あなたと恋に落ちるまで～御曹司は、一途に私に恋をする～

あなたが素敵過ぎて

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ちょっと…落ち着いてみよう。


息を吸って…


そして、ゆっくりと吐く…


『ここ』


ジムに…着いたみたい。


とにかく、さっきまでの変な感情は、一旦、心の奥にしまい込んだ。


会員制のオシャレなジムに入ると、祐誠さんはマシンの使い方を丁寧に教えてくれた。


まるで私の…


専属トレーナーみたいに。


何だか申し訳ないな…


いろいろな思いはあっても、それでもだんだんと…祐誠さんと普通に会話が出来るようになって来た。


もちろん、側にいるせいでドキドキは止まらないけど…


でも、祐誠さんがリードしてくれてるおかげですごく助かる。


頼れる…って言うか。


優しい時、強引な時、時々、微笑む時…


パンの話をした時、私の頭をポンポンしてくれた時…


一緒に桜を見た時…


ムキになってしまった時も…


全ての時に、私は確かにあなたに何かを感じてた…


希良君とはまた違う、別の何かを。


何かって…何？


本当に…わからない。


でも…


やっぱり私は、祐誠さんの行動と発言に、いちいち胸がキュンとなるんだ。


マシンを使って筋トレをする。


『ここ、もっと腕を上げてごらん』


『は、はい』


祐誠さんの手が私の体に触れる…


すごく自然に。


不思議だけど、全くいやらしくない。


『頑張って、あと5回』


『頑張ります！』


背筋を鍛えるバーを、上から両手で引き下ろす。


うわぁー！！


って、大声をあげたくなったけど、さすがに我慢した。


『無理しなくていい。急に激しい運動をするとよくないから。深く息を吸って、吐いて…』


『フゥー』


『いいね。よく頑張った』


褒めて…くれるんだ…


『ありがとうございます』


2人で顔を見合わせて笑う。


何だか、ちょっと…嬉しい。


本当に…


今日は、祐誠さんと会ってから、感情がジェットコースターみたいに激しく揺れ動いてる。


そして…


ずっと目が合ってることに、ちょっと気まづくなって、お互い視線を逸らした。