伊号式潜水艦。

ゆみすけ

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基地を建設中のドイツ軍だっ!

相手は100両の正規Ⅳ号戦車だぞ・・・勝てるのか?

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 「よし、丘の上へマウスを出すぞ。」
「操縦は、慎重に頼むぞ。」と、砲塔からマウスを有線操縦する佐藤機銃手へいう飯山車長だ。
 「敵に感づかれたら・・・鹵獲される前に、自爆させるんだぞ。」
「わかってます、今から丘の上へあがります。」「写真は何枚ほどですか。」
 「そうだな、方向を変えて全体を見廻せるように頼んだぞ。」
「わかりました。」
 無音シャッターを押す、佐藤機銃手だ。
「よし、オレは丘の上から観察してくるからな。」「ここを頼んだぞ。」
 そういって、飯山車長は砲塔から・・・地面へ・・・
そして、岩陰から歩伏前進だ。
 理由はマウスが、どんな写真を撮影してるか確かめたかったからだ。
敵はドイツ軍のⅣ号と・・・履帯の跡から・・・考えられるんだが・・・マジなのか、確かめたかったのだ。
 「よぉし、この岩の間からなら、感づかれないだろうて・・・」と、ペンペン草をかき分ける・・・
草の間から・・・丘の向こうを・・・みると・・・
 何両ものドイツ軍のⅣ号戦車が整列していたのだ。
そして、味方である英陸軍のマークⅣ型改は・・・付近には見当たらないのだ。
 「まさか、全部ヤラれたんじゃないだろうな・・・」と、付近を捜してみるが・・・
地面で砲弾が爆発した穴は、あるんだが・・・破壊されたマークⅣ型改は見つからなかったのだ。
 「とりあえず、現状を報告するしか・・・」と、飯山車長は戦車へ戻る。

 「飯山伍長、どうでした。」と、機銃手の佐藤兵曹が聞く。
「うむ、敵ばかりで味方の英軍戦車がいなかったぞ。」
 「まさか、逃げたんじゃあないでしょうね。」
「オレも、そう信じたいが。」
 「敵は100両の正規Ⅳ号だぞ。」「マジですか。」
「わが方には・・・荷が重いかも・・・」
 「そうだが、しかしヤルしかあるまい。」と、キリっとした飯山伍長だ。
「とにかく、戻るぞ。」「ハイ。」
 「静かに旋回して・・・工作船まで・・・」
「マウスは回収したか。」「え、え。」
 「よし、静かに行くぞ。」
偵察戦車は・・・エンジン音を出さないように・・・無音走行を・・・ゴムの履帯と3段マフラーで、現場を離れる偵察隊だ。
 そして、工作船の現像室でマウスで撮影した写真が現像されたのである。
「やはり、Ⅳ号戦車ですな。」と、副官だ。
 「うむ。」「相手は100両のⅣ号か。」
「艦長、当方は改造したとはいえ、40両ですぞ。」 
 「これは、危ういカモ・・・」「うむ。」
アリタ艦長が思案気な顔だ。
 まともに当たれば・・・確実に負けるだろう・・・
なんせ、倍以上の敵の正規戦車だ。
 「今ある、我が軍の手駒は?」と、艦橋から周囲を見廻す・・・
「潜水艦隊が2隻と駆逐艦1隻だな。」(工作船に武器は装備されていない。)
 「マツモト艦長が新型魚雷で地上攻撃ができますと、言ってきてますが。」と、無線員だ。
「なんだと。」「地上攻撃だと。」
 「あ、あ、例のロケット魚雷のことだな。」と、アリタ艦長がいう。
「この写真から、敵の戦車の正確な位置が割り出せないかな。」と、副官へ・・・
 「待ってください。」「おい、解析班を呼べ。」「ハイ。」
しばらくして、工作艦の写真部の解析班が、「解析班の酒向です。」と、敬礼だ。
 「うむ、この写真から、敵の戦車の集合している正確な場所を特定できないか?」と、アリタ艦長が聞く。
「正確なドーバーの丘の図面があれば可能ですが。」
 「よし、伝送で正確な地図を送ってもらおう。」
伝送とは、図面を電波の信号へ変換して・・・送り。
 受信して、図面を信号から変換して作図する装置のことだ。
現在の電送写真の原型みたいなモノだ。
 1枚の図面に15分ほど時間がかかるのが欠点だ。

