからだ。
先導する漁船からの音波を聞きながら・・・海底戦車は進行方向を修正しながら、ドーバーを目指すのだ。
その頃、やっと整備が終わった日本海軍の水上戦車がドーバーの浜に並んだのだ。
水上戦車は20両だ。
10両がアランの指揮で、残りの10両がマツモト中尉の指揮下である。
「まだ、陸軍のマークⅣ型は到着しないのか。」と、アランが危機感を抱く。
「うむ、鉄道から陸送するのが手を焼いてるらしい。」
初期の戦車は速度が遅く、毎時8キロ程度だった。
それで、戦場までは鉄道か陸送するのだが・・・専門の台車へ1両づつ載せて・・・牽引車で運ぶのだ。
馬は、戦車が重いから無理なのだ。
それで、陸軍は予想より搬送に手こずってるようだ。
「いつ、ドイツ軍のドーバー越があるやもなのだ。」と、アランだ。
「仕方がない、先に水上戦車だけでも、配置へつけるぞ。」と、マツモト中尉が判断したのだった。
「とりあえず、アラン隊は待機で。」
「オレが先行して、網を張るから。」「うむ、任せたぞ。」
「あ、あ。」
水上戦車は浜から・・・海へ・・・そして、数ヶ所に別れてソナーのスイッチを入れたのだ。
マツモト隊とアラン隊は、6時間交代で探索をするのだった。
交代するのに1時間は必要だからだ。
海岸では、それなりの速度なんだが・・・海へ入ると、速度は遅くなるからだ。
そこは、小型船とは違い、水上を走行できる戦車所以なのである。
水陸両用は、それなりの制約はあるのである。
「ん、なんか見えるぞ。」と、偵察員がマツモト君へ速報だ。
「あ、あ、あれか・・・漁船じゃないか。」と、双眼鏡で観る。
むこうの漁船が・・・動きがおかしいぞ・・・
「隊長、漁船が変な動きですよ。」
「なんだと、よし臨検だ。」
「漁船へ戦車を近づけろ。」「アイサー。」(日本軍の隊員は英海軍に敬意を示して英語で返事だ。)
「船長、敵の変な船が気が尽きやしたぜ。」「なんだと。」
「あれは、なんなんだ。」
「砲塔が付いたフネかな。」
「しかし、大きさがフネほど大きくないぞ。」
「英海軍の秘密兵器かっ!」
「いかん、逃げるんだ。」「反転しろ。」
「でも、海底戦車は、どうするんです。」
「そうだったが、どうしょうもないぞ。」
まさか、英海軍が水上戦車なる秘密兵器でドイツ軍を待ち構えてるなんて、思ってなかった漁船のスパイ船員は・・・パニックだ。
予想もつかない事案に対処するのが・・・スパイなんだが・・・まさか、水上戦車なんて・・・予想外だったのだ。
水上戦車の拡声器で、「停船しろ。」「我は英国海軍だ。」
「臨検する、停船をしろ。」
「さもないと、砲撃するぞ。」と、脅すマツモト中尉だ。
パット見、英国の漁船ぽく見えるが・・・アルフアベットの船体番号も・・・あやしいのだ。
「まさか、ドイツの工作船じゃないだろうな。」と、マツモト君は想像するのだ。
しかし、追跡するが・・・水上戦車は速度が遅いのだ。
漁船の方が速いのである。(漁船は15ノットは出るのだ。)
「いかん、このままでは逃してしまうぞ。」
「民間船なら、海軍から逃げないからな・・・」
「どうみても、不審船だぞ。」
「砲撃してみろ、怯んで停船するかもしれんぞ。」と、砲手へ指示をだす。
「アイサー。」「不審船を威嚇砲撃します。」
「うむ、2・3発かましてやれ。」
砲手は波に揺れる戦車の動きを考えて・・・不審船の前方へ砲撃をかます。
「バウウウン。」と、45ミリ長砲身から爆雷効果がある砲弾が射出する。
爆雷効果砲弾は、水面に着弾すると水中で破裂して水柱を発生させるのだ。
敵、潜水艦へ使うヤツだ。(爆雷効果があるのだ。)
「うわっ、撃ってきやがったぞ。」と、案内船が慌てるのだ。
そのころ、突然に案内音波が消えたので・・・慌てる海底戦車の39両である。
そして、爆雷かもしれない音が響き渡るのだ。
「どうしたんだ。」「案内船の音波が消えたぞ。」
「爆発音だぞ。」
互いの通信手段が無い海底戦車隊は混乱するのだ。
海底戦車の互いの音通ができれば・・・混乱は無かったのだが・・・
「いかん、もう蓄電池が残り少ないんだ。」
「もう、かなり来てるから・・・ドーバーの海岸は近いはずだ。」
「案内船は、あてにならない。」
「蓄電池が切れる前に丘へ上がらなければならんぞ。」
そう、判断して海底戦車は・・・そのまま、進むのだ。
「おい、なんか不審船だぞ。」「アラン隊も応援にいくぞ。」と、アランが吠える。
「おう。」と、10両の水上戦車が海へ・・・
逃げ回る不審漁船と水上戦車がドーバー沖で追跡劇だ。
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