伊号式潜水艦。

ゆみすけ

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囲まれたドイツ戦車隊。

攻めるには、相手の4倍の戦力が・・・

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 敵国へ侵攻する場合、その兵力は敵の4倍ほどの兵力が必要らしい。
なぜなら、守る側は自国の防衛だから・・・必死になるからだ。
 ところが、このドーバー越は・・・海底戦車なる特殊な兵器である。
海軍がショボイ、ドイツ帝国が考え出した苦肉の策だったのだ。
 つまり、ドーバーを越えることが目的なのだ。
大英帝国の本土へ、我がドイツ軍が踏みこむのが目的だったのだ。
 なぜなら、39両の海底戦車では大英帝国の本土の侵攻は無理だからだ。
1000両以上の海底戦車でないと・・・無理なのだ。
 しかし、1000両もの海底戦車の生産能力はドイツ帝国にも無かったのだ。
ドーバー沖で英海軍の水上戦車の待ち伏せにあった段階でドイツ帝国は負けていたのだ。
 それでも、海底戦車は上陸できたのだ。
これは、ショボイ海軍ではなく、ドイツ帝国陸軍だから・・・達成できたことである。
 「敵の無線の周波数は?」と、マツモト中尉が通信員へ聞く。
「たぶん、28メガサイクル付近かと・・・」と、答える通信員だ。
 「周波数を敵に合わせろ。」「アイサー。」
「合わせました。」「うむ。」

 「こちらは、英海軍のマツモト中尉だ。」「ドイツ軍の指揮官へ聞こえるか。」と、無線を入れる。
バインケル少尉へ通信兵が・・・
 「隊長、なんか雑音が・・・待ってください。」「英海軍から通信が入ってますが。」
「なんだと。」 バインケル少尉は、英海軍が当方の無線を把握していたことに驚く。
 「うむ、マイクを。」「ヤゴール。」
「こちら、ドイツ帝国軍の指揮官バインケル少尉だ。」
 「バインケル少尉、囲まれた貴軍へ、降伏勧告するが・・・」
「我が、ドイツ軍は戦える、降伏など・・・」と、拒否るバインケル少尉だ。
 まあ、最初から降伏するなら・・・囲まれるまで戦わないが・・・
「貴軍は12両ほどだ。」「残りはヤラれてしまった。」
 27両の海底戦車が胴体と動力部を切り離されて・・・胴体が転がっている・・・
攻撃側が損失が3割なら・・・撤退するのが・・・
 しかし、撤退する機会を逃してしまったバインケル少尉だ。
12両で円陣を組んだことが・・・撤退できなかった理由なのだ。
 しかし、敵の攻撃を防ぐために円陣を・・・
「君たちは、よく戦った。」「まもなく、増援も来る。」と、増援部隊をほのめかすマツモト中尉だ。
 「勇気ある決断を求める。」「以上だ。」と、マツモト中尉は通信を切る。

 「ぐぬぬぬぬっ。」「どうすれば・・・」と、決断を迷うバインケル少尉だ。
降伏はカンタンだが・・・ドイツ軍としての名誉は・・・無くなるのだ。
 負けを認めるということだからだ。
帝国からは・・・卑怯者扱いだろう・・・なぜなら、敵の降伏勧告に屈することだからだ。
 「ここは、敵が油断してる今のうちに、突撃を命令するか・・・」と、思うバインケル少尉だが・・・
少尉の部下には成人したばかりの新兵も・・・
 「隊長、ここは突撃しましょう。」と、部下が・・・言うが・・・
相手は、露スケではない・・・
 相手が露スケでは、降伏したら・・・捕虜で、良くてシベリア送りだ。 最悪は、その場で処刑されかねない。
そして、暖房なんてない収容所で強制労働で・・・生きて還ったヤツなんて・・・皆無らしいが・・・
 しかし、降伏する相手は・・・天下の大英帝国の軍隊だ。
まだ、開戦前の紛争段階だ。
 英国側の被害も軽微だろう・・・
そして、なによりドーバーを越えたのは・・・間違いないのだ。
 たまたま、英国軍に待ち伏せされて・・・こうなっただけなのだ。
どこから、上陸作戦の情報が漏れたか・・・そこは、少尉の責任ではないのだ。
 「どうすべきなのか。」と、迷うバインケル少尉だ。
マイクを持って・・・「こちらは、ドイツ軍のバインケル少尉だ。」
 「英軍のマツモト中尉だ。」「返事を聞こう。」
「陸戦条約は?」「あ、あ、順守する。」
 戦争の規則をまとめたハーグ陸戦条約のことだ。
人道的な戦争の規則の条約だ。
 毒ガスや捕虜の虐待、ダムダム弾の使用、民間人への攻撃などを禁止している。
バインケル少尉として、ドーバー越には成功したのだ。
 ディートフリート隊は1両が行方不明となり、海底戦車隊の最初は失敗に終わってるのだ。
それを、成功させたバインケル少尉なのだ。
 「わかった、降伏勧告を受諾しよう・・・」と、苦渋の決断をした少尉なのだ。

 12両の海底戦車から・・・計96名のドイツ軍の戦車隊員が投降してきた。
英陸軍は3両のマークⅣ型が無事だったが・・・6両のマークⅣ型が破壊されて・・・48名が陸軍病院へ搬送された。
 ドイツ軍も30名ほどがケガ人として病院へ・・・
戦死は英独、合わせても数名だった。
 これは、紛争としては激減だ・・・戦いが装甲車両同士だったからである。
歩兵の銃撃戦なら・・・100名単位の戦死が出たことだろう。
 英海軍の戦死はゼロだった。
英陸軍のマークⅣ型が破壊されて戦傷者が出たのである。
 相手がドイツ陸軍だったことも大きいが・・・
陸軍は英国より、やはりドイツ軍が・・・強いことが、証明されたのだ。
 数が同数で英陸軍が敗残したのは・・・間違いない。
危機感を抱く英陸軍だ。
 同じ、ドイツ陸軍を相手に英海軍は破壊された水上戦車は1両も無いのだ。
まあ、隊員も日本兵だし・・・水上戦車も日本製なのだが・・・
 それで、英陸軍は日本製の水上戦車に興味を示すのだ。

 捕虜として取り調べを受けるバインケル少尉だ。
そして、収容所でディートフリート軍曹を・・・見かけるのだ。
 「まさかっ、そうかっ。」「わかったぞ。」と、バインケル少尉が叫ぶ。
「おまえが、つかまったから・・・オレ達は待ち伏せされたのかっ!」
 バインケル少尉は・・・なぜ、英海軍が待ち伏せしていたのか・・・悟ったのだ。
原因は最初の海底戦車の先頭の1両だけが・・・ドーバーを越えたのだ。
 故障や進路を誤った海底戦車との連絡がとれなかったからだ。
1両だけでは・・・無理なのは・・・わかってるんだが・・・そう、話がうまく行くことはないようだ。
 勝利の女神の天秤は、最初から英海軍へ傾いていたのである。




 
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