 やがて、無線員が1枚のドーバーの丘の詳細な図面を航海士まで・・・
「君、この図面と現場の写真から戦車の位置を特定してくれんかね。」と、副官がいう。
 「わかりました、少し時間をください。」
「うむ、しかし急いでくれ。」「了解です。」
 航海士は計算尺で素早く計算して、赤いレ点を図面へ・・・描いていく。
航海士は普段から計算ばかりやってるが、さすがに三次元の計算は・・・
 だが、潜水艦は海中で三次元の位置の計算が必要だ。
その応用で・・・おおまかな位置の座標が判明する。
 「水雷長。」と、艦内放送だ。
「司令塔まで頼む。」
 やがて、水雷長(魚雷室の長だ。)が顔を出す。
「艦長、なんですか?」
 「ふむ、新型の魚雷の仕様はわかるかね。」と、マツモト君だ。
「レイのヤツですか。」「そうだ。」
 「あれは、空中へ飛び出すじゃないですか。」「らしいな。」
「そして、小型爆弾をバラまくんでしょ。」「うむ。」
 「なんとも、バラまく大まかな範囲までなら、それ以上は無理です。」と、水雷長が・・・
「うむ、大まかでいいから。」と、図面を渡す。
 「えっ、とても3発しか・・・ありませんよ。」
「うむ、とにかく3発でいいから。」「アランの艦とで、6発あるからな。」
 「では、我が艦は右側ということで。」「そうだな。」
「アランの艦へ無線だ。」
 潜水艦だが・・・この時は海中ではなかったので、連絡が取れたのだ。

 「いいか、アラン。」「了解した。」「座標を送ってくれ。」
「それで、発射は同時がいいだろう。」「うむ、用意できたら合図をするから・・・」
 「わかった。」と、アラン艦長が答える。
「いいか、初めての地上攻撃だぞ。」
 「皆、気を引き締めて・・・」と、副官が激を飛ばす。
苦言とか文句を部下へ言うのは副官の役目だからだ。
 
 やがて、魚雷室から、「用意できました。」「座標は各魚雷へ打ち込みました。」
「うむ。」「では、艦長。」「艦橋へあがりますか。」
 「そうだな。」
二人は潜水艦の艦橋の上へ顔を出す。
 魚雷が本当に地上へ飛び上がるのか・・・ぜひ、観てみたいからだ。
水中速度を稼ぐために砲とか機銃座が、この潜水艦には無いからだ。
 攻撃方法は魚雷しか・・・無いからである。(水中機雷もあるのだが・・・)
艦橋の防水箱を開けて・・・無線のマイクを出す。
 「こちら、マツモトだ。」「アラン、聞こえるか。」
「あ、あ、よく聞こえるぞ。」
 「用意はできたぞ。」「オレもだ。」
「じゃあ、ヤツらが動かない内に。」「そうだな。」
 「秒読み開始するぞ。」「OK.]
「9。」「8.」・・・・・「1.」「0。」
 「発射ーっ。」
「プシューーーーッ。」と、魚雷発射菅から3発の地上攻撃用の魚雷が水圧で発射された。
 2重反転スクリューを廻して・・・
「バァウン。」と、海面を飛翔する音が響く。
 見ると、魚雷が海面へ出て後部のスクリューを切り離して・・・胴体から翼が・・・
そして、ガスを噴射して・・・ドーバーの丘を目指して飛んでいく・・・のだ。
 「なんだったんだ。」「なんや、変なモノだな。」
「初めて見るぞ。」
 もちろん、試射は初めてだから・・・
6発の飛翔する魚雷は噴射ガスをモウモウと・・・そして・・・
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