大ッ嫌いな英雄様達に告ぐ

鮭とば

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本編

内容と耳長種

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「で、レィアは本当に耳長種ウチ龍人種ルトの家の家宝を出すのか?」
「当たり前だ」
《剣姫》と話をつけて二、三日ぐらいしたある日、ユーリアに食堂で捕まえられた。
ちなみに飯食い終わって帰る所だったので、アーネとシエルは先に部屋に帰した。俺だけがユーリアの対面に座る。
話の内容はやっぱりその事。
「万が一《剣姫》の手に渡ったらどうするつもりなんだ…王都の父様に隠しているだけでも心苦しいと言うのに、それがさらに他人の手に渡るなどと…あぁ、考えるだけでも恐ろしい…」
少し青い顔で腹を押さえるユーリア。腹でも痛いのだろうか。
「まぁそんなに考えるなよ。大丈夫大丈夫」
「…そうだな、《剣姫》はそのうち剣を返してくれるしな、あまり深く考えないでおこう」
「いや?返ってこねぇよ?」
「……ん?」
「向こうが決闘を受ける条件として、勝ったら剣は何があっても返却を受け付けない、ってのがあったからな。多分アイツ、コレクションにするつもりなんだろ」
「待て待て待て待て待て待て待て」
慌てて「待て」を連呼するユーリア。
「まさか、レィアが負けたらウチとルトの家の剣は…」
「まず返って来ないな。それが何か?」
「それが何か?、じゃないだろう!!」
大声を上げて憤るユーリア。
「あれは君に貸し出しているだけであって、間違っても君にあげた訳じゃないぞ!?」
んー…あれらは別に大貴族お前らの物じゃないんだがな。まぁ、何十年も前の話だし、誰も知らな……あぁそうか、改竄がここまで及んでるのか。
「なんだ?その変な目は」
「いや?別に?」
俺もつい最近、自分の奥の門を開いた時にシャルから聞いて初めて知った話だしな。
「ともかく、その決闘はダメだ。私が許さない」
「ははっ。ユーリア、生徒証弄ってみな。で、決闘ルールん所開いてみな」
「…何?」
そう言って生徒証に魔力を流して弄り始めたユーリアは、暫く眉を寄せたあと、顔をさらに青くしてから顔を上げた。
「つまりはそういう事。決闘を受けた両者が了承した決闘の内容を第三者が変更するのは禁じられてるんだよ」
だから多分ルトも口出ししてないんだよな。
「お、おま、おま!おまッ!!お前ッ!?」
「どーどー、落ち着け落ち着け。顔が今度は真っ赤になってんぞ」
ハイ、息吸ってー、吐いてー、吸ってー、吐いてー………。
「落ち着いたか?」
「あぁ。だが、落ち着きはしたが怒ってはいるからな?」
「目ぇ見りゃわかるよ」
「……二つ名の特権でどうにか出来ないだろうか」
「出来てるなら、黙ってないトカゲモドキがいそうじゃないか?」
「………そう言えばそうだな。と言うか、ルト坊の性格からして、今すぐ襟首を掴まれて、いつぞやみたいに連れ去られてもおかしくは無いんだが…」
「昨日廊下ですれ違ったけど、何とも無かったぜ」
睨まれこそすれ、特に何も言われなかったし…。
「…どうするつもりだ?」
「あん?何がだ?」
「もし負けたら、だ!」
ダン!!とユーリアが強くテーブルを叩く。
「気にすんな。負けねぇから」
「どうして君はそんなに自信満々に言いきれるんだ…?」
「多分、負けることを考えないからだな」
負ける事を戦う前から考える阿呆は勝てないだろうよ。
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