大ッ嫌いな英雄様達に告ぐ

鮭とば

文字の大きさ
755 / 2,040
本編

ゴリラと会議室

しおりを挟む
そんな訳で翌日昼一時前。
昨晩はやたら赤髪の爆乳が文句言ってきたが、ンなモン知るかと言ってやった。
まぁ、寝る時に少し本気で寒そうにしていたので、コート一枚ぐらい貸してやったら速攻でくるまってた。よっぽど寒かったんだろな。
ただ、俺が愛用しているコートにヨダレの池を作りかけたのは解せんがな。
それはさておき。
今日も寒いのでそのコートを着、第三会議室を目指して歩き回る。
聖学祭の時にいくつか会議室がぶち抜か…もとい唐突な改装があったので、どれがどの会議室だったか分からなくなったのだ。
やっと見つけた頃には一時五分。
…遅刻厳禁とか言ってたけど、五分ぐらいなら別に…いいよな?
そーっ、と会議室の扉を開けると──。
ロの字型に配置された机、扉側から見て右側に《逆鱗》、《不動荒野》。左側に《勇者》、《雷光》、《臨界点》。奥の方には生徒会のメンツ。
…うわぁ…全員いる…。
『やたらめったら空気が重いんだが…あぁ、特に協力体制でも無いから《犬》と《猫》がモロに対立してんのか』
なんでわざわざコイツらを対面に座らせた!ルト先輩とか《雷光》がモロに殺気をバチバチ振りまいてるじゃねぇか!!
さらにそれだけじゃなくて生徒会の方も空気重いのは何でだ!?
『お前の遅刻じゃね?』
五分!五分だぞ!?それぐらい寛容な心持ちでスルーしろよ!!
「《緋眼騎士》、そこに座ってください」
「あ、はい」
副会長に言われて一番近い、手前側の席に座る。
「何分だ?」
生徒会サイドのゴリラ並に身体がゴツい男が口を開く。
「四分五十七秒です」
短くそう返すのは副会長。生徒会サイドには人が四人。
副会長と書記の男が一人、あとは知らないヤツ二人だが、ゴリラみたいな男と机の上から頭だけ出してる小さい女子、このどちらかが生徒会長なんだろう。
頭がそこまで考えた所で、ゴリラが再び口を開く。
「おい《緋眼騎士》」
「んぁっ!?何!?」
『お前変な声出てるぞ』
クッソ、やかましい!ンなの俺が一番よく知ってるわ!!
「お前は五分以内に来たから許そう。次から気をつけろ」
「え、あ、はい」
………え?それだけ?ラッキー。
で、座って。
誰も喋らない空間が生まれる。
………。
……。
…。
誰か喋らないの!?
え?これ会議だよな!?なんで喋らないの!?
聞こえる音って言ったらルト先輩とゴリラの口の隙間から漏れる「フシュゥゥゥゥ…」って息(?)だけだぞ!?
と、その時。
唐突に副会長が立ち上がる。
「来たか?」
ゴリラがそう聞くと副会長が静かに頷く。
一礼して生徒会側の扉から一度退席する副会長。
しかし一分もせずに副会長が戻ってきた。
「メッセージを受け取りました。会長は急用で来れないそうです」
その一言でゴリラが思いっきり机を叩く。
「あの人は…!!」
…まさか。
生徒会の会長って来てなかったのか。
しおりを挟む
感想 6

あなたにおすすめの小説

追放された聖女は旅をする

織人文
ファンタジー
聖女によって国の豊かさが守られる西方世界。 その中の一国、エーリカの聖女が「役立たず」として追放された。 国を出た聖女は、出身地である東方世界の国イーリスに向けて旅を始める――。

タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。

渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。 しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。 「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」 ※※※ 虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。 ※重複投稿作品※ 表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。

アリエッタ幼女、スラムからの華麗なる転身

にゃんすき
ファンタジー
冒頭からいきなり主人公のアリエッタが大きな男に攫われて、前世の記憶を思い出し、逃げる所から物語が始まります。  姉妹で力を合わせて幸せを掴み取るストーリーになる、予定です。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! 仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。 カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。

主婦が役立たず? どう思うかは勝手だけど、こっちも勝手にやらせて貰うから

渡里あずま
ファンタジー
安藤舞は、専業主婦である。ちなみに現在、三十二歳だ。 朝、夫と幼稚園児の子供を見送り、さて掃除と洗濯をしようとしたところで――気づけば、石造りの知らない部屋で座り込んでいた。そして映画で見たような古めかしいコスプレをした、外国人集団に囲まれていた。 「我々が召喚したかったのは、そちらの世界での『学者』や『医者』だ。それを『主婦』だと!? そんなごく潰しが、聖女になどなれるものか! 役立たずなどいらんっ」 「いや、理不尽!」 初対面の見た目だけ美青年に暴言を吐かれ、舞はそのまま無一文で追い出されてしまう。腹を立てながらも、舞は何としても元の世界に戻ることを決意する。 「主婦が役立たず? どう思うかは勝手だけど、こっちも勝手にやらせて貰うから」 ※※※ 専業主婦の舞が、主婦力・大人力を駆使して元の世界に戻ろうとする話です(ざまぁあり) ※重複投稿作品※ 表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。

勇者パーティーを追放されました。国から莫大な契約違反金を請求されると思いますが、払えますよね?

猿喰 森繁
ファンタジー
「パーティーを抜けてほしい」 「え?なんて?」 私がパーティーメンバーにいることが国の条件のはず。 彼らは、そんなことも忘れてしまったようだ。 私が聖女であることが、どれほど重要なことか。 聖女という存在が、どれほど多くの国にとって貴重なものか。 ―まぁ、賠償金を支払う羽目になっても、私には関係ないんだけど…。 前の話はテンポが悪かったので、全文書き直しました。

聖女のはじめてのおつかい~ちょっとくらいなら国が滅んだりしないよね?~

七辻ゆゆ
ファンタジー
聖女メリルは7つ。加護の権化である聖女は、ほんとうは国を離れてはいけない。 「メリル、あんたももう7つなんだから、お使いのひとつやふたつ、できるようにならなきゃね」 と、聖女の力をあまり信じていない母親により、ひとりでお使いに出されることになってしまった。

処理中です...