伊号式潜水艦。

ゆみすけ

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Ⅳ号戦車は無双なのかっ・・・

ドイツ陸軍の無線機とは・・・

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 「我が、ドイツ帝国の戦車軍団は無双ですぞ。」と、ヴァルター男爵が力説する。
無理も無いんだが・・・フランスへの侵攻から負けたことが・・・無いからだ。
 いつの間にか、神話が生まれているのである。
敵なしのドイツ陸軍の軍馬という。
 グルップ重工のサイモン博士は、「まあ、男爵どの。」「ん、なんだ。」
「ここだけの話ですが・・・」「うむ。」
 「ドーバーの海岸で海底戦車は、日本軍とみられる水陸両用の戦車を1両も破壊できなかったらしいですぞ。」
「スパイ漁船の諜報員からの、確かな話です。」「それは、Ⅳ号ではないだろう。」
 「いや、ヴァルター男爵殿、海底戦車は動力がⅣ号戦車なんですぞ。」
「それは、確かなのか。」と、ヴァルター男爵が聞く。
 男爵は陸軍の大将だが・・・個別の戦車の詳細までは・・・把握できていないのだ。
統合した陸軍の統括が仕事であり、技師の経験もないのである。(貴族だからだ。)
 「では、全車無線機装備でも勝てなかったのか。」
「そうです、相手も無線機装備との情報も・・・」
 「ふむ、日本の無線機も侮れんということなのか。」「え、え。」
「スパイ漁船で派遣軍の無線を受信したらしいのです。」
 「通信の内容は?」
「それが、暗号符号を使ってるようで、判読は無理だったそうです。」
 まあ、それが当然なんだが・・・当時は無線装置を装備した戦車は、少なかったのだ。
まあ、ドイツと日本軍くらいだ・・・
 しかし、それで車内が狭くなり居住性がⅣ号は、イマイチなんだが・・・
「では、再度のドーバー越もⅣ号では・・・」と、ヴァルター男爵が危惧する・・・
 「そうです、また日本軍が出てきたら・・・」と、サイモン博士が煽るのだ。
博士は、内心で新造戦車の注文をグルップへ・・・と、画策してるのだ。
 「じつは、男爵殿。」「ん、なんだ。」
「Ⅳ号の改造版の試作があるんですが・・・」と、話を振る。
 「見せてみろ。」と、いう男爵だ。(まあ、当然だな。)
博士は、いそいそと・・・実験棟へ男爵を案内するのだ。

 航空機の倉庫かと・・思う程でかい実験棟だ。
スパイの眼から、新造戦車を守るためだ。
 「これです。」「ふむ。」
Ⅳ号改造版が鎮座している。
 ドイツも日本と同様に改造版が多々あるのだ。
日本の魔改造は、小型で高性能になるのだが・・・ドイツの魔改造は、大型になるようだ。
 「ずいぶん、大きいな。」と、男爵が第一印象をいう。
「まあ、エンジンを8気筒から12気筒へ載せ替えましてので。」「ふむ。」
 「そのかわりに、最高速度は60キロほどですぞ。」
「それは、すごいぞ。」と、顔が輝く男爵だ。
 「いままでは、40キロだったが、20キロも増えるのか。」
「え、え、それでエンジンルームが大きくなりました。」
 「重さは、どうなんだ。」
「35トンです。」と、小声だ。
 「え、マジなのか、同じでは無いか。」
「まあ、だいたいが35トンくらいかと・・・」と、言い訳する博士だ。
 じつは、正味で38トンもあるのだ。
しかし、それでは上陸用の舟艇が・・・沈んでしまうかもしれない
 それで、言いにくいのだった・・・のだ。
「で、何両あるんだ。」と、男爵だ。
 「10両は、なんとか確保しました。」
「うむ、では10両と現行のⅣ号でドーバー越だな。」
 「先頭を、この改造戦車で残りはⅣ号でだ。」
「なるほど。」と、納得のサイモン博士だ。

 「なんだと。」「大変です。」
「ドイツ軍が、カレ―市へ戦車を運んでいるとのスパイからの情報です。」
 英国の情報部では、ハチの巣を突いたように慌てふためいていた。
「大女王様へ・・・」「まて、まだ話の裏が取れてないぞ。」
 「それでは、遅い。」
「いつもの、ドイツ軍のデマかもしれんぞ。」
 「どこからの情報だ。」「フランスのレジスタンスからですが。」
「カレー市のヘルマンというレジスタンスからです。」
 「ふむ。」
「おい、貨車にⅣ号が100両あまりとあるぞ。」
 「それで、はじめは疑ったんですが。」 いきなり、100両は・・・話がでかすぎるからだ。
この、判断で先の戦況が変るのだ。
 「我が軍は、マークⅣ型の改造版が20両しかないんだぞ。」(旧型では、勝てないのだ。)
「残りは、まだ改造がおわってないぞ。」
 派遣日本軍の工作船で、20両の改造は受けてもらったのだ。
残りは、ピッカーズ重工での改造だが・・・それはまだ、なかなか話も進んでないのだ。
 「100両相手は・・・いくら改造した20両でも無理だぞ。」
「しかし、相手は待ってはくれないぞ。」
 そうなのだ、英国が準備できてないからドイツが侵攻するのだ。
改造戦車100両でドーバーを固めてたら・・・ドイツ軍は侵攻しないだろう。
 マークⅣ型改の100両なら、ドイツ軍への抑止力は十分だったろう。
しかし、まだ20両しか無いんだ。
 「ここは再度、派遣日本軍へ・・・」
「それでも、日本軍は20両だぞ。」
 「合計40両で、100両のⅣ号は・・・」
「では、戦う前から白旗かよ・・・」
 「それは、我が大女王様がお許しにならない。」
「栄光ある大英帝国に白旗は無いのだ。」
 「日本軍が、どう判断するか、まだわからんのだぞ。」
「・・・・・」

 英国情報部の幹部が工作船トヨダへアリタ艦長を・・・
「じつは、こんな情報が・・・」と、訳を話す。
 「ふむ。」「では、再度のドーバー越があるとの・・・」と、艦長がいう。
「え、え、それでドーバーでの待機を、我が陸軍とお願いしたい。」
 「相手は100両ほどですか。」
「え、え、スパイからのまちがいない目撃情報です。」
 「わかりました。」「では。」
「英国と日本は同じフネです。」「運命共同体ですよ。」
 感動で何も言えない情報部の幹部だ。
アリタ艦長は日本海軍省からの全権を任されているのである。
 それが、艦隊の司令艦長の責任というものなのである。
「どころで、ドイツはⅣ号を何で運ぶんですか。」
 「それは、まだ不明だが。」
「そうですね、私なら大発を使いますね。」
 「あ、あ、日本陸軍のアレかな。」
「え、え、なかなか使い勝手がイイですからね。」
 なんせ、先の大戦では、日本軍から鹵獲した大発を使い倒した米軍だ。
海洋国家の日本軍ならではの傑作なのだ。
 「大発に戦車が載るのですか。」
「え、え、規格として造ってありますから。」と、艦長だ。
 「この工作船にも、搭載されてますよ。」
「なるほど。」 日本軍の強さの秘密を垣間見た英国情報部の幹部だ。

 
 
